舞茸のカロリーと糖質は?ダイエットに効果的な成分を調査!
舞茸は、キノコの中でもカロリーや糖質は低くダイエットにも最適で、食物繊維や美容にも良い栄養成分が多く含まれています。また、がんの抑制効果や免疫力もUPさせてくれる効果もあります。ただ、身体に良いからと食べすぎには注意が必要です。舞茸を1回1パック100g程度を食べるだけで、十分効果的な食べ方や保存方法、カロリー、またどのような成分が含まれているのか、ダイエットに効果があるのか、詳しく調べてみました。
目次
ダイエットに最適!舞茸の成分について紹介
舞茸には豊富な栄養成分が含まれています。健康にも美容にも良い成分が多く、キノコ全般に含まれている栄養成分だけでなく、舞茸にしか含まれていない栄養素もあります。ダイエットや、健康維持のために日々取り入れていきたい食材の舞茸を紹介します。
舞茸のカロリーは?
舞茸のカロリーは、生のままで100gあたり15kcalです。ゆでると18kcalになります。キノコ類の平均カロリーが18kcalですので、キノコ類の中でもカロリーは低めです。しかし、乾燥させた舞茸のカロリーは、181kcalになります。これは、水分量が10%未満になっているので、その分カロリーが高くなっています。お湯で戻すとゆでた舞茸とほぼ同じカロリーになります。
お店で売っている標準的な舞茸1パックの重さは100g~120gなので、1パック当たりのカロリーは、生のままで約18kcalになります。
低カロリーの舞茸の糖質は?
舞茸の100g約1パックあたりの糖質は、0.9gです。キノコ類の平均糖質は、100g約1パック当たり1.4gですので、他のキノコ類と比較すると、しめじとほぼ同じカロリー、糖質量になりますが、他のキノコ類と比較しても糖質は、少ないといえるのでダイエットに最適です。
糖質は、炭水化物から食物繊維を引いた量なので、舞茸の場合、炭水化物量は4.4g、食物繊維量3.5gなので、糖質量は0.9gとなります。標準的な舞茸1パック分の重さ100g~120gの場合の糖質量は、約1.0g程になります。
低カロリーの舞茸でのダイエット
舞茸は低カロリーにもかかわらず、栄養価が高くダイエットにはもってこいの食材です。舞茸に含まれるMXフラクションという成分が、内臓脂肪を分解させて、血液中の脂肪酸を大幅に減少させる作用があると言われています。そして、腸な働きを活発にさせて、脂肪がたまりにくい体質にしてくれるのです。また、インスリンの感受性レセプターの感覚を調整する作用があるため、糖尿病の改善に有用な食品として期待されています。
舞茸のMXフラクションという成分は、血中のブドウ糖を過剰にグリコーゲンに変えるのを抑制する性質を持っています。グリコーゲンとは、筋肉や骨格筋、肝臓に貯蔵され、筋肉に貯蔵されたグリコーゲンは、激しい運動や急激な運動を置かなった際のエネルギー源として使われます。肝臓に貯蔵されたグリコーゲンは、血糖値の調節や脳へのエネルギー供給に使われ疲労しにくい体作りに貢献します。
過剰に蓄積されたグリコーゲンは、中性脂肪へと変換され脂肪となるので、MXフラクションという成分が過剰にグリコーゲンに変換される事を抑制してくれるのです。このMXフラクションという成分は、舞茸特有の成分で他の食品には含まれていません。
さらに、キノコ類全般に含まれているキノコキトサンには、食事で摂った油が体内に吸収されるのを防ぐ効果や、体内に蓄積されている脂肪を燃やす効果かあり、さらにコレステロール値を低下させる効果も期待できると言われていますので、ダイエットに効果があるので1日1パック100g程度を摂取するのが理想的です。
低カロリーの舞茸の旬の時期は?
舞茸の旬の時期は、9~10月です。ただ、ほとんどが人工栽培のため出荷量は冬の鍋の時期が多いのですが、年中出回っています。しかし、天然物の舞茸は希少価値が高く松茸にも劣らない価格で取引されています。
また、舞茸という名前の由来は、その姿が着物の裾をひるがえし舞っているように見えたから、あるいは天然の舞茸が希少なので、発見した人が喜びのあまり舞い上がってしまったから、との説があります。
低カロリーの舞茸の栄養成分
舞茸には多くの栄養成分が含まれています。利尿作用がありむくみの解消に役立つカリウム、肌や髪の健康を保つ亜鉛、骨の健康をサポートするビタミンD、胃腸障害や総合失調症の緩和に効果があると言われるナイアシン、ダイエットや便秘解消に不可欠な食物繊維、美容と健康を促進させるアミノ酸、がんの抑制効果が高いと言われるβグルカンなどの成分が含まれています。
糖尿病・高コレステロール・高脂血症などの生活習慣病やダイエットに効果があり、抗がん作用があるといわれています。このため古くから漢方として舞茸を用いていました。
低カロリー舞茸の食物繊維
舞茸には食物繊維が豊富に含まれています。生の状態で100g約1パック当たり3.5gですが、茹でた状態で100g約1パック当たり4.3gの食物繊維が含まれています。野菜の中で食物繊維がトップクラスで含まれているゴボウで、100g当たり6.1gなので、含有量はかなり多いと言えます。
食物繊維には、水溶性食物繊維と不溶性食物繊維があります。舞茸は水溶性・不溶性どちらも含んでいます。とくに、便秘解消効果のある不溶性食物繊維が豊富に含まれています。不溶性食物繊維の働きとして、胃や腸で水分を吸収して大きく膨らみ、腸を刺激して蠕動運動を活発にし、便通を促進します。水溶性食物繊維は、粘着性により胃腸内をゆっくり移動するので、お腹がすきにくく、食べすぎを防ぎダイエット効果があります。
低カロリーの舞茸に含まれるビタミン群
舞茸には、エネルギー源の糖質やたんぱく質、脂質などの栄養素を代謝するビタミンB1やビタミンB2、ナイアシンなどのビタミンB群と、カルシュウムやマグネシウムの吸収を促すビタミンDが豊富に含まれています。このビタミンDは総称で、植物由来のビタミンD2と動物由来のビタミンD3があります。舞茸や他のキノコには、ビタミンD2になる前の段階のエルゴステロールという成分が多く含まれています。
エルゴステロールは、骨粗鬆症を予防する働きがあるほか、ビタミンDとなりカルシウムの量を調整するため、子どもの成長を促進する働きや、カルシウムがストレスを和らげる作用があるので、ストレスを軽減する働きがあります。このエルゴステロールという成分は、舞茸や他のキノコ類に多く含まれています。
エルゴステロールは、紫外線を浴びるとビタミンD2に変わります。舞茸などのキノコ類を摂取する前に太陽光に当てておくとビタミンD2に変化し、ビタミンD2の量を増やすこともできるのです。また、人も日光に当たることで、体内のビタミンDを増やすことができるのです。また、ビタミンDは脂溶性なので、吸収率を上げるには、油と組み合わせる食べ方がおすすめです。
低カロリーの舞茸は免疫力もUP
舞茸には、舞茸特有のMDーフラクションという成分が含まれています。MDーフラクションには、ナチュラルキラー細胞やマイクロファージなどの免疫機能を活性化して、がんを抑制する効能があります。免疫力を高めるとともに、がんの転移を抑制する作用があるため、がんの改善効果が期待されています。
MDーフラクションとは、βーグルカンのことです。βーグルカンはキノコ類に含まれていますが、なかでも舞茸のβールカンが、がんの抑制効果が高いと注目され、世界中でがんの治療に用いられています。
低カロリーの舞茸は美容にもいい
舞茸はナイアシンを豊富に含み、キノコ類でもトップクラスの含有量です。ナイアシンは、補酵素として酵素と協力し合い、3大栄養素(タンパク質・脂質・炭水化物)の代謝を促す作用や効能があります。ナイアシンには、皮膚や粘膜など細胞の生まれ変わりを助け、皮膚や粘膜の健康を維持する効能があるため、肌荒れの予防にも効果があります。
また、お肌の潤いを保つトレハロースも含まれています。トレハロースとは、動植物、微生物などに含まれている天然糖質です。肌荒れの原因の一つに、「乾燥」がありますが、乾燥肌や混合肌、オイリー肌などの肌の悩みは、元をたどれば肌内部の乾燥が原因といわれています。舞茸にはこのトレハロースが含まれているため、乾燥が原因の肌トラブルにも効果が期待できます。
また、潤った肌は乾燥した肌に比べ外部からの刺激に強く、肌荒れなどの悩みも起きにくいので、肌荒れ予防にも最適です。そして、舞茸には、チロシナーゼ阻害物質というシミやくすみの原因となる、メラニンの活性を抑え、シミのもとを作らせない働きもあるのです。
低カロリーの舞茸は洗っていいの?
舞茸は調理する際、水溶性の成分が入っているので、洗ってしまうと溶け出してしまいます。できるだけ洗わない方がいいのですが、どうしても気になる場合は、流水にさっと潜らせる程度にする方がいいのです。
舞茸の保存方法
舞茸の冷蔵保存
舞茸を冷蔵保存する場合は、舞茸をパックに入れたままにしていると水分がパック内にこもってカビの原因になりますので、パックから出して保存します。舞茸に付着している汚れを、軽く濡らしたキッチンペーパーで丁寧に拭き取ります。汚れを拭き取ったら、食べやすい大きさにそっと手で割いて、キッチンペーパーか新聞紙で包んだのち、ラップに包むか、保存用の袋に入れ冷蔵庫で保存し、3~4日で使い来るようにします。
また、水気がついていると傷みやすくなるので、水洗いはせずそのまま保存します。下の部分が固くなっているようでしたら切り取ります。天日干しし、乾燥させた舞茸は、常温保存も可能です。
舞茸は冷凍保存がおすすめ
舞茸は、冷凍することによって舞茸の持っている「うまみ」や「風味」が格段にアップします。冷凍することによって、舞茸の中の細胞内の水分が凍結し体積が増え、細胞膜が破れることで細胞が破壊され、ヌクレアーゼという酵素が、核酸RNAを分解することで、うまみ成分や独特の香りが強くなるのです。
冷凍保存をした時の栄養価の変化
舞茸に含まれる、うまみの決め手になるアミノ酸3種の、グルタミン酸・グアニル酸・アスパラギン酸は、生活習慣病やを予防したり、脳の機能を活性化する働きや、疲労回復などの効果があり、うまみ成分としての働きもあります。生のキノコはそれほどうまみ成分はありませんが、冷凍すると今まで働いていなかった酵素が動き出し、うまみが増し、細胞が壊れることで、栄養も溶け出しやすくなるからです。
また、ダイエット効果がある、キノコキトサンは、キノコの細胞壁にあるので、冷凍すると細胞壁が壊れ、溶け出しやすくなり、吸収率が高まります。
この、グルタミン酸・グアニル酸・アスパラギン酸などのアミノ酸の値は、そのまま調理した時の約3倍というデータもあります。また、栄養価を下げないためにも、冷凍した舞茸は解凍しないでそのまま調理することがおすすめです。保存の仕方は、冷蔵保存と同様、軽く濡らしたキッチンペーパーで汚れを丁寧に拭き取り、下側が固ければ切り取り、食べやすい大きさに手で割いて、保存袋に入れ冷凍庫で保存します。
舞茸を調理して保存
舞茸を手で割き、食べやすい大きさに分けます。油を引いたフライパンで、軽く焼き色がつくまで炒めます。この時に料理の用途に合わせて味付けしておきます。火が通れば、粗熱を取って、ラップに包み、保存袋に入れ冷凍します。
低カロリーの舞茸は必ず加熱しよう!
舞茸をはじめキノコ類には、微量の有害物質を含む物があります。この有害物質は、過熱をすれば問題無いのですが、生の状態だと、人によっては食中毒などのトラブルが起こる可能性があります。食中毒としては、腹痛・下痢・嘔吐などの症状です。舞茸の場合、シアン産生キノコなので、加熱不十分や食べすぎにより中毒を起こす可能性があります。必ず加熱してから食べるようにしてください。
食物繊維も豊富に含んでいるため、食べすぎると下痢症状が起こる可能性もあります。また、舞茸でアレルギーのような症状が起こることもあります。食品に何らかのアレルギーをお持ちの方は注意が必要です。
舞茸の1日の摂取量は、特に摂取基準はありませんが、日本人の食物繊維の目標摂取量は、成人男性で20g。成人女性なら18gとされています。1食に換算すると6~7g程度摂取するのが理想です。舞茸は茹でたもので100g当たり4.3gもの食物繊維を含んでいます。なので、1パック約100g程度を摂取すると1食で食物繊維量を摂取してしまいます。多くても1日1パック100g程度がちょうど良い量だと思われます。
低カロリーの舞茸のまとめ
舞茸は、ゆでると流れ出た色素によって、煮汁が黒くなるってしまいます。それを防ぐには、あらかじめ湯通しておくと良いのですが、風味やうまみ成分、栄養素までもが流れ出てしまうのでおすすめできません。煮汁が十分に染みわたる炊き込みご飯や味噌汁は、舞茸の栄養成分を余すことなく摂取できます。
また、舞茸には、たんぱく質を分解する酵素であるマイタケプロテアーゼが含まれているので、肉料理とも相性がいいです。美容や健康にたくさん効能があり、ダイエットに、がん予防にと摂りすぎには注意が必要ですが、ぜひ1日1パック約100g程度をめどに毎日の習慣に積極的に食事に舞茸を取り入れてみてはいかがでしょうか。