かぼちゃの栄養価とは?効果的な食べ方やおすすめレシピも紹介
冬至に食べる印象の強いかぼちゃですが、どのような栄養が含まれているのでしょうか。この記事ではかぼちゃの栄養価と効果的な食べ方、今日から使えるおすすめのレシピを紹介しています。ぜひこの記事を参考に、かぼちゃの栄養を効率的かつ美味しく摂取していきましょう。
目次
「かぼちゃは甘くて美味しいからよく食べるけど、栄養はよくわからない…」
「健康にいいって聞くけど実際どうなの?」
「調理が大変であまり食べないかな」
みなさんはかぼちゃの栄養について詳しく知っていますか?
冬至に食べる印象が強いかぼちゃですが、スーパーには日常的に売られています。生のまま買ってご自宅で調理するだけでなく、総菜やスイーツなど幅広い食品展開がされている野菜です。
この記事では、かぼちゃにどのくらい栄養が含まれているのかをメインに解説しています。また、その栄養を効果的に取り入れることができる食べ方や、おすすめのレシピも紹介しています。
この記事を読むことでかぼちゃの栄養について詳しくなり、含まれる栄養素を効率的かつ極力失わずに調理することが可能になります。
この記事を参考に、栄養満点で甘くて美味しいかぼちゃをご自宅で調理してみてはいかがでしょうか。
かぼちゃの基礎知識
かぼちゃは、ウリ科かぼちゃ属に分類される緑黄色野菜の一種です。
かぼちゃという名称は、ポルトガル人がカンボジアのものとして日本に伝えたことからカンボジアがなまって、かぼちゃとして伝わっていったとされています。
かぼちゃの特徴
かぼちゃは9~12月頃が旬で、冬至に食べると長生きするという逸話があるほど栄養のある野菜です。
日本のかぼちゃの総生産量は約23万tほどで、その半分近くが北海道で生産されています。
旬は秋口から冬ですが、生育に適した温度は25~30度で、収穫のピークは夏~初秋です。収穫したてのかぼちゃは甘味が弱いので、1か月ほど追熟させてから市場に出回ります。
かぼちゃの種類
かぼちゃの種類は、「日本かぼちゃ」「西洋かぼちゃ」「ペポかぼちゃ」の3種が代表的です。
日本かぼちゃは、形がでこぼこしており、規則的に縦溝が入っているものや、瓜のような形をしたものもあります。甘味が少なく、柔らかくて水っぽいので、煮物に適しています。
西洋かぼちゃは日本に広く流通しているかぼちゃです。深緑色の皮に薄緑皮のストライプが入っており、甘味が強くて食感はホクホクしています。
ペポかぼちゃには、ズッキーニや金糸瓜(そうめんかぼちゃ)があります。フランスの家庭料理であるラタトゥイユにすると美味しいです。
かぼちゃの原産地
先ほどかぼちゃはカンボジアから日本に渡ってきたと記載しましたが、もともとの原産地はアメリカ大陸になります。
日本かぼちゃは中米由来、西洋かぼちゃは南米由来のかぼちゃです。
かぼちゃが日本に入ってきたのは、16世紀にポルトガルの交易船が九州に上陸したのが最初と言われています。
かぼちゃの栄養価と効果
ほくほくした食感と甘い味わいが魅力のかぼちゃですが、食べることで摂取できる栄養と、期待できる効果はどのようなものでしょうか。
かぼちゃはビタミンやミネラルが豊富に含まれているため、健康だけでなく美容にも良いとされています。含まれている栄養と付随する効果を知り、これからの食生活に生かしましょう。
出典:かぼちゃ - カロリー/栄養成分/計算|カロリーSlism
参照:https://calorie.slism.jp/106048/
炭水化物
かぼちゃは100gあたり約54gも炭水化物が含まれており、栄養の半分以上を占めています。
炭水化物は脂質、タンパク質と並ぶ3大栄養素の1つで、活動するのに必要なエネルギーを作り出す大事な栄養素です。体を動かすのに必要なエネルギーだけでなく、脳の働きも活発にさせる効果があるので、仕事や勉強で頭を働かせたい方は積極的に摂取したい栄養です。
ダイエットで炭水化物を抜く方法がありますが、炭水化物を極端に減らすのは筋肉量が減り、代謝が落ちるので逆効果だと言えます。適度に摂取し、食べ過ぎにだけ注意しましょう。
出典:三大栄養素の炭水化物の働きと1日の摂取量 | 健康長寿ネット
参照:https://www.tyojyu.or.jp/net/kenkou-tyoju/eiyouso/tansuikabutsu.html
食物繊維
かぼちゃにはカットした断面から見ても分かる通り、食物繊維が豊富な野菜です。
食物繊維には、不溶性食物繊維や水溶性食物繊維がありますが、かぼちゃには後者の「水溶性食物繊維」の方がやや多く含まれているのが特徴です。この水溶性食物繊維は、血糖値の上昇を防ぐ効果や、腸内の善玉菌を増やす効能があり、腸内環境を整える働きがあります。
これにより便秘の改善、コレステロール値を抑制する効能があります。
βカロテン
かぼちゃには、野菜平均の4倍のβ-カロチンが含まれています。
β-カロチンとはカロテノイドの一種で、体内でビタミンAに変換される栄養成分です。β-カロチンには、体を酸化から守る抗酸化作用があるので、ガン予防や老化予防の効能が期待できます。また、β-カロチンは、皮膚や粘膜を強くする効能も期待できます。
ビタミンC
かぼちゃにはビタミンCも含まれています。
ビタミンCにはシミの元となるメラニン色素の生成を防ぐ働きもあるので、美肌効果が期待されます。紫外線を浴びると活性酸素が増えますが、肌を守るために出てくるのがメラニン色素です。
大事な役割があるものの、シミになって残りますので、美容の観点からは嬉しくない色素です。ビタミンCにはメラニン色素を作るためのチロシナーゼという酵素の働きを抑え、シミが出来るのを防ぎます。
ビタミンE
かぼちゃは、野菜平均と比較してみても3.7倍ほどのビタミンE含有量を誇り、野菜の中ではトップクラスです。
ビタミンEは脂に溶ける油脂性のビタミンに分類される栄養素で、アンチエイジング効果や冷え性を緩和する効能があります。
また、ビタミンEはホルモンバランスを調整し、肩こりや腰痛など更年期に見られる症状を緩和する効能も期待でき、女性にとって美容に良い、嬉しい栄養素です。
カリウム
カリウムは果物に多く含まれていますが、かぼちゃにも豊富に含まれています。
カリウムには余分な塩分水分を排出する作用があるので、むくみやすい人に摂ってほしい栄養素です。脂肪はそれほど付いていないのに、全体に締まりがなく、夜になるとむくみやすい人はかぼちゃのカリウム効果をぜひ摂りいれて下さい。
かぼちゃの効果的な食べ方
かぼちゃは栄養価が高く有能な野菜ですが、食べ方を工夫することでより効率的に栄養を摂取できるようになります。
かぼちゃに含まれるビタミンA、ビタミンCは免疫力を高めてくれる効果などが見込まれます。そういった健康と美容に役立つビタミンを効果的に取り入れることができる食べ方を紹介します。
油で調理する
かぼちゃに含まれるビタミンAとビタミンEは脂溶性ビタミンに分類され、油に溶ける性質を持ちます。
そのため、油と一緒にかぼちゃを摂取することで、より効果的にビタミンA・Eを体内に取り込めることが期待できます。
脂溶性ビタミンをより多く取りたい方は、油で揚げて天ぷらにしたり、脂身の多い肉と一緒に調理するのがおすすめの食べ方です。
かぼちゃの種・皮・わたも食べられる
かぼちゃの皮は食物繊維がたっぷりで栄養価が高いので、剥かずにそのまま食べましょう。細く切ってきんぴらにしてもおすすめです。
ワタは軽く洗って卵と混ぜてスクランブルエッグにしても美味しいです。
かぼちゃの種には、リノール酸が含まれ、β-カロチンにいたっては身よりも多く、約5倍です。ぬめりを取って天日干しし、殻を剥いて中身をフライパンで煎り、塩をかければおつまみに。
美肌効果があり、最高の美容シードです。
かぼちゃのおすすめレシピ
ここでは簡単かつ美味しくかぼちゃを食べられるおすすめのレシピを5選紹介していきます。
時短レシピやレンジで簡単に作れるレシピなども紹介していますので、料理する時間がない方もぜひチャレンジしてみてください。
かぼちゃのグラタン
かぼちゃは脂質と共に食べるとビタミンEなどの吸収率がアップが期待できます。
グラタンにしてチーズやバターと共に食べると味がまろやかになって美味しいだけでなく、脂溶性ビタミンの吸収率も高めてくれます。
かぼちゃのサラダ
要らないものは一切無し!
全部が合わさって本当に美味しく仕上がります☺️クリームチーズの塩気がたまらなくかぼちゃに合う🥰🥰
お弁当はもちろんお肉やムニエルとの相性も良いです☺️
こちらのかぼちゃのサラダもマヨネーズとクリームチーズと和えることで脂質がプラスされるので、脂溶性ビタミンの吸収率がアップします。
かぼちゃはレンジで加熱した後、クリームチーズとマヨネーズで和えるだけのお手軽で美味しい時短レシピです。
かぼちゃの煮物
レンジで9分加熱して完成です。
このレシピを知ったらもう鍋で作れないかも…!?
よかったらお試しください🙋
皮にも栄養があるかぼちゃは、ぜひ煮物にして皮も一緒に食べたいところです。
皮つきだと歯ごたえがあって食感も楽しめるのでおすすめです。こちらはレンジで作れる煮物レシピなので簡単に食卓に1品足すことができます。
かぼちゃのポタージュ
かぼちゃのポタージュはミキサーやブレンダーを使う手間があるため、お時間がある方向けのレシピになります。
バターとコンソメを入れることでより風味豊かになるため、普通のかぼちゃ料理だけでなく一風変わったレシピを楽しみたい方におすすめです。
かぼちゃケーキ
ほくほくのかぼちゃの味がたまらない味のパウンドケーキに!本みりんを使ったことで甘みが優しく、かぼちゃの素材の味を活かしたお菓子になりました!2歳の子供も喜んで「パン!」と言って食べてくれたので一安心!(パンではない気がする…)
種にも栄養があるかぼちゃですが、種だけ炒って食べるのも味気ないなという方にはこのかぼちゃのケーキがおすすめです。
アクセントとしてかぼちゃの種が乗っているので、コリコリした食感が楽しいだけでなく、種の香ばしさがプラスされて美味しくいただくことができます。
野菜のケーキなのでダイエット中の方も罪悪感を感じずに食べられるスイーツです。
美味しいかぼちゃの選び方
美味しいかぼちゃはずっしりとした重みがあるものを選びましょう。
カットされていて重みがわかりずらい場合は、種が厚く膨らんでいるものを選びます。
西洋かぼちゃはヘタが乾燥して硬く、皮に亀裂が入っているものが熟しているものになります。カットされている場合、果肉の色が赤みが強いものを選ぶといいでしょう。
日本かぼちゃは皮が黒っぽく、縦の溝が深いものが美味しいかぼちゃを見分けるポイントです。
かぼちゃの保存方法
かぼちゃを丸ごと保存する場合は、風通しの良いところであれば常温でも1~2カ月ほど日持ちます。
カットしたものは種とワタをきれいに取り除き、ラップをして冷蔵庫の野菜室で1週間ほど保存が可能です。
冷凍したい時は、カットしたものを一回茹でて、冷ましてから保存袋に入れて冷凍するようにします。冷凍の保存期間は約1カ月ほどです。
冷凍かぼちゃにも栄養はある?
丸ごとのかぼちゃを購入しても硬くて包丁が通らない、生のカットかぼちゃを買っても冷蔵庫に眠らせて腐らせてしまう、などお悩みの方におすすめなのは冷凍かぼちゃです。
スーパーなどの冷凍食品売り場にはカットされた冷凍かぼちゃが売っていることがあります。
かぼちゃは冷凍しても栄養価は大きく下がりません。
手軽にかぼちゃを食べたい方は、冷凍かぼちゃをご自宅にストックしておくと便利に調理することができます。
かぼちゃの栄養価を知ろう
この記事ではかぼちゃの栄養価と効果的な摂取方法について解説してきました。
かぼちゃは炭水化物や食物繊維といった3大栄養素だけでなく、ビタミンやミネラルが豊富に含まれている、健康にいい野菜です。
かぼちゃに含まれるビタミンEなどの脂溶性ビタミンは、油や脂質とともに食べると効率的に摂取することができるため天ぷらや、チーズやマヨネーズなどを和えてサラダにする食べ方がおすすめです。
かぼちゃは、種や皮、わたにも栄養があり、捨てるところのない万能な野菜となっています。
忙しくて生のかぼちゃを調理する暇がないという方は、ぜひカットかぼちゃや冷凍かぼちゃなどを便利に使い、ご自宅の食卓にかぼちゃ料理を加えてみてはいかがでしょうか。