のどぐろの刺身どんな味?さばき方や煮付け・塩焼きとの違いも調査
テニスの錦織選手が試合後にのどぐろを食べたいと言ったことで一気にメジャーになったのどぐろですが、実際食べたことのある方は少数かもしれません。お刺身でも食べられるの?お刺身はどんな味?その他美味しく食べられる調理法やさばき方など調べました。
目次
のどぐろってどんな魚?
のどぐろの特徴
のどぐろは体調40センチ前後の背が赤く、大きな目が特徴の魚です。名前の由来は口を開けると中が黒いのでのどぐろと呼ばれますが、正式にはアカムツという名前です。大物ならキロ1万円を超えるほどの超高級魚です。気になる味ですが、骨は少し硬いものの、上質の白身で脂が全体にあるので加熱しても硬くならないので、刺身はもちろん、加熱しても美味しく食べれます。
のどぐろの産地
のどぐろは日本海側でとれます。基本的に日本海沿岸ならどこでも取れるようですが、有名なのはやはり石川県です。その他、新潟県や鳥取県や長崎県なども有名です。韓国からの輸入品も現在は多いそうです。
のどぐろの旬
のどぐろは一年中とれる魚ですが、その旬は晩秋から春と言われています。冬は海が時化るので漁に出れないことも多く、そのため漁獲量も減るので値段が上がってしまうので旬の時期ののどぐろは高くなってしまうというわけです。ただ、のどぐろの旬については諸説あって、子持ちの時期が7~8月、10~2月が脂の乗っている時期なので人によって美味しいと感じる時期が別れるようです。
美味しいのどぐろとは?
のどぐろの味は個体によってかなり変わるようです。ではどんなのどぐろが美味しいと言えるのでしょうか。まずは大きいのどぐろが一般的に美味しいと言われています。なぜならそれは身が厚く脂のりがいいからです。当然小さいのどぐろは安く、大きいのどぐろは高くなります。
のどぐろの刺身って?
のどぐろの刺身の味
のどぐろの刺身の味は一般的な白身の魚のように淡白なものかと思いきや、脂が乗っていてかつ旨味がたっぷりなので、白身のトロと呼ばれるほどです。皮にも脂や旨みがあるので、炙ると香ばしくなり、脂の旨味が増してさらに美味しくなります。
のどぐろの刺身の食感
のどぐろの刺身はコリコリでもなくモチモチでもなく、適度な食感があって甘味や旨味が強く、臭みもありません。皮の旨味はさらに高いので、ぜひ皮付きで食べていただきたいです。
のどぐろの刺身の食べ方
のどぐろは脂が乗っていて旨みがあることから刺身の場合、やはり皮を炙るのがいいようです。その場合は少し厚めに切り食感を楽しみましょう。皮が苦手で湯引きしてはいでしまうなら薄造りの方がおすすめです。薄造りはのどぐろ本来の旨味がよくわかる食べ方になります。薬味はわさびやカボス、青じそなどがさっぱりして合うようです。醤油の代わりに藻塩を付けて食べるのも美味しいそうです。
のどぐろの刺身、食べる時の心配事
寄生虫について
魚の身に寄生するアニサキスや口の中に寄生するウオノエがいる場合があります。釣ったものなどは寄生している場合があるので、刺身として食べる場合はよくチェックしてから食べてください。ウオノエは魚の舌に寄生しているので口を開ければわかります。
ただ、人間には害はありませんのでのどぐろはそのまま食べてしまっても問題はありません。しかし、アニサキスは気づかず生のまま食べて体内に入ってしまうと、8時間以内に大変な腹痛に見舞われて入院する人もいるくらい重症になってしまいますので注意が必要です。
刺身の鮮度
のどぐろの鮮度はその大きな目でわかると言われています。目が濁っておらず透き通っているものが新鮮です。のどぐろは痛みやすい魚で、そうしたのどぐろは産地に行かないと手に入らず、よって刺身はなかなか食べられない貴重なものと言えます。
のどぐろの刺身が食べられるお店
そんな貴重なのどぐろの刺身ですが、産地に行かずして食べられるお店をいくつか紹介します。
のどぐろの刺身が食べられる店①のどぐろ四谷本店
店の名はその名ものどぐろ。築地市場直送ののどぐろを食べることができます。のどぐろの姿造りもあります。刺身以外にも塩焼き、煮付けなど一匹丸ごと使った豪華な料理がたくさんあります。場所は東京の四谷です。
のどぐろの刺身が食べられる店②天然魚鯛平
大阪の長堀橋にあるお店で、ここは山陰ののどぐろを仕入れているそうです。のどぐろの刺身の他、塩焼き、煮付け、骨せんべいもあります。その他ふぐやはも、鯛など様々な魚が食べられます。
のどぐろの刺身が食べられる店③長崎県対馬市美津島町しろや新宿
東京の西武新宿駅近くにあるお店で、こちらではのどぐろのたたきと軽く炙った刺身がのっているのどぐろ茶漬けが食べられます。シメにぜひ食べたいですね。
のどぐろのさばき方
他の魚とさばき方の手順は変わりませんが、のどぐろのさばき方について説明します。さばき方は一度習得すれば他の魚の時にも応用できますので参考にしてみてください。
のどぐろの刺身を作る、のどぐろのさばき方①
さばく前の下準備として、まずはうろこを取ります。それほど硬いうろこではありませんが、ケガをしないよう気をつけてください。尾の方から頭にかけてうろこを包丁でとっていきましょう。ここで水洗いしないようにしてください。そして頭を落とします。お腹のヒレも一緒に切り落としておきます。次に肛門から腹を開きます。そして中から内臓を取り出し水洗いします。
のどぐろの刺身を作る、のどぐろのさばき方②
次は三枚おろしの状態にします。背びれの上から包丁を入れます。そして中骨に沿って包丁を入れて、背骨まで到達したら、身を持ち上げながら腹骨を切ります。包丁の向きを90度変えて、背中側から包丁を入れ、しっぽまで切り離してしまいます。
のどぐろの刺身を作る、のどぐろのさばき方③
のどぐろは骨の硬い魚です。刺身で食べるのならおろした身にはまだ骨が残っているので、小骨抜きで抜いてください。そしてお好みの厚さにそぎ切りしてください。これで刺身の完成です。のどぐろのさばき方、理解いただけたでしょうか。
のどぐろの刺身を作る、のどぐろのさばき方④
皮の苦手な方ははいでしまいましょう。まずはお湯を沸かします。 ボウルにざるを置いておきます。これとは別のボウルに氷水を用意しておきます。切り身をキッチンペーパーで包み、ざるの上に置きます。その上からお湯をまんべんなくかけます。そしてキッチンペーパーの中から切り身を出し、氷水につけます。切り身が冷えたら、皮をはぎます。これで皮なしの刺身の出来上がりです。
のどぐろの食べ方を紹介!
のどぐろの食べ方①煮付け
のどぐろは脂のりがいい魚です。その濃厚な美味しさを堪能できるのが煮付けです。こってりとした美味しさが白いごはんと合います。
先ほど説明しましたのどぐろのさばき方の途中までは同じです。頭は落とさずエラと内臓を取ってきれいに洗い流してから調理します。鍋に醤油、酒、みりん、砂糖、水を入れ一煮立ちさせます。砂糖が溶けたらのどぐろを入れて落し蓋をして煮ます。強火で一気に煮ると身が柔らかくふっくら煮ることができます。蓋を開けて何度か調味液をのどぐろにかけると味が身にしみ込みます。
のどぐろの食べ方②塩焼き
のどぐろの甘い脂が一番感じられる食べ方が塩焼きです。白くて絹のように柔らかい身からジュワーと脂が滴り落ちて、それはそれは美味しいです。特に皮は香ばしくて脂がのっていて特に美味です。お好みでカボスやレモンを絞ってお召し上がりください。
下準備は煮付けの時と同じです。エラと内臓を取ってきれいに洗い流してから調理します。焼く前に軽く塩をふって15分間常温でおいてください。表面に汁が出てくるので布できれいにふき取ってください。また腹の中の水分もふき取ってください。これで生臭さをある程度消すことができます。そして再度、少し振り塩をして強火の遠火で焼いてください。皮はカリッと中はジューシーで脂の滴る塩焼きに仕上がります。
煮付け塩焼き以外の食べ方③とも和え
のどぐろの肝は美味しいですが、それだけ食べると少しくどいので、刺身の端や食感のいい尾に近い部分、湯引きした皮などを茹でた肝と和えます。ほどよい食感の身が肝のくどさをやわらげてとても美味しく、お酒に合う一品になります。
煮付け塩焼き以外のの食べ方④お汁
のどぐろを3枚におろした時などにあらが出ます。それを捨ててしまうのはもったいないです。なぜならのどぐろは骨からも美味しい出汁が取れるからです。鰹節などで出汁を取った後、あらを入れしばらく煮てください。豆腐や三つ葉などを入れるとより美味しく召し上がれます。
煮付け塩焼き以外の食べ方⑤どんぶり
のどぐろの刺身をあぶったのどぐろ丼はその脂の美味しさを堪能できる一品です。三つ葉や海苔などをトッピングし、わさびを添えて食べてください。醤油でもいいですが塩でも美味しく食べることができます。
煮付け塩焼き以外の食べ方⑥しゃぶしゃぶ
そのまま刺身で食べてももちろん美味しいのどぐろですが、少し加熱することによって身がトロトロになって柔らかくなります。しゃぶしゃぶは最後に残ったお汁でおじやを作ると、のどぐろの旨味がたっぷり出ているのでものすごく美味しいです。
煮付け塩焼き以外の食べ方⑦炊き込みご飯
のどぐろの炊き込みご飯の素が多数のメーカーから売られていて大変人気があるようです。しかし炊き込みご飯の素がなくても自宅で作るのは簡単です。炊飯器の中に洗った米と水に醤油、みりん、酒、千切り生姜などの調味料を入れ、焼いたのどぐろをそのまま入れてスイッチを押せば出来上がります。食べる前に骨を外してのどぐろの身をほぐしごはんと混ぜましょう。
煮付け塩焼き以外の食べ方⑧アクアパッツア
内臓とエラをとって水洗いしたのどぐろを鍋に入れ、水と日本酒と玉ねぎのくし切り、砂抜きしたあさりを加え火をつけます。煮立ったらあくをとってトマトを入れます。塩、にんにく、バジルを入れ7分ほど煮れば出来上がりです。お好みで粗挽き胡椒をふってください。
煮付け塩焼き以外の食べ方⑨押し寿司
のどぐろを3枚におろし刺身の状態にし、表面をバーナーで炙ります。酢飯を箱寿司に詰め、その上にのどぐろの刺身をのせます。箱寿司の蓋をしめ、冷蔵庫で冷やせば出来上がりです。食べる直前に箱から出し、一口大にきり、塩とレモン汁をかけてください。
煮付け塩焼き以外の食べ方⑩ブイヤベース煮付け
鍋もしくはフライパンにサラダ油を入れ玉ねぎの千切りを炒めます。しんなりしたらサフランを加えます。料理酒もしくは白ワインを入れてアルコール分を飛ばし、固形ブイヨンを入れ溶かします。そこへのどぐろを入れ、沸騰したら弱火にして蓋をし15分ほど煮ます。最後にイタリアンパセリを散らせば出来上がりです。
のどぐろの干物の焼き方
高級なのどぐろでも比較的に手に入りやすく安価なのが干物ではないでしょうか?冷凍すればある程度持ちますし、ネットでお取り寄せも簡単にできます。
のどぐろの干物の美味しい焼き方①
冷凍してあるものは解凍してから身の面を中火で5分から7分焼きます。目の色が乳白色になったらひっくり返してください。目が凹むのは焼きすぎです。のどぐろは脂がのって柔らかいのでフライ返しで裏返すと上手にひっくり返すことができます。
皮の面を4分から5分焼いて出来上がりです。さらに美味しくするなら最後の1分を強火にすると皮がパリッとなります。
のどぐろの缶詰の使い道
缶詰は長期保存に優れ、安全性、栄養面、経済性、利便性などからいっても理想的な加工食品と言われています。その缶詰にものどぐろのものがありました。醤油味、水煮、オリーブオイル漬け、燻製などのバリエーションもあり、料理に使いやすそうです。そののどぐろ缶を使ったメニューをいくつか紹介させていただきます。
のどぐろ缶の和風パスタ
パスタをゆでます。のどぐろは食べやすい大きさにほぐし、しめじを一本ずつ離して、タマネギはくし切りに青ネギは小口切りにします。
バターを熱したフライパンにのどくろとタマネギ、しめじを炒め、醤油とだしの素で味つけし、そこにゆでたパスタを入れて絡め、最後に青ねぎを加え、火を消します。お皿に盛り付けて仕上げに海苔をちらしてでき上がりです。バターと醤油の味が効いたパスタになりました。のどぐろは歯ごたえと弾力があって存在感があります。
のどぐろ缶とじゃがいものサラダ
食べ応えがあってお酒のおつまみにもぴったりなサラダです。サニーレタスをちぎって器に敷きます。電子レンジで加熱したじゃがいもを大きめにカットし、のどぐろの缶詰内ののどぐろとのどぐろ缶詰のオリーブオイル漬け内のオリーブオイルに塩、胡椒を混ぜたものをかけ和えレタスの上にのせます。半分に切ったミニトマトときゅうりの輪切り、にんじんの千切り、半分に切ったゆで玉子をそのまわりに盛り付けて出来上がりです。
【まとめ】のどぐろは高級、でも美味しい
のどぐろはキロ1万円超の高級魚ですが、刺身では白身のトロと言われるほど脂のりがよく、炙れば香ばしく皮目の美味しさも味わえます。また加熱するとその身はほろほろととろけるような美味しさに。煮付けはこってり、塩焼きは脂が滴り落ち、それぞれ違った美味しさが味わえるのです。
その他にも炊き込みご飯や汁物に入れる料理法もあり、魚の王様、鯛のようなオールマイティーさを感じました。そうするとやはり値段は高くても仕方ないのかもと思ってしまいました。日本海に旅行に行く際にはぜひのどぐろを食べてみたいです。