赤身魚と白身魚の違いとは?栄養成分の比較や色が違う理由も解説!

赤身魚と白身魚の違いを知っていますか?スーパーなどで魚を買う時に赤身魚と白身魚で迷ってしまう人も多いのではないでしょうか?実は赤身魚と白身魚の色の原因は筋肉にあります。今回の記事では、そんな赤身魚と白身魚の栄養分の違いや特徴、違いを比較して紹介していきます。また、サバやイワシなどの青魚と呼ばれている魚についても解説しているので、魚の身の色の違いについて知りたい時に参考にしてください。

赤身魚と白身魚の違いとは?栄養成分の比較や色が違う理由も解説!のイメージ

目次

  1. 1赤身魚とはどんな魚?
  2. 2白身魚とはどんな魚?
  3. 3赤身魚と白身魚の違いは身の色ではない!?
  4. 4赤身魚と白身魚の違いは見た目ではなかった!

赤身魚とはどんな魚?

最初に赤身魚と白身魚の特徴や種類、栄養成分の違いについて紹介していきます。まずは、赤身魚の方から見てみましょう。赤身魚といえば、マグロなどが思いつく人も多いのではないでしょうか?スーパーや寿司店、魚市場でも取引されていることが多い赤身魚にはどんな特徴、種類、栄養成分があるのでしょうか?

特徴

最初は赤身魚の特徴について見てみましょう。赤身魚の最大の特徴は、やはりその赤い身ではないでしょうか?赤身魚の身が赤い理由は、筋肉色素たんぱく質の「ミオグロビン」や血液色素たんぱく質の「ヘモグロビン」などの赤い色素が多く含まれているからです。実はこのヘモグロビンとミオグロビンの含有量によって赤身魚と白身魚を分類しています。100gあたり10mg以上のものを赤身魚、それ以下のものは白身魚となります。

また、赤身魚は回遊魚と呼ばれる種類の魚が多く、常に泳ぎ回っているため血液が多く非常に筋肉質です。血液が多いため、赤身魚は死ぬと血管に血が溜まった状態で時間経過とともに劣化していくので、生臭く感じてしまうことが多いです。スーパーなどで売られている赤身魚は血抜き作業が行われており、臭いの心配はないのですが、自身で釣った場合などは食べる際に血抜き作業を忘れずに行うようにしましょう。

種類

次は赤身魚の種類について詳しく紹介していきます。上記でも紹介したように赤身魚は回遊魚と呼ばれてる種類の魚が多く、マグロ、カツオなどが代表的な赤身魚となっています。また、焼いた後の身が白身魚っぽくなっているアジやサバ、イワシなども回遊魚で焼く前の身は赤いので赤身魚に分類されています。

栄養成分

最後に赤身魚の栄養成分について見てみましょう。赤身魚の色の要素でもあるヘモグロビンやミオグロビンは、鉄分を多く含んでいるため、貧血の予防に有効です。また、人間の体内では生成することができない必須脂肪酸のDHA(ドコサヘキサエン酸)やEPA(エイコサペンタエン酸)などの不飽和脂肪酸も多く含まれています。

DHAやEPAは血液中のコレステロール値を抑えたり、脳の働きを活性化させたりする効果が期待されているため、老化防止にも効果的といわれています。

白身魚とはどんな魚?

赤身魚の特徴や種類、栄養成分について紹介してきましたが、続いては白身魚の特徴や白身魚の種類、白身魚に含まれている栄養成分について紹介していきます。白身魚もスーパーなどで手軽に購入することができるので、赤身魚と比較して購入する魚を選ぶようにしましょう。

特徴

最初は白身魚の特徴について見てみましょう。白身魚はその名前の通り、赤身魚とは異なり、身が白い色または黄色に近い白をした魚となっています。白身魚は1つの地域にとどまって生活しており、回遊をしない魚となっています。多くの場合は岩礁や海底、砂地などに身を潜めて生息しており、持久力が高い赤身魚と筋肉の構造が異なっています。

赤身魚と比較すると持久力は衰えますが、その分瞬発的に筋肉を使うことができ、敵から逃げる際や獲物を捕らえる際には素早く動くことが可能です。また、赤身魚と比較するとヘモグロビンやミオグロビンが少ないのも身が白い原因となります。

種類

次は白身魚に分類した魚の種類について見てみましょう。上記でも紹介したように白身魚は回遊しない魚で、基本は岩礁や海底、砂地の同じ場所にじっとしていることが多いです。それらの種類に分類される魚は、タイやヒラメ、カレイ、タラ、フグ、スズキなどが挙げられます。また、アンコウなどの深海魚も白身魚に分類されます。

栄養成分

最後に白身魚の栄養成分について見てみましょう。白身魚の栄養の特徴は高たんぱく質で低脂肪なことです。白身魚の身にはコラーゲンも多く含まれており、消化もいいためダイエット中の人や、子供から高齢者まで多くの世代の食事に向いています。白身魚の味は身が締まっていて淡泊な味となっており、刺身ではしっかりとした歯ごたえを楽しむことが可能です。

赤身魚と白身魚の違いは身の色ではない!?

違いは身の色ではなく筋肉

赤身魚と白身魚の特徴や種類、栄養について紹介してきましたが、続いては赤身魚と白身魚の色の違いの原因について詳しく紹介していきます。赤身魚と白身魚の色の違いは、筋肉の色の違いによるものです。魚は人間同様、筋肉には遅筋と速筋の2種類が存在しています。

遅筋とは、持久力が高い筋肉で赤色をしています。赤色となる原因にはミオグロビンというたんぱく質やミトコンドリアという細胞小器官を多く含まれていることが原因となっています。赤身魚でもあるマグロやカツオ、サンマなどといった回遊魚には長い時間泳ぎ続ける筋肉が必要となるため、赤身魚は遅筋の筋肉を持っているので、身の色が赤くなっています

一方白身魚は、持久力が高い遅筋の筋肉ではなく、瞬発力が高い速筋の筋肉を持ち合わせています。ヘモグロビンやミオグロビンの含有量も少ないため、身が白色となっています。

味の比較

次は赤身魚と白身魚の味を比較してみましょう。赤身魚は血液が多い魚となっているため、血抜き作業をしないと食べる際に生臭く感じてしまう場合があるので注意が必要です。赤身魚の身は脂肪分が多くて柔らかく、旨味のある濃厚な味わいを楽しむことができます。赤身魚の場合は味がしっかりとしているため、新鮮なものは刺身やカルパッチョなど素材を活かした調理法がおすすめです。

一方の白身魚の味は赤身魚と違い血液量が少ないため、淡泊な味わいとなっています。そのため、白身魚は赤身魚と比較すると料理の幅が非常に広い魚といえるでしょう。淡泊な味を活かして味付けを濃くして味わうのもおすすめです。白身魚のムニエルやハーブ焼きといった料理や鍋料理などにも適しているのが白身魚の最大の特徴になります。

鮭は赤身魚?

赤身魚と白身魚の特徴や色の原因、味の違いを紹介してきました。次は赤身魚と白身魚の疑問について解説していきます。鮭の身は赤いので赤身魚に分類されると思う人も多いのではないでしょうか?鮭の身は赤いのですが、実は赤身魚ではなく、白身魚に分類されています。赤身魚と白身魚の分類の仕方は色ではなく、筋肉によって分類されるため、身が赤い場合でも白身魚に分類される魚が存在します。

鮭の身が赤く見える原因は、筋肉ではなくエビやカニなどにも含まれているカロテノイド系色素のアスタキサンチンが含まれているためです。魚は筋肉中の血液色素のミオグロビンの含有量によって赤身魚と白身魚に分類するため、ミオグロビンの含有量によって鮭は白身魚に分類されています

青魚の場合は?

では青魚は赤身魚と白身魚のどちらに分類されているのでしょうか?青魚とは、背の部分が青い色をしている魚のことを指しています。青魚の例としてはイワシやサバ、サンマなどが挙げられます。青魚の特徴としては、一部の例外を除いてはほぼ海産の魚となっています。青魚の多くの場合は表層近くを群れで遊泳しており、大規模な回遊を行っている種類も存在しています。

プランクトンなどを主なエサとしており、青魚の最大の特徴でもある背中の青色は海の表層近くを遊泳する魚に広く見られる保護色の一種となっています。青魚もマグロやカツオのように回遊をすることもあり、筋肉は持久力の高い遅筋となります。そのため、ミオグロビンが多く含まれており、青魚の身はマグロなどと同様に赤身となっています。

青魚と呼ばれる魚は比較的小型で大量に漁獲され単価が安い、いわゆる大衆魚を指すことが多いです。そのため、肉質や見た目が似ているが、マグロやカツオなどの高級魚はあまり青魚と呼ばれない傾向にあります。

赤身魚と白身魚の違いは見た目ではなかった!

赤身魚と白身魚の違いやそれぞれの特徴、栄養成分について紹介してきましたが、どうだったでしょうか?赤身魚と白身魚の違いは見た目ではなく、筋肉にあることがわかりました。赤身魚と白身魚では味や食感、調理方法も異なるため、使いたい料理に合わせて魚を選ぶようにしましょう。また、含まれている栄養成分も異なるため、自分の摂りたい栄養分を多く含む魚を購入するようにしましょう。

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