カレイの捌き方とは?煮つけ用にうろこ・内臓の取り方も丁寧解説!

脂が乗ってコクのある魚『カレイ』の捌き方を知っていますか?「魚を捌くなんて難しくて無理」「うろことか内臓を取ったりする下処理が大変そう」「カレイの捌き方なんて余計にわからない」と避けてしまう人が多いと思いますが、やってみると意外と簡単にできるんです。今回は、煮付け用のカレイの捌き方や簡単にできる下処理や、うろこと内臓の取り方、カレイの美味しい食べ方まで詳しく紹介していきます。これを読めばお家で簡単にカレイを捌き、美味しくいただけるようになります!

カレイの捌き方とは?煮つけ用にうろこ・内臓の取り方も丁寧解説!のイメージ

目次

  1. 1カレイってどんな魚?
  2. 2カレイの捌き方と下処理
  3. 3カレイの美味しい食べ方やレシピ
  4. 4カレイの捌き方をマスターして美味しく食べよう

カレイってどんな魚?

カレイ目カレイ科に分類される魚類で、北極海や太平洋、インド洋、大西洋の海底に生息しています。全世界で100種存在し、日本には40種が存在しています。カレイは約3~5年ほどで50cmまで成長して、3年で成魚になる魚です。カレイはあまり大きいイメージがないかもしれませんが、大きいカレイは10キロにもなり、中には1mを超える大きさに育つカレイもいます。釣りでよく見かける小さなカレイは「ソゲ」と呼ばれています。

カレイの見た目

カレイは平たい形をしており、目が体の同じ面に2個ついているというとても特徴的な形をした魚です。敵から身を守る時や捕食をする時は、体の色を環境になじむ保護色に変化させます。変化に要する時間は15分~20分ほどです。しかし、カレイは海底の砂や泥のなかで生きているため、変化できるのは砂のような斑点の入った茶色や、影などの黒い色にしか変化できません。普段の色は黒褐色~褐色で、裏側は白いのが特徴です。

またヒラメと形がよく似ています。ヒラメとカレイを見分けるための方法は「左ヒラメ右カレイ」と言われているように、身体の左側に目があるものがヒラメ・身体の右側に目があるものがカレイとして見分けられています。しかし、左側に目がついている種類のカレイも存在しているため、目の位置だけで見分けるにはなかなか難しいですが、口元を見ればすぐに見分けがつくことがわかりました。

カレイの口は小さくぷっくりとした唇をしています。それと比べるとヒラメの口は大きく、鋭いギザギザとした歯が生えています。もしカレイとヒラメの見分けについて困ったら、口元をチェックしてみてください。

カレイの旬の時期について

カレイの旬の時期は種類や地域によって変わってきますが、大体4月~12月ごろまでの春から冬にかけてです。スーパーによく並んでいるアサバガレイは秋~春にかけてが旬になります。同じく流通の多いマガレイは、秋~春にかけてが旬になります。

美味しいカレイの見分け方

どうせ食べるなら鮮度が良く美味しいカレイを食べたいと思いませんか?次は美味しいカレイの見分け方について見ていきましょう。鮮度がいい食材全般にいえることですが、ツヤツヤと見た目がキレイなものを選びましょう。カレイの場合ほどよいぬめりがあるものがおすすめです。うろこも剥がれていなければ尚良いです。ぬめりがあっても、白く濁ったようなぬめりがついているものは鮮度がおちているので注意しましょう。

カレイの場合はお腹側もしっかりとチェックしましょう。裏側が白ければ新鮮な証拠で、濁ったような色をしていたら鮮度が落ちています。次に『目』を確認してみてください。目が透き通っているものは水揚げされてから時間が殆ど経っていなく、新鮮な証拠になります。においも確認できればしましょう。悪くなっているものは生臭い強いにおいがします。

触れるような形であれば、カレイを傷つけないように気をつけながらエラを確認しましょう。エラが鮮やかな赤色だと新鮮な証拠です。時間が経つにつれて赤黒く変色していきます。身を押したときに弾力があるものは、身が締まっていて美味しい証拠です。切り身になってるものを選ぶ場合は、ピンク色をした綺麗な色をしたもの、ドリップの出ていないものを選べば安心です。

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カレイの捌き方と下処理

それでは、ここからはカレイの基本的なうろこや内臓の取り方などの下処理の方法に、捌き方について見ていきましょう。お刺身にはもちろん、煮付け用にも使える捌き方になりますので要チェックです。

カレイのぬめりとうろこの取り方(煮付け用にも)

カレイに包丁を立てて、尻尾から頭にかけてしごくように包丁を動かします。ぬめりが残ると生臭いにおいが残り、味も悪くなってしまうので、しっかりとすみずみまで処理をしていきましょう。カレイはかなりぬめりの強い魚なので、処理をする際はエラやヒレに指をかけてしっかりつかみながら行うか、タオルなどを使ってつかみ、手が滑らないように注意して行ってください。両面ともぬめりとうろこがしっかり取れたら水で流します。

水で洗い流したあともぬめりとうろこが残っている場合があるので、残っている部分をまた包丁でこすり落としましょう。まだうろこが残っていたり、うろこが落ちにくい場合は、水で洗い流しながら金たわしでこすってあげるとよく落ちます。

包丁でぬめり取りが上手くいかない・苦手という場合には新聞紙でカレイのぬめりを取る方法がおすすめです。その方法は、まずまな板に新聞紙を敷き、その上にカレイを乗せもう1枚新聞紙を用意してカレイの表面を新聞紙でこすっていきます。裏面のぬめりは敷いてある新聞紙にカレイをこすりつけて落としましょう。とても簡単な方法なので、ぜひ一度お試しください。

カレイの内臓の取り方(煮付け用にも)

カレイの頭の付け根あたりにある胸ビレのすぐ後ろに包丁を入れて、内臓を傷つけないように気をつけて頭を切り落とします。切り口から包丁の先を使って内臓をかきだしていきます。カレイの内臓は小さいためすぐに取り出すことができます。内臓が取れたら血合いと呼ばれる赤黒い身の部分も取り除き、流水でキレイに洗い流したら下処理完了です。

カレイの5枚おろしの捌き方

煮付け用や塩焼き、お刺身などに使えるカレイの基本の捌き方5枚おろしの捌き方について紹介します。まずカレイのぬめりやうろこを取り、内臓も取り出します。カレイを裏面に置き、背びれに沿って尻尾から頭のほうに向かって外側に切れ目を入れます。包丁が進みやすい場所があるので、そのポイントを見つけるとスーッとキレイに切れ目が入れられます。慣れていないうちは一気に切らずに、ゆっくりと切れ目を入れていきましょう。

次にカレイの真ん中あたりにある中骨に沿って、中央に切れ目を入れていきます。骨から身を離すように頭のほうから包丁の先を使って、カレイの背中側を切り開いていきます。包丁を何度も動かし、ゆっくり丁寧に行いましょう。背中の身が切り落とすことができたら、もう半分も同じように中骨に沿って身を切り落とします。身を切り終えたら、表側にカレイをひっくり返して先ほどと同じように尻尾から頭にかけて切り込みを入れます。

外側両方に切込みが入ったら、中骨に沿って切れ目を入れていきます。そしてまた同じように骨から身をはずすように両側とも切り開きます。これで5枚おろしの完成です。身についている皮は、皮に斜めに包丁を当て、皮を引っ張れば簡単に剥がすことができます。こちらの捌き方は、同じく平たい形の魚ヒラメにも使える捌き方になります。

簡単な煮付け用カレイの捌き方

上記の捌き方をするほどカレイのサイズが大きくない場合は、煮付け用にする場合は下処理を済ませたあとに尻尾を落とし、お好みの大きさにぶつ切りするだけで煮付け用として使えます。小さなものは丸ごと煮ても大丈夫ですが、バツ印のような切込みの飾り切りを入れると味がしみやすく見栄えもいいので、飾り切りしてから煮ることをおすすめします。

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カレイの美味しい食べ方やレシピ

うろこや内臓の処理のしかたや、お刺身や煮付け用に使えるカレイの捌き方について学んだところで、カレイの美味しい食べ方レシピを紹介していきます。カレイの食べ方があまり思い浮かばない、わからないという方もこちらのレシピを参考にしてカレイ料理を作ってみましょう。また、カレイは種類によって向き不向きな調理法があるので、一般的に手に入りやすいおすすめのカレイを、レシピと一緒に紹介していきます。

大定番!カレイの煮付け

まずはカレイといえばコレ!定番の『カレイの煮付け』から紹介していきます。カレイのふっくらとやわらかな身と甘辛い味でご飯のすすむ味付けに、カレイの旨味が溶け出した煮汁で煮込んだ野菜の味は絶品です。煮付け用にするおすすめのカレイはアサバガレイ・カラスガレイ・マガレイ・クロガレイです。

カレイの煮付け2人分の材料は煮付け用に内臓とうろこを処理したカレイの切り身2切れ・しょうが2かけ・ごぼう1/3本です。調味料は砂糖大さじ1・水1カップ・しょうゆ・大さじ2・みりん大さじ1・酒大さじ3です。まず、フライパンに砂糖以外の調味料と水、薄切りにしたしょうがを入れて中火で煮立てます。煮立ってきたら砂糖を入れて混ぜたあとにカレイを入れます。

煮汁がまたふつふつと煮立ったらカレイの身に何回か煮汁をかけ、アルミホイルで落し蓋をして5~6分程煮ます。カレイの身はやわらかく煮崩れしやすいので、あまり触れないように気をつけてください。時間が経ったらごぼうを加えて再び蓋をして4~5分程煮て、カレイやごぼうに火が通っているのを確認できたら、煮汁にとろみが出るまで煮詰めて完成です。カレイの煮付けをするときは、火が強すぎると焦げやすいので注意しましょう。

アレンジもできる!カレイのから揚げ

『カレイのから揚げ』はカレイのふわふわの柔らかい身とコクのある味が楽しめるレシピです。「魚のから揚げって難しそう」と感じるかもしれませんが、普通のから揚げよりもずっと簡単・手軽につくることができます。アレンジも自由自在なので、お好みの味でカレイを食べることができおすすめです。カレイのから揚げにするおすすめカレイはアサバガレイ・マガレイ・スナガレイです。

下処理を済ませてカレイを5枚おろしの捌き方で切り、おろした身に塩コショウを振って片栗粉をまぶしましょう。この時、つきすぎた余分な粉は叩いて落としてください。170度まで熱した油で身を揚げれば完成です。このままでも十分ですが、これにレモンを絞って温かい天つゆにつけて食べても美味しいです。大根おろしとポン酢を合わせたものや、野菜たっぷりの南蛮酢に漬けたり、甘酢あんをかけるのもおすすめです。

片栗粉を降る時にカレー粉を混ぜれば、お子様の大好きなカレー味のから揚げにアレンジ可能です。カレイの骨や尻尾もカリッカリに揚げればポリポリと食べることができます。香ばしくとても美味しいので、おやつやおつまみにこちらも是非試してみてください。

グラタンなのにヘルシー!カレイとじゃがいものグラタン

次に紹介するのは、ちょっと変わったメニューの『カレイの和風グラタン』です。お肉を使うとカロリーが高めになってしまうグラタンも、カレイを使えばカロリーも抑えることができ、ヘルシーな料理になります。魚嫌いのお子様も、グラタンなら喜んで食べてくれるはずです。小麦粉からホワイトソースを作るレシピを紹介しますが、缶詰のものを使えばもっと簡単に作ることができるので、お手軽に作りたいときはそちらがおすすめです。

カレイとじゃがいものグラタン2人分の材料は、カレイの切り身200グラム・じゃがいも2個・玉ねぎ小さいもの1個・小麦粉大さじ3・牛乳450ml・チキンコンソメ小さじ2・ほうれん草1/2束・ピザ用チーズ70グラム・バター10グラム・料理酒大さじ1です。まずは玉ねぎとじゃがいもを切ります。その間にほうれん草をゆで、茹で上がったら食べやすいサイズにカットします。じゃがいもは5mmぐらいの厚さに切ってからゆでましょう。

フライパンに油をひき、カレイを焼きます。両面ともこんがり焦げ目がつくぐらいに焼けたら、料理酒を振って蓋をして蒸し焼きにします。火が通ったらフライパンから取り出します。次に玉ねぎを炒めて、しんなりしてきたら小麦粉を入れます。1分ほど炒めたら牛乳を3回ぐらいに分けて加えていきます。粉っぽさやダマがなくなり、とろみがついてきたらコンソメと塩コショウで味をととのえます。

耐熱容器にホワイトソースを少しだけ入れたら、カレイ・ほうれんそう・じゃがいもを入れていきます。そして残りのホワイトソースとピザ用チーズをかけ、バターを乗せて15~20分程度オーブントースターで焼きます。焦げすぎないように時間は少ない時間から調整して焼くようにしてください。こんがり焼き色がついたら完成です。

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カレイの捌き方をマスターして美味しく食べよう

煮付け用としても使えるカレイのうろこや内臓取りなどの下処理のやり方、カレイの捌き方まで紹介しましたが、いかがでしたか?少し変わった形をしていることや、5枚おろしという捌き方の名前から難しいと思っていたカレイの捌き方も、手順を見てみるとそこまで難しくないことがわかりました。

カレイが捌ければ、お家でも美味しい煮付けやお刺身が食べられるのでマスターしない手はありません!この記事を参考にして、是非カレイ捌きにチャレンジし、カレイを美味しく調理していただきましょう。

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