古米の美味しい炊き方と食べ方は?古米・古古米の活用方法を紹介!

古米という言葉を聞いた事はありますか?文字通り古くなったお米の事を指すのですが、一般的にはあまり知られていないでしょう。新米と聞いた方が、どうしても美味しい炊き上がったばかりのふっくらしたイメージを連想しやすいのですが、古米には古米にしかない魅力があります。今回は、そんな新米の陰に隠れてしまっている古米の美味しさを伝授しましょう。新米にはない古米の良さを一度知れば、食の幅も広がる事でしょう。私達日本人と縁深いお米の魅力を、もっと知りましょう!

古米の美味しい炊き方と食べ方は?古米・古古米の活用方法を紹介!のイメージ

目次

  1. 1古米だって美味しく食べられる!
  2. 2古米とは何?
  3. 3古米の美味しい炊き方と食べ方を紹介
  4. 4古米・古古米の活用方法はある?
  5. 5古米・古古米を上手に美味しく活用するレシピ
  6. 6古米を美味しく変身させて味わおう!

古米だって美味しく食べられる!

新米という言葉はよく聞く機会はあっても、古米という言葉を聞いた事がない方もいるのではないでしょうか?古米とはその言葉通り古くなったお米の事を言います。「古」という言葉を使っているせいか、腐っていたり悪くなっていたりするのではないかと、不安に思う方もいるかもしれません。

古米は確かに「古くなったお米」の事ですが、「悪くなった腐ってしまったお米」ではないので、そこは勘違いしないようにしましょう。実は古米と新米の違いは、日本政府によってしっかりと明確に区別されています。新米とは違った魅力を持つ、しっかりと食べる事の出来るお米の別の姿なのです。

 

古米を使った料理は存在します。日本人には艶やかなふっくらした「新米」が「美味しいお米」だという認識が強いのですが、古米にも古米にしかない魅力があります。では、古米を美味しく食べるためには、どう炊くのが最適なのでしょうか?古米の良さを最大限に引き出したレシピもありますので、紹介します。

 

古米とは何?

収穫から1年過ぎたもの

古米は、畑から穫り込んでから1年以上経ったお米の事を言います。ここでの1年は、農林水産省が制定している、11月1日から次の年の10月31日までの1年間の事を指しています。更に1年が過ぎると、「古古米」と「古」の文字が一つ増えます。一年毎に文字数が増えていくので、収穫から何年経ったものなのか一目で分かるようになっています。

古米の味と食感は?

古米は古いお米ですから新米よりも乾燥が進んでいるため、食感は硬く、粘り気もあまりありません。水分量が少なくなっているので、炊くと水分を新米よりも多く吸収するため2〜3倍も膨らみます。新米のような水々しく艶やかな食感は失われていますが、違った食感を食べる事が出来ます!

 

新米は艶々で甘味のある味ですが、古米はさっぱりした味のようです。甘味も控えめで、良く目にするお米の白さは少なくなっています。古いお米の茶色い色が広がりつつあるのが分かるでしょう。お米は白くないと食べたくないと思ってしまうかもしれませんが、古米には新米には無い特有の香りがありますので、一度試してみてはどうでしょうか?

 

古古米とは?

前述したように、保存期間を1年更新する毎に「古」の文字が一つずつ増えていきます。古古米は、収穫から2年経っているお米という事になります。つまり、1年更新する毎に古古古米、古古古古米が存在するという事です。実際、そういった名前のお米は存在しています。

そこで一つ疑問が湧いてくるのでは無いでしょうか?古くなったお米を捨てずになぜ保管し続けているのか、気になりませんか?実は、新米には無いメリットが古米、古古米にはあるのです。それは、私達がよく食べているものにも関わってくる事です。想像できますか?

古米にもメリットがある!

新米には無い、古米にあるメリットとは、水分量が少ない事と関係があります。お米自体に含まれる水分量自体が少ないので、古米を炊くと2〜3倍も膨らむと前述しました。水分の吸収率が高いという事は、味が染み込みやすくなっているという事です。つまり、ご飯に味が新米以上にしっかりとつける事が出来るというメリットがあるのです。

 

古米のこの特徴をよく理解しているのは、やはり収穫自体をしている農家や和食に通じる方達のようです。和食に通じる方達、寿司屋や和食の懐石料理を出している老舗旅館などの料理人は、この事をよく知っています。だからこそ、新米を使用していないにも関わらず、いつでも美味しいご飯を提供出来ているのです。

例えば、寿司屋で使われているご飯、所謂シャリは酢飯です。その酢飯を作る際に、あえて古米を加える事で、より風味豊かな酢飯に仕上がるそうです。実際、酢飯に最適なお米の条件の一つに、程よく乾燥している事が挙げられています。新米にある粘り気が寿司特有の食感を妨げてしまうため、古米を使う事が多いようです。

 

他にもブレンド米は、新米と古米をあえて混ぜ合わせたお米です。新米だけでは味わえないブレンド米の美味しさを一番よく知っているのは、農家の方達でしょう。年数と特徴の違うお米を混ぜ合わせる事で初めて味わえる味を、彼らは知っているのです。だからこそ、ブレンド米という一般の方達にも届く形をとって、私達にも提供してくれています。

 

古米の美味しい炊き方と食べ方を紹介

はちみつを加えるとつややかな仕上がりに

さて、古米の知られざる魅力を紹介したところで、次は美味しい食べ方を紹介します。組み合わせによっては、化学変化のような相乗効果を発揮する組み合わせがあるのは、周知の事実でしょう。例えば、トマトとアボカドを組み合わせると、美味しいだけでなく美容効果が高まるそうです。

古米とはちみつの組み合わせもそんな効果が期待できるものの一つのようで、古米を炊く時にはちみつを混ぜると、まるで新米のような仕上がりのふっくらしたご飯が炊き上がります。古米から失われていた甘味が蘇るどころか、新米以上の味わい深さになると評する方もいるそうです。

この炊き方は人気なものの一つで、小さじ1杯程度のはちみつを加えて炊き上げるだけで、風味も色艶も新米に負けないくらい良いものになるそうです。特に、古米を美味しく食べようと日々努力している方達の間では、人気で有名な炊き方として知られています。

 

お酒を入れて炊くとふっくら

古米を食べる時に、臭いが気になった事はありませんか?古米から漂う独特の臭いは、お米に含まれる脂肪が酸化したから発生しています。この臭いを消すという別の目的のためにも、日本酒を使って炊いてみてはいかがでしょうか?この方法は、一般的にも知られています。

2〜3合の古米に対して、日本酒を大さじ1杯程加えてみましょう。古米独特の気になる臭いが消えるだけでなく、はちみつを入れて炊いた時とはまた違ったふっくらとしたご飯に炊き上がります。ただし、あまり入れ過ぎてしまうと日本酒の臭いがご飯の香りを掻き消してしまうので、お酒が苦手な方にはおすすめ出来ません。

 

古米はチャーハンやピラフに使えばパラパラに!

水分が新米よりも少なくなっている事を逆手にとって、新米を使うよりも美味しく仕上げる事が出来る料理は結構あるようです。例えば、味の濃いチャーハンやピラフは、中華料理で提供されているものも家で作る時でもパラパラ食感のものを好んで食べるのではないでしょうか?

 

古米を使えば、水分が抜けている分粘り気が無いので、パラパラの食感を作りやすいのです。更には、調味料を入れた時にも利点があり、味の付いた水分をしっかりと吸収するので、味の濃いご飯料理、前述した酢飯やリゾット、パエリアやピラフは新米よりも古米を使った方がより美味しく仕上がります。

 

古米は炊き込みご飯にすれば味をよく吸って美味しく!

古米の特徴をよく活かしたご飯料理で有名なのはやはり、炊き込みご飯でしょう。古米の最大のメリットは、水分量が少ない分、炊いた時に吸収する水分量が多いために炊く前より2〜3倍にも膨らみます。この特徴を最大限に活かし、新米を使うよりもよりしっかりとした味付けになり、尚且つふっくらした炊き込みご飯が出来上がります。

 

炊き込みご飯は炊く前に水に醤油や塩などの、お米に付けたい味付けを足してから炊きます。味を付けたい水をよく吸い込む古米は、2〜3倍膨らみます。つまり、新米よりも味付けの濃い炊き込みご飯が炊き上がるのです。

 

古米・古古米の活用方法はある?

大根などを下茹でするときに使う

主婦の方なら知っている方が多いのではないでしょうか?大根やれんこん等の根菜類の野菜を下茹でする際、米の研ぎ汁を加えて煮込むと白く柔らかく仕上げる事が出来るという方法が、メジャーな煮込み方でしょう。

 

しかし、米のとぎ汁はいつでも用意できるものではありません。研ぎ汁の代用として、お米や糠をそのまま野菜を浸している水に加えるという方法も知られています。この代用品に、古米も活用する事が出来るのです。新しいお米を使いたくない時や糠がない時にも活用出来ます。

 

他にも、たけのこを茹でる時に灰汁を取るために糠を入れて炊く事もあるでしょう。これは、たけのこからエグミを取り除いて旨味を引き出すために行う行程なのですが、古米でも代用出来ます。料理の下拵えに多様に使う事が出来る古米は、なかなか使い勝手が良いようです。

 

古米は肥料として使える

古米には料理以外の活用方法もあります。その一つが、肥料として使う方法です。家庭菜園などを持っている方なら知っているでしょう、コンポスター。生ゴミや原料を入れて、菌や微生物による発酵を促すことによって1ヶ月程で堆肥が出来上がるというものなのですが、乾燥した古米は堆肥の材料として最適なのです。

 

有機肥料として利用出来るので、植物への栄養源としては申し分無い肥料として活用出来ます。栽培関係の仕事をやっている方が近くにいたら、食べられないけど古米が余っていると話すと、肥料として引き取ると言ってくれるかもしれません。古くなったとは言えやはりお米ですから、有効活用したい所です。

 

古米は寄付することができる

他の方法として、寄付する事も出来ます。古米には有効な活用方法がたくさんあります。寄付もその一つで、虫がついていたり腐敗臭がしていない限り、古くても食べる事が出来るので、食べ物に困っている人に分けるために集めている団体やNPO法人が寄付を募っています。

 

例え食べる事が出来ないとしても、先程前述したように堆肥にする方法もありますし、食べ物としてではなく、重石として使う事も出来ます。食べる以外の方法として知られているのが、風船の重石として利用する方法です。

 

意外に思われるかもしれませんが、古米は風船の重石として最適な材料のようです。まとまっていればそれなりの重さになりますし、何より誤まって赤ちゃんが重石を齧ってしまってもお米なので安心安全だというのです。ちょっとした知恵によって生まれた方法なのだそうです。

 

古米を引き取りしてくれる業者がある

古米を引き取ってくれる業者は、基本的にはどれだけ古いものでも引き取ってくれます。酪農牧場では、鶏の飼料として使えるそうで、場所によっては有料で引き取ってくれる所もあるようです。

 

古米を引き取ってもらう際には、古米がどのようなものなのか、またどれぐらい古いのか、どの使い道が有効かなど、色々と査定をしてもう必要があります。そして、古米の価値に見合った買取額を古米の提供者に支払うという仕組みになっているそうです。有効活用されるだけでなく、お金に替えられるのなら買い取ってもらうのも良さそうです。

 

古米・古古米を上手に美味しく活用するレシピ

古米の魅力を引き出すレシピ集!

新米を使うよりも古米を使った方が美味しく出来る料理を数品紹介しました。これから紹介するレシピも、全てが古米向きの料理となっています。どれもが古米を使う事をお勧めしていますので、是非新米を買う前に一度試してみて下さい。

 

簡単!美味しい!基本の寿司飯

まずは、お寿司の酢飯を作りましょう。こちらのレシピは、新米と古米を混ぜたブレンド米を使用する方が美味しく炊き上がるようです。新米だけでは粘り気が強く口に入れた時に酢飯がほぐれないため、古米が混ざっている方がほぐれやすいのです。

 

材料は、新米と古米のブレンド米3合、10センチ角の出汁昆布1枚、米酢もしくは穀物酢大さじ4杯、砂糖大さじ2〜3杯、塩小さじ1杯です。お米に詳しい農家の方が推奨している作り方ですので、試してみる価値は高いはずです!

 

お米を研いで、夏なら30分、冬なら1時間浸しておきます。季節によってお米のコンディションが変わるようです。古米のみを使う場合は、20〜30分長めに浸しましょう。寿司酢は円い味に仕上げるために、鍋で酢、砂糖、塩を入れて一煮立ちさせておきましょう。こうしておけば、酢の味の角が取れて円やかな味になります。

 

炊飯器に水に浸しておいたお米、一煮立ちさせた酢、そして出汁昆布を入れて炊き上げます。出汁昆布は、湿らせた付近で表面を軽くなでるように拭いておきましょう。もし出汁昆布がなかったら、昆布出汁の素を使っても大丈夫です。その場合は、小さじ1杯程度で十分でしょう。

 

もし炊飯器の釜に、酢飯用の目盛りがあればそれに沿って水を入れて下さい。それがない場合、新米のみで作るなら水分量を少なめに、古米のみなら逆に少し多めにして炊きましょう。両方とも、ベチャッとしていない仕上がりになります。

 

ご飯が炊き上がったら、寿司桶に移して満遍なく広げ、その上から用意しておいた寿司酢を回しかけます。しゃもじでご飯を潰さないよう、切るように混ぜ合わせていきます。時々底から全体を返すように混ぜ合わせると、酢が全体に行き渡ります。

 

混ぜ合わせ終わったら、冷まして完成です。早く冷まそうと、扇風機や団扇で仰ぐのはやめておきましょう。風が当たった部分が乾燥してしまい、せっかくの寿司飯が固くなってしまいます。寿司飯を握る際には、手を少し湿らせておくと、手にご飯がくっつかず握りやすいので、手作りの寿司酢を少し多めに作っておくと効率的ではないでしょうか?

 

古米を使ってこそ美味しくなる!菜飯もどき!

菜飯もどきなので、葉野菜以外の根菜も入っているものになります。菜飯と言うよりは、炊き込みご飯の方が近いかもしれません。使うのは、小松菜1束、しめじ半株、人参5センチ位、古米2合。食材として使うのは、古米と3種類の野菜になります。他にも足したいものがあったら、足してみましょう。

 

調味料は、炊飯前に野菜を炒めるため、醤油と料理酒をそれぞれ小さじ1杯と、生姜すりおろしを少々使います。古米を炊くために使う調味料は、醤油大さじ2杯、料理酒大さじ1杯、塩小さじ4分の1です。小松菜は軸と葉を別々にしてざく切りに、人参は短冊切りにして、しめじは小房にして分けておきましょう。

 

古米はしっかり目に洗って、しばらく水に浸しておきましょう。今回は菜飯もどきを作るので、そんなに長い間浸しておく必要はないでしょう。炊く際に入れる水が多めなのと、野菜からでた水分も一緒に炊き上げるため、水分量が多めに必要になるので、ふっくらと仕上がります。

 

まず、野菜を炒めていきます。小松菜の軸と人参を熱したフライパンで炒め、しんなりしてきたら小松菜の葉としめじも加えて炒めます。その際には、炒め物用に用意しておいた調味料を全て加えてしっかりと炒めていきましょう。炒め終わったら、野菜と野菜から出た水分を別にしておきます。野菜から出た水分は、後程ご飯を炊く際に加えます。

 

古米を炊いていきますが、最初に洗った古米を加えた後に、野菜から出た水分と調味料を加えておきます。古米に適量な水を入れて炊いていくのですが、少々気持ち多めに水を加えましょう。炊飯器のスイッチを入れて炊き上がったら、炒めた野菜を上に乗せて一緒に蒸し上がるのを待って完成です。

 

ふっくら炊き上がった古米に、野菜の旨味が詰まった水分などの旨味が濃くついているはずです。古米は、水分の吸収力が強いので、加えた調味料の味もしっかりとついている事でしょう。お好みで、黒ごまをふりかけると、彩りも良くなって更に食欲をそそる事でしょう。

 

炊飯器で簡単!シーフードパエリア

続いては、スペインのご飯料理のレシピの紹介です。スペインで有名なご飯と言えば、やはりパエリアでしょう。パエリアによく使われるお米はボンバ米というのですが、実はこのボンバ米の特徴は日本の古米ととても良く似ています。アミロースを多量に含んでいる事で、パラパラした特徴を持ち、しかも2〜3倍の体積の水を吸収できるそうです。

 

ボンバ米が持つ特徴は、そのまま日本の古米の最大の特徴にも当てはまります。だからこそ、パエリアには古米が最適なのです。更に、パエリアの最大の特徴は、魚介の出汁が良く染みているご飯にあります。ご飯が出汁のスープをよく吸っているので、あの味が出るのです。古米が活躍する上に、パエリアも日本に居ながら楽しむ事が出来るのです。

 

そんなパエリアが自宅で簡単に出来てしまうレシピを紹介しましょう。本来のパエリアはフライパンで作るのが一般的ですが、失敗しない炊飯器での作り方を紹介します。因みに、下記の分量は3〜4人分のものになります。

 

用意するのは、シーフードミックス200グラム、赤パプリカスライス4〜5枚、しめじやしいたけなどのきのこ類200グラム。きのこ類は、お好みのものを用意してみましょう。オニオンスライス50グラム、コンソメキューブ2個、ソーセージ適量。ソーセージはお好みの量を用意してもらって大丈夫です。

 

焼肉のタレ大さじ2杯、トマト缶50グラム、米2合、水280cc。そして、塩、胡椒、サフランパウダーをそれぞれ大さじ2分の1。サフランパウダーが無かったり、小さいお子さんがいるなら、カレー粉でも代用出来ます。

 

全ての材料を炊飯器のお釜に入れて炊くだけで出来てしまうので、とても簡単です。くれぐれも古米は洗わずに使って下さい。洗って研いでしまうと、その分多く水分を含んでしまい、パラパラのパエリアが出来ないのです。どうしても気になるのなら、無洗米を使う事をおすすめします。

 

材料をお釜に入れる際、シーフードミックスは凍ったままのものを入れて下さい。全ての材料を満遍なくしっかりと混ぜましょう。後は、炊飯器に入れて、通常のお米の炊き方で炊き上がるのを待つだけです。炊き上がったら、大皿に移して盛り付けて完成です。

 

炊飯器で炊き上げてしまうので、火加減を見る必要はありません。ですが、もし仕上がりが水っぽいようなら、フライパンで自分で火加減を見ながら調理した方が、上手くいくかもしれません。食べると口いっぱいに魚介の旨味が広がって、古米を使っている事など忘れている事でしょう。

 

風味豊かな松茸のリゾット

次の紹介するのは、所変わってイタリアのご飯ものになります。イタリアを代表するご飯ものと言えば、リゾットが有名です。元々イタリアでは麦を主食としていましたが、東洋から伝わり広まった米の文化が融合して出来た料理です。

 

イタリアでは新米よりも古米の方が高価なのだそうです。ビンテージ米と呼ばれ、リゾットにも最適と重宝されているようです。それなら、日本の古米もリゾットに最適なのではないでしょうか?実際に日本人のイタリアン料理のシェフがリゾットを作ってみた所、古米の方が出汁の味が均一に広がったそうです。

 

さて、リゾットの材料には、お好きなきのこを300グラム用意して下さい。今回はしいたけ、しめじ、えのき、舞茸を使います。大体3〜4種類ぐらいのきのこ類があれば十分です。

 

古米1カップ、バター大さじ1杯、オリーブオイル大さじ2杯、ニンニク2かけ、玉ねぎ1個、チキンスープ4カップ、スライスチーズ3〜4枚、そして塩胡椒を適量用意しましょう。パセリがあったら、お好みで加えて下さい。

 

今回はパエリアと違い、古米をといで洗っておきましょう。洗いすぎると水分を含んでしまいますので、洗い過ぎないようにしましょう。ザルにあげて水を十分に切っておきましょう。きのこ類は全て一口大に切っておきます。ニンニクと玉ねぎはみじん切りにしてしまいましょう。

 

フライパンでオリーブオイル大さじ1杯を熱して、みじん切りにしたニンニクと玉ねぎを炒めます。薫りが漂ってきたら、きのこ類を加えて、大さじもう1杯のオリーブオイルも加えて炒めましょう。別のお鍋でチキンスープを温めておきましょう。きのこ類に火が通ったら、火から下ろします。

 

きのこの出汁が出ているフライパンにバターを溶かして、水を切った古米を入れて炒めます。古米が透き通ってきたら、温めておいたチキンスープをまずは1カップ加えましょう。そのまま煮詰めていきます。

 

煮詰まってきたら、先程炒めたきのこ類を加えて、スープも少しずつ分けながら加えて更に煮詰めていきます。全てのスープを入れ終わったら、スライスチーズを小さくちぎって加えていきましょう。チーズも溶かしきったら、最後に塩胡椒で味を整えて完成です。

 

パセリがあるなら、彩りでふりかけましょう。スライスチーズを多めに使っているので、かなり濃厚な仕上がりになっている事でしょう。もしスライスチーズが無ければ、粉チーズなどで代用出来ますので、試してみてはいかがでしょうか?

 

古米を使った田舎風炊き込みおこわ

最後は和食のおこわを紹介します。今回はもち米の古米を使います。もちもち食感を無くさないために、通常の古米よりも長めに水に浸すようにしましょう。赤飯をはじめとしたおこわは、炊き込みご飯とは少し違います。一般的に主な違いは、うるち米を使っていれば炊き込みご飯、もち米を使っていればおこわと呼ばれているようです。

 

また、おこわは蒸して作る事で、冷めても美味しいおこわが出来ます。今は炊飯器という便利なものがありますが、昔は蒸籠を使って蒸していたので、うるち米よりも手間がかかっていました。その調理過程もあり、昔は祝い事などで作られていた事が多かったそうです。赤飯をおめでたい日に食べるものという認識はそこからきています。

 

そんなおこわに必要な材料は、もち米の古米2合、山菜の水煮パック180〜200グラム、鶏もも肉100〜150グラム、薄口醤油大さじ2杯、みりん大さじ1杯、料理酒又は日本酒大さじ1杯、砂糖小さじ2分の1〜1杯です。具材を調理する時には、水を100cc加える場面があるので、用意しておきましょう。

 

まずはもち米の準備をします。もち米を洗った後、吸水のために1時間程放置しておきましょう。もち米のもちもち食感を出すために、しっかりと水分を吸収させましょう。古米は吸水が倍以上になりますが、今回使うのはもち米なので、水分を多く吸わせてしまって大丈夫です。

 

具材の下拵えでは、鶏のもも肉を細切れにしておきましょう。山菜の水煮パックから山菜を取り出して、水を切っておきます。水煮パックを使いますので、時間もかかりませんし、難しくないので簡単に出来ます。

 

細切れにした鶏のもも肉を、油をしいたフライパンで炒めます。ある程度火が通ったら、水を切った山菜の水煮を加えて更に炒めましょう。そこに、砂糖、醤油、みりん、酒の調味料を加え、その上に水100ccを加えて一煮立ちさせましょう。

 

火から下ろしたら、具材に味が浸透するように10分程放置しておきます。その後、炊飯器のお釜に、たっぷり吸水させた古米、炒めた具材、炊飯2合分の水を加えて炊飯していきます。後は炊き上がるのを待って、完成となります。

 

もちもち食感のおこわの完成です。1時間以上水につけてしまうと、べちゃっとした仕上がりになってしまいます。1時間以上は吸水しないようにしましょう。もし、薄口醤油が無ければ、めんつゆで代用出来ます。ただし、めんつゆを使った場合は砂糖を加えないで下さい。めんつゆに既に砂糖が加えられていますので、濃過ぎる味になってしまいます。

 

古米を美味しく変身させて味わおう!

古米の魅力を堪能しましたか?「古米は美味しくない」という印象を持っていた方には、是非今回紹介したレシピを試して下さい!またそこから新たに使い道が見つかれば、古米の有効活用出来る幅が広がります!古米に限ったことではありませんが、どんどん使い道が増えれば無駄に捨ててしまう事も、将来無くなるかもしれません!

 

新米よりも古米を使った方が美味しくなるというのは、古米の特性を上手く活かしているからこそ成せる知恵でした。よほど腐っていない限り、いつまでも味わえるお米を味わえるのは、日本人として嬉しいところです。

 

食べる以外にも活用方法があるので、本当に無駄がありません。食べても良し、別の事に使っても良し、寄付しても良し。これだけ使い道があれば、農家の方が捨てずにわざわざ取っておく気持ちがよく分かります。何よりも、和食だけでなくリゾットやパエリアなどの人気の料理にも最適なので今後も料理の幅は広がる事でしょう。

 

今回は古米に重点を置いて紹介しましたが、古古米、古古古米も是非使ってみて下さい!古くなれば古くなる程乾燥が進むため、炊き込みご飯やリゾットに使えるはずです。例え古くても美味しく食べる事が出来る古米を、捨てる事なく食べた方が食の世界が広がる事でしょう!

 

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