冬瓜は冷凍できる?上手に長持ちさせる保存方法と保存期間を解説
冬瓜(とうがん)は冷凍が可能でとても貯蔵性が高い野菜です。夏が旬の冬瓜ですが、日持ちが非常に良く、夏に収穫してから冬まで保存しておけることから「冬に食べる瓜」という意味で冬瓜と名づけられました。冬瓜は1つの大きさ2~3kgと大きいので、一度に食べるには多すぎます。そんな冬瓜を長期保存して、おいしく食べるための冷凍保存方法や簡単なレシピをご紹介いたします。ぜひ参考にしてみてください。
目次
冬瓜は冷凍保存ができるの?
冬瓜とは
冬瓜とは、ウリ科の一年草です。冬瓜という名前から、冬の野菜と思われがちですが、夏が旬の野菜です。冬瓜の水分量は95%と非常に高く、ほとんどが水分のため、カロリーが100gあたり16kcalと非常に低い野菜です。そのためダイエットにも非常に効果が期待できる野菜といえます。また、冬瓜は癖がなくたんぱくな味をしているので、さまざまな調理に利用できる野菜です。
打ち明けちゃうけど
— pawako (@pawakoo) November 5, 2019
冬瓜って私にとっては未知の野菜
調理するのは初めまして🔰
冬瓜初心者にこの存在感 pic.twitter.com/WukYdDpFZ2
また、95%が水分ということで、あまり栄養素がない野菜としてみられてきましたが、実は、健康やダイエットに効果的な栄養素が多く含まれていることがわかっています。毎日の食事に取り入れたい、非常に優秀な食材です。
冬瓜は冷凍ができる野菜
冬瓜は1つがとても大きく、2~3kg程あります。大きいものだと5kgというのも珍しくありません。表面に傷がなく、切り分けたりしていないそのままのものであれば、2~3か月の保存ができる野菜ですが、一度皮をむいたり、切り分けたりしてしまうと、長期間常温で保存するのは難しくなります。
冬瓜は冷凍保存ができる野菜です。以下で説明するやり方を読んで正しく冷凍保存すれば1か月程度保存することができます。簡単に調理もできるので、ダイエットにも健康にも最適な冬瓜を冷凍保存して毎日の食事にとりいれていきましょう。
冬瓜の保存可能期間はどのくらい?
冬瓜を常温で保存した場合
冬瓜を常温で保存するときは、切り分けずにそのまま保存しましょう。場所は、風通しの良い冷暗所が最適です。温度は15℃から20℃くらいで、常に一定の場所が理想です。真夏だと腐りやすくなってしまうため、地下の倉庫や日の光が入らないところがよいでしょう。新聞紙などにくるむと水分が蒸発しにくいのでおすすめです。
今夜は冬瓜です!初めて調理するのでドキドキです。お店で食べた時はトロトロで美味しかったので楽しみです。美味しくなってくれますように! pic.twitter.com/BmvQsG1BKZ
— 梅 (@mossolbmulp_ume) November 5, 2019
丸ごと保存した場合の保存期間は1~3か月ほどです。それぞれの冬瓜の表面の傷の様子などにもよりますので、長期間保存する場合は見た目やにおい、切ってからの表面の様子を確認してから使用してください。なるべく早めに食べることをおすすめします。
冬瓜を冷蔵で保存した場合
冷蔵の場合はカットして保存することが可能です。中身のワタは腐りやすい部分なので、必ず綺麗に取り除きましょう。カットの仕方は皮ごとか、皮まで取り除くことも可能です。皮をきれいにむいて一口大に切っておくと、その後の料理に簡単に利用できます。そして、カットした冬瓜を一つずつしっかりラップに包み、フリーザーバッグにいれて冷蔵庫に保存しましょう。
冷蔵庫で保存できる期間は2~3日と短めになっています。傷みやすいので見た目やにおいにも注意して早めに食べきるようにしましょう。皮を厚めに向いておくと、解凍したときに青臭さがなくなり、さっとゆでるだけで食べやすくなりますよ。
冬瓜を冷凍で保存した場合
冬瓜を冷凍保存すると、冷蔵保存より長い期間保存することができます。冬瓜を冷凍で保存するには、先に加熱してから保存する方法と、生のまま保存する方法の2種類があります。それぞれ、保存方法や保存期間がちがってきますので、次の章でみていきましょう。
冬瓜の冷凍保存の詳しい方法
冬瓜を生のまま冷凍保存する場合
冬瓜は食べやすい大きさにカットしましょう。ワタは腐りやすいので必ず綺麗に取り除いてください。皮をむいておくと、調理の時にそのまま使用できるので便利です。皮は厚めに向くと青臭さがなくなります。空気が入らないように一つずつラップをして、さらにフリーザーバッグにいれましょう。
フリーザーバッグに入れたものを、金属トレーなどの上で急速冷凍すると解凍したときに風味を失わずしっかりと冷凍することができます。冬瓜は冷凍しても食感が変わりにくいので、冷凍におすすめです。1か月程度を目安に食べきりましょう。
冬瓜を茹でてから冷凍保存する場合
夜な夜な冬瓜を茹でる pic.twitter.com/62Fop3ZNIS
— カエデbot (@ahahsak) September 22, 2018
冬瓜を下茹でしてから保存するには、冬瓜を食べやすい大きさに切り分け、鍋にひたひたになるくらいの水と冬瓜をいれ、火にかけ、沸騰したら中火にして、数分したら火をとめます。解凍後も調理することを考えると、茹で加減はすこし固めにしておきましょう。
ただの水ではなく、ダシと一緒に茹でると、解凍後の調理の際に下味をつけることなく料理ができるので時短になりおすすめです。鍋から冬瓜を取り出したら水気を切り、フリーザーバッグに入れて冷凍しましょう。カットして、下味までついた冬瓜が冷凍庫に保存してあると、ちょっと1品つくりたいというときに便利です。
料理してから冷凍する方法
冬瓜の代表的な料理といえば、煮物です。冬瓜を醤油やみりん、砂糖と一緒に煮た煮物は、冷凍保存にぴったりです。煮汁と一緒に小分けに保存しておけば、一品足りないときやお弁当などにも最適なおかずになります。しっかり火を通した冬瓜の煮物を、煮汁と一緒にフリーザーバッグにいれて急速冷凍しましょう。解凍するときは電子レンジで加熱するだけで食卓に出すことができます。
こちらは冷凍とはいえ、早めに召し上がることをおすすめします。できれば1週間程度で食べきるのがおすすめです。また、早めに食べる予定がある場合は冷蔵のほうが風味が落ちずに食べる事ができます。
冷凍保存に使用する保存用具
冷凍保存の際は、冷凍できるタッパーやフリーザーバッグを使用しましょう。必ず清潔なものを使用してください。期限などを書いておくと、忘れずに使い切ることができます。どちらも鮮度を保ったまま冷凍してくれるので便利です。小分けにしておくと、解凍の際も使いやすくなります。
冬瓜は水分が非常に多いため、周囲のにおいを吸収しやすいという特徴をもちます。そのため、通常は保存する際に気を使いますが、冷蔵庫や冷凍庫のにおい、周囲の食材のにおいも、フリーザーバッグにいれてしっかりと密封すれば、冬瓜につくこともありません。
冷凍した冬瓜の解凍方法
冬瓜はわざわざ解凍しなくても、凍ったまま調理することができる野菜です。煮物であれば、そのまま鍋に入れます。炒め物の場合は油の飛び跳ねに注意しながら、そのままフライパンにいれてください。冷凍前に下茹でしてあれば、調理の時間を短縮することもできます。
凍ったまま調理すると、火の通りが不安なため、どうしても解凍したいという方は、凍った冬瓜をそのまま常温に出し、20~30分ほど自然解凍してから調理に使用するのがよいでしょう。冬瓜は水分がおおいため、周囲のにおいを吸収しやすい食材です。解凍する場所などにも気を付けましょう。
冷凍した冬瓜の活用レシピ
ここでは冷凍した冬瓜の簡単なレシピをご紹介します。冬瓜を一口大に切って冷凍しておけば、面倒な解凍なしに様々なレシピに活用できます。冬瓜自体の味はたんぱくなので、いくつかのレシピを覚えておけば、あらゆるレシピに応用することができます。
冬瓜の和食レシピ
冬瓜を使ったレシピで有名なのは、そぼろ煮です。凍ったままの冬瓜を解凍せずに鍋にいれ、5分ほど煮たら酒と炒めたひき肉を入れ、しょうゆやみりんで味付けをします。水溶き片栗粉でとろみをつけたら完成です。
冬瓜は豚肉と炒めるだけでもおいしく召し上がれます。冬瓜を豚バラやニンジン、しょうがと一緒に炒めて、醤油、酒、塩、砂糖で味付けます。フライパンを振って全体に味をなじませたら完成です。様々な食感が楽しめるレシピです。
肉やほかの野菜などといった様々な食材と相性のいい冬瓜。味付けは醤油や砂糖、みりん、酒が代表的ですが、ほかにもめんつゆやダシなども非常によく合います。冬瓜自体の味は強くないので、ぜひお好みでアレンジして、お気に入りのレシピを見つけてみてください。
冬瓜の洋風レシピ
冬瓜はカレーに入れても美味しく食べれる野菜です。ニンジンなどと同じタイミングで鍋に入れましょう。じっくり煮込むと冬瓜がトロッとして食感が楽しめます。スープカレーに入れると、さっぱりとおいしく食べる事ができます。
冬瓜のサラダのレシピを紹介します。冬瓜を切って、カイワレやパプリカと一緒に塩でもみ、お好みのドレッシングをかけて食べてみてください。体がほてった暑い日に野菜がたっぷりとれるレシピです。
冬瓜というと、煮物や和食といったイメージが強い食材ですが、冬瓜自体の味が強くないため、洋食でもしっかりと馴染んでくれます。そのほかにも中華の味付けでも美味しく食べることができます。様々な味付けをぜひ試してみてください。
冬瓜の栄養素は?
冬瓜は95%以上が水分で、栄養素としては、カリウムが含まれていることで有名です。カリウムの作用と、多量の水分のため、利尿作用が強く、体のむくみを改善してくれます。また、食物繊維について、不溶性食物繊維と水溶性食物繊維が2:1の割合で含まれており、これは便秘改善に非常に効果的とされています。
また、カリウムには神経や筋肉にかかわる大事な栄養素です。カリウム不足によって夏バテも引き起こされますので、夏には冬瓜を食べてしっかりとカリウムを補給しましょう。またカリウムには高血圧の抑制の働きもあります。よって冬瓜は効果的に取り入れたい野菜です。
冬瓜には100gあたり39mgのビタミンCが含まれており、この数値は同量のグレープフルーツより多い数値です。また免疫力向上に効果的なサポニンも含まれていますので、風邪予防にも効果的で冬にぴったりの野菜です。
冷凍すると栄養素はどうなる?
冬瓜は冷凍しても、さほど栄養は変わりません。ただ、冬瓜の中のカリウムは特に皮に多く含まれています。そのため、冬瓜を皮ごと食べた方が、より多くのカリウムを摂取できます。すこし青臭いため好みがわかれるかもしれませんが、より健康的に冬瓜を食べたい方には、皮ごと食べるのをお勧めします。
冬瓜の栄養素のビタミンCやカリウムは毎日継続的に摂ると効果が高いそうです。そのため、冷凍して毎日のおかずに少しずつ食べると、健康にもダイエットにも効果的です。一気に大量に摂取すると水分が多いためお腹を下す可能性があります。注意してください。
冬瓜に期待される効果
冬瓜は、カリウムによる利尿作用によって体のむくみを改善したり、血圧を下げたりと、健康に非常に高い効果が期待できます。一方で、水分の多い野菜のため、夏では、食事で多くの水分が補給できるほか、体の熱をさげる効果があるので、火照った体の体温を下げるのに効果的です。また、冬には冬瓜を食べることで風邪予防ができるため、夏から冬にかけてしっかりと摂りたい野菜です。
冬瓜はダイエットにも効果的
冬瓜はダイエットにも効果的です。前述したとおり、ダイエットの大敵であるむくみを解消してくれるだけでなく、冬瓜自体、100gあたり16kcalとカロリーが少なく、メイン料理を冬瓜にするだけで、カロリーを大幅に下げることもできます。
また、冬瓜に含まれるサポニンという成分は糖や脂肪の吸収を抑える働きがあります。また、食物繊維も含まれるため、便通の改善にも効果的です。腸環境がよくなると、ビタミンCの吸収率もあがりますので、冬瓜を食べるだけで美肌効果まで得ることができます。
驚くべきことに、中国古来の薬学書「食療本草」には、「痩せたい人はつづけて長期間食べたほうがよく、反対に太りたい人は食べてはいけない」と書いてあるほど高い痩身効果がある野菜です。ダイエット中の方は、食べずにはいられない食材です。
冷凍保存に適した新鮮な冬瓜の見分け方
冷凍に適した冬瓜は、より新鮮なものがよいでしょう。ここでは、商品棚に並ぶ冬瓜の中でも、新鮮な冬瓜の見分け方を外からみたもの、切り口からみたものの2通りから紹介します。
まずは、外側から見た冬瓜の新鮮なものの見分け方です。冬瓜には2種類あります。熟すと外側に粉がふくものとそうでないものです。粉がふくタイプのものは、白く粉のふいたものを選びましょう。そうでなく、つやつやとした緑のものは、傷がなく、濃く鮮やかな色をしたもので、持ってみて重いものを選びましょう。
カットされて商品棚に並んでいるものは、切り口がみずみずしく輝いていて、真っ白なものを選びましょう。種はしっかりと詰まっているものがよりおいしい冬瓜です。種のつまりがスカスカだったり、切り口が茶色く変色しているものは避けた方がよいでしょう。
まとめ:日々の食卓で冷凍保存した冬瓜を活用しよう
冬瓜は、冷凍保存が簡単にでき、かつ健康にもダイエットにも高い効果のある野菜です。それ自体味もたんぱくなため、さまざまな料理に活用できる食材です。ぜひ、みなさんも冬瓜を冷凍して、毎日の食事にとりいれてみてください。