ささみの日持ちはどれくらい？生と茹でたささみの最適な保存方法も

ささみは高タンパク低カロリーな食材として知られる人気の食材です。他のお肉と比べてリーズナブルで手に入れやすいため、ストックしている家庭も多いのではないでしょうか？

本記事ではささみがどれくらい日持ちするのか徹底解説します。「せっかく購入したのに賞味期限が切れてしまった」ということがないように、しっかりチェックしてください。上手な保存方法についても紹介するので、合わせて覚えておきましょう。

食品には消費期限、または賞味期限の表示が義務付けられています。消費期限は日持ちがおおむね5日以内の劣化しやすい食品に表示され、表示されている期限まで品質が劣化せず安全に食べられる期限を指します。

一方賞味期限はスナック菓子やカップ麺、チーズ、缶詰など傷みにくい食品に表示され、表示されている期限まで美味しく食べられることを示しています。賞味期限を過ぎたからといってすぐに腐ったり、食べられるなくなるわけではありませんが、消費期限が過ぎた場合は注意が必要です。

ささみに記載されるのは消費期限です。日持ちする期間はパッケージに記載されているので、購入時にしっかりチェックしてください。ささみは日持ちしないので、購入時には少しでも鮮度の良い日持ちするものを選ぶようにしましょう。

生のさささみが日持ちする期間は1日～2日程度です。ささみに限らず生肉は日持ちしにくく、長期保存に不向きな食材です。生肉にはバクテリアが付着しており、水分や栄養分をエサにどんどん繁殖するので傷みやすくなっています。特に鶏肉は牛肉や豚肉と比較すると日持ちしないので、なるべく早めに食べきるようにしましょう。

ダイエットや筋トレをする方に人気の茹でたささみの日持ちは、3日～4日程度です。茹でて調理しておくと、生の状態よりも長く保存でき、かつすぐに食べられるというメリットがあります。ささみを購入して翌日までに食べきれないと判断したら、早い段階で調理したり、冷凍保存するようにしましょう。

スーパーで買ってきたささみは、すぐに冷蔵庫で保存することが大切です。腐敗の原因のひとつであるバクテリアは30～35度が最も増えやすいため、夏場や暖房をかけた室内では少しの時間でも常温で置いておくと腐敗が進んでしまいます。

ささみを冷蔵保存するときはパックから取り出し、水分が出ていたらキッチンペーパーで拭き取ります。この水分はドリップと呼ばれ、臭みの元になるので、保存前にきれいに取り除いておきましょう。

続いてささみの筋を取り、1本ずつラップで丁寧に包んでください。全てをラップで包み終わったらジップロックなどの保存袋にまとめ、冷蔵庫へ入れます。冷蔵庫で保存するときは通常の冷蔵室よりも温度の低いチルド室で保存してください。チルド室がない場合は、温度変化の多い扉側ではなく冷蔵庫の奥側で保存するとよいでしょう。

ささみを茹でるときは、鍋にたっぷりのお湯を入れ、塩と酒を加えて沸騰させます。ささみを入れて30秒ほどで火を止め、あとは蓋をして予熱でゆっくりと火を入れるとしっとり仕上がります。余熱がとれたら一本ずつラップで包み、保存袋に入れて冷蔵庫で保存してください。

茹でたささみをサラダやスープに使いたいときは、ほぐしてから保存しておくとそのまま使えて便利です。粗熱がとれたら繊維に沿ってほぐし、なるべく平らにしてラップで包みましょう。茹で汁は旨みが出ておいしいので、捨てずにスープや鍋などに活用してください。

生のささみを冷凍するときは、表面の水気をキッチンペーパーで拭き取ります。表面の水気は臭みの元になるので、しっかりと拭き取っておきましょう。筋は取り除いておくと解凍後の調理が楽になり、食べる時も口当たりが良くなります。筋取りは筋の両側に切り込みを入れて筋を下側に置き、包丁の背の部分でしごくと簡単にはがすことができます。

筋取りが終わったら少量の水または酒をふりかけます。少量の水か酒がコーディングの役割を果たし、冷凍保存による乾燥や酸化を防いでくれます。調理法が決まっている方はオリーブオイルや調味液などに漬け込んで冷凍してもOKです。

あとは1本ずつ丁寧にラップで包み、まとめて保存袋に入れ、中の空気を抜いて冷凍庫で保管してください。空気に触れると傷みの原因になるため、しっかりと上から圧力をかけて空気を出し切るようにしてください。

茹でたささみを冷凍保存するときは、粗熱が取れてから1本ずつラップに包み、保存袋に入れて冷凍庫に入れましょう。サラダやスープの具材に使う場合は、冷凍する前に繊維に沿ってほぐし、平らにしてラップに包んでおきましょう。1食分ずつ小分けにして冷凍しておくと無駄に解凍しすぎることがありませんし、調理の際に使いやすくて便利です。

日持ちしないささみを冷凍しておくと冷蔵保存よりも長持ちしますが、いくつか注意してほしい点があります。まず保存する際はラップでしっかりと包んでください。ラップで覆われていない部分があると、食品内の水分が抜け、食感や風味が落ちる冷凍焼けを起こしてしまいます。

特に家庭の冷凍庫は開閉が多いため一定の温度を保つことができず、冷凍焼けを起こしやすいです。そのためささみを1本1本ラップで丁寧に包み、保存袋に入れて空気をしっかりと抜いておくことを徹底しましょう。

この時保存袋のチャックに少し隙間をあけて閉じ、ストローで中の空気を吸うと簡単に真空状態にすることができます。冷凍保存する機会が多い方は真空パック機も販売されているので、上手に活用すると良いでしょう。

次に冷凍するときはなるべく急速冷凍してください。急速解凍することで食品内の細胞を破壊せず、品質の良い状態のまま長期間保存することができます。急速冷凍のやり方は、熱伝導の良いアルミトレイやアルミホイルの上に冷凍保存するささみを置くだけです。

冷凍庫に入れる際は開閉による温度変化を受けにくい奥側で保存しておくようにしましょう。冷凍することで日持ちする期間は伸びますが、長期間保存していると品質の劣化や冷凍焼けが起きやすいです。早めに食べきるようにしましょう。保存した日を忘れないように袋に日付を記載しておくと食べ忘れを防ぐことができます。

ささみを解凍するときは、生でも加熱したものでも低い温度で自然解凍しましょう。常温で解凍すると菌が繁殖しやすく、ドリップも出やすいため、温度の低い冷蔵庫内で自然解凍するようにしてください。夜使用する予定があるときは、朝に冷凍庫から冷蔵庫に移しておくとよいでしょう。

急いでいるときは電子レンジなどで解凍してもよいですが、どうしても加熱ムラが出やすいです。均一に解凍するなら冷蔵庫での自然解凍がベストです。解凍後は菌の繁殖を防ぐため、しっかり再加熱してから食べると安心です。

最後に腐ったささみがどのように変化するのか紹介します。日持ちする期限が過ぎてしまった時に覚えておき、食べられるかどうか判断してください。まずささみが腐ると見た目が変化します。ささみは本来きれいなピンク色をしていますが、腐ると色が白っぽくなったり、カビがぽつぽつと出てきます。

次ににおいや感触が変化します。酸っぱいにおいや硫黄のようなにおいがしたり、表面にぬめりが出ているものは間違いなく腐っています。パックのトレイを傾けたら血と水分が大量に出てきて、肉の色が変色している場合も腐っているので、潔く処分するようにしてください。

「腐ったささみでも加熱調理したら問題ない」という方がいるかもしれませんが、加熱時に大量のアクが出たり、強い腐敗臭が出たものは食べることはできません。腐ったささみにはウィルスや細菌が繁殖しているので、残念ですが処分しましょう。

ささみの日持ちと保存方法についてまとめました。ささみは生の状態だと日持ちしないので、使いきれない場合は早めに冷凍しておきましょう。調味液につけたり、茹でて冷凍しておくとすぐに使うことができます。

茹でたものは冷凍する前に裂いておくと、スープやサラダに使えて便利です。本記事を参考にささみを上手に保存しておいしく食べきるようにしてください。