タマカイという巨大魚の刺身などの料理の味は?値段も調査!

タマカイという巨大魚を知っていますか?全長約2mもあるまさに巨大魚という名にふさわしいこのタマカイという魚、実は魅力的な味を秘めている魚なのです!ですがそもそもタマカイを飼育している水族館も多くなく、市場で売られていることも少ないため見たことはもちろん聞いたことのある方は少ないと思います。そんな私たちにとって未知なる巨大魚のタマカイの特徴や味、食べ方、値段などについて紹介します。

タマカイという巨大魚の刺身などの料理の味は?値段も調査!のイメージ

目次

  1. 1タマカイという大きな魚がいるらしい!?
  2. 2タマカイってどんな魚?
  3. 3タマカイは刺身で食べられる!その味は?
  4. 4タマカイは流通量が少ない?その値段を調査!
  5. 5タマカイを使った食べてみたい料理
  6. 6タマカイは珍しい巨大魚なので、見つけたら食べてみよう!

タマカイという大きな魚がいるらしい!?

タマカイという魚を聞いたことがあるでしょうか?タマカイを飼育している水族館もそう多くなく、知らない方が大半だと思います。簡単に言うとこの魚の最大の特徴は大きさです。全長約2mもあり、まさに巨大魚という名にふさわしいサイズとなっています。さらに一度見たら忘れられないこの魚にはもう一つ特徴があります。

このタマカイ、実は見た目からはあまり想像できませんが魅力的な味の持ち主です!その味は釣り人はもちろん食通を魅了しとりこにしてしまうほどなんだとか。魚は鮮度が命とよく言いますが、タマカイは寝かせるほどおいしくなる魚だと言われています。そんなタマカイの特徴や味、値段について紹介していきます。

タマカイってどんな魚?

タマカイは英名で「ジャイアントグルーパー」と呼ばれ、その全長は約2mで重さは200kgを超える巨大魚です。見た目の特徴としては長い楕円形の体に大きめ口があり、尾びれは丸みを帯びています。体色は灰褐色や暗褐色で、白いまだら模様があり、各ひれに黄色と黒の虫食い状のまだら模様があります。

幼魚の時は黄と黒の波紋を持っていますが、成魚に成長するにつれその独特の波紋は薄くなっていき灰褐色や暗褐色になっていきます。幼魚の時の姿からは想像できないような成長を遂げるのも特徴の一つです。また、現在では乱獲などが原因で数がかなり減ってしまったため絶滅危惧種に指定されています。

近畿大学水産研究所奄美実験場では、日本での完全養殖技術確立を目指しタマカイの親魚養成の研究が進められています。近畿大学水産研究の養殖研究力を活かし、人口種苗生産によるタマカイの完全養殖技術確立が目指されているのです。

また、同じく近畿大学水産研究所では白身の高級魚である「クエ」と「タマカイ」を掛け合わせた「クエタマ」の養殖に成功しています。味も好評となる「クエタマ」が私たちの身近な食用の魚となる日はそう遠くないかもしれません。

タマカイは世界最大のハタの仲間

タマカイはオーストラリア クイーンズランド州を象徴する世界最大のハタの仲間で、スズキ目ハタ科に属します。他国では「ハタの王」や「魚の王」と称されるほどの魚です。主に魚や甲殻類を食べますが、小型のサメやエイ、ウミガメの子供を食べることもあります。

普段はおとなしい魚なのですが餌を目の前にすると獰猛になり、水とともに吸い込むように餌を丸呑みしてしまいその時の吸引力は恐ろしく、一部地域ではサメより恐れられるほどです。

過去には人が食べ殺されたなんて噂もあるらしいです。この噂が確かなのかどうかは定かではないのですが、過去に見られた最大のサイズは約3mと言われているということとタマカイの吸引力の恐ろしさをもってすれば人を丸呑みにしてしまう可能性は十分にあると思います。また、大型のものになると稀にシガテラ毒があるそうです。

タマカイの生息している場所と旬の時期は?

タマカイは太平洋やインド洋に分布している海水魚です。太平洋では東シナ海から南シナ海を経てグレートバリアリーフ、ミクロネシアなど西太平洋のほか、ハワイ諸島やライン諸島などの中部太平洋などに分布しておりインド洋でもアフリカの東海岸まで暖かい海に広く見られています。

日本では和歌山や沖縄諸島、伊豆・小笠原諸島などの南日本に分布していますが、その数は非常に少ないです。主に岩礁やサンゴ礁などに生息していて、水深100m程のところにもいるのですが大型魚にも関わらず水深50m位までの比較的浅場に多く見られています。また、時期としては春から夏にかけてが旬となっているようです。

タマカイは刺身で食べられる!その味は?

実はこのタマカイ、食通の間で非常に人気があるほどの味を秘めた巨大魚なのです。ですが、漁獲量が非常に少ないため築地などでは超高値で取引される幻の魚とされています。そんなタマカイは鍋物や唐揚げ、湯引きなど様々な料理に使うことができます。そしてなんといってもタマカイは刺身で食べることができ、その味は絶品となっているのです!

サイズがサイズなので解体するのには普段からマグロを解体しているプロでもなかなか苦労するそうです。そんなタマカイの皮は厚く、ゼラチン質の層がありコラーゲンがたっぷり。そして気になる身の方は白身ながらも一見してわかるほど脂がのっているのがわかるほど霜の降ったとてもきれいな透明感のある白身をしているのが特徴です。

タマカイの刺身は数日間寝かせるのがベスト

大抵の刺身はおろしたてを食べるのがベストだと思います。ですが、このタマカイに関しては一定期間寝かせたほうが美味しくなるのです!理由は簡単に言えば寝かせることでアミノ酸が増えるため旨みが増すということ。白身のもちもちした食感は他のハタと同様で、大きい分噛み応えのあるコリッとした食感もあるそうです。その食感は寝かせてもなくなることなくちゃんと残るので、一定期間寝かせた状態がタマカイのベストだと言えます。

一定期間寝かせて熟成させた魚のことを熟成魚といいます。熟成魚というのは筋肉を作るたんぱく質が分解されてグルタミン酸を代表とする旨み成分が生まれ、魚の旨みを最大限に引き出すということです。そのため食感は徐々に失われてしまいます。なので、食感を残しつつ旨みも程良く熟成された段階を見極めて食べることが重要となり、タマカイの場合は大体3~5日位がベストだそうです。

魚を熟成させる場合鮮度が重要となります。新鮮なうちにちゃんと締めて、乾燥しないように冷蔵庫で熟成させます。冷蔵庫内は乾燥しているので、保管用の容器に入れるかラップなどで乾燥を防ぎます。また、熟成させると水分が出てきてしますのでキッチンペーパー等で水分をカラカラにならない程度に吸い取り臭みが身に残らないようにするのも重要です。

タマカイの刺身の味は?

値段が高くなかなか巡り合えないタマカイ。その刺身の味は白身の魚なのに主張の強い旨みがあり、その旨みは他の魚と比べても群を抜いているほどの美味しさなんだとか!日本では沖縄で比較的食べられることが多い魚なのですが、その沖縄県産の白身の魚の中でも一番おいしいと思えるほどらしいです。

下ろした当日のタマカイの刺身は良質な白身ではあるが味がないといえるほど。ですが数日寝かせてみると先ほども説明した通り旨みが増して味が出てきます。脂の甘さだけでなく、白身本来の上品な甘味で後味がよくしっかりと食感があり、透明感は失われずに見た目も美しいまま。食べた後に程よい旨みが浮き上がって余韻があるそうです。

タマカイの刺身をすぐに食べたいなら昆布締め

タマカイの刺身をすぐに食べたいなんて時には「昆布締め」という調理法があります。昆布締めは白身の魚に用いられる方法なのですが、昆布締めにすることで余分な水分が抜けて日持ちするようになります。何よりも冷凍して保存するのと比べて、細胞がつぶれないため、刺身の食感が何日も楽しめるのがうれしいところです。

昆布締めは何日も寝かせて熟成させるのと考え方は同様。熟成を進めながら昆布のアミノ酸成分が身に移ることで旨みが増すということなのです。昆布に挟むのは薄切りの場合2~3時間が目安で最大でも一日まで!それ以上挟んでおくと見た目が悪くなり、食感がグミのように固くなってしまいます。なので、1日経ったら昆布は外しておきましょう。

昆布締めの方法としては昆布を日本酒を含ませたペーパータオル等でまんべんなく湿らせます。水で戻した乾燥昆布でもいいのですが、日本酒には昆布の旨みを引き出す効果があるので日本酒がおススメ。そしてその昆布で微量の塩を振った切り身をはさみ乾燥しないようラップで包みます。そして昆布の旨みを早く移すために、バットや皿などを重石として昆布の上にのせ、冷蔵庫で寝かせるだけで完成です!

タマカイは流通量が少ない?その値段を調査!

タマカイはその巨体や魅力的な食材として魅了される人が多く、国内外を問わず人気ターゲットの1つとなっていて非常に価値が高くなり、値段も高くなっています。もともとタマカイは南方系の魚であり、台湾で盛んに養殖され輸出されています。日本も台湾から輸入しており、築地などで出回っているタマカイは台湾産のものが多くなっています。

天然ものは国内で主に沖縄で水揚げされていますがその数は非常に少なく、同県で養殖も行われていますがヤイトハタなどと比べると目立たないものです。輸入もされてはいますが、もともとのタマカイの人気度や水揚げの少なさからタマカイは値段が張る高級魚となり料理店などで提供されます。それでは、タマカイの詳しい値段を見ていきましょう。

具体的な値段として、幼魚や半成魚の値段は一匹約5,00円~10,000円で販売されています。海外では200kgを超えたものが約350,000円もの値段で取引されていました。日本では小さいサイズのものが安く取引されても1kgで約2,000円程の値段らしいです。また、ネットでも冷凍の刺身などが買うことが可能となっていて、そちらのほうの値段は800gで2,000円程になっていました。いずれも値段の高い高級魚だと言えます。

タマカイを使った食べてみたい料理

サイズが大きいタマカイは一匹で様々な料理を楽しむことができます。中でも汁物(みそ汁、鍋、潮汁等)、塩焼き、天婦羅、唐揚げ、ソテー、刺身、湯引きがおススメの料理法となっています。また、日本料理ならではのお寿司やしゃぶしゃぶとして食べてもおいしいそうです。

また、タマカイの養殖が盛んな台湾では様々なタマカイの料理が高級料理店などで提供されています。発酵唐辛子を使用したスープのうどんやトッピングにトリュフを添えたタマカイの蒸し焼きなどあまり日本ではされない調理の料理があるので台湾に行った際は一度味わってみるのもいいかもしれません。

半日寝かせると美味なタマカイの塩焼き

タマカイはあまり塩がきかないので、振り塩をして半日以上寝かせてから焼き上げます。皮にあるゼラチン質の層に甘みがあり、焼いても身はしっとりとして柔らかくて身離れがいいんだとか。ほどよく繊維質で口の中で適度にほぐれる身が魅力的なのがこの塩焼きです。

身が縮まらないからジューシーなタマカイの天婦羅

タマカイは火を通した際に身があまり縮まらないということと分厚い皮にあるゼラチン質は甘く旨みがあるので天婦羅にもぴったりなのです。タマカイの皮の甘味と身の旨み、ほっこりとした柔らかさがありながらもジューシーでもある身の食感が合わさり白身魚ならではの味わいが楽しめます。

うま味の強さと脂の乗りがぴったりのタマカイの煮付け

タマカイの身の旨みの強さと脂の乗りの良さは煮付けにしてもとても美味しいのです!醤油にも負けない味の強さは最高級魚のノドグロやキンキにも匹敵します。身の旨みも際立ちますが、皮のゼラチン質の甘みとプルプルとした食感もタマカイの煮付けがたまらない点の一つです。

後味のいい上質なダシが出るタマカイの鍋

鍋に限らずタマカイは汁物にすると濃厚でいながら後味のいい上質な実にいいダシが出ます。皮はゼラチン質でプルプル、身はあまり強く締まらず柔らかくなっているそうです。また、タマカイのダシがしみ込んだ野菜も実に美味しくなっていてタマカイの鍋はどこをとってもすべてがおいしく出来上がる逸品となっています。

タマカイを使用した台湾定番の唐辛子と魚の頭の蒸し料理

少し台湾料理も紹介します。台湾定番である唐辛子と魚の頭の蒸し料理に多くは鯉などを使用しますが贅沢にタマカイを使用することででたタマカイのいいダシと発酵トウガラシの辛みが効いたスープは絶品なんだとか。付け合わせのモチモチした讃岐うどんとも相性抜群なこの料理は辛いもの好きにはぜひ試してみてほしいそうです。

台湾で日本人に人気のタマカイの蒸し煮

タマカイの蒸し煮は、身が引き締まり弾力も抜群に良くなっています。皮と身の間にはねっとりとしたコラーゲンがたっぷりなので美肌効果も期待できるかもしれません。あっさりとした味わいで一切れずつカットされて提供されることから他の料理より食べやすくなっているため人気があるそうです。

栄養満点やさしい味のタマカイのおかゆ

台湾ではタマカイをお粥にして食べることもあるです。タマカイの骨からダシを取ると甘みのあるやさしい味になります。それだけでも十分美味しいのですがチキンスープとともに煮込むことでさらに美味しくなるそう。タマカイが柔らかくなるまで煮込むため手間や時間のかかるものとなりますが、その分美味しくてかつ栄養満点な料理ができます。

タマカイは珍しい巨大魚なので、見つけたら食べてみよう!

サイズ、味、個体数ともに幻の魚となっている「タマカイ」はいかがだったでしょうか?釣り人や食通をとりこにしてしまうほどの味を持つタマカイは巡り合うことがなかなかできないため、見つけたら少々値は張ってしまうと思いますが食べてみる価値は十分にあると思います。また、日本でなくてもタマカイの養殖が盛んな台湾に行く機会があればぜひ一度食べてみてください!

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