トマトに出来る黒い斑点の正体とは?理由や見分け方などを紹介

トマトの黒い斑点が気になったことはありませんか。本記事ではトマトの黒い斑点や筋、黒くなった部分ができる原因や対処方法、他にも食べられるトマトと食べられないトマトの見分け方などを紹介しています。トマトの黒い斑点が気になる方はぜひ参考にしてください。

トマトに出来る黒い斑点の正体とは?理由や見分け方などを紹介のイメージ

目次

  1. 1黒い斑点のあるトマトは食べられる?
  2. 2トマトに出来る黒い斑点の正体とは?
  3. 3食べられるトマトと食べられないトマトの見分け方
  4. 4トマトの黒い斑点を防ぐ方法
  5. 5トマトの黒カビを防ぐ保存の仕方
  6. 6トマトの黒い斑点の原因を知ろう

「トマトの表面にある黒い斑点や筋って何?」
「黒い斑点があるトマトって食べられるの?」
食べて楽しむことはもちろん、家庭菜園で育てるのも人気のトマト。ミニトマトでしたら、ちょっとしたスペースで育てることができるので、育てたことがある方もいらっしゃると思います。


ところで、お店で買ったトマトや家庭菜園で育てたトマトに黒い斑点や筋、黒い部分があったことはありませんか。


この記事では、トマトにできる黒い斑点の正体や、斑点ができる原因、食べられるトマトの見分け方の解説をしています。


本記事を読むことで、トマトの斑点のことが把握できるため、お店で購入するときや、家庭菜園で育てるときも、本当に食べられない状態の判断ができるでしょう。


トマトの黒い斑点が気になる方は、ぜひチェックしてみてください。

黒い斑点のあるトマトは食べられる?

お店で買ったり家庭菜園で育てたトマトに、黒い斑点や筋があったり部分的に黒く変色していると、病気やカビ、腐っているなどと気になってしまい、食べても良いのか不安になりますよね。


店舗に並んでいるトマトでしたら病気の心配はありません。なぜなら、トマトは出荷する際に細かな規定があり、病気のトマトなどはこのときに排除されるからです。


家庭菜園で育てたトマトの場合はどうでしょうか。トマトに限らず植物を育てる場合、天候や環境など、いろいろなことが要因で病気になってしまうことがあります。もし育てたトマトに黒い斑点があった場合は、黒い部分を取り除いて、早めに食べると良いでしょう。トマトの病気が人体を害する心配はないので、黒い部分を取り除けば食べられます。

トマトに出来る黒い斑点の正体とは?

では、トマトにできる黒い斑点や筋はいったい何なのでしょうか。見栄えがあまり良くないし、食べても大丈夫なのか心配になるここではトマトにできる黒い斑点や筋などの正体や原因を解説していきます。ぜひ参考にしてみてください。

トマトの表面にある黒い斑点

トマトの表面にある黒い斑点の正体は、主に2つ原因が考えられます。一つは虫が原因の場合と、もう一つはカビが原因の場合です。どちらが原因でも食べることに問題はありません。


店舗で売られているトマトの表面にある黒い斑点の正体は、畑にいる虫がトマトを吸う時にできた穴で、問題なく食べられます。水耕栽培ではなく、畑で育てたトマトに見られる症状で、無農薬や有機栽培のトマトにはよく見られます。有害な農薬を使われていない、安全な野菜の証明でもありますね。


もう一つの原因は、「黒斑病(こくはんびょう)」という症状です。


黒斑病は「糸状菌(しじょうきん)」というカビの一種の病原菌がもたらす病気で、最初は小さい斑点が、だんだんと黒く変色して穴をあけていきます。梅雨の時期など、高温多湿になることが原因なので注意が必要です。


出荷の際に病気の物は取り除かれるので、店舗に並ぶトマトには黒斑病のトマトは無いでしょう。食べられないように見えますが、黒い部分を除けば食べられます。ただし、カビが原因なので、カビアレルギーが心配な方は食べないほうが良いでしょう。

トマトの表面にある黒い筋

トマトの表面に黒っぽくくすんだ筋や、緑や白い筋がある場合は「すじ腐れ」という症状です。これはトマトの生理現象で、日照不足が原因であり、すじ腐れの症状のみであれば食べても大丈夫です。すじ腐れトマトには、切ったときに実の中心部に黒い筋ができている場合がありますが、黒い部分を取り除けば問題なく食べられます。


ただし、すじ腐れの割れ目や、別の原因で傷ができたトマトの傷のところに黒い斑点があった場合は、黒カビがついている可能性があります。この場合は、人体に有害なカビである危険性があるので、表面の筋に黒い穴やへこみがある場合は、食べずに処分しましょう。

トマトの真ん中やおしりが黒い

店舗で売られているトマトにはあまり見られないのですが、家庭菜園で育てたトマトの中心やおしりの部分が黒くなることがあります。これはトマトの生育過程でストレスがかかると発症します。


トマトにストレス? と思った方もいらっしゃるでしょうが、トマトも生き物ですので、環境が適していなければストレスがかかります。トマトにとってストレスとなる原因はいくつかありますが、主な原因は、カルシウム不足、追肥の窒素成分過剰、ホウ酸不足、土壌の乾燥による水分不足です。


カルシウム不足は家庭菜園の土作りでは起こりやすく、尻腐れ病の原因の中でも、よく上がるものです。追肥の窒素成分が多すぎると尻腐れ病を引き起こす原因になるのですが、これは窒素がカルシウムの吸収を阻害するためです。


そして、畑がアルカリ性の土壌の場合や、気候によって過乾燥や過湿状態に傾くことでホウ酸不足を起こします。


ストレスによって発生した黒い部分は、病気ではなく「尻腐れ病」といったトマトの生理現象であり、黒い部分を取り除けば問題なく食べられます。特に水分不足の状態で育ったトマトは、より糖度が高くなり、とても甘くなります。加工するためや家庭菜園など、見た目は特に気にしない場合、糖度を上げるためにわざと水分不足にする栽培法もあるほどです。黒い部分は、水分量を調整してストレスを与える栽培法では必ず起こる生理現象です。このようなトマトは、味は抜群なのですが、見た目のせいで店頭での売れ行きが悪く、ケチャップやジュースのような加工品として消費されていました。


この見た目を逆手に取ったのが「闇落ちトマト」というトマトです。この目を引くネーミングと、黒いトマトの美味しさをSNSで紹介したところ、瞬く間に評判になりたちまち人気商品となりました。なんと売り上げは前年度の2倍になったそうです。ちなみに「闇落ち」の意味は、主人公や味方、善人がダークサイド(悪)に落ちることなのですが、味は抜群であるにも関わらず、外見によってはじかれるトマトにはぴったりのネーミングなのかもしれませんね。

トマトの種の周りが黒い

種周辺が黒くなっている場合はトマトが完熟した証拠です。濃い緑や紫がかった色になっているのも同様で、黒くなった種を食べても問題はありません。ただ、熟しすぎたトマトは風味が落ちたり、実にハリがなくなったりするので、生で食べるよりも、加熱調理や加工に使用するのがおすすめです。


種部分に挟まれた実の中心部分が黒い場合は、前述の「尻腐れ病」と同じく、生育環境による「芯腐れ」という症状で、黒い部分を取り除けば問題なく食べられます。

トマトの葉や茎に出来る黒い斑点

ここまではトマトの実の部分についての説明でした。では、葉や茎にできる黒い斑点はどうでしょうか。トマトを栽培しているときにはよく見られる症状なのですが、トマトの葉や茎に黒い斑点が現れるのには主に二つの原因があります。1つは寒さに当たったために出た症状です。そしてもう1つは病気による症状です。


トマトは、夏野菜の中では比較的耐寒性がありますが、低温に当たっても大丈夫というわけではありません。トマト育成の適温は、日中が25度~30度で、夜間が10度~15度なので、低温に当たってもすぐに枯れるということはありませんが、やはり葉に黒い斑点が出るなどの低温障害は起きます。ですが、これは病気ではなく生理現象なので、症状が出たとしても、それ以上低温に当たらないようにしてあげれば育成に問題はありません。トマトが生育しやすい気温になっても、一度出てしまった葉の黒い斑点が消えるわけではありませんが、それ以上広がることもありません。

斑点細菌病になる理由

トマトの葉や茎に黒い斑点が現れる、もう一つの理由は病気によるものです。黒い斑点が現れる病気はいくつかありますが、代表的なものが斑点細菌病です。斑点細菌病は、斑点病とも呼ばれています。きゅうりやナス、トマトなどの果菜類をはじめ、多くの野菜類に見られる病気で、土の中に生息する病原菌が原因で起こる病気です。

斑点細菌病の対処法

斑点細菌病の原因は、降雨や水やりの時に、細菌を含んだ泥がはね上がってトマトの葉や茎に付着し、その細菌がアブラムシなど害虫による食害痕や、気孔などから侵入して感染することです。


対処法としては、泥はね防止マルチを使う、水はけを良くする、風通しを良くするなどです。病原菌は多湿を好むので、梅雨など多雨時期の水やり、水はけを注意するのは有効な手段です。


また、病原菌を持ち込まないように、消毒済みの種子を利用しましょう。苗を買ってきた場合は、定植する前に茎や葉をよく観察して、感染していないことを確認してから移植しましょう。


もし斑点細菌病が発生してしまったら、速やかに病気の枝葉を切り落とし、病変箇所をすべて取り除きます。切り落とした枝や落葉などには病原菌が残っている可能性があるので、それらはすべて拾い集め、焼却処分し病原菌を取り除きましょう。


薬剤を使用する場合は、銅イオンの殺菌効果を利用した薬剤を使用することをお勧めします。毒性が低いのが特徴で、ミツバチやテントウムシなどの益虫にもほとんど影響がありません。安全性が高くても薬剤なので、指定の量と回数を守って使用するようにしましょう。

食べられるトマトと食べられないトマトの見分け方

トマトは日持ちする野菜ですが、傷や割れがあるものは、カビの発生や腐るのが早いので要注意です。食べられないトマトの特徴と見分け方をあげていきます。


まず、腐ったトマトは軽く押すと弾力がなく、ブヨブヨで不自然なほどに柔らかくなっています。他にも、変な水分が出る、酸っぱい臭いや生ゴミのような異臭がしている場合も、速やかに処分しましょう。トマトが溶けていたり黒く変色している場合も腐っている証拠なので、食べないようにしましょう。


トマトはカビが生えやすい野菜で、実の傷ついた部分や、ヘタ周辺にも生えやすいと言われています。トマトに白や黒のカビが生えている場合、表面のカビをとっても、カビの根が残っている可能性が高いので食べない方が良いでしょう。

トマトの黒い斑点を防ぐ方法

トマトの表面にある黒い斑点の主な原因は、一つは虫が原因の場合と、もう一つはカビが原因の場合です。ですから、防虫と防カビの対策をするのが有効といえます。


黒い斑点の原因で対策が大変なのは、防虫対策でしょう。ですが、防虫対策の方法はいくつもあります。トマト専用の殺虫剤も市販されていますし、無農薬で栽培したいのでしたら、身近な食品を利用した手作りの防虫・殺虫剤を作り、使用するのも良いでしょう。


こまめに虫の駆除を行うと共に、虫の発生を予防することも重要です。防虫ネットは安価で購入でき、虫の侵入防止に効果が高いのでおすすめです。


防カビの対処法としては、泥はね防止マルチを使う、水はけを良くする、風通しを良くするなどです。梅雨など多雨時期の水やり、水はけにも注意して、多湿な生育環境にならないように気をつけましょう。

トマトの黒カビを防ぐ保存の仕方

トマトの保存方法はいくつかあります。


冷蔵保存する時は、野菜室に入れましょう。トマトに適した保存温度は、10℃前後といわれているので、野菜室(設定温度7~10℃)が適しています。トマトは寒さと外部からの衝撃に弱いため、1個ずつキッチンペーパーで包み、ヘタ側を下にして保存用ポリ袋に入れて野菜室で保存すると、だいたい7~10日程、日持ちします。


冷凍保存の場合は、トマトをきれいに洗い、ヘタをとってからラップやフリーザパックに入れて冷凍保存します。包丁でヘタの部分を切った場合はラップして空気から保護しましょう。日持ちは1ヶ月程度です。


他にも、レシピサイトには乾燥保存の方法や、料理に加工して保存する方法がいろいろと紹介されていますので、参考にしてみるのも良いと思います。

トマトの黒い斑点の原因を知ろう

トマトは、黒い斑点や部分的に黒い部分があっても問題なく食べることができます。ですが、黒カビによる穴やへこみがあるものは、カビ毒の危険があるので注意しましょう。黒い斑点のあるトマトや黒い部分があるトマトは、通常のトマトよりも甘みが強く歯触りが良いのが特徴です。黒い部分を取り除けばおいしく食べられますので、ぜひ、見た目を気にせずに食べてみてくださいね。

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