ローストビーフから赤い汁が出るのはなぜ?焼き加減の見分け方を解説

ローストビーフを切ると赤い汁が出るのはなぜでしょうか。この記事では、赤い汁の出る理由と焼き加減を判断する方法を解説しています。さらに、火の通し方が足りない場合の再加熱方法について解説しています。ローストビーフを安心して食べたい方は参考にしてください。

ローストビーフから赤い汁が出るのはなぜ?焼き加減の見分け方を解説のイメージ

目次

  1. 1ローストビーフを切ると出る赤い汁は食べても大丈夫?
  2. 2ローストビーフの焼き加減の見分け方
  3. 3ローストビーフが生焼けだった場合の対処法
  4. 4ローストビーフの赤い汁を出さない方法はある?
  5. 5ローストビーフの赤い汁が出ないように冷ましてからカットしよう

「ローストビーフの肉が赤いのはなぜ?」
「ローストビーフの焼き加減はどのくらい?」
「ローストビーフの肉から出ている赤い汁で、食中毒にならない?」
クリスマスパーティーなどのごちそうでよく目にするローストビーフは、見た目も豪華で多くの人が好む食べ物です。自宅で作るのも難しくありませんが、切った時に出てくる赤い汁は、血のように見えて気になる方もいるでしょう。


本記事では、ローストビーフを切ると出てくる赤い汁について解説するとともに、ローストビーフの焼き加減の見分け方や、生焼けだった場合の対処方法について解説しています。


この記事を読めば、赤い汁についてきちんと知れるため、ローストビーフをより安心して食べたい方、赤い汁を出さないようにする方法を知りたい方は、参考にできます。ぜひ本記事をご覧ください。

ローストビーフを切ると出る赤い汁は食べても大丈夫?

ローストビーフを切ると、火が通っているはずなのに赤い汁が出てきますが、これは血なのでしょうか。


焼く前の牛肉は、血が滴るような状態では販売されていないため、これは血や、肉を解凍した時に出てくるドリップ、肉の細胞膜が破壊されて出てきた汁ではないといえるでしょう。では、この赤い汁の正体について詳しくみていきましょう。

赤い汁の正体はミオグロビン

血ではないとすると、ローストビーフを切った時に出てくる赤い汁は何でしょうか。これは、肉汁の中にミオグロビンという色素タンパク質が、混じった状態で流れ出てきたものです。


赤い汁の色の原因であるミオグロビンは、牛の筋肉の中に含まれているもので、害にはならず、むしろ体の栄養になるものです。

赤い汁が出るローストビーフを食べても問題はない?

内部が赤くて、赤い汁が出てくるローストビーフを食べても、何ら問題はありません。赤い汁は血液でなく肉汁であること、また牛肉の内部には菌がいないとされており、菌がいる外側も肉の表面を加熱するため、死滅すると考えられるからです。


菌が死滅する基準は、70℃で1分以上とされており、ローストビーフの調理工程の中では、内部までこのくらいの温度になるように加熱するため、中の部分も生の状態ではありません。


ただし、古くなった牛肉を使ってのローストビーフづくりは、食中毒の危険が高まります。新鮮な牛肉を選んで、ローストビーフを作るようにしましょう。

ローストビーフが赤いのは生焼け?

ローストビーフの内部は赤い色をしていますが、生ではありません。肉を加熱すると灰色がかった茶色に色が変わりますが、これは肉のタンパク質が熱によって変質したからです。


ローストビーフを作る時、外側は表面が変色するくらいの高温で焼きます。それに対し、内部はタンパク質が変色しない程度の低温で、じっくり火を通していくことになります。


ローストビーフの内部が薄ピンクになる程度に仕上げた場合でも、切って時間が経つと赤くなりますが、これは肉に含まれるヘモグロビンが酸素と反応し、赤くなるためです。そのため、生焼けとは異なる現象です。

ローストビーフの焼き加減の見分け方

ローストビーフの焼き加減がベストの状態は、やはり中身が薄ピンク色をしている状態です。火が通りすぎておらず、肉がジューシー、しかも柔らかくて風味が損なわれていません。


加熱が短すぎて生焼けで赤い汁が出る状態と、火が通りすぎて焼きすぎの状態にならないように、焼き加減の判断が大切です。焼き加減の確認の方法について、紹介します。

1:カットして確認する

ローストビーフから赤い汁が出るのは問題がないものの、ちゃんと中まで火が通っているかどうかは心配になります。


火が通っているか生焼けかを見極める、シンプルな方法がカットして目視する方法でしょう。切り口の肉の色が赤い生の状態か、薄ピンクの火が通っている状態かを容易に確認できます。

2:竹串を刺して確認する

ローストビーフをカットして確認するのが、生焼けの確認に確実な方法といっても、お客様のもてなしに使う時には不向きです。


このような場合には、ローストビーフが厚い部分に竹串を刺して、中まで加熱できているかを確認します。刺した竹串の先端部分を口元に持ってきて、冷たければ生焼け、温かければ火が通っていると確認できます。

3:金串を刺して確認する

竹串で温度をチェックしてもわかりづらいような場合は、金串を刺して確認するのが1つの方法です。ローストビーフの厚みが厚い部分に刺して、10秒くらい待ちます。


そのあと金串を取り出して、唇につけてみて確認しましょう。金串は竹串よりも熱を吸収しやすく、温度の違いがわかりやすいでしょう。ただし、やけどのリスクも高いので、確認の際には注意が必要です。

4:温度計で確認する

ローストビーフの内部の温度を正確に測って、焼き加減を判断するということでしたら、専用の温度計を使用するのも1つの方法です。


温度計は1,000円ちょっとで購入できます。温度計によって、中心部の温度が50℃から60℃程度であれば火が通っていると判断できます。50℃以下の場合は、再度加熱して生焼けを防ぎましょう。

ローストビーフが生焼けだった場合の対処法

ローストビーフの焼き加減を確認してみて、生焼けだった場合はどのように対処すればいいのでしょうか。中心温度が50℃以下の場合や、竹串や金串での確認の結果が冷たかったような場合は、再度加熱することで生焼けを解消できます。


その方法を以下でみていきましょう。

フライパンで再加熱する

ローストビーフの生焼けを解消する方法の1つとして、フライパンで蒸し焼きにする方法が挙げられます。


フライパンでローストビーフの外側から熱を加え、内部の温度を上げることで、生焼けを解消します。ただし、強火では外側が焦げる可能性がありますから、火加減に注意が必要です。

湯煎で再加熱する

別の方法として、チャック付きのポリ袋などにローストビーフを入れ、湯煎で再度加熱する方法もあります。


少しの生焼けなら、5分程度の湯煎で中まで火を通すことができます。ただし、長時間の湯煎はローストビーフに火が通り過ぎてしまうので、要注意です。

ローストビーフの赤い汁を出さない方法はある?

ローストビーフの赤い汁は肉汁であり、食べても問題がないということがわかっても、やはり赤い汁は気になるでしょう。赤い汁が出るのは生焼けということで、火を通すのが1つの対策方法ですが、他にはどのような対策があるのでしょうか。

調理後すぐにカットしない

ローストビーフを焼き上げた後、すぐカットせずに冷めてからカットするようにすれば、赤い汁が出にくくなります。1時間から2時間程度に置いておくことが、赤い汁が出ないようにするためのポイントです。

牛肉は調理前に常温に出しておく

ローストビーフを作る牛肉は、調理するしばらく前に冷蔵庫から出しておき、常温に戻すことも赤い汁を出さないためのポイントです。


冷蔵庫から出してすぐ牛肉を焼くと、外側と内側の温度の差が大きいため、中まで加熱されなくなってしまいます。そうすると赤い汁が出る原因にもなりますので、調理することが決まっている場合はあらかじめ冷蔵庫から出しておきましょう。

ローストビーフの赤い汁が出ないように冷ましてからカットしよう

ローストビーフの赤い汁は、牛肉を焼く時に常温に戻すこと、冷ましてからカットすることで対策できます。


食べても大丈夫と知っていても、ローストビーフに赤い汁が流れ出ている状態は避けたいものです。ぜひ、この記事で紹介したポイントを確認して、おいしいローストビーフを作ってみてください。

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