2021年11月22日公開
2024年11月17日更新
ローストビーフの生焼けの見分け方は?原因と対処法も解説
ローストビーフの生焼けの見分け方を徹底解説!判断方法や生焼けになる原因、対処法などを詳しくまとめました。生焼けのローストビーフを食べた時にどうなるかも紹介しているので、食中毒の可能性が気になる方は必見です。
目次
ローストビーフの生焼けに注意!
パーティーやおもてなしに人気のローストビーフですが、いざ作ろうとして生焼けになったことはないでしょうか?本記事では、ローストビーフの生焼けの見分け方をはじめ、その原因や対処法などを調査しました。
加熱が足りない時に食べたらどうなるかも解説しているので「食中毒の可能性は?」「子どもに食べさせても大丈夫?」などの疑問を持つ方は必見です。ぜひ見分け方をマスターして、美味しいローストビーフを自宅で作りましょう。
ローストビーフの生焼けの見分け方
ローストビーフは、古くからイギリスで作られている伝統料理のひとつです。最近は日本でも人気が出ており、フライパンや炊飯器で手軽に作れるレシピも多く見かけるようになりました。
しかし、そんな中でもローストビーフの生焼けで失敗する人は少なくないようです。まずは、生焼けの見分け方からチェックしていきましょう。
ローストビーフの中心の色で判断する
1つめの見分け方が、ローストビーフの中心の見た目で判断する方法です。しっかりと火が通っている場合は、薄いピンク色を帯びた「ロゼ」と呼ばれる色合いになっています。
これは生肉の色とは違い、中まで完全に加熱されている証拠です。反対に、火が通っていない場合は中心がツヤを帯びています。真ん中がしっとりとしてツヤのない場合も、火が通っていると判断できます。
ローストビーフの中心の温度で判断する
ローストビーフの中心温度を測ることでも、生焼けかどうかは判断できます。簡単なのが金串を使う方法です。焼き上がったローストビーフの中心に金串を刺し、10秒ほど置いて引き抜き、下唇に当ててみてください。
触れた時に温かいと感じたら、ローストビーフの中まで火が通っています。焼き上がりの理想的な中心温度は、約50~60℃です。金串が冷たければ生焼け、熱いと感じたら焼き過ぎの可能性があります。
ローストビーフの肉汁の色で判断する
3つめの見分け方が、肉汁の色で判断する方法です。ローストビーフが焼き上がったら、厚みのある部分に串を刺し、肉汁を確認しましょう。透明や薄い赤色をしていたら火が通っている証拠です。
この赤色は血の色とは違い、ミオグロビンと呼ばれるたんぱく質によるものです。もし、血の色をした肉汁が出てくる場合は生焼けと判断できます。
ローストビーフが生焼けになる原因は?
ローストビーフが生焼けになるのは、一体なぜなのでしょうか?ここからは、考えられる原因を2つ紹介します。美味しいローストビーフを作るためにも、ぜひチェックしてみてください。
原因①牛肉を常温に戻していない
ローストビーフ作りには、常温に戻した牛肉を用いるのが大前提です。なぜなら、冷蔵庫から取り出したばかりの肉は火が入りにくく、生焼けになりやすいからです。
冷たいままの牛肉を焼くと、中に火が通る頃には外側が焦げてパサパサになってしまいます。せっかくの肉汁や旨みも逃げてしまうので、必ず常温に戻したものを使うようにしてください。
原因②予熱時間が足りない
ローストビーフが生焼けになる原因の2つめが、余熱不足です。本来ローストビーフはフライパンや炊飯器で加熱したあと、肉を落ち着かせるためにそのままの状態でしばらく保温しておきます。
しかし、余熱時間が足りないと中心まで火が入らず、生焼けになることがあるのです。かたまり肉の厚みにもよりますが、フライパンで焼いた場合の余熱時間は4cmで20分、5cmで25分、6cmで30分が目安となります。
余熱の際は、アルミホイルで包んで保温するのもポイントです。中まで火が通っていれば、あとはアルミホイルを外して粗熱を取ったらできあがりです。
ローストビーフが生焼けだったときの対処法
続いて、ローストビーフが生焼けだった場合の解決策を紹介します。仮に火が通っていなかったとしても、再加熱をすれば美味しく食べられます。ここでは、おすすめの対処法を2つまとめました。
対処法①フライパンで再加熱する
肉にあまり焼き色がついていない時は、フライパンを使った再加熱がおすすめです。まず熱したフライパンに油を少量引き、肉を入れて蓋をした状態で蒸し焼きにします。弱火で5~10分ほど加熱し、中まで火が通ったか再度チェックしましょう。
問題なければフライパンから取り出し、粗熱が取れるまでしばらく置いたら完成です。生焼けの具合によって加熱時間は変わるため、様子を見ながら焼くようにしてください。
対処法②湯煎の時間を追加する
肉に焼き色をつけたくない場合は、湯煎による再加熱をおすすめします。まずはローストビーフをラップで二重に巻き、ジッパー付き保存袋に入れて空気を抜きましょう。次に大きめの鍋にたっぷりの湯を沸かし、火を止めた状態でローストビーフを入れます。
その際、肉全体が湯の中に浸かっている状態にするのがポイントです。浮いてくる時は、皿や鍋のフタを重しにします。そのまま様子を見ながら10分前後加熱し、火が通っていたらできあがりです。生焼けの範囲が大きい時は、20分を目安に加熱してください。
ちなみに、電子レンジは加熱ムラが出やすく、火加減を調整するのが難しいのであまりおすすめできません。フライパンか湯煎でチャレンジしてみてください。
ローストビーフの生焼けを食べたらどうなる?
もし生焼けのローストビーフを食べた場合、体に悪影響はあるのでしょうか?食中毒の有無と、子どもに与えても大丈夫かどうかを徹底解説します。
食中毒の可能性は?
ローストビーフの生焼けを食べたとしても、食中毒の可能性は少ないといえます。食中毒菌が付着するのは牛肉の表面のみで、外側をしっかり焼けば基本的に問題ないとされているからです。
ただし、期限切れや保存状態の悪い肉で作った場合は、生焼けを食べると食中毒が起こることもあります。腹痛や下痢、嘔吐、発熱などの症状が出た時は、食中毒の可能性を疑いましょう。
場合によっては、重篤な症状を引き起こす恐れもあります。症状が軽いからと油断せず、必ず医師の判断を仰いでください。
子どもはいつから食べられる?
子どもは3歳頃になると、たんぱく質と脂質を消化する力が大人と同じくらいになるといわれています。従って3歳前後の子どもであれば、ローストビーフを与えても問題ありません。ただし個人差があるため、与える際も少量からスタートするのがよいでしょう。
心配な方は、免疫系の働きが大人に近づく6~7歳くらいまで待つことをおすすめします。6歳頃には嚙む力も大人の3分の1程度までつくので、ローストビーフも美味しく食べられるようになります。
ローストビーフは生焼けに注意してじっくり調理!
ローストビーフの生焼けの見分け方や対処法などを紹介しました。基本的に、ローストビーフは外側をしっかり焼いていれば食中毒の心配はありません。とはいえ、美味しく食べるためには生焼けのチェックはしっかり行いたいものです。
見た目や温度、肉汁の色などを見て、火が通っていることを確認してから食卓に出しましょう。炊飯器を使うレシピも、紹介した対処法で同じように再加熱が可能です。ぜひ美味しいローストビーフを手作りして、大切な人をもてなしましょう。