2022年07月20日公開
2024年05月23日更新
グラニュー糖が体に悪いといわれる理由とは?おすすめ砂糖も紹介
グラニュー糖が体に悪いと聞いたことはありますか?この記事では、グラニュー糖とは何なのか、体に悪いといわれる理由、グラニュー糖以外のおすすめの砂糖をご紹介します。お菓子作りなどで普段グラニュー糖を使っている方は、是非読んでみて下さい。
「グラニュー糖は他の砂糖と何が違うのかな?」
「グラニュー糖は体に悪いって聞いたけど、他におすすめの砂糖ってあるの?」
「体に悪いって、実際にはどんな症状があるの?」
グラニュー糖を普段から使う方は、グラニュー糖が体に悪いと1度は聞いたことがあるのではないでしょうか。
この記事では、グラニュー糖とは何なのか、グラニュー糖が体に悪いといわれる理由、グラニュー糖以外のおすすめの砂糖をご紹介しています。
グラニュー糖が体に悪い理由を知っていただくことにより、将来の健康を考え、他の調味料や食材で甘みを出す方法を考えるきっかけとなるでしょう。
グラニュー糖がなぜ体に悪いと言われるのか知りたい方は、是非チェックしてみて下さい。
グラニュー糖とは?
白砂糖といわれる上白糖や三温糖、黒糖など砂糖にはさまざまな種類がありますが、グラニュー糖は上白糖よりも粒が大きく、サラサラしていて使いやすいクセのない甘さの砂糖です。
紅茶などの飲み物やお菓子作りなどに幅広く使われるのではないでしょうか。
ここでは、よく使われるグラニュー糖がどのように作られるのかをご紹介します。
グラニュー糖は精製された砂糖
グラニュー糖の製造方法は、サトウキビからできる原料糖表面の不純物を糖液で洗い、温水に溶かして石灰と炭酸ガスを加えることで不純物を沈殿させます。ろ過して沈殿物を取り除いた後、活性炭などで再度不純物を取り除きます。
一般的に白砂糖と呼ばれる砂糖は不純物を取り除くと無色透明になり、結晶が光を反射することにより白く見えています。
このように、グラニュー糖は精製されてできています。
砂糖は製造方法によって2種類に分類される
製造方法によって、分みつ糖と含みつ糖の2種類に分類されます。
分みつ糖はサトウキビやてん菜から糖みつを抽出してショ糖を結晶化したもので、上白糖やグラニュー糖が分みつ糖にあたります。一方、含みつ糖は糖みつを分けずに汁を煮詰めたものとなります。黒糖や和三盆が含みつ糖に分類されます。
含みつ糖は絞った汁を煮詰めているだけなので、ビタミン、ミネラルを分みつ糖よりも多く含んでいるといえます。
グラニュー糖が体に悪いといわれる理由
グラニュー糖を含む白砂糖は、エネルギー以外の栄養素がほとんど含まれていません。精製して作られているため、不純物とともにビタミンなどの栄養素が取り除かれていることが理由となります。
ここからは、栄養素以外で体に悪い理由を5つ挙げていきます。
理由①カロリーが高い
下記の表から、上白糖と和三盆とは僅差ですがグラニュー糖は一番カロリーが高く、黒糖と比べると約40kcalもの差が出ていることが分かります。
個人差はありますが、約40kcalを消費するためには20分程のストレッチをするくらいのことが必要といわれています。日頃から摂取エネルギーが消費エネルギーを上回っていると、肥満の原因となり病気のリスクが上がる可能性が出てくるでしょう。
栄養素がほぼ無くカロリーが高いところが、体に悪いといわれる理由の1つとなっています。
出典:日本食品標準成分表2020年版(八訂)第2章|文部科学省
参照:https://www.mext.go.jp/a_menu/syokuhinseibun/mext_01110.html
砂糖の種類(100g当たり) | カロリー(kcal) |
---|---|
上白糖 | 391 |
グラニュー糖 | 394 |
和三盆 | 393 |
黒砂糖(黒糖) | 352 |
てんさい糖 | 357 |
理由②血糖値が急上昇する
グラニュー糖などの白砂糖が体に悪いと聞く理由として多いのは、血糖値が急激に上がることなのではないでしょうか。
GI値が高い食品は急激に血糖値を上げて多量のインスリンを分泌させますが、グラニュー糖はこのGI値が100を超えるといわれています。GI値が70以上あるものが高GI食品となり、グラニュー糖は高GI食品にあたります。
これが、グラニュー糖が体に悪いといわれる理由なのでしょう。
理由③ビタミンB1が不足する
ビタミンB1は糖質などをエネルギーに変えるのを助けますが、糖質の値が高いグラニュー糖を摂りすぎると体内のビタミンB1が消費されていき、不足する可能性が出てきてしまいます。
ビタミンB1が欠乏すると神経や脳組織への障害が生じるとされているので、グラニュー糖を摂取し過ぎて体に悪い影響を与えないようにしましょう。
理由④虫歯や骨粗鬆症の原因になる
厚生労働省のe-ヘルスネットによると、甘味(砂糖)の摂取量については、年間の1人当たり砂糖消費量が15キロ程度まではむし歯の発症は抑えられていますが、15キロから35キロでは急激に増加することがわかっています。
また、体内のたんぱく質が糖化修飾して変化し、骨粗鬆症などを発症するといわれています。
このように、体に悪い原因の1つとなっているグラニュー糖などの糖分を摂取する時は、摂取量や歯磨きに気を付ける必要があるでしょう。
出典:甘味(砂糖)の適正摂取方法|厚生労働省
参照:https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/teeth/h-02-012.html
理由⑤免疫力が低下する
グラニュー糖などの糖分は、体内のたんぱく質と反応してAGEsが生成され、さらにAGEsとRAGEが結合して炎症性サイトカインを生成することにより組織障害を引き起こすといわれています。組織障害、炎症が起きることで免疫力の低下が考えられるでしょう。
AGEsは体内から取り除くことは難しく、AGEsを生成するグラニュー糖などの糖分の摂り過ぎは体に悪いといえるのではないでしょうか。
グラニュー糖以外のおすすめの砂糖
グラニュー糖が体に悪い理由をお伝えしてきましたが、ここからはおすすめの砂糖を3点ご紹介します。紹介した中で良いものが見つかりましたら、是非試してみて下さい。
和三盆
種類としては含みつ糖に分けられ、サトウキビの中の竹糖を原料とする高級砂糖といわれています。重石で押したり水と揉み込んだりして糖みつを程よく取り除くことで、結晶が小さくなり口どけが良く、まろやかな風味になっています。和菓子作りでよく使用される砂糖です。
和三盆には、グラニュー糖にほぼないカリウムやカルシウム、マグネシウムなどが含まれています。
黒糖
和三盆と同じく含みつ糖に分類されますが、黒糖はサトウキビの搾り汁を煮詰めて作ります。産地は沖縄から九州のものがほとんどで、独特のコクと香りがあります。
和三盆よりもカリウムやカルシウムが多く含まれ、ビオチンやβーカロテンなどのビタミンも含まれています。
てんさい糖
てんさい糖は、北海道が主な産地であるてん菜が原料になっています。含みつ糖に分類され、抽出された糖みつがてんさい糖となり、結晶化したものがグラニュー糖や上白糖になります。グラニュー糖と比べて粒が大きく黒糖よりも薄い茶色で、まろやかな甘みがあるといわれています。
和三盆や黒糖と同様に、グラニュー糖にはほぼないナトリウムやカリウムが含まれています。
グラニュー糖が体に悪いといわれる理由を知っておこう
グラニュー糖はクセのない甘さでよく使われる調味料ですが、体に悪い理由についても理解する必要があるでしょう。大量に摂取しているわけではないという方も、摂取量を気にしている方も、グラニュー糖よりも栄養が多く含まれる砂糖もあるため、試しに他の砂糖を使ってみてはいかがでしょうか。
グラニュー糖に含まれる栄養素や体に悪い理由を理解し、将来の健康のために食生活を整えていきましょう。