2022年04月22日公開
2024年11月22日更新
アボカドは野菜?栄養成分と効果効能・食べ方や保存方法も解説
アボカドは野菜かどうかについて解説します。果実であるアボカドは野菜か果物か、それぞれの定義に基づいて詳しく説明!野菜か果物か分類しにくい、アボカド以外の食材も紹介します。アボカドの栄養や効果についても載せているため、ぜひ参考にしてください。
アボカドは野菜か果物か徹底調査!
女性からの人気が高いアボカドは、サラダなどにもよく使われる食材です。スーパーなどを見ると、野菜コーナーに置かれていることが多いです。しかし、アボカドは野菜や果物か、迷ってしまうこともあるでしょう。
本記事では、アボカドは野菜と果物のどちらに分類されるのか、調べてまとめています。栄養や効果、食べ方なども紹介しているため、ぜひ参考にしてください。
アボカドは野菜?
野菜と果物の定義
野菜と果物の分類は曖昧で、はっきりと分けることは難しいといわれています。農林水産省では、栽培期間を2年以上要する、木になる果実を果物としています。
一方の野菜は、加工せずに副食物として利用できる、草本性の植物と定義づけているようです。しかし、生産者や市場ではまた違った定義がされることもあり、明確な定義は設けられていません。
野菜とは、食用とする草本性植物の総称のことをいいます。また果物(果実類)は、概ね2年以上栽培した草本植物または木本植物から食用として食べられる果実のことをいい、これを果樹とされています。
アボカドは果物に分類される
農林水産省の分類によれば、果樹に実るアボカドは果物であるといえます。また、文部科学省の「日本食品標準成分表」でも、アボカドは果実類に分類されています。こうした分類を見ても、アボカドは野菜ではなく、果物であるといえるでしょう。
ただ、野菜のように食べられることから、「野菜的果実」と呼ばれることもあります。アボカド以外の野菜的果実は、レモンや未熟なパパイヤなどです。
アボカドの原産国
アボカドの原産国は中南米地方で、世界最大の生産国はメキシコです。日本のスーパーでも、メキシコ産のアボカドがよく並んでいます。メキシコ産以外では、アメリカ産のアボカドが主流です。
アボカドにはさまざまな品種があり、その数は40種類以上にも上ります。日本で食べられているアボカドのほとんどは、「ハス種」と呼ばれている品種です。
アボカドは国内でも、静岡、和歌山、宮崎などの地域で栽培されています。しかし、外国に比べみると、生産量は多くありません。台風や寒波に弱いため、日本では育てるのが難しいようです。
アボカドの栄養成分と効果効能
アボカドに含まれる栄養成分
カロリー | 186kcal |
---|---|
脂質 | 19g |
炭水化物 | 6g(水溶性食物繊維1.7g・不溶性食物繊維3.6g) |
タンパク質 | 2.5g |
ナトリウム | 7mg |
カリウム | 720mg |
ビタミンC | 15mg |
カルシウム | 9mg |
鉄 | 0.7mg |
ビタミンB6 | 0.3mg |
マグネシウム | 33mg |
アボカドの栄養成分は豊富で、美容や健康にも役立ちます。特にミネラルやビタミン、食物繊維などが豊富です。脂質も多いですが、アボカドの脂質は不飽和脂肪酸がほとんどです。
不飽和脂肪酸は質のよい脂で、体内でコレステロールになることがありません。アボカドを健康や美容に役立てたいときは、1日に半分〜1個を目安に食べると良いでしょう。
アボカドの効果効能
【アボカドの効果効能】
- 便秘解消
- 高血圧の予防
- 腸内の善玉菌の増加
- シミ、そばかすの予防
- 動脈硬化や血栓の予防
- 脂肪の分解、燃焼を促進
アボカドの効能はいろいろありますが、特に生活習慣病の予防に効果的です。また、皮膚の新陳代謝が高まるおかげで、美肌効果も期待できます。腸内環境を整えてくれるため、ダイエットに役立てることもできます。
アボカドの食べ方と保存方法
アボカドの種の取り方
まず、アボカドを縦半分に切るようにして、包丁を入れましょう。種に当たって包丁が止まったら、そのままぐるりと一周切り込みを入れます。切り込みが入ったら包丁を置き、手でアボカドを半分に割ります。
半分に割れたら、包丁の角を種に突き立ててください。包丁を押さえながらアボカドを軽くひねれば、種を取ることができます。ただ、未熟なアボカドの場合、ひねってもなかなか種が取れないことがあります。
そのときは、種がついたままのアボカドを、種の部分だけ避けて半分に切りましょう。すると、くし形に切れたアボカドから種がはみ出るため、手で簡単に取ることができます。半分にカットしたまま使いたい場合は、種をスプーンでくり抜くという方法もあります。
アボカドの食べ方
アボカドはそのまま食べても美味しいですし、いろいろな料理にも活用できます。アボカドの味を堪能したいのであれば、刺身にするのがおすすめです。1mm幅程度にスライスして、ワサビ醤油などにつけて食べましょう。
スライスしたアボカドは、ハンバーガーやサンドイッチの具にも使えます。角切りにしてサラダに入れたり、和え物に使っても美味しいです。また、熟し切ったアボカドは、潰してディップに使うこともできます。
アボカドの保存方法
アボカドは、状態によって保存方法が変わります。熟していないアボカドは、暑すぎない室内で保存しましょう。室温は、20〜25℃程度が適温です。熟してしないアボカドは、冷蔵保存すると味や見た目が劣化します。室内に置いて、ゆっくりと追熟させましょう。
完熟したアボカドは、傷まないように低温で保存します。5℃以下になると低温障害を起こすため、冷蔵庫の野菜室に入れるのがおすすめです。野菜室で保存する際は、乾燥防止のためにポリ袋に入れましょう。
切ってしまったアボカドは、種がついたまま保存してください。表面にレモン汁を塗り、ラップで密着させれば変色を防げます。ラップをかけたらポリ袋に入れて、冷蔵庫の野菜室で保存しましょう。
種を取ってしまった場合は、カットして冷凍保存するのがおすすめです。ジップロックなどの保存袋で冷凍すれば、1ヶ月ほど日持ちさせることができます。
アボカド以外に分類が難しい食材
いちご
いちごはスイーツに使われることが多く、果物のイメージが強い食材です。しかし、いちごは草食物の仲間で、木になる果実ではありません。
そのため、農林水産省の定義上は、野菜として分類されます。ただ、果物のような食べ方をされるため、「果実的野菜」と扱われることもあります。
メロン
メロンはいちごと同じく、「果実的野菜」に分類される食材です。メロンも草植物の仲間ですが、甘味が強く、果物として扱われることがほとんどです。そのため、分類上は野菜でも、市場では果物として扱われています。
トマト
トマトは野菜だと認識されていますが、植物学的に見ると果物に分類されます。植物学でいうと、野菜は根や葉、茎の部分を指します。しかし、トマトは種を持った果実であるため、果物に分類されるのです。
最近ではフルーツトマトのように、果物として食べるトマトも栽培されています。ただ、この定義で分類してしまうと、キュウリやインゲンなども果物になってしまいます。そのため、一般的には、トマトは野菜という認識で良いでしょう。
アボカドは野菜ではなく果物に分類される
アボカドは野菜のようなイメージがありますが、果物として分類されている食材です。ただ、メニュー次第では、野菜としても果物としても扱えます。アボカドは野菜かどうかにこだわらず、いろいろな料理に活用してみてください。