2022年03月14日公開
2024年11月20日更新
固いハンバーグになってしまう理由は?柔らかく作るコツやリメイク方法も
固いハンバーグになってしまう理由について解説します。手作りハンバーグが固くなってしまう原因や、タネを冷やすなどの柔らかくするコツを詳しく説明!固いハンバーグを活用できるリメイク方法も紹介しているため、ぜひ参考にしてください。
目次
ハンバーグの仕上がりが固いのはなぜ?
家でハンバーグを作ると、パサついたり固くなったりすることがあります。しかし、固くなってしまう原因を把握しておけば、失敗をする頻度も減ります。
本記事では、ハンバーグが固くなってしまう原因や、柔らかく作る方法などを紹介しています。基本的なレシピも載せているため、ぜひ参考にしてください。
固いハンバーグになってしまう理由
理由①牛ひき肉の割合が多い
ハンバーグ作りにはひき肉を使いますが、肉の種類によって固さが変わります。一般的には、牛ひき肉の割合が多いと、固いハンバーグになるといわれています。
レストランでは牛100%でも柔らかいハンバーグがありますが、それは中心がレア状態になっているためです。店では新鮮なひき肉を手に入れることができるため、肉が固くなる前に加熱を止めることができます。
しかし、家庭でハンバーグを作る際は、しっかり加熱をしないと食中毒の危険性が高まります。家で作るときは無理に牛肉だけを使おうとせず、他の種類のひき肉も混ぜるようにしましょう。
理由②つなぎの量が少ない
ハンバーグは肉だけでも作れますが、つなぎの量が少ないと固い仕上がりになります。つなぎには肉同士の結合を助けるだけでなく、水分を逃さないようにする働きもあります。
つなぎの量が少ないと、それだけ焼くときに流れ出る水分も多くなります。パサパサとした固いハンバーグにしないためにも、つなぎはしっかりと入れましょう。
つなぎに含まれる成分がひき肉に練り込まれることにより、タネがポロポロと崩れずふんわりキレイに仕上げる役割をしています。また、つなぎはうまみを保持してくれるため、肉汁がジュワ〜と溢れるハンバーグの作用をもたらす接着剤でもあるのです。
理由③タネに空気が入りすぎている
ハンバーグのタネを丸めると、中に空気が含まれます。中に入った空気は焼くと膨らみ、ハンバーグが割れる原因となります。割れると肉汁が流れ出し、固いハンバーグになってしまうのです。ハンバーグを作るときは、タネの成形の仕方にも気を配りましょう。
理由④タネを捏ねるときの温度が高い
ジューシーなハンバーグに仕上げるためには、肉の脂肪が重要です。しかし、タネを捏ねるときの温度が高いと、焼く前に脂肪が溶け出してしまいます。
脂肪が溶けた分だけ固い仕上がりになるため、タネはしっかり冷やすようにしましょう。また、手の温度が高くても、脂肪が溶け出す原因となります。気温が暑い日に作る場合は、あらかじめ手を冷やしておくのがおすすめです。
理由⑤焼きすぎ
ハンバーグを焼きすぎてしまうと、それだけ肉も固くなってしまいます。火加減が強すぎると、表面だけ焦げて中まで火が通りません。中まで火を通そうとすると加熱しすぎになり、肉が固くなってしまいます。
逆に、弱火すぎても焼けるまでに時間がかかり、肉汁が流れ出てパサパサになります。ハンバーグを焼くときは、適した火加減で調理することが大事です。
ハンバーグを柔らかく作るコツ
コツ①タネを寝かせる
タネを捏ねてから少し寝かせることで、柔らかいハンバーグを作ることができます。タネを一度寝かせると、水分や油分が馴染んでジューシーな仕上がりになるのです。柔らかくなるだけでなく、肉が熟成して旨味が増すというメリットもあります。
ただ、タネを常温に置いてしまうと、雑菌が繁殖する原因となります。タネを捏ねた後は冷蔵庫に入れて、1〜2時間くらい寝かせるようにしましょう。
また、タネは成形するときに、しっかりと空気を抜くことも大事です。両手でキャッチボールをするようにしながら、手早く空気を抜きましょう。
コツ②焼き方に気をつける
柔らかいハンバーグを作るコツは、焼くときの温度と時間に注意することです。まずは中火で表面を焼き、裏返したら弱火で中までじっくりと火を通します。生焼けを防ぐために真ん中をへこまし、フタをして加熱するようにしましょう。
加熱時間が長すぎると固くなるため、火を止めるときの見極めが肝心です。加熱具合がわかりにくいときは、オーブンを使うのがおすすめです。表面だけフライパンで焼き色をつけたら、あとはオーブンで5〜10分程度焼きましょう。
オーブンを使うと温度を一定に保てるため、焼きすぎを防ぐことができます。オーブンの温度は150〜200℃を目安に、様子を見て調整してください。
コツ③合挽き肉を使う
ハンバーグの材料には合挽き肉を使うと、牛ひき肉だけで作るよりも柔らかく焼けます。牛肉と豚肉の割合は、6:4が基本です。少し歯ごたえが欲しい場合は、牛肉の割合を増やして7:3くらいにするのがおすすめです。
コツ④つなぎを適量入れる
つなぎをしっかり入れることで、柔らかいハンバーグに仕上がります。しかし、入れすぎても、タネがベチャベチャになってしまいます。つなぎは多すぎず少なすぎず、適した量を入れることが大事です。
乾燥パン粉であれば、ひき肉200g当たり1/3〜1/2カップが適量です。生パン粉であれば、1/4〜1/3カップ程度使いましょう。どちらの場合も牛乳に浸してから使いますが、生パン粉は混ぜる前に軽く絞ってください。
ハンバーグの基本レシピと柔らかく作るための食材
柔らかいハンバーグが作れる基本レシピ
【材料】(2人分)
- 合挽き肉 400g
- 玉ねぎ 100g
- 卵 1個
- パン粉 10g
- 牛乳 30g
- 塩 4g
- コショウ 適量
- ナツメグ 適量
- 無塩バター 10g
- オリーブオイル 大さじ1
- 酒 20ml
- 赤ワイン 70ml
- A ケチャップ 30g
- A ウスターソース 15g
- A はちみつ 5g
【作り方】
- パン粉を牛乳に浸します。
- 玉ねぎをみじん切りにします。
- フライパンにバターを入れて弱火で熱し、2を炒めます。
- 玉ねぎがきつね色になったら取り出し、冷まします。
- ひき肉に塩、コショウ、ナツメグを加え、粘りが出るまで捏ねます。
- 5に1、4、卵を加え、よく混ぜたら冷蔵庫で冷やします。
- 4等分にして空気を抜き、成形します。
- フライパン油をひき、中火で7を焼きます。
- 表面に焼き色がついたら裏返し、余分な油を拭き取って酒を加えます。
- フタをして、弱火で5分ほど蒸し焼きにします。
- 火が通ったら取り出し、アルミホイルに包みます。
- フライパンの油を拭き取り、赤ワインを入れて中火で加熱します。
- 沸騰したらAを加え、とろみがつくまで煮詰めます。
- 11を器に盛りつけ、13をかけたら完成です。
柔らかいハンバーグが作れる、基本的なレシピを紹介します。タネを冷やしたり空気を抜くなど、ひとつひとつのコツをしっかりと守りましょう。
酒を入れて蒸し焼きにすることで、ふっくらジューシーに仕上がります。焼けたハンバーグをアルミホイルで包んでおくと、しばらく保温しておくことができます。
食材①豆腐
ひき肉に豆腐を混ぜると、豆腐の水分とタンパク質で柔らかいハンバーグが作れます。使う豆腐は、絹よりも木綿がおすすめです。タネに加える前にしっかりと水気を切り、粘りが出るまでしっかりと捏ねましょう。
豆腐がつなぎの代わりとなるため、他のつなぎを使う必要はありません。ただし、入れすぎるとタネがゆるくなったり、肉より豆腐の味が強くなったりします。ただの豆腐ハンバーグにならないように、少量だけ入れるようにしましょう。
食材②マヨネーズ
マヨネーズを加えると、マヨネーズの油分が肉同士の結合を緩めてくれます。肉同士が完全に結合しなくなるため、柔らかくふっくらとした仕上がりになります。
ただ、入れすぎると風味が変わるため、使う量には注意が必要です。ひき肉の5%程度の量を目安にして、入れすぎないようにしましょう。
食材③ゼラチン
ハンバーグを焼くときに肉汁が流れてしまうと、パサパサとした固い仕上がりになってしまいます。しかし、ゼラチンをタネに混ぜることで、肉汁の流出を防ぐことができます。使うゼラチンの量は、ひき肉200g当たり5g程度が目安です。
ゼラチンをそのまま入れるだけでなく、コーヒーゼリーをタネに混ぜるという裏技もあります。コーヒーゼリーを使うと、甘味と苦味が良い隠し味にもなります。どちらを使ってもふんわり焼き上がるため、好みの方法で作ってみてください。
固いハンバーグを美味しく食べるためのリメイク方法
リメイク方法①炒め物に使用する
どうしてもハンバーグの固い食感が気になる場合は、崩して炒め物に利用しましょう。合挽き肉で作るメニューであれば、たいての料理にリメイクできます。おすすめは麻婆豆腐やチャーハン、ボロネーゼなどです。
カレー粉で炒めれば、キーマカレーにすることもできます。ただ、ひき肉にはすでに下味がついているため、味付けは普段よりも控えめにしましょう。
リメイク方法②煮込みハンバーグにする
固いハンバーグは煮込むことで、パサパサとした食感が和らぎます。表面だけ焼けてしまい、中が生焼け状態になってしまったときにもおすすめです。デミグラスソースやトマトソースなど、好みのソースで楽しみましょう。
リメイク方法③スープにする
固いハンバーグは、スープの具材に利用することもできます。しっかりと固まったハンバーグは、スープの中に入れても形が崩れることがありません。ポトフやミネストローネなど、いろいろなスープにリメイクしてみましょう。
ハンバーグが固いときはリメイクしてみよう!
ハンバーグは作り方にいくつかコツがあり、そのコツを押さえるだけで仕上がりが柔らかくなります。しかし、レシピ通りに作ったとしても、その日の状況によって失敗してしまうこともあります。
失敗して固くなったハンバーグは、リメイクして食べるのがおすすめです。失敗してもあきらめず、いろいろな料理にリメイクして美味しく食べ切りましょう。