ほうれん草の食べ過ぎは体に害がある?アク抜きや防止方法も解説

ほうれん草の食べ過ぎは体に害があるかを解説します。シュウ酸が原因で起こる尿路結石など、体に与える影響を詳しく説明!ほうれん草のアク抜きや、体に与える害を防止する方法も紹介するため、食べ過ぎたときの参考にしてください。

ほうれん草の食べ過ぎは体に害がある?アク抜きや防止方法も解説のイメージ

目次

  1. 1ほうれん草の食べ過ぎで体に与える害や防止方法を解説
  2. 2ほうれん草の食べ過ぎにならない1日の摂取目安量
  3. 3ほうれん草の食べ過ぎで体に与える害は?
  4. 4ほうれん草の食べ過ぎで体に与える害を防止する方法

ほうれん草の食べ過ぎで体に与える害や防止方法を解説

食べ過ぎると害があるほうれん草

ほうれん草は、和洋中のどれにでも合い、鮮やかな緑で彩を加えることもできる人気の食材です。また、さまざまな栄養が豊富に含まれており、健康効果も期待できます。

しかし、健康に良いからといって食べ過ぎると、体に悪影響を与えることもあるでしょう。この記事では、ほうれん草の食べ過ぎが原因で、体に与える害やその害を防止する方法を解説します。

ほうれん草の食べ過ぎにならない1日の摂取目安量

ほうれん草は、食べ過ぎると害があるといわれています。食べ過ぎにならない1日の摂取量の目安や、適量で食べたときの栄養効果を検証します。

ほうれん草の1日の摂取目安量は特に決まっていない

食べ過ぎにならない量のほうれん草

ほうれん草を摂取する1日の目安量は、明確には定められていません。どのくらい食べると食べ過ぎになるのか、基準も特に決まっておらず、普通に食卓で食べる量なら問題ないでしょう。

ただし、ほうれん草には尿路結石の原因となる、シュウ酸が含まれています。そのため、食べ過ぎには気を付けましょう。

ほうれん草を適量で食べたときの栄養効果

栄養効果が高いほうれん草

ほうれん草には、さまざまなビタミンやミネラルが、豊富に含まれています。代表的な栄養素が、貧血や冷え性の予防に役立つ鉄分です。ほうれん草100gで、1日に必要な鉄分量の約4分の1を取ることができます。

ピンク色の根元の部分には、骨粗しょう症予防や肌荒れ予防に効果のある、マンガンが含まれています。また、美白効果のあるビタミンCも含まれており、女性に嬉しい栄養が豊富に含まれている野菜です。

ほうれん草は、生活習慣病予防にも効果が期待できるでしょう。高血圧の予防に効果的なカリウムや、心筋梗塞や動脈硬化を予防するビタミンE、ベータカロチンも含まれています。

また、ビタミンBやベータカロチンは、免疫力をアップさせて風邪や感染症を予防します。このように、ほうれん草は適量を摂取すれば、非常に栄養価が高く健康や美容に良い野菜です。

ほうれん草の食べ過ぎで体に与える害は?

ほうれん草は適量を摂取すると、高い健康効果が得られる野菜です。しかし、食べ過ぎてしまうと、害があるといわれています。ほうれん草を食べ過ぎてしまった場合、体にどのような害があるかを解説します。

体に与える害①尿路結石の原因を作りやすい

食べ過ぎると尿路結石の原因になるほうれん草

ほうれん草にはえぐみを感じるアクがあります。このアクはシュウ酸という物質で、コーヒーや紅茶などにも含まれている成分です。

シュウ酸は、腸内でカルシウムと結びついてシュウ酸カルシウムとなり、便として排出されます。しかし、シュウ酸を過剰に摂取すると、腸で吸収されず腎臓に入ってしまうことがあるでしょう。

すると、腎臓でカルシウムと結合して、結晶になります。この結晶が、尿の通り道である尿管に入って石となり、尿の通りを妨げます。これが、尿路結石という病気です。

したがって、ほうれん草の食べ過ぎはシュウ酸の過剰摂取となり、尿路結石を引き起こす恐れがあるといえます。

尿管など尿の通り道に石ができることを尿路結石といいます。その原因としては食生活が大きく関係しています。特に日本人の場合は近年、シュウ酸カルシウム結石症と呼ばれるものが圧倒的に多く、シュウ酸の摂りすぎが結石の主な原因であるといえます。

体に与える害②胸やけや下痢・腹痛を引き起こす

ほうれん草を食べ過ぎて腹痛を起こした女性

ほうれん草は、不溶性の食物繊維も多く含まれている野菜です。不溶性食物繊維は、腸内で水分を吸収して膨らみ、便の量を増やします。

適量を摂取すれば、腸を刺激して蠕動運動を活発にし、排便を促します。しかし、食べ過ぎると蠕動運動が活発になりすぎ、下痢や腹痛を起こすことがあるでしょう。

また、不溶性食物繊維は、摂取量が多いと消化不良を起こします。そのため、ほうれん草を食べ過ぎると、胸やけや腹部の張りなどの症状が現れることもあります。

ほうれん草の食べ過ぎで体に与える害を防止する方法

先述のように、ほうれん草を食べ過ぎると、尿路結石の原因になるなどの害があります。しかし、ほうれん草の食べ過ぎによる害は、防止することが可能です。どのような方法があるのかを、具体的に紹介します。

防止方法①カルシウムを豊富に含んだ食品を摂取する

ほうれん草と一緒に食べるのがおすすめのカルシウムが多い牛乳とチーズ

ほうれん草に含まれるシュウ酸は、カルシウムと結びついて便として排出されます。しかし、シュウ酸を過剰摂取すると尿に入ってしまい、尿路結石の原因になる可能性があります。

シュウ酸が尿に入らないようにするためには、シュウ酸の量に見合ったカルシウムを摂取して、結合させると良いです

カルシウムを多く含む食品は、牛乳やチーズ、ヨーグルトなどの乳製品、子魚や海藻、豆類などです。特に乳製品はカルシウムの吸収率が高いため、効率よく摂取することができます。

洋食であれば、ほうれん草入りのグラタンや、チーズと合わせたキッシュなどがおすすめです。和食であれば、ほうれん草としらすの和え物や、ほうれん草のおかか和えなどが良いでしょう。

防止方法②1日2Lの水を飲む

ほうれん草とほうれん草を食べ過ぎた時に必要な水

尿路結石を防ぐためには、水分を多く摂取することが重要です。1日の尿の量が1リットル以下の場合、尿が濃くなるため結石ができやすいとされています。できる限り、1日2リットル以上の水分を取ることを、心掛けましょう。

コーヒーや紅茶を、水分摂取を目的として飲むときには、注意が必要です。コーヒーや紅茶には、ほうれん草ほどではありませんが、シュウ酸が含まれています。

先述のように、シュウ酸を摂取する際には、カルシウムを含む食品を一緒に食べると、尿路結石の予防に効果的です。これらの飲料で水分補給するときには、ミルクを入れてカルシウムも同時に摂取すると良いでしょう。

防止方法③しっかりとアク抜きをする

しっかりアク抜きをしたほうれん草

尿路結石の原因になるシュウ酸は、ほうれん草のえぐみを感じるアクです。アクを取り除けば、ほうれん草の食べ過ぎによる尿路結石を防ぐことができます。

シュウ酸は水に溶けやすい性質があります。そのため、ほうれん草をお湯で茹でることで、アク抜きが可能です。

おすすめのアク抜きの方法を紹介します。ほうれん草の根元の泥や汚れを落とすため、切り込みを入れ流水で洗います。大きめの鍋にたっぷりのお湯を沸かし、沸騰したら塩をひとつまみ入れましょう。

ほうれん草の根元を鍋に入れ、30秒~1分経ったら葉先まで鍋に沈めます。さらに1分半~2分半茹でて取り出し、用意しておいた冷水のボウルに入れてください。冷めたら、水気をしっかりと絞ります。

長時間茹ですぎると、シュウ酸は溶けてなくなりますが、他の栄養素も抜けてしまいます。茹で時間は2~3分くらいにし、冷水にさらすことで、さらにアク抜きをすると良いです。

電子レンジを使ったアク抜きはシュウ酸が残りやすい

ほうれん草のアク抜きに使う電子レンジ

ほうれん草のアク抜きは、電子レンジを使って簡単にできます。ただし、電子レンジでのアク抜きは、お湯で茹でた場合と比べて、シュウ酸が残りやすいです。時間がなく電子レンジでアク抜きしたときは、あまり食べ過ぎないように注意しましょう。

ほうれん草を食べ過ぎると尿路結石を引き起こしやすい

食べ過ぎに注意が必要なほうれん草

ほうれん草は非常に栄養価が高く、健康効果や美容効果が期待できる野菜です。ただし、食べ過ぎると尿路結石を引き起こしやすいという、害もあります。

しかし、尿路結石は、食べ合わせや正しい下処理で防ぐことが可能です。食べ過ぎによる害を防止する方法を参考にして、ほうれん草の優れた栄養を上手に摂取してください。

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