2022年02月18日公開
2024年11月18日更新
ブロッコリーの黒い部分は食べられる?原因や日持ちさせる保存方法も
ブロッコリーの黒い部分は食べられるのかを解説します。ブロッコリーの茎に黒い斑点が現れたり、蕾が黒や茶色に変色する原因についても説明します。新鮮かどうかを見分けるポイントや日持ちする保存方法も紹介するため、ぜひ参考にしてください。
目次
ブロッコリーの黒い部分は食べられる?
ブロッコリーを購入してそのまま放置していると、茎に黒い斑点が現れたり蕾が黒くなることがあるでしょう。黒や茶色、紫に変色してしまったブロッコリーは、食べることができるのか解説します。
茎や蕾に黒い斑点が現れる原因についても、詳しく説明します。新鮮なブロッコリーを見極めるポイントや日持する保存方法についても紹介しているため、ぜひチェックしてみてください。
ブロッコリーが黒い原因
ブロッコリーが黒くなるのは、腐敗だけが原因ではありません。ここでは、ブロッコリーを放置すると黒くなってしまう原因を、4つ紹介します。
原因①アントシアニンによる変色
ブロッコリーの蕾が黒く変色するのは、ポリフェノールの一種であるアントシアニンが原因です。
アントシアニンとは、天然の色素であり紫外線や寒さなどから身を守る働きがあります。天然色素であるアントシアニンが、寒くなると蕾を緑色から黒っぽい紫に変色させるのです。
アントシアニンは、ブロッコリーだけでなくブルーベリーやナス、紫芋にも含まれています。蕾が黒っぽい紫色をしている場合は、甘みが増して美味しいといわれています。
原因②黒すす病やべと病
ブロッコリーの蕾や茎、葉に黒い斑点が現れるのは、黒すす病やべと病の可能性があります。症状が酷い場合は、中まで腐っている可能性があるため注意しましょう。黒すす病は葉や茎、枝に黒カビが広がって黒褐色になり、蕾は黄色に変色します。
プロノスポラ菌が原因のべと病は、黒っぽい緑色に変色して、さらに症状が進行すると淡黄褐色に変わります。家庭菜園で育てている場合、黒すす病やべと病を発病した株は、すぐ除去するようにしましょう。
原因③寒暖差によるストレス
寒暖差によるストレスの影響で、ブロッコリーの蕾や茎に、黒い斑点が現れる場合があります。外気温によりストレスがかかると、寒さから身を守る働きをするアントシアニンの色素が、表面に現れ変色します。
寒暖差の影響を受けて変色したブロッコリーは、問題なく食べることができるでしょう。しかし、購入するときは変色や黒い斑点があるブロッコリーは避けて、状態の良いものを選ぶことが望ましいです。
原因④害虫がついていることも
ブロッコリーの蕾や茎に現れる黒い斑点をよく見ると、害虫が原因だと判明するケースもあります。無農薬の場合、アブラナ科のブロッコリーには、アオムシやアブラムシなどの虫がつきやすい傾向にあるようです。
虫が表面などについているだけであれば、正しく洗うことで除去できるため、しっかり洗うようにしてください。
ブロッコリーの黒い部分が食べられるかを見極めるポイント
原因によっては、黒い部分を取り除けば食べられます。ここでは、ブロッコリーの黒い部分が食べられるのかを見極める、3つのポイントを解説します。
ポイント①ぬめりがあるかどうか
ブロッコリーにぬめりがある場合は、腐っている可能性が高いため、食べないようにしましょう。茎の切り口にぬめりがある場合も腐っているため、食べないように気をつけてください。
茹でた場合は生のままよりも早くぬめりが出やすく、注意が必要です。あまり日持ちしない食材であるため、購入したら早めに食べるようにしましょう。
ポイント②臭い
食べても問題ないかどうかは、においでも確認できます。みずみずしさがなく、茎や蕾が茶色く変色している状態で異臭がする時は、腐っていると判断してください。
腐敗の症状が他になく異臭がするだけの場合は、イソチオシアネートという成分が、影響している可能性があります。イソチオシアネートは辛味成分で、虫に食べられないように身を守る働きをするのです。
イソチオシアネートは分解が進むと、石油やたくあんのようなにおいが発生します。イソチオシアネートが原因の場合は、食べることができます。しかし、異臭以外に複合的な症状がある場合は、食べないように注意しましょう。
ポイント③カビが生えているかどうか
青紫色に変色している場合はアントシアニンであるため、美味しく食べることができます。しかし、黒い斑点がありカビが生えている場合は、病気や腐敗の可能性もあるため、食べないようにしましょう。
ふわふわとした綿のようなものが付着して、黒褐色に変色している場合は、カビである可能性が高いです。腐敗を早める原因にもなるため、高温多湿の場所での放置は、避けるように気をつけてください。
ブロッコリーが黒以外に変色した場合は食べられる?
ブロッコリーは蕾などが黒くなる以外にも、黄色や紫などに変色することがあります。ここでは、黒以外に変色したブロッコリーを、食べることができるかどうかを解説します。
紫色に変色した場合
ブロッコリーの蕾や茎が黒く変色するだけでなく、青紫色に変色する場合があります。冷蔵庫などに長期間放置している場合や冬の寒い環境下で育てている場合、ブロッコリーは青紫色に変色します。
変色の原因は、寒さから身を守る働きのある、アントシアニンによるものです。アントシアニンにより青紫色に変色したブロッコリーは、茹でると緑色に戻ります。しかも、甘みが増して美味しいため、問題なく食べることができるでしょう。
スーパーや八百屋などで、深い青紫色に変色したブロッコリーを見かけたら、ぜひ試してみてください。
黄色や茶色に変色した場合
蕾に黒い斑点が現れる以外に、黄色に変色したブロッコリーは、花が咲き始めているだけです。そのため、食べても問題ありません。収穫されてからもブロッコリーは成長しており、花を咲かせ黄色くなった後は、茶色に変色していきます。
黄色に変色しているブロッコリーは食べ頃を過ぎているため、栄養価や味も落ちています。茶色になり始めると異臭を放つため、食べないほうが良いでしょう。
新鮮なブロッコリーを茹で過ぎた場合も、茶色くなることがあるため、茹で過ぎには十分注意してください。ブロッコリーを茹でるときに塩を入れると、変色を防ぐことができます。
ブロッコリーの見分け方と日持ちさせる保存方法
ブロッコリーを変色させないためには、購入時に新鮮なものを選び、正しく保存することが大切です。ここでは、新鮮であるかを見分けるポイントや日持ちする保存方法について、説明します。
新鮮なブロッコリーの見分け方
新鮮なブロッコリーを選ぶポイントは、蕾がこんもりしていて濃い緑色であること、芯の切り口がみずみずしいことです。芯から伸びている枝部分の茎や葉が、上を向いていることも新鮮であるポイントになります。
鮮度が落ちると水分量が減るため、枝部分は下がってしまいます。収穫して時間が経つと、枝部分は黄色く変色するため、色味でも見分けることができるでしょう。
また、芯が短いものは何度も切り口をカットされて、水に浸け蘇生している可能性があります。そのため、芯の短いものは避けたほうが良いです。
ブロッコリーの洗い方と美味しい茹で方
ブロッコリーの蕾を上にして洗うと水を弾いてしまうため、中の汚れをしっかりと落とせないことがあります。しかし、逆さまにして洗うと、きれいに汚れを落とすことができます。
水を入れたボウルに、蕾を下にして10分ほど浸けてから数回左右に振りましょう。水に浸すことで、ブロッコリーの中に入り込んでいる、土や虫などの黒い粉のようなものを落とすことができます。
しっかり洗った後、小房に分けたブロッコリーを塩2%程入れたお湯に投入し、2~3分ほど茹でます。その後ザルにあげて自然に冷ますと、ホクホクと美味しく仕上げることができるでしょう。
ブロッコリーを日持ちさせる保存方法
ブロッコリーは、できるだけ新鮮なうちに食べることをおすすめします。すぐ食べられない場合は、袋で密閉してから茎を下に立てて保存しましょう。
水を入れたグラスに茎の切り口を浸し、ビニール袋を被せてゴムでとめ、野菜室で保存してください。野菜室と冷蔵庫の温度は違うため、野菜室で保存することがポイントになります。
茎の切り口を水に浸けることで、1週間ほどは変色することなく鮮度を保つことができるでしょう。しかし、水に浸けるとビタミンなどの栄養素が、徐々に抜けてしまいます。そのため、できるだけ早く食べるようにしてください。
ブロッコリーの冷凍保存方法
ブロッコリーを常温で放置すると、蕾が黒くなったり茎に黒い斑点が現れて、腐敗することがあります。生鮮食品のため、新鮮なうちに食べることが理想です。
冷凍で1ヶ月ほど保存が可能なため、食べきれない場合はカットして冷凍保存がおすすめです。保存方法は、丁寧に洗って茎と房をカットします。キッチンペーパーなどで水気をしっかり取り、房は3~4個ずつラップに包んでください。
房と茎は分けて、冷凍用保存袋に入れて冷凍保存します。自然解凍すると水っぽくなるため、調理するときは凍ったまま使うことをおすすめします。
ブロッコリーが黒い場合は食べられるか見極めよう
ブロッコリーの黒い部分が、アントシアニンや成長によって変色した場合は、食べることが可能です。しかし、ぬめりや異臭、カビが発生している場合は、腐っている可能性が高いため、食べないようにしましょう。
スーパーや八百屋で購入するときは、蕾が濃い緑であるかなどを確認して、新鮮なものを選ぶことをおすすめします。