2021年03月06日公開
2024年11月07日更新
もやしの漢字は2種類!「萌やし」「糵」の成り立ち・由来は?
身近な野菜もやしについて、成り立ちや名前の由来をまとめました。もやしを表す2種類の漢字「萌やし」と「糵」、それぞれの成り立ちや由来を紹介しています。もやしの英語表記についも調べました。もやし以外の難しい野菜の漢字も紹介します。
もやしの漢字の成り立ちや由来を解説!
使い勝手がよく、価格も安いので便利で身近な食材として使われているもやし。スーパーやパッケージでもひらがなが一般的ですが「萌やし」と「糵」2つの表記があります。なかなか目にすることが少ない「萌やし」と「糵」それぞれの表記について成り立ちや由来をまとめました。
別の野菜でレタスやニラ、アスパラガスなど普段カタカナで表記されている野菜についても紹介しています。
もやしの漢字の成り立ち・由来
「萌やし」の成り立ち・由来
お昼は「ちゃんぽん」冷凍だけどw
— 灰猫又タビー@低浮上m(_ _)m (@haine_tabi) July 5, 2020
でもモヤシ足したよ〜
ふにゃふにゃの冷凍モヤシ
嫌いなんだよね💦
昨日の晩御飯は
「牛肉とモヤシのオイスター炒め」
モヤシは歯ごたえがあるぐらいがいいから最後に加えサッと炒めただけ…
てかモヤシって漢字で「萌やし」って書くの可愛いよね(糵とも書くけどw) pic.twitter.com/ut5ZE39AeB
まずスマートフォンやパソコンで入力した際に表示されるのが「萌やし」です。植物が芽を出すことを意味する「萌やす」に由来します。萌やしが豆から発芽し成長する様子から、この文字が使われるようになりました。
もともと萌やしは固有の名称ではなく、豆類などの種子を発芽させて育てた物の総称でした。ブロッコリーやカイワレ大根、ワラビやタケノコの新芽が該当します。現在はその成長の様子から萌やしの表記として使われるようになっています。
「糵」の成り立ち・由来
モヤシ (もやし、糵、萌やし) とは、主に穀類や豆類の種子を人為的に発芽させた新芽。 ~中略~
— たかだ ゆう (@roundabout_u) April 25, 2018
主要な栄養成分
豆もやし100g当り。
エネルギー:14 kcal 水分:94.4 g 蛋白質:1.7 g 炭水化物 (糖質):2.6 g
ーWikipediaより pic.twitter.com/qxh9ChY2vF
もうひとつが「糵」です。なかなか見かけることがない難しい文字で、こうじ・げつとも読みます。草冠の下に「𠂤・つちくれ」と「辛・しん」、1番下に米編といった成り立ちをしています。
米編の文字に分類されていて、読み方にある通りお米などを発酵させたこうじの意味も持っている文字です。元々は穀類などの種子を発芽させた物の総称を差していました。
もやしの英語表記は?
萌 もやし(Bean sprouts)
— おかだけ (@dile2oka8) March 1, 2021
低カロリーで栄養価が高い
緑豆などを発芽させたスプラウトの一つ
工場の中で生産されるので気候に左右されずに生産できる
豆が発芽していく過程で収穫したものがもやし
すぐに火が入るので調理過程の最後に加える方が良い#2月食の歳時記・野菜 pic.twitter.com/9DLwZECC5l
英語では「Bean sprouts」と表現されます。「sprouts」のみのこともありますが、sproutsには芽や新芽、芽キャベツの意味もあるのでBean sproutsが一般的です。韓国料理などでもよく使われている豆がついた大豆萌やしはsoybean sproutsとなります。
日本語に萌やしっ子という言葉がありますが、英語では人の形容に「Bean sprouts」を使用することは一般的ではありません。
もやし以外の難しい野菜の漢字
レタス「萵苣」
萵苣 レタス(Lettuce)
— おかだけ (@dile2oka8) November 20, 2020
高温多雨の影響を受けやすい
農薬を使うことが多いのでよく洗う
冬場には温暖な地域(ハウス)で作られている
形がいびつなものや、軽い、重いなどの場合は生育不順
脂で炒めれば、カルシウムの吸収率が上がる
切り口が赤く変色するのは、ポリフェノールの酸化によるもの pic.twitter.com/DE3tATuTq3
1つ目の野菜はレタスです。「萵苣」と書き、読み方・和名は「ちしゃ」となります。苣が葉っぱを意味している中国からきた文字です。読み方はレタスをちぎったときにでる白い液体を表す乳草から来ており、「ちちくさ」がくずれて「ちしゃ」になったと言われています。
萵苣はレタスだけを表す文字ではなく、サンチュやサラダ菜なども含まれ、厳密にいうとレタスなどの葉物野菜全般を指す言葉です。玉萵苣と表記しレタスを分類することもあります。
ニラ「韮」
青梅 㐂九家本店さんの限定 キクヤ風ニラSOBA〜中細平打ち麺〜 豚めし を嫁とシェア
— たま設 (@tamaetsubi) March 3, 2021
びっしりと韮が敷き詰められた上には、豚バラや舞茸、細切り筍等TP!の下の醤油タレのスープと平打麺を啜り上げると凄旨😋
麺を食べた後は、豚めしをスープinして韮たっぷりのスタミナ雑炊で❤️
ご馳走様でした‼︎ pic.twitter.com/RkIVbopEyA
2つ目の野菜はニラです。「韮」と書き、読み方と和名もそのままニラとなります。「韮」はニラが生えている様子を表した造形文字で、こちらも中国から伝わってきています。
歴史の長い野菜で日本では弥生時代には自生していたという説もあり、古事記にも登場します。はじめは薬用としての用途が大きかった野菜で、お粥にあわせて食べていたそうです。
アスパラガス「竜髭菜」
嵐ランチ!!
— 農業と環境・植物を愛する嵐(ボドゲ制作中) (@arashi_1939) July 5, 2020
今日は、『アスパラガス』を使った
「アスパラとウインナーのソテー」を作ってみたぞ!!
アスパラガスは漢字で「竜髭菜」と言うぞ!
キジカクシ科の植物だな!
北海道や長野県、佐賀県が盛んだ!
こいつに含まれてるアスパラギンは新陳代謝を高める働きがあるんだ!
朝飯におすすめ! pic.twitter.com/2XU07z4Nmo
最後にアスパラガスです。「竜髭菜」と表記し、野菜の中では難読と言われています。和名は「オランダキジカクシ」です。中国の俗語に由来するという説や、アスパラの姿が竜のひげのように見えるからとも言われています。「石刁柏」と書き「せきちょうはく」と読むこの文字もアスパラガスの別名です。
アスパラガスは江戸時代に入ってきたと言われています。もともとは観賞用でしたが明治ごろから食用とされ栽培が始まった経緯があります。現在では外来語として伝わったアスパラガスを、そのままカタカナで表記する方が一般的です。
もやしや野菜の難読漢字は由来と一緒に覚えよう!
「萌やし」と「糵」のように、野菜を表す文字には成り立ちや由来があります。成長の姿を現している造形文字であったり、中国由来の文字に読み方を当てたものなど様々です。料亭やレストランのメニュー表記では使われていることもある野菜の難読漢字。ぜひ覚える時は由来と一緒に覚えましょう。