レンコンが変色!原因は?食べられる?色止めや元に戻す方法も解説
レンコンが変色する原因や色止めなどについて詳しく解説します。料理中に黒や紫に変色してしまって食べて良いものか躊躇った経験を持つ方も多いことでしょう。レンコンの変色の原因や色止めの方法などを徹底解説していきます。
レンコンが変色する原因など詳しく紹介!
レンコンは部位によってさまざまな食感が楽しめることから人気の食材です。見通しの良い縁起物としても使われますが料理中に変色しやすい難点があります。変色してしまったレンコンは見た目が悪くなるだけでなく、食べても良いものか迷うという方もいることでしょう。
本記事ではレンコンが変色してしまう原因と色止めする方法をはじめ、変色してしまった場合でもまだ食べられるのか見極める方法も紹介していきます。レンコンの白を活かした料理を作りたい方は必見です!
レンコンが変色するのはなぜ?食べられる?
保存中や料理中にレンコンが変色してしまうのはなぜなのでしょうか?また変色してしまった場合は食べても大丈夫なのでしょうか?レンコンが変色する原因と食べても大丈夫かどうかの見極め方から紹介していきます。
レンコンの変色の原因はタンニンとポリフェノール
レンコンのマリネ、今日のは変色してもうた…でもなんか紫がキレイだったんですわ。
— (・Θ・) (@cozenin) November 23, 2019
写真ではうまく伝わらない…!! pic.twitter.com/zO2YtIzeIz
れんこんにはポリフェノールの一種であるタンニンが多く含まれており、空気に触れて酸化することで黒く変色してしまいます。
レンコンにはタンニンというポリフェノールの一種が豊富に含まれています。このタンニンが化学反応を起こしてさまざまな色に変化するのです。タンニンが他の物質と結合して色に変化が起こる化学反応を褐変(かっぺん)と言います。褐変が起こる環境やどんな物質と結合するかによってもどんな色に変わるかが違うのです。
ではタンニンがどんな物質と結合することで褐変するのでしょうか?また褐変が起こりやすい条件とはどんなものなのでしょうか?褐変の中でも代表的な3つのパターンに分けて紹介します。
レンコンが変色するパターン①茶色
(レンコン⑤)
— オーガニックマートよこい (@OGM4513) December 12, 2015
泥の中で育てますので、ある程度茶色くなるのは仕方のないことですが、皮自体が茶色く変色している部分は蓮根に含まれる酸化鉄によるものです。
そして、切ったあとやゆでた時に黒ずんでしまうのは蓮根に含まれるタンニンです。 pic.twitter.com/U5saPzFCLE
レンコンが茶色に変色する原因は先に紹介したようにポリフェノールの酸化です。良くあるパターンとして皮を剥いて切ったら穴の中が茶色く褐変している場合です。これは切ることによって豊富に含まれているポリフェノールが酸素に触れることで起こるのです。
逆をいえば切ってすぐにポリフェノールが酸化して褐変するほど、レンコンには多くのポリフェノールが含まれている健康食品なのです。
食べても大丈夫?
レンコンが茶色に変色したものであれば基本的に食べても問題はありません。確かに見た目は悪くなりますが、保存方法が悪く痛んだ場合を除いてごく自然な変化であって変質してはいません。その為味や鮮度、栄養価といった品質への悪影響はないので安心して食べてください。
レンコンが変色するパターン②赤色やピンク色
レンコンの表面や穴の中が赤い色に変色するパターンもあります。これも腐っているわけではなくポリフェノールの酸化によるものです。レンコンは泥の中で育つ野菜です。その為泥に含まれる鉄分とポリフェノールが反応してタンニン鉄というものができることがあります。
つまり赤く褐変するのはこのタンニン鉄が原因です。以前は漂白剤で白く戻していました。ですが現在では収穫前に葉を刈り取る「カラ刈り」という作業を行い、酸素が供給されるのを防止して褐変を防いでいます。それでも稀に赤くなってしまうことがあるのです。
食べても大丈夫?
茶色に変色した場合と同様にポリフェノールの化学反応が原因なので安心して食べられます。注意したいのは原因がタンニンと鉄の化学反応のため、鉄製の調理器具を使った場合にも起こることがあります。褐変を防ぐ為にも調理器具を選ぶようにしましょう。
レンコンが変色するパターン③黒色や紫色
レンコンが変色した、、 pic.twitter.com/CkQcMoLjXF
— りお (@RIO_unsorted) April 25, 2019
れんこんには多くのタンニンが含まれていますが、
タンニンは空気や鉄分に触れると黒く変色します。
おそらくレンコンの調理中に一番起こりやすいのが黒色や紫色、時には青色に変色するパターンです。これもタンニンが調理器具の鉄分と反応して起こるのです。色の違いの原因は品種や反応する鉄の量、酸化の仕方といった要因の違いがある為です。
褐変の要因はさまざまですが多くの場合は包丁や鍋など鉄製の調理器具を使った場合に起こりやすいです。特に鍋やフライパンなどは加熱で変化が促進されやすいので注意が必要です。また水道管の劣化が原因でアク抜きとして水に浸けている間に変色してしまうこともあります。
食べても大丈夫?
買ってきてすぐのものや調理中に褐変したものは見た目の変化だけで問題なく食べられます。あくまでポリフェノールの酸化が原因なので品質に変化はありません。
ただし購入してから時間が経ったものの場合は注意が必要です。全体が黒色や紫色に変化している場合には腐っている可能性が高くなります。また異臭がしたりヌルヌルとぬめりが出ているもの、触ってみると指の跡が残るくらい柔らかくなっているものは腐っています。食べずに捨てるようにしてください。
赤色のレンコンもある
体験的農学入門でもらった
— あらせ (@arakeso0630) September 25, 2017
赤レンコン、めっちゃ赤い pic.twitter.com/gxzWrfhG2m
レンコンの中には変色したのではなく中国種・在来種共に元から赤い品種もあります。「友弘」という商品名で流通していますが生産量が少ない為目にする機会はかなり少ないです。強い粘りとシャキシャキとした食感が特徴で機会があればぜひ一度試してみると良いでしょう。
レンコンを変色させない色止めの方法
レンコンが変色する仕組みはわかりましたが褐変させずに色止めする方法はないのでしょうか?次は褐変を防止するのに効果的な方法をいくつか紹介します。
レンコンが傷付かないように擦り洗いする
レンコンの変色の原因に土に含まれる鉄分との反応があることは紹介した通りです。その為白いまま色止めするには皮を剥いてすぐに傷付かない程度の力で丁寧に擦り洗いをしましょう。原因が泥の中の鉄分なので丁寧に洗い流すことで褐変を防止し色止めすることができます。
またポリフェノールだけでなくでんぷんも褐変の原因と言います。水で洗い流すことで表面のでんぷんもある程度取り除ける為より色止めの効果が期待できます。
レンコンを水に浸す
さてわたしは苦手なレンコン達を輪切りにして水晒しの刑に処するとするぞ🔪←
— 市ノ宮ちょこ🍓🍫 (@ichigon_915) October 24, 2019
おいしいのだけど大量の輪切りを見るとゾワゾワしてしまう病らしい。なんでなのかは最近大人になってから分かったぞ。
なのでなるべく目を瞑って輪切りにします🔪 pic.twitter.com/tWbbip0WSv
切った後に5分程水にさらすだけで変色しづらくなります。
レンコンの変色の原因はポリフェノールの酸化の為、水に浸けてアク抜きするのも色止めに効果的です。切って水に浸けておくだけで空気に触れる時間を短くできるので褐変を防止することができます。調理直前までそのまま水に浸けておくだけで茶色に褐変しにくくなります。
また3%ほどの酢水に浸けるとポリフェノールの活動を抑制できる為より褐変しにくくなります。ポリフェノールは酸性に弱く活動が鈍くなる特性があります。その為5分~10分程度酢水に浸しておくだけで褐変を防ぐことができるのです。
レンコンを冷凍保存する
初めて買った憧れのレンコンも数日放置してて中心が変色しちゃったけどなんとか下処理して冷凍しました pic.twitter.com/yBtnRRI92p
— おなかちゃん (@onaka_mushoku) September 21, 2015
皮をむいて今後使うであろう形にカットして空気に触れないように酢水に漬けます。
レンコンを使い切れないときには残った分を冷凍保存しておくのがおすすめです。きちんと下処理をしてから冷凍することで褐変することなく長期保存することができます。
下処理方法は用途に合わせてカットしてから薄めの酢水に数分浸けます。それからペーパータオルなどで丁寧に水気をふき取ってから冷凍用の保存袋に入れて冷凍します。カットだけでなくすりおろしてから保存袋に平らに入れても良いでしょう。
単に長期保存できるだけでなく凍ったままの状態で使うことができるので、褐変することもなく新鮮なままで調理することができます。
レンコンの変色を戻す方法
レンコンが変色してしまったときに元に戻す方法は無いのでしょうか?実は褐変してしまっても元の白い状態に戻す方法があるのです。次は褐変してしまったレンコンを元の色に戻す方法を紹介します。
適当なサイズにカットして酢水やレモン汁につける
今日はレンコン買ってきたので皮剥いてスライス。酢水につけておく。デンプンのある野菜は放っとくと黒くなっちゃうからね。( ・ิω・ิ) pic.twitter.com/cSYJAvzIq0
— ファーイー@馬骨料理研究会 (@Fayi11) October 25, 2019
変色してしまったレンコンの色を元に戻す方法は、使う料理に合わせてカットしてから400mlの水に対して酢かレモン汁を大さじ1入れた溶液に浸けておくだけです。実はポリフェノールには酸と結びつくと無色になるという性質があり、元の色よりも白くすることすらできるのです。
せっかくなら白くきれいなまま料理に使いたいものです。黒色や紫色など気になる色に褐変してしまっていた時にはぜひ試してみてください。
全体的に黒く変色している場合は元に戻せない
変色がひどい場合には治らない場合があります。
レンコンは品種によっても含むポリフェノールの量が異なります。褐変の度合いが軽ければ酢水に浸けておけば白く戻りますが、全体的に黒色や紫色に褐変している場合には元に戻らない場合もあります。そんな時は色が濃くなる味付けにして褐変が目立たないように工夫するほうが良いでしょう。
黒色や紫色などに褐変する前に下処理を済ませておいたり、使い切れない分は先に冷凍するようにして褐変する前に使い切るようにするのがおすすめです。
レンコンの変色まとめ
レンコンは変色しやすい野菜です。調理している間に茶色や赤、黒色や紫色に変化してしまうことは珍しくありません。ですがちょっとしたひと手間で褐変を防ぐことも元の白い色に戻すこともできます。本記事を参考にして真っ白のレンコンで彩りの良い食卓を演出してください!