ドライイーストの代用品でパン作り!代わりは重曹やベーキングパウダー?

ドライイーストがない時に代用品になる材料を解説します。重曹やベーキングパウダー、天然酵母などドライイーストの代わりとして使える代用品の特徴を知って、パン作りに活かしましょう。最後には代用品で作るおすすめパンレシピも紹介します。

ドライイーストの代用品でパン作り!代わりは重曹やベーキングパウダー?のイメージ

目次

  1. 1ドライイーストの代用品を徹底解説
  2. 2ドライイーストとはそもそも何?
  3. 3ドライイーストの代用品①ベーキングパウダー・重曹
  4. 4ドライイーストの代用品②天然酵母
  5. 5ドライイーストの代用品でピザ作り
  6. 6ドライイーストの代用品を使ったおいしいレシピ
  7. 7ドライイーストの代用品まとめ

ドライイーストの代用品を徹底解説

パン作りの必需品といえばドライイーストです。パンを膨らませるのに欠かせない材料なので、いざパンを作ろうと思った時にドライイーストがないとたちまち困ってしまいます。でも実はドライイーストがなくても代用品を使えばパンを作ることができます。

本記事ではドライイーストの代わりになる代用品を徹底解説していきます。これからはドライイーストがなくても、パン作りを諦める必要はありません!

ドライイーストとはそもそも何?

ここではドライイーストの役割についておさらいします。ドライイーストがどんなものかを知ることで、代用品でもパンが焼ける仕組みをより深く理解することができるでしょう。

ドライイーストとは?酵母?

ドライイーストは酵母菌を扱いやすいように乾燥させ、顆粒状に加工したものです。酵母菌は微生物の一種で、パン生地に含まれる糖分を餌にして生地を発酵させ、炭酸ガスを発生させることによって生地をふくらませます。パンがふわふわになる理由はこの酵母の力によるものです。

ドライイーストの役割

ドライイーストはパンのふくらし粉としての役割がありますが、酵母が休眠した状態なので、そのままだとうまくパン生地を発酵させることができません。

温度が低いままだとうまく発酵できず、逆に50度以上の高温では死滅してしまいます。ドライイーストが最もよく発酵できるのは25度~35度の間だと言われています。ぬるま湯程度のお湯でドライイーストを溶かし、休眠状態から起こしてあげることで、パンの発酵活動を行うことができます。

ドライイーストがなくてもパンは焼ける?

ドライイーストはパンを膨らませるためのふくらし粉として欠かせないものですが、代用品でもパンを焼くことは可能です。ドライイースト同様に炭酸ガスを発生させる性質を持っていれば、パンを膨らませることができます。なので代用品でもパンを焼くことができるというわけです。

ドライイーストの代用品①ベーキングパウダー・重曹

ここらからドライイーストの代わりになる代用の材料について紹介していきます。ドライイーストがないときに代用品として役立ちますので、しっかりと頭に入れておきましょう。

ベーキングパウダー・重曹とは?

先程説明した通り、ベーキングパウダーや重曹はドライイーストの代用品として使用することができます。ベーキングパウダーは重曹に酸性材を混ぜ合わせて作った膨張剤のことです。ベーキングパウダーは水に触れることで炭酸ガスを発生させ、パンやケーキを膨らませることができます。

一方ベーキングパウダーを作るときにも使われる重曹は、重炭酸曹達(ソーダ)の略で、炭酸水素ナトリウムと呼ばれるものです。炭酸水素ナトリウムを生地に混ぜると炭酸ガスを発生させ、ベーキングパウダーと同様にパンを膨らませる役割を担います。

ただし炭酸ナトリウムは加熱することで化学反応を起こし、仕上がりが黄色っぽくなったり、独特の苦味やにおいが残ることがあります。

ドライイーストとの違いは?

ベーキングパウダーや重曹は膨らませる力や仕上がりが異なります。ベーキングパウダーを代用したパンは、生地を加熱するときに酸性材が発生し、ふっくらとした仕上がりになります。

一方重曹を代わりに使ってパンを焼いた場合は、しっとりとした仕上がりになることが多いです。ベーキングパウダーと同じようにパンを膨らませたいと、代わりに同じ量を重曹使ってしまうと苦味が生じるので、あまり使いすぎないようにしなければなりません。

ただドライイーストや重曹を代用品として使う場合、発酵させる手間がかからないというメリットもあります。短時間でパンを焼くことができるので、急いでいる時や手軽にパン作りを行いた時は代用品として十分使うことができます。

代用はできるが最適なレシピが異なる

ベーキングパウダーも重曹が全てのパンの代用品として適切かというと、そうとは言い切れません。ベーキングパウダーはお菓子作りにもよく使われるように高温で焼き上げるパンに使うのがおすすめです。

一方重曹は100度に満たないような温度でじっくりと焼き上げる蒸しパンや、ソーダブレッドのような発酵をあまりしなくてもいいパンに使うのが適しています。ドライイーストがない場合、どちらも代用品として代わりに使えますが、合うパンとそうでないパンがあることを覚えておきましょう。

正確にはパンって言わないかも知れないけど、「ソーダブレッド」や「クイックブレッド」はイースト(酵母)を使いませんよ。

イーストを使うパンは捏ねてから食べるまで時間が掛かるので、気の短い人がイーストの変わりに重曹を使って膨らませようとして考えたものらしいです。

ドライイーストの代用品②天然酵母

天然酵母もドライイーストの代用品として使用することができます。ドライイーストが人工的に酵母を休眠させたものであるのに対し、天然酵母は生きた酵母です。これらは同じ酵母なので代用品として使うことができます。

天然酵母とは?

天然酵母はぶどうやりんごなど、果物や穀物に付いている天然の酵母を利用して作られています。ドライイーストがパンを焼く菌を一部抜粋して培養された単一種なのに対し、天然酵母はさまざまな菌が含まれています。そのため天然酵母を用いると風味が豊かで、味わい深いパンができるのです。

レーズン酵母

レーズン酵母は、レーズンに付着している酵母を利用して作られる種です。ほのかな酸味とレーズンの風味が特徴で、ドライイーストの代わりに使うと深みのある複雑な味わいのパンができあがります。代用品として立派な役割を果たします。

りんご酵母

りんご酵母はりんごで作った天然酵母です。香りがよく発酵力が強いので、天然酵母作りが初めての方にもトライしやすいです。フルーティーで爽やかな風味が特徴で、代わりに使うと中はしっとりとした焼き上がりになります。

ヨーグルト酵母

ヨーグルトから作られたヨーグルト酵母は、乳酸菌を盾にして作られた天然酵母です。パン生地にカビが生えにくく、生地のパサつきを抑えてくれるというメリットがあります。量が少なくてもパンが膨らみやすく、扱いやすいので天然酵母初心者の方にもおすすめです。ヨーグルト酵母を使うと旨みが強く、複雑な味わいのパンが焼きあがります。

ドライイーストと比べたメリット・デメリット

ドライイーストはそもそも保存用に開発されたものなので、温度管理なども必要なく、手軽に使えるのがメリットです。パン作りに慣れていない方も扱いやすく、誰にでも上手にパンを作ることができます。その分味が単一で旨味が少ないというデメリットがあります。

一方天然酵母は、一から酵母菌を起こす必要があり、温度管理や湿度管理に常に気を配る必要があるために手間がかかります。その分甘みと旨みを持ったパンができるというメリットもあるので、美味しさという面では天然酵母の方が優っていると言えます。

代用はできるが取り扱いは難しい?

天然酵母をドライイーストの代わりに使うことは可能です。ただ作り方が微妙に異なっていたり、天然酵母を自作する場合は温度管理を丁寧に行う必要があるなど、取り扱いの難しさがあります。手軽に代用できるものではありませんが、その分美味しいパンを作ることもできるのです。

ドライイーストの代用品でピザ作り

ドライイーストの代わりになるドライイーストで作る絶品ピザを2種類紹介します。どちらも代用品だとは思えないほどど美味しいので、ぜひ作ってみてください。

もちもちのピザ

  • A強力粉 150g
  • Aベーキングパウダー 小さじ1.5
  • Bオリーブオイル 大さじ1.5
  • B塩 小さじ2/3
  • B牛乳 90ml
  • B砂糖 小さじ2/3
 
  1. ボウルに材料Aを入れ、よく混ぜます。
  2. 材料Bを加え、5分ほど捏ねて生地をひとかたまりにします。
  3. 生地を麺棒で伸ばしてクッキングシートを敷いた天板に乗せます。
  4. お好みのソースとトッピングを乗せ、220℃に予熱したオーブンで10分焼いたら完成です。

ドライイーストの代用としてベーキングパウダーを使ったピザ生地のレシピです。代用に使ったベーキングパウダーが生地をもちもちに仕上げてくれます。

パリパリのクリスピーピザ

  • A薄力粉 100g
  • Aベーキングパウダー 小さじ1/4
  • A塩 小さじ1/4
  • オリーブオイル 小さじ1
  • 牛乳 50ml
 
  1. ボウルに材料Aを入れて混ぜます。
  2. オリーブオイルを入れ混ぜます。
  3. 牛乳を数回に分けて入れ、都度混ぜます。
  4. ひとまとまりにし、薄く伸ばします。
  5. お好みのソースとトッピングを乗せ、220℃に予熱したオーブンで10分焼いたら完成です。

ドライイーストの代用品を使ったおいしいレシピ

ここではドライイーストの代わりになる代用品を使った美味しいレシピを紹介します。代用品でもパンやワッフル、スコーンなどさまざまなメニューが作れるので、ぜひ作ってみてください。

簡単4色パン(プレーン・ゴマ・抹茶・ココア)

  • ホットケーキミックス 100g
  • A卵 1個
  • Aマーガリン 20g
  • A砂糖 20g
  • A牛乳30cc
  • ココア・ゴマ・抹茶 各小さじ2
 
  1. ボウルに、材料Aを入れ、泡立て器でよく混ぜます。
  2. ホットケーキミックスを入れて泡立て器でよく混ぜます。
  3. ②を4つ分け、ココア、ゴマ、抹茶を入れてよく混ぜます。
  4. 型にアルミケースを敷き、生地を入れ、蒸し器で15分蒸したら完成です。

ドライイーストの代用としてホットケーキックスを使った蒸しパンのレシピです。ホットケーキミックスにはあらかじめベーキングパウダーが入っているので、そのまま代用品として使うことができます。

食パン

  • 小麦粉 250g
  • レーズン酵母120g
  • 砂糖 12g
  • 塩 4g
  • バター 12g
 
  1. ボウルに全ての材料を入れ、まるまでこねます。
  2. 2倍位になるまで2時間置き、ガス抜き2分割して、ベンチタイムを15分取ります。
  3. 丸めなおし型に入れ、30度で2時間置きます。
  4. 190度に予熱したオーブンで30分焼いたら完成です。

マ―ラーカオ(中華蒸しパン)

  • 卵 1個
  • スキムミルク8 g
  • 黒糖60 g
  • ごま油 大さじ 1
  • A薄力粉80 g
  • A重曹 小さじ 1/2 g
  • Aベーキングパウダー 小さじ 1/4
 
  1. ボウルにふるった材料Aを入れ、スキムミルク、黒糖、溶いた卵を加えて混ぜます。
  2. ごま油を加えて混ぜ、ラップをかけて10分ほどねかせます。
  3. 型に流し入れ、表面を平らにならします。
  4. 蒸気の上がった蒸し器に入れ、強火で15分蒸したら完成です。

簡単ハムチーズパン

  • ハム 8枚
  • ピザ用チーズ 100g
  • バター 20g
  • A強力粉 300g
  • A砂糖 大さじ2
  • A塩 小さじ1/2
  • Aベーキングパウダー 大さじ1
  • A水 180㏄
 
  1. ボウルに材料A入れてこねます。
  2. 丸く整えてボウルに入れてラップをして10分おきます。
  3. まな板の上に②をのせ、包丁で6等分して丸めます。
  4. 直径12cmにのばし、ハム・ピザ用チーズをのせ、口を閉じながら包みます。
  5. フライパンに閉じ目を下にしてのせ、蓋をして上下12分ほど焼いたら完成です。

フライパンで焼くカルツォーネ

  • A薄力粉 50g
  • A強力粉 50g
  • Aベーキングパウダー 小さじ1/2
  • A砂糖 小さじ1/2
  • A塩 少々
  • B水 50cc
  • Bオリーブオイル 大さじ1
 
  1. ボウルに材料Aを入れて菜箸で混ぜます。
  2. 材料Bを加えて混ぜ、生地がなめらかになるまでよくこねます。    
  3. 生地を丸めてボウルに入れ、ラップをして室温で30分置きます。    
  4. 生地を2等分にして丸め、麺棒で直径17~18cmの丸型に伸ばします。
  5. お好みのソースと具を乗せ、畳んでフライパンで焼いたら完成です。

ベルギーワッフル

  • 卵 1個
  • 砂糖 30g
  • 塩 ひとつまみ 
  • Aはちみつ 大さじ1
  • A牛乳 100ml
  • A溶かしバター 25g
  • B薄力粉 100g
  • Bベーキングパウダー 小さじ1
 
  1. ボウルに卵を割りほぐし、砂糖と塩を加えて混ぜます
  2. 材料Aを入れ、しっかり混ぜます
  3. 材料Bをふるい入れ、ホイッパーを垂直に立ててぐるぐると混ぜます。
  4. 予熱したワッフルメイカーに油をひき、生地を入れて焼いたら完成です。

レーズンスコーン

  • 強力粉70g
  • A薄力粉 50g
  • Aベーキングパウダー 5g
  • Aバター (無塩) 40g
  • B砂糖 20g
  • B塩 1g
  • 牛乳 60ml
  • ラムレーズン 70g
 
  1. ふるった材料Aにバターを入れ、スケッパーで細かく刻みます。
  2. 手でこすり合わせたら材料Bを加えます。
  3. 牛乳を少しずつ入れ、切り混ぜます。
  4. ラムレーズンを加え、生地に混ぜたら2cm程の厚みで形を整えます。
  5. ラップで包み、冷蔵庫で1時間寝かせます。
  6. 冷蔵庫から取り出したら、生地を6等分に切ります。
  7. 200度のオーブンで20分焼いたら完成です。

天然酵母のフランスパン

  • 準強力粉160g
  • レーズン酵母16g
  • 塩3g
  • 水99g
 
  1. ボウルに材料を入れて混ぜます。
  2. 常温で1晩発酵させます。
  3. ボウルから生地を取り出し、3つ折りにし、とじ目をしっかり閉じます。
  4. 常温で30分、二次発酵させます。
  5. 生地に霧吹きをかけ、カミソリでクーブを入れ、250℃で10分、230℃で8〜10分焼いたら完成です。

ドライイーストの代用品まとめ

本記事ではドライイーストの代用品について紹介してきました。代用品の特徴や向いているレシピを知って、うまく活用すると、代用品でも美味しいパンを作ることができます。記事の最後には代用品を使った蒸しパンやスコーンのレシピも紹介しましたので、機会があれば試しに作ってみてください!

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