鰹節の賞味期限切れは食べられる?カビとの関係や腐らない保存方法も

鰹節の賞味期限やカビとの関係を解説します。開封後に冷凍保存した場合の賞味期限がどれぐらいなのか?また鰹節は腐るのか?などを口コミを織り交ぜながら分かりやすく説明します。そして鰹節の期限切れした活用方法についても紹介します。

鰹節の賞味期限切れは食べられる?カビとの関係や腐らない保存方法ものイメージ

目次

  1. 1鰹節の賞味期限切れやカビとの関係を解説
  2. 2鰹節の賞味期限【削り節】
  3. 3鰹節の賞味期限【本枯節】
  4. 4鰹節とカビとの関係
  5. 5鰹節の保存方法
  6. 6鰹節が賞味期限切れした時の活用法
  7. 7鰹節は賞味期限切れでも食べられる!

鰹節の賞味期限切れやカビとの関係を解説

鰹節は出汁を取るだけではなく、料理のトッピングとしても幅広く使える食材です。そんな鰹節について意外に知られていないのが、賞味期限はいつまでなのか?ということです。そこでまずは鰹節の賞味期限についてと、腐る原因や適した保存方法などについて解説していきます。

実は鰹節とカビには強い結びつきがあるのです。カビと言えば悪いイメージがありますが、カビと鰹節にどのような結びつきがあるのかについても本記事で分かりやすく解説していきます。

鰹節の賞味期限【削り節】

鰹節には、かたまりになった本枯節と細かくなった削り節の2種類があります。市販で販売されている鰹節の多くは小分けで個包装されており、ほとんどが削り節です。2013年に和食がユネスコ世界文化遺産に登録されたこともあり、現在削り節は世界中の人々から関心を集めています。

そんな削り節の賞味期限を未開封と開封後の場合に分けて調べました。また、削り節がどのような原因で腐るのかについても調査しました。

削り節の賞味期限:未開封の場合

削り節の賞味期限は、未開封の場合8ヶ月~1年です。削り節は削った瞬間から酸化などの劣化が始まり、本枯節よりも削り節の賞味期限の方が短くなっています。賞味期限を過ぎたパックの削り節に困っている人は多くいるようですが、ネット上では意外と気にせずに食べるという方が多くいます。

しかし賞味期限が過ぎた削り節は風味が落ちたり、色が変色することもあります。賞味期限が少し過ぎた削り節なら良いかもしれませんが、賞味期限を大きく過ぎた削り節はよく注意してください。

削り節の賞味期限:開封後の場合

パックの削り節を開封した後は、極力1回で使い切りましょう。何故なら削り節は本枯節に比べて、表面積が広い分湿気も多く吸い込んでしまいます。風味が落ちる・腐る原因になりますので、なるべく使い切るように心がけてください。

もしどうしても残ってしまうときは、空気を抜きしっかり密閉してから冷蔵保存するようにしましょう。開封後の賞味期限は長くても1週間ぐらいです。とはいっても、開封した削り節はできるだけ早く食べることをおすすめします。鰹節は何にふりかけても美味しいので、出汁だけでなく色々な料理に使用してみてください。

削り節の賞味期限切れは腐る?

食べ物が腐るには水分が必要なため、通常削り節が腐ることはありません。なぜならカビや腐ることは高温や水分が原因で発生しますが、削り節は製造される段階でほとんどの水分を失うからです。しかし賞味期限の切れた開封後の削り節を湿度の高い場所で保存していたりすると、周りの水分を吸収してしまい腐る場合もあります

削り節の色や味そして香りが落ちるのは空気に触れて起こる酸化が原因です。したがって腐るような場所や、湿気の多い場所での保管をしないように気をつけましょう。

鰹節の賞味期限【本枯節】

江戸時代には鰹節は本枯節が主流であり、きちんと保存すれば約5年は日持ちしたようです。江戸時代は本枯節の保存に適した風通しの良い冷暗所に困らなかったので長期間保存することが可能でした。しかし現代では江戸時代のような環境や住居スペースの広さを望むことはできません。

そんな中でも和食にこだわっていて鰹節にも本格的なものを求める人は、本枯節を使用することが多いようです。それでは、現在造られている本枯節の賞味期限について見ていきましょう。

本枯節に賞味期限はある?

現在手に入れることのできる本枯節には、真空パックで販売されているモノが多いようです。その本枯節には賞味期限が設定されています。未開封の本枯節の賞味期限は通常1年から2年程度です。こちらを開封した場合、本枯節の賞味期限は約6ヵ月ぐらいとなります。真空パックにされた商品は、当然ながら開封すると空気に触れて酸化してしまうので注意しましょう。

開封後はできるだけ風通しの良い冷暗所で保存して、ときどき天日干しをしてあげると長持ちします。また、開封して保存するとカビが生えたりすることもありますが、そんな場合は乾いた布で払い落とせば大丈夫です。

本枯節は日光・温度・湿度に注意すれば長期間食べられる

販売されている本枯節には、賞味期限が設定されていないものもあります。これは本枯節が基本的に腐らない保存食品であることが理由です。確かに本枯節は日光・温度・湿度に注意すれば長期間食べることが可能ですが、保存方法として注意する点が3つあります。それは①高温多湿を避けること②急激に温度を変化させないこと③風通しの良い冷暗所に保存することです。

冷暗所は15~25℃ぐらいに保たれている場所が最適で、私たちが心地よい涼しさを感じるぐらいが丁度良い塩梅だといわれています。

本枯節は保存状況が悪いと傷む

湿気の多い場所に本枯節を置いておくと、虫がつくことがあります。この虫はカツオブシムシの幼虫なのですが、これは衣類にも付くことで有名です。この虫は温度25~30℃、湿度75~90%の環境を好むので、梅雨の時期などに注意が必要でしょう。カツオブシムシの幼虫は、鰹節の表面についている良いカビを食べてしまいます。

良いカビがなくなると、鰹節が劣化して有害なカビが生える原因になります。虫の被害で痛んだり腐ることを防ぐためにも、本枯節は正しい保存方法で保存するようにしてください。

鰹節とカビとの関係

鰹節を造る際に必要不可欠なものがカビです。カビには一般的に悪いイメージがあり、人体にも害を及ぼすモノと認識されています。これが何故鰹節造りに不可欠なモノなのでしょうか?カビが鰹節造りでどういった役割を果たすのか?また優良なカビと悪性のカビとの違いについてまとめてみました。

鰹節を作るのに欠かせない優良なカビ

一般的にカビは毒性のある悪いイメージですが、これから紹介するカビは人体に無害で安全というだけでなく、鰹節をさらに美味しくさせる優良なカビです。鰹節を焙乾する工程で乾燥させますが、それだけでは中の水分までは取り除くことは不可能です。

その問題点を解決してくれるのがこの優良なカビで、その活動によって水分をしっかりと取り除き、悪いカビや細菌の増殖を防ぐという役割を果たします。元々は自然発生のカビでしたが、現在は人為的に純粋培養したカビを使っています。

燻した鰹節の表面を削り、鰹節優良カビ菌を噴霧し、温度・湿度が管理されている室(ムロ)で2週間ほどカビを発育させた後に天日干しをします。このときに発生したカビを一番カビと呼びます。さらに、この工程を二、三度と繰り返して二番、三番カビをつけていきます。この工程で悪いカビや細菌の発生を防げるのです。

・優良鰹節カビ
鰹節造りの工程でわざとつけるカビです。人体には無害で安全性が高く、むしろ鰹節を美味しくさせるものです。鰹節は焙乾することで乾燥させるのですが、それだけではどうしても中の水分までは取りきれません。そこで登場するのが、その活動によって中の水分までしっかりと取り除き、悪いカビや細菌の増殖を防いでくれる優良のカビです。

カビを付ける理由

優良なカビを付ける理由は、保存性を高めて悪性のカビから守る事だけはありません。実はカビを付けることによって生じる大きなメリットがいくつかあるのです。一つはニオイ消しの役割で、鰹節はカツオが原料であるためにわずかに生臭さを残しますが、優良のカビをつけて日乾すると生臭さを減少させることが可能です。

もう一つの理由は、カビが生産する脂肪の分解酵素が働き脂分の少ない澄んだ出汁が取れることです。一方、カビ付けしていない鰹節は燻し臭がしっかりあり風味が強く濃い味になるとされていて、こちらを好む人もいます。どちらの鰹節が良いかはそれぞれ好みで選ぶと良いでしょう。

優良なカビと悪性のカビの違い

カビには腐敗の原因となる悪性のカビと、安全に食べられるカビの2種類あります。その違いは有害な化学物質が発生するかしないかにあります。例えばブルーチーズや味噌などに付着しているカビは、うま味成分を発生させ人間に害がないので優良なカビとされています。逆に下痢をする発がんリスクを高めるカビは悪性なカビです。

ちなみに、鰹節はユーロティウムという優良なカビを付着させています。このカビは麹カビの一種で、もちろん食べることは可能です。カビと聞くと怖いものを想像しますが、味を良くしたり加工に使用される良いカビも存在しているのです。

鰹節の保存方法

鰹節は元々水分含量が低く酵母や腐敗細菌が発生する心配はないですが、家庭では温度や湿度に注意して保存しなければ悪性のカビが発生してしまい食べられなくなります。ここでは、保存温度別に分けて鰹節の正しい保存方法を理解し、腐る事がないように保存しましょう

鰹節の保存:常温の場合

スーパーやお店で購入した製品の場合、常温で保存ができるのは基本的に未開封の時だけです。さらに直射日光の当たらない涼しい場所、冷暗所などの保存をすすめします。そして未開封では、製品の裏ラベルなどに記載されている賞味期限を基準にして下さい。

鰹節の保存:冷蔵の場合

開封して残った鰹節を常温で保存した時に、風味が落ちることや虫が付くこと、湿気が原因でカビ発生の危険性があります。カビの発生しやすい温度は20℃から30℃の間で、湿度が88%を超えれば急激に繁殖が始まります

したがってビニールやラップなどで包み、密封状態にしてから、夏や梅雨の湿度が高い時期などは冷蔵庫で保存するようにしましょう。そうすることによって、カビの発生を防ぐことが可能です。

鰹節の保存は冷凍が一番おすすめ?

普段あまり使わない時は、冷凍での長期保存がベストです。冷凍で保存する方法は、ジップ付きの袋に入れて空気抜きをします。そして一度で使い切れる量に小分けすれば、冷凍から常温に戻したときでも一度で無くなってしまうので、結露による水分の吸収は気にしなくて済みます。

賞味期限切れが気になる方は早めに冷凍保存しておくと良いかも知れません。鰹節を保存するために冷凍が良いのですが、冷凍保存すると常温に戻したときの温度差で結露が発生します。その際に水分を吸収してカビ発生の原因になりますので、頻繁に使用する時は冷凍の保存より冷蔵庫の保存をおすすめします。
 

鰹節が賞味期限切れした時の活用法

削り節や本枯節は、適した保存をしていれば少しの賞味期限が切れていても食べられる事がわかりました。そこで賞味期限切れの活用方法を3つ紹介していきます。基本的には賞味期限が切れていない使用方法とあまり変わりません。注意する点としては多少の風味が落ちている可能性があります。

賞味期限切れ鰹節の活用①出汁を取る

鰹節の出汁を取る方法ですが、水1Lに対して約30g(一掴み)の鰹節を用意し、水を鍋に入れて沸騰させます。沸騰したら火を止めてから鰹節を入れます。鰹節が鍋底に沈むまで約1~2分おきましょう。そして布巾などで敷いたザルで静かにこしたら完成です。鰹出汁は和食の基本となる味で様々な料理に使用できるので、ぜひ活用してみて下さい。

賞味期限切れ鰹節の活用②ふりかけにする

冷凍した鰹節を150g、ゴマ油少々、生姜10g、砂糖大さじ1杯と半分、料理酒大さじ2杯、みりん大さじ2杯、しょう油大さじ2杯と半分、ゴマ適量を用意します。下ごしらえとして生姜を細切りにします。次にフライパンにゴマ油少々と生姜を入れ中火で熱していきましょう。

炒めた生姜から香りが出てきたら、鰹節を入れ炒めます。鰹節に水分が無くなってきたら砂糖、みりん、料理酒を入れ再度炒め甘みを染み込ませながら良く混ぜ、しょう油を加えます。最後に白ゴマを入れると完成です。もし多く作った場合にはあら熱を取り冷凍保存にするのがおすすめです。ただし冷凍保存でもなるべく早く食べきるようにしましょう。

味が良く染み込んだ鰹節は白ご飯との相性も抜群です。様々なパターンで使う事ができるので試してみて下さい。

賞味期限切れ鰹節の活用③トッピングや料理に使う

鰹節の活用としてトッピングや料理に使うことができます。調理法としてはネギを千切りにして梅干しを種から身を剥がすように包丁で取っていきます。そして千切りしたネギと梅干しの身を混ぜ合わせながらみじん切りにしましょう。次に乾燥した鰹節を入れ、更にみじん切りにしていきます。

最後に厚揚げを電子レンジで1分40秒加熱します。加熱した厚揚げを取り出しみじん切りした食材を上にトッピングして完成です。他にも多くの鰹節を使用した料理やトッピング方法があるので探してみて下さい。

鰹節は賞味期限切れでも食べられる!

これまでに鰹節とカビの関係や保存方法を紹介してきましたが、実際は賞味期限が切れても適切な保存をする事で腐る原因を無くし、食すことが可能です。また鰹節の種類によっては未開封であれば、1~2年は美味しい状態のまま保存が可能と記載されているものがあります。

高品質な鰹節の香りや旨味をそのままキープできる保存方法を活用して、賞味期限から日にちが経っても美味しく香りや旨味を楽しみましょう。

Thumbイカの塩辛の賞味期限切れは食べられる?発酵食品は腐らない? | お食事ウェブマガジン「グルメノート」
Thumbめかぶの賞味期限切れはいつまで食べられる?正しい保存方法も! | お食事ウェブマガジン「グルメノート」
Thumbかまぼこの賞味期限!切れたらいつまで大丈夫?正しい保存方法も解説 | お食事ウェブマガジン「グルメノート」

関連するまとめ

新着一覧

最近公開されたまとめ