大根の辛い部位は上?下?辛味を抑える方法・レシピを徹底解説
大根の辛いところは上なのか、下なのかわかりますか?本記事では大根が辛い理由や成分、大根おろしの辛味を抑える方法などをまとめました。辛い大根も美味しくいただけるとっておきレシピも紹介します。忘れがちな大根の辛い部分の見分け方を徹底解説します!
大根の辛い部分はどのあたり?
大根は部位によって辛さが異なります。スーパーで上と下に切り分けて売られている場合、辛いところは上なのか、下なのか迷うことはありませんか?ツイッターでも「大根の辛いのはどっち?」という投稿が話題になったことでもわかるように、辛いところが上なのか、下なのか、どちらなのかわからないという方が多いようです。
本記事では迷いがちな大根の辛い部分の見分け方を徹底的に解説します。大根おろしの辛味を抑える方法や、辛味を感じにくいおすすめレシピも取り上げますので、最後までチェックしてください。
大根の辛味について
まずはじめに、大根が辛い理由について説明します。なぜ辛いのか、どうして辛いところとそうでない部分があるか知ることが大切です。ひげ根の生え方によっても辛いかどうかをチェックすることができるので、ぜひ覚えて下さい。
大根が辛い理由
大根おろしが辛い理由は、抗酸化作用・老化防止などの効果のある「イソチオシアネート」という成分が含まれているからです。
— 日本人の3割しか知らない?自慢できる生活豆知識 (@seikatsu3456) June 24, 2019
大根をすりおろす際に大根の細胞が破壊されるため、イソチオシアネートの辛みが強くなってしまうことが原因です。 pic.twitter.com/wf52hiwP7A
大根は食べる部分や調理法によって辛さが異なります。煮物やおでんに使うと味が染み込んで非常に美味しいですが、大根おろしにすると、ツーンとくる強烈な辛味があるものがあります。実は大根にはアリルイソチオシアネートという成分が含まれていて、この成分が辛さを生み出しています。
アリルイソチオシアネートは、細胞が破壊されることで大量発生します。つまり大根をすりおろして細胞を壊すと辛くなるというわけです。
辛味成分であるアリルイソチアネートは新鮮なものほど多く含まれています。収穫から日が経つごとに辛味成分が減少していきますので、辛いのが苦手な方は、収穫から少し時間が経ったものを選ぶと良いでしょう。
辛味が強いのは下の部分
お疲れ様です🍻
— MAKI (@8727ae9f3fa5424) August 27, 2019
こんばんは〜♪(o'ー'o)ノ
今夜は、焼きサンマ、大根おろし、しめ鯖、カボチャサラダなどでーす😋
大根おろし辛い~💦#晩御飯 #晩酌 pic.twitter.com/M50wd4pRWm
辛味成分アリスイソチオシアネートは、上より下の部分により多く含まれています。そのため辛いところは上より下ということになります。辛味成分の量は葉に近い上の部分より、根っこの下の部分の方が10倍以上含まれていると言われています。
なぜ大根の辛味が下のほうが強いのかというと、太陽が関係しています。下の部分は土に埋まっているため太陽に当たらず、糖分を蓄えにくいのです。逆に太陽に近い上の部分は、糖分を蓄えやすいため、甘いという感覚を感じやすいです。
大根の辛いところは下、甘いのは上と覚えておいておくと、スーパーで「辛いところはどっちだったかな?」と迷うことはなくなります。
季節によっても辛さが変わる
夏大根は辛いのが魅力、
— chizu_i (@inabachizu) October 6, 2019
秋冬大根は甘いのが魅力です。
初もの秋大根は瑞々しくてうまうま。https://t.co/1u97pYmjOk
大根は季節によっても辛さが異なります。一年を通して流通している野菜ですが、夏に収穫されたものは辛く、冬に収穫されたものは甘いと言われています。
冬は自身の水分を凍らせないように辛味成分の生成を抑え、糖分を蓄えて身を守ります。そのため甘味を感じられる大根になります。逆に糖分を蓄える必要のない夏は、辛味成分が多く含まれるため辛いというわけです。
ひげ根の生え方で辛いかどうか見分けられる
大根の「ひげ根の穴」
— みなとのごちそう野菜 (@minato55831) January 11, 2019
「ひげ根の穴」が真っ直ぐ一列にに並んでいるのは辛味が少ない大根で、
「ひげ根の穴」が斜めにらせん状になっているのは辛味が強い大根です。
大根は通常まっすぐに伸びますが、土壌が固いとドリルみたいにねじれ、成長過程でストレスを受けているので辛いといわれています。 pic.twitter.com/AHU6vB8FYx
辛味の少ない大根の選び方は、ひげ根の生え方によって見分けることができます。実はひげ根の並び方で、成長の過程がわかります。ひげ根が縦にまっすぐきれいに並んでいるものは、すくすく育った証拠です。一方ひげ根が曲がっていたり、一列に並んでいないものは、土の中でスムーズに生長できず、ストレスを受けて育った大根になります。
つまりひげ根が一直線に並んでいるものはストレスなく育ったので甘く、曲がったものは素直に育たなかったので辛味を感じるという傾向にあります。これからひげ根をチェックして、選ぶとよいでしょう。
大根の部分別おすすめの使い道
大根は部位によって辛いところと甘いところがあるため、部位ごとの特徴を活かして調理すると、美味しさをより引き出すことができます。ここでは上、中央、下と3つに分け、それぞれおすすめの使い方を紹介します。
上の部分
大根の葉がついた上の部分は、一番甘みがあると言われている部分です。また繊維が多く、食感が固めなので、大根おろしにしたり、シャキっとした食感を生かしてサラダや漬物などにすると美味しくいただけます。また大根自体に甘みがあるので、煮物やおでんなどにするのもおすすめです。
中央の部分
大根の3つの部位の中で辛さと甘味のバランスが一番取れているのが、真ん中です。食感もみずみずしく、やわらかいので、サラダやなますなど生のまま食べる調理に向いています。また厚切りにしてふろふき大根や煮物などに使うと、本来のやさしい甘味を感じることができます。
下の部分
辛味成分イソチオシアネートが一番多く含まれた下の部分は、大根の中で一番辛いところです。水分も少なく筋が多いため、細かく切って味噌汁に入れたり、漬物にして使いましょう。
また辛いところというデメリットを生かして、薬味にして使うのもおすすめです。天ぷらのつゆや、そば、うどんの薬味に使う大根おろしは、下の辛いところで作るのが適しています。
大根おろしの辛味を抑える方法
ぴりっと辛い大根おろしですが、すりおろし方やちょっとしたコツで辛さを抑えることができます。辛いのが苦手な方のために、その方法を紹介しますので、ぜひ実践してください。
皮を厚めに剥く
大きな大根が安かった~😊
— jina🐼オタ産休中 (@jinapanda1) November 7, 2017
今夜のおでんの下ゆで、みそ汁の具、大根おろしは冷凍しまっす✨皮を厚めに剥いた方がいいみたいです。 pic.twitter.com/rxNCD9CQZz
大根は皮に近くなればなるほど辛味成分イソチオシアネートが多く、逆に中心部分は甘味成分が多く含まれるという傾向があります。そのため辛いのが苦手な方は、辛味成分を多く含む皮の部分を厚めに剥くと辛さを抑えることができます。特に夏の大根や採れたての新鮮なものは辛いので、2~3cmほど皮を剥いてから大根おろしにすると良いでしょう。
おろし金を使う
最近買って良かったもの。
— 岩槻優佑 (@yuu_iwatsuki) February 7, 2019
ニトリの電気ストーブ。本物の暖炉みたいで癒される。パール金属のおろし金。今までの苦労は何だったかと思うほど大根おろしが簡単に。同じくパール金属のアクリル水切りかご。お皿を重ねてもキッチンがすっきり見える。セリアの保温マグ。可愛いし飲み物がずっと温かい。 pic.twitter.com/kugzwHwC7D
大根おろしの辛さを抑えるためには、おろし金にも気を配ってみましょう。おすすめは、手軽なプラスチック製のものより、昔ながらのおろし金です。実は大根おろしを作る時に、繊維が壊れる過程でたくさんの酵素が生まれています。酵素が多く発生すると辛味成分が弱くなるのですが、プラスチック製のおろし金だと酵素が発生しにくいのです。
昔ながらのおろし金は切れ味がシャープなので、酵素が発生しやすく、辛味成分が抑えられやすいです。おろし金はホームセンターやネット通販でも手に入りますので、チェックして下さい。
ゆっくりおろす
【大根おろしが辛くなる理由】
— まきつん@クッキングマニア (@cookingmeijin) September 19, 2019
大根を乱暴におろすと細胞が壊れ、汁が分離する。
ミロシナーゼと言う酵素が発生することで、
大根を辛くしてしまう。
優しくおろせば、辛いのを押さえることができるよ。
大根も人間と一緒★
大根は一気に衝撃を与えると、身を守るために辛味成分であるイソチオシアネートが大量発生する傾向があります。そのため急いで作ると、辛味成分が多くなり、とても辛い大根おろしが出来てしまいます。
またゆっくりとおろすことで、辛い成分が水分と一緒に流れ出るので、辛さを抑えることができます。大根おろしを作る時は、円を描くようにしてゆっくりと下ろすようにして下さい。
大根を斜めに傾けておろす
おろし金に直角して、一気に力一杯おろすと辛い大根おろし。
— LR (@LR_ery) September 9, 2014
斜めや横にしてゆるゆるおろすと、甘い大根おろしになるよ。
おろし方でも辛さに差が出ます。大根は縦に繊維が走っているので、縦に持っておろすと繊維を潰してしまい、辛味成分が出やすくなります。一方斜めに傾けてすりおろすようにすると、繊維が壊れにくくなり辛味成分が発生しづらくなります。
縦方向にすりおろしたものより、斜めに傾けておろした方が、辛味成分が1/3に抑えられたというデータもあります。ちょっとしたコツで辛いのが抑えられるので、ぜひ試してください。
下ろした後しばらく置いておく
大根おろしは30分くらい置くと辛くなくなるんじゃ
— ぎょかい (@gyokai) June 18, 2016
大根おろしは、すりおろしてから時間が経てば経つほど、辛味成分が減ると言われています。そこで辛いのが苦手な方は、すりおろした後にしばらく時間をおいてから食べるのがおすすめです。逆に辛いのが好きという方は、早くすりおろしたものをすぐに食べると良いでしょう。
レモンやお酢を少しかける
大根おろしとレモンを魚に組み合わせると美味しいね#あんどらいぶ
— 邑楽 空宙(おうら そら) (@SilverQuartz) October 23, 2019
おろし方や、おろし金を変えても大根おろしが辛い時は、調味料を足して辛さを抑えることができます。おすすめはレモンやお酢といった酸味のある調味料です。酸味のあるものをかけることで、辛さを中和させることができます。どうしても辛いという場合は、調味料のちょい足しを試してみてください。
大根の辛味を抑えるレシピ
買った大根が辛かったという場合でも、レシピによって辛さを抑えることができます。ここでは辛い大根も美味しくいただけるおすすめレシピをまとめました。どれも簡単なレシピばかりなので、ぜひ作ってみて下さい。
大根と鶏肉の煮物
- 鶏もも肉(ひと口大) 2枚
- 大根 1/2本
- Aチューブ にんにく大さじ1
- Aしょうが(すりおろし) 小さじ1
- A水 450cc
- A酒 150cc
- Aしょう油 70cc
- A砂糖 大さじ2
- Aかつおだしの素 大さじ1
- みりん大さじ2
- 大根は1cm幅にカットしてから、さらに1/4にカットします。
- 鍋に(1)を先に入れてから鶏肉を上に乗せ、材料Aを加えます。
- ひと煮立ちさせてから落し蓋をし、中火で約30分間煮込みます。
- みりんを加えて約10分間煮たら出来上がりです。
ニンニクとしょうがを効かせた、白ご飯が進む煮物のレシピを紹介しました。鶏肉のダシがじゅわっと染み込んだ大根が最高に美味しいです。レシピの中の落し蓋は、アルミホイルに数カ所穴を開けたものを使用すると、簡単にアクを取ることができます。作り終わったら捨てるだけでOKなので、手軽です。
大根もち
- 大根 1/3本(400g)
- ツナ缶 1缶(80g)
- 細ねぎ 3本
- 薄力粉 大さじ4
- 片栗粉 大さじ4
- 塩 小さじ1/3
- ごま油 大さじ1
- A細ねぎのみじん切り 1本
- Aおろししょうが 小さじ1/2
- Aおろしにんにく 小さじ1/2
- A砂糖 小さじ1
- A酢 大さじ2
- Aしょうゆ 大さじ2
- Aラー油 小さじ1
- A白いりごま 大さじ2
- 大根はすりおろして水気を切り、ツナは缶汁を切り、細ねぎは小口切りにします。
- ボウルに材料Aを入れて混ぜ、ピリ辛だれを作ります。
- ボウルに(1)、ツナ、細ねぎ、薄力粉、片栗粉、塩を入れて混ぜます。
- 卵焼き器にごま油を入れて熱し、3を入れて中火で焼きます。
- 外側が固まってきたら折りたたみ、時々返しながら4〜5分弱めの中火で焼き、器に盛ります。
- お好みでピリ辛だれをかけたら、出来上がりです。
辛い大根も甘くてもっちりとした食感になって、美味しく食べられるレシピです。ごはんのおかずにも、おつまみにもぴったりです。子供や辛いものが苦手な方は、ピリ辛ダレのレシピのラー油を抜いて作ってください。ポン酢やマヨネーズ、ケチャップなどをつけても美味しいので、お好みでアレンジしてください。
大根フライ
- 大根 1/3本
- 醤油 大さじ1
- にんにくチューブ 小さじ1/2
- 生姜チューブ 小さじ1
- 小麦粉 大さじ3
- 片栗粉 適量
- サラダ油 適量
- 大根は皮をむき、7mm角の棒状に切ります。
- ボウルに醤油、にんにく、生姜を入れてよく混ぜます。
- (2)に(1)を入れて全体をなじませ、10分程度浸けておきます。
- (3)に小麦粉を入れてよく混ぜます。
- 片栗粉を全体にまぶします。
- フライパンに高さ2cm程度までサラダ油を注ぎ、170℃に熱します。
- (5)を入れ、全体がきつね色になるまで5分程度揚げます。
- 強火にし、2分ほど揚げてきつね色になったら出来上がりです。
辛い大根も美味しくいただけるとっておきのレシピを紹介しました。冷蔵庫にたくさん余っている時の大量消費にもぴったりです。衣はかりっと、中はジューシーで食べ始めると手が止まりません。新感覚の美味しさを試してみてください。ビールのおつまみにも最高です!
大根と卵のふわふわ塩あんかけ
- 大根 6cm(250g)
- 卵 1個
- 細ねぎ(刻み) 適量
- Aみりん 大さじ1/2
- A塩 小さじ1/2
- Aしょうゆ 小さじ1/2
- A和風顆粒だし 小さじ1/2
- A水 250cc
- 片栗粉 大さじ1
- 水 大さじ1
- 大根は1cm幅のいちょう切りにする。ボウルに卵を割り、溶きほぐします。
- 鍋に(1)、材料Aを入れ、ふたをして火が通るまで15分ほど中火で加熱します。
- 水溶き片栗粉を加え、とろみをつけます。
- 卵を流し入れ、半熟になったら軽く混ぜます。
- 器に盛り、細ねぎを散らしたら、出来上がりです。
ふわふわな卵のあんかけにほっと癒される一品です。食欲のないときや、風邪気味の時にも食べやすいです。卵を流し入れる時はすぐに混ぜずに、周りが固まってから混ぜるようにすると、よりふわふわに仕上がります。そのまま食べても美味しいですし、ご飯の上にかけておじや風にしていただくのもおすすめです。
大根の辛味が苦手なら上の方を使おう!
本記事では大根がどうして辛いのか、また大根おろしが辛くなる理由などを理由を解説しながら、辛くない大根おろしの作り方や、おすすめレシピを紹介してきました。太陽に当たらないため甘味を蓄えにくく、辛味成分が多く含まれるため、大根の辛いところは下ということをよく覚えておきましょう。
辛い理由さえ覚えておくと、辛いところがどっちだったか悩むことはなくなるでしょう。これから辛いものが苦手な方は、上の部分を選ぶようにしてください。大根を上手に選んで、美味しくいただきましょう!