2019年07月22日公開
2024年09月22日更新
つわり中の飲み物でおすすめはコレ!辛さを軽減する飲みやすいドリンク
つわりがひどくなると嘔吐や吐き気が現れ、食べ物だけでなく飲み物も受けつけなくなります。しかし、妊娠するとお腹の赤ちゃんに送る血液量が増え栄養素や水分が普段より必要となりますので、つわりの症状を軽減するといわれている栄養素のビタミンB6を上手に摂り入れつわりの時期を無事に乗り切りましょう。このコーナーでは、つわりの症状を緩和しやすいおすすめの飲み物やビタミンB6を含む食べ物また上手に取り入れる方法などを解説します。
目次
つわりで食欲が落ちている時は飲み物で緩和できる
妊娠すると母となるために、妊婦のだれもが最初に乗り越えなければならないのがつわりです。つわりとは妊娠初期に現れる匂いや食べ物、飲み物の嗜好の変化ですが、人によってつわりの程度は異なり、嘔吐や吐き気の症状が現れやすく食べものや飲み物がまったく喉を通らなくなる人も少なくありません。
つわりは、一般的に遅くても16週頃までに終わるといわれていますが、妊娠すると羊水が増え赤ちゃんへ多くの血液を送らなければならないので、つわりの間でも飲み物や食べることができるものを少しの量でも口にすることが大切です。
水分不足は脱水症状や便秘、血流悪化を引き起こしやすいので、食欲がないときは自分なりの飲みやすい飲み物を見つけてください。代表的なつわりを軽減しやすい飲み物を今回は紹介していきます。
つわりを軽減するおすすめの飲み物
一般的に妊婦が避けたほうが良いとされるものに、カフェインがあります。このコーナーでは、つわりの症状を軽くするカフェインが含まれていない飲み物や、妊娠中におすすめしたい飲み物を紹介します。つわりが楽になる飲み物は個人差がありますので、自分の体調にあった飲み物を探してください。
炭酸水
炭酸水は口の中でシュワシュワとしたさっぱり感を与えてくれるので、つわりの時期に好んで飲まれる飲み物の一つです。炭酸は血流を改善し疲労回復や消化活動を活発にするので、つわりの時期におすすめの飲み物といえるでしょう。
ただし、炭酸水として売られているものに糖分やカフェインが含まれているものがあります。糖分の摂り過ぎは身体に害を与えることがあるので、無糖やノンカフェインのものを選びましょう。無味を受けつけない人は、りんご酢や梅酢、レモン果汁などを入れて飲むのも良いです。
妊婦さんの中には炭酸水がげっぷを引き起こし、嘔吐に繋がる人もいます。そこで、最初は少しづつ飲んでみて自分にあった飲み物であるかを観察し、問題がなければ水分補給として炭酸水を摂り入れると良いでしょう。
白湯
つわりで飲み物の匂いや風味が気になる人は、無味無臭の白湯がおすすめです。白湯は水を15分ほど沸騰させて作りましょう。
沸騰させた白湯は衛生的に安心で、その上内臓をしっかり暖めてくれます。また、冷たい水よりも免疫力が向上しやすく健康効果も高いので、つわりの時期でなくても普段の水分補給におすすめです。やけどに注意し50℃ぐらいに冷まして飲みましょう。
ハーブティー
ハーブティーはリラックス効果の高いものがあり、つわりの辛さを軽減するために好んで飲む人が多いです。たとえば鉄分や亜鉛、カルシウムなどミネラル豊富なルイボスティーは便秘改善効果も高く、妊娠中の女性に人気の高い飲み物です。
ローズヒップティーもビタミンAやCなど栄養素が豊富で酸っぱくノンカフェインなので、つわりの時期にはすっきりできるおすすめの飲み物といえます。他にもオレンジ系のハーブティーやタンポポ茶などもつわりの症状を緩和する飲み物として良いでしょう。
ただし、ハーブティーの種類によっては女性ホルモンによく似た作用をするものがあり、注意が必要です。たとえば、ラズベリーやアロエ、カモミールは子宮を刺激しやすいので妊娠中は避けましょう。
生姜湯
吐き気などつわりの不快な症状を緩和する効果の高いものに生姜があります。生姜が持つジンゲロールやジョウガオールはつわりの症状を軽減する成分といわれ、さらに内臓を温め冷え性や消化吸収を助ける働きがあるため、つわりの時期におすすめできる飲み物です。
皮ごとすりおろした生姜汁に蜂蜜や黒砂糖を入れて、お湯や温かい豆乳、炭酸水で薄めて飲むと良いでしょう。また、蜂蜜に生姜を数日つけて生姜シロップを作っておくのも良いでしょう。
果汁系の飲み物
オレンジやグレープフルーツなど柑橘系のジュースやリンゴジュースは、さっぱりしているのでつわりで食欲がない時に重宝します。とくにグレープフルーツは妊婦さんに必要といわれる葉酸やビタミンCが豊富で酸っぱいので、つわりの辛い症状も軽減してくれるでしょう。また、つわりの症状を緩和するといわれている栄養素にビタミンB6があります。
妊婦さんのつわりの症状とビタミンB6との関係は深く、現実につわりが重症な妊婦さんは体内のビタミンB6の濃度が低下しているようです。ビタミンB6はイチゴやバナナなど果物に多く含まれていますので、つわりがひどい時はジュースやシェイクにして積極的に摂り入れると良いでしょう。
ただし、果物のジュース類は糖分が多いため、摂り過ぎには気をつけてください。また、柑橘系のジュースは飲みすぎると紫外線の影響を強く受けるといわれているので、日が落ちてから飲むか摂り過ぎに注意しましょう。
スポーツドリンク
つわりで嘔吐を繰り返す場合は、脱水症に気をつける必要があります。熱中症など体調不良のときの水分補給にポカリスエットやOS-1などスポーツドリンクが奨励されていますが、つわりのときの水分補給にも効果的です。スポーツドリンクは塩分や電解質などを含んでいるので、水よりも早く身体に水分を取り入れることができます。
つわりの症状によっては、スポーツドリンクそのものの味を濃く感じる人もいます。そのような場合は粉末タイプを購入し、濃さを自分の好みに調整すると良いでしょう。
ただし、スポーツドリンクもジュース類と同様に糖分が多いので、飲み過ぎには気をつけてください。嘔吐などを繰り返し頻繁にスポーツドリンクを飲む場合は、水などで薄める対策を取ると良いでしょう。
乳酸菌飲料
つわりの時期に飲みやすい飲料として、カルピスやヤクルトなど乳酸菌飲料をあげる人は少なくありません。乳酸菌飲料は酸味があるため嘔吐など気分の悪いときでも比較的飲みやすく、カルシウムやビタミンも豊富なため不足しがちな栄養素を補ってくれる飲み物といえます。
また、乳酸菌は腸内環境を整えてくれるので、つわりなどで現れる体調不良の軽減に期待できます。乳酸菌飲料においても飲み過ぎは糖分の摂り過ぎに繋がるので、ハーブティーなど糖分のない飲み物と交代しながら糖分の摂り過ぎに気をつけましょう。
果実酢
果実酢も口の中がさっぱりしてつわりの症状を緩和するため、妊婦さんに人気のある飲み物です。果実酢に含まれるクエン酸は鉄分を包み込んで体内へ吸収しやすくする作用があるため、果実酢はお腹の赤ちゃんに血液を送っている妊婦さんに飲んで欲しい飲み物の一つといえます。
貧血気味である妊婦さんには、果実酢は特におすすめです。ソーダ水や水で好みの酸っぱさに薄めて飲みますが、酢を苦手とする人は蜂蜜を加えてまろやかにしたり牛乳で割って飲むヨーグルト風にしたりして、自分好みの飲み物に調合しましょう。
レモン水
つわりの時期のむかつきや嘔吐の軽減に、レモン水のような酸っぱい食べ物や飲み物が効果があるとする人が多いようです。妊婦さんの中には、さまざまな飲み物だけでなく水の味さえも受けつけなかった人が、レモンを輪切りにして浮かべたら喉ごしが良かったため毎日のようにレモン水を持ち歩いたという人もいます。
自宅で簡単に作れるつわりを軽減する飲み物
前項目でつわりの症状を軽減しやすい飲み物を紹介してきましたが、つわりの症状は人によって異なりますし、喉を通りやすい食べ物や飲み物も個人差が大きいです。つわりで食欲がないときは、つわりを軽減させる自分にあった飲み物や食べ物を見つけることはとても大事です。
自宅で作るメリットは多く、栄養を考えて組み合わせたり自分好みの材料を選んだりできる点があります。この項目では、自宅で簡単にできる比較的つわりの症状を緩和しやすい手作りの飲み物などを紹介していきます。
スムージー
出典: https://dime.jp
スムージーは、自分で好みの材料を選べ誰も簡単に作ることができる飲み物です。しかも、喉ごしが良く野菜や果物を大量に摂取できるので、食欲がなく栄養素が不足しがちなつわりのある妊婦さんにおすすめのドリンクといえるでしょう。
スムージーの材料は、できるだけつわりの症状を軽減する赤パプリカやイチゴ、バナナなどビタミンB6が含まれている食材を選ぶことをおすすめします。ビタミンB6はたんぱく質の代謝に必要な栄養素ですが、妊婦さんの身体はお腹の赤ちゃんの成長に伴いたんぱく質の代謝が盛んに行われるため欠乏しやすくなっています。
そのため、嘔吐などつわり症状が起きやすいといわれていますが、実際につわりがひどくなった妊婦さんが産婦人科を受診するとビタミンB6を含んだ点滴治療が行われるようです。嘔吐などが続く時はビタミンB6を含む食材を意識して体内に摂り入れると良いでしょう。
材料
材料一人分の場合
- りんご 1/2個
- バナナ 1/2本
- 小松菜 約100グラム
- 牛乳 100ml
作り方
りんごは皮をよく洗い2分の1個分を一口大にカットします。バナナは2分の1本を半分に割ります。小松菜は3cmの長さに切り、材料のすべてをミキサーに入れましょう。後はミキサーでなめらかになるまで混ぜるだけです。
スムージーは、時間が立つに従い酸化が進み栄養素も失われてきます。出来上がったら早めに飲みきりましょう。スムージーは鮮度が重要なので、作り置きはしないようにしてください。代謝をUPさせるため生姜を少し加えても良いでしょう。
ホットミルク
牛乳は温めて呑むと体が温まり、カルシウムを摂るのにもおすすめできる飲み物です。ただし、牛乳の一日の適量は200mlといわれていますので、飲み過ぎには注意しましょう。
材料
材料一人分の場合
例1)
- 牛乳 200ml
- きな粉 小さじ2杯
- 黒砂糖または蜂蜜 小さじ1杯
- 牛乳 200ml
- レモン汁 小さじ1杯
- 蜂蜜 小さじ1杯
作り方
まず最初に牛乳を好みのほど良い温度に温め、きな粉と蜂蜜またはレモン汁と蜂蜜を良く混ぜて飲んでください。中に入れるものを自分好みのものに変えると、飽きることなく楽しんで飲むことができます。
つわりの症状を緩和する飲み方
妊婦さんは新陳代謝が活発になり、いつもよりも汗をかきやすくなっています。脱水症状を起こすと体が正常に機能しづらくなるので、喉の渇きを感じる前にこまめに水分補給をすることが大事です。
しかし、つわりの症状は個人差が大きく、固形物だけでなくスープなど汁物も苦手という人がいます。食事が喉を通らない場合は、つわりを緩和させるいろいろな飲み物や飲み方を試し、水分だけでも摂るようにしましょう。
氷を口にふくむ
出典: https://wired.jp
基本的に水は無味無臭ですが、妊婦さんによってはカルキの匂いで吐き気をもよおす人がいます。現代ではスーパーやコンビニでおいしいミネラルウォーターを購入できるので、種類を変えて試してみましょう。
また水の匂いや味がだめでも、氷を舐めるのは大丈夫な人がいます。その場合は氷を噛み砕くのではなく、身体を冷やさない程度に少しづつ口に含むと良いでしょう。口の中をさっぱりさせたい時は、レモン水が入った氷を作るのも良いです。
冷たく冷やして飲む
妊婦さんの中には、飲み物が喉を通っていく感触が苦手という人もいます。その場合は、冷蔵庫で冷たく冷やすと喉ごしの感触よりも冷たさの方が意識されたり、冷たさで喉が麻痺したりして吐き気を緩和することができます。ただし、冷たい水を飲み過ぎると身体を冷やし体調不良を起こしやすくなるので気をつけましょう。
常温で飲む
妊婦さんが水分補給をする場合、一般的に常温が良いといわれています。大きな理由は体が冷え過ぎないからですが、常温の水が受けつけない場合は少し冷やしてでも水分補給を優先しましょう。
体を冷やすデメリットとしては、血流が悪くなり栄養が赤ちゃんへ届きにくい点が考えられます。また、便秘にもなりやすく体調の良し悪しにも影響してきます。できるだけ常温で飲むことを心がけ、コンビニや自動販売機で水を買う場合も常温の水を選びましょう。
温めてから飲む
冷たい飲み物や常温の飲み物が苦手な人でも、温めて飲むとつわりの症状が軽減される人がいます。冷水や常温が苦手な人は、温めて飲んでみてください。
むしろ、温かい飲み物は体が温まるので血流が良くなり、お腹の赤ちゃんにも良い影響を与えます。また、温かい飲み物は口に含むことができるのが少量となので、吐き気の症状が緩和されやすいでしょう。
一気飲みをしない
つわりがひどい時は、一気に大量に飲み物を飲み込むと吐き気をもよおしやすくなります。つわりの時は、少しづつこまめに水分を摂ることをおすすめします。どうしても水が飲み込めない人は、口をゆすぐだけでも良いでしょう。
つわり中は飲み方を工夫して飲みやすい飲み物を
つわりの時期は吐き気や嘔吐があり、固形物や汁物が苦手になる人が多いようです。少しでも飲食ができていれば問題ないのですが、つわりが酷くなると嘔吐が続き飲み物も受けつけなくなります。
症状が重症化すると栄養失調や脱水症状になり産婦人科を受診する必要が出てきますので、つわりの時期は飲み物の内容や飲み方を工夫して、自分なりの飲みやすい飲み物を見つけましょう。つわりの症状を緩和する栄養素は、バナナやイチゴに含まれているビタミンB6といわれています。
つわりがひどい場合は、バナナやイチゴなどビタミンB6を含む野菜や果物をメインに、他の野菜や果物を一緒に入れて作るスムージーをおすすめします。自分なりに努力をしても飲食が受けつけず体調不良となった場合は、重症妊婦悪阻と診断され入院治療が必要となることもあるので、早めに病院を受診してください。