ドイツパンとは?種類と特徴まとめ!相性のいい美味しい食べ方も紹介

ドイツパンを食べたことがありますか?ドイツパンはライ麦から作られているため酸味が特徴というイメージも強いですが、そういったパンばかりではありません。中には小麦粉を原料としたドイツパンもあり、酸味が苦手な方でも美味しく頂く事が出来ます。今回の記事では、そんなドイツパンの種類や特徴の紹介を行っていきます。美味しい食べ方も併せて紹介していますので是非参考にしてみて下さい。

ドイツパンとは?種類と特徴まとめ!相性のいい美味しい食べ方も紹介のイメージ

目次

  1. 1ドイツパンとは?
  2. 2ドイツパンの種類と特徴【ライ麦系】
  3. 3ドイツパンの種類と特徴【ブロート】
  4. 4ドイツパンの種類と特徴【ブロートヒェン】
  5. 5ドイツパンと相性のいい美味しい食べ方
  6. 6ドイツパンを食べて素晴らしさを知ろう!

ドイツパンとは?

パンにもいろいろな種類のものがありますが、ドイツパンとはどのようなものなのかを知っていますか?食べたことが無いという方も多いかもしれませんが、食パンとはまた違った風味を味わうことが出来るドイツパンは一度食べたら癖になってしまうかもしれません。

今回の記事では、そんなドイツパンについて特徴や種類などを紹介させて頂きます。そのまま食べても美味しいですが、他の楽しみ方も知りたいという方の為に、ドイツパンと相性の良い美味しい食べ方についても記載していますので、是非今回の記事を参考にドイツパンを愉しんでみて下さい。

1500種類以上のパンがある

一口にパンと言っても実に様々な種類のものがあるものです。そしてドイツパンだけでもかなり沢山の種類があります。その数はなんと1500種類以上であると言われており、これらは大きく分けて「大型のブロート」と「小型のブロートヒェン」の2種類に分けることが出来ます。

なぜドイツパンはこれほど種類が多いのかというと、原料になる穀物の種類が多いからです。パンの原料といえば小麦粉というイメージが強いですが、ドイツパンはライ麦や大麦などが使用されています。なので日本で一般的に食されている様な食パンとは風味も大きく異なっています。

香ばしい香りと素朴感

ドイツパンの風味の特徴は、香ばしい香りと素朴な味わいです。様々な種類がありますが、中には独特の香ばしさを感じることが出来るものもあります。初めて食べた方はその味わいに驚くかもしれませんが、噛めば噛むほど味わいが広がるので食べ応えのあるパンでもあります。

ライ麦パンが主流?

考えるシマウマ

ドイツパンと聞くと、ライ麦パンを思い浮かべる方も多いかと思います。確かにライ麦を原料としたパンも多いのですが、実際には小麦から作られているドイツパンも多いです。ただ、ドイツパンの規格は非常に厳格で、砂糖や脂分を多く含むものはパンと認められていないことも多いのだそうです。

ライ麦パンが酸っぱい理由は?

ライ麦パンを食べた方は味が酸っぱいことに驚くかもしれません。酸っぱいのはもちろんパンが傷んでいるという訳ではなく、原料にサワー種と呼ばれる発酵生地を使用しているためです。これはライ麦パンを発酵させる際に用いるモノで、日本でいうところのぬか床の様なものだそうです。

パンはドイツ人のライフスタイルの一部

ドイツパンはドイツ人のライフスタイルの一部であり、朝になると焼きたてのパンを買いに行くという方も多いそうです。年代でもパンの好みが分かれており、10代から20代の方ですと小麦粉がメインのパン、30代から上の方には小麦粉とライ麦がバランスよく使用されたパンが人気とのことです。

健康パンとして人気上昇中

独特の風味で人気のドイツパンですが、ただ美味しいだけではなく健康パンとしても人気上昇中です。小麦粉が原料のパンとは違い、ライ麦を原料とした種類ならグルテンフリーなのでダイエットにも向いています。

また、ドイツパンには食物繊維も多く含まれており、便秘改善や肌荒れ防止にも効果があるとされています。まだ食べたことが無いという方も健康維持のためにも一度試してみてはいかがでしょうか?

ドイツパンの種類と特徴【ライ麦系】

先ほど紹介した通り、ドイツパンには1500以上もの種類があります。ブロートとブロートヒェンのパンについては後程紹介を行っていきますので、この見出し内ではライ麦を使用しており、ブロートには含まれないパンを紹介します。

ライ麦を使用したパンは、精製度が低いので見た目が黒っぽいのが特徴です。素材の味をしっかりと味わうことが出来る上に料理との相性も良く、栄養価も高いという嬉しいドイツパンです。酸味が特徴なので、苦手な方には小麦粉を原料としたドイツパンをおすすめします。

プンパニッケル

プンパニッケルはドイツ全土で食べられている伝統的なドイツパンの一つで、ロッゲンミッシュブロートの一種であるとも言われています。真っ黒なビジュアルが特徴で、短くても4時間、長い場合には20時間と焼き上がりにかなり時間がかかるパンでもあります。

これだけ長時間焼いているとさっくり食感に仕上がりそうなものですが、お湯を張ったオーブンで蒸し焼き比しているので水分を多く含んでおり、もっちりとした食感となっています。大抵のパンは焼き上がりが美味しいですが、このドイツパンは翌日以降の方がより美味しくなるとのことです。

食べ方は適度な大きさにスライスしてからサワークリームを塗るというのが一般的ですが、クリームチーズやスモークサーモンを乗せて食べても美味しいです。色々な食べ方を試してみましょう。

ドイツパンの種類と特徴【ブロート】

ブロートはドイツパンの中で大型のものを指します。500g以上のものがブロートに分類されており、切り分けずに丸ごとの状態で販売されているのが特徴です。

ロッゲンミッシュブロート

ドイツパンであるロッゲンミッシュブロートのミッシュには、混ぜるという意味があります。原料にはライ麦と小麦粉の両方が使用されており、この両者の割合によってパンの名前が変わります。

ロッゲンミッシュブロートはライ麦が50%から90%の割合のものを指しており、ずっしりと重さがあり食べ応えもしっかりあるというのが特徴です。このパンはサンドイッチに使用されることが多く、薄くスライスして食べられています。

ヴァイツェンミッシュブロート

ヴァイツェンミッシュブロートは「小麦の混じったパン」という意味を持つ名前のドイツパンです。先ほど紹介したロッゲンミッシュブロートはライ麦の割合が半分以上のものと定められていましたが、このヴァイツェンミッシュブロートは割合が30%ほどと少なめです。

ライ麦の割合が多いパンはどうしても酸っぱくなってしまうのですが、このパンは酸味が控えめなのでドイツパン初心者の方にもおすすめです。食べやすい味わいから本場ドイツでも人気のあるパンの種類の一つです。

ロッゲンザフトブロート

ロッゲンザフトブロートはライ麦100%で作るパンの種類で、酸味が苦手という方にはあまりおすすめ出来ないタイプのドイツパンです。ザフトという言葉には「ジュース」といった意味があり、この言葉が表すように多くの水分を含ませて焼き上げるのが特徴です。焼きあがった後もずっしりとした重みがあります。

ロッゲンザフトブロートはライ麦が多く含まれているので食物繊維も豊富で、このことから健康効果も期待できます。酸味をしっかりと感じるドイツパンなのでワインやスモークサーモンなどのメニューとの相性が良いです。

トーストしても美味しいのですが、焼かずにジャムや生クリームを塗ってもデザート感覚で美味しいです。ずっしりした重量感があるので腹持ちも良く、サンドイッチにしてランチなどにするのもおすすめのドイツパンです。

ワリサー・ブロート

ワリサー・ブロートは90%以上がライ麦の全粒粉を使用しており、ドイツパンの中でも食物繊維が豊富な黒パンの一つです。このパンはライ麦の割合が多いため酸味も強めになっており、こういった味わいが好きな方にはたまらないパンであると言えます。重さも相当なもので、歯ごたえもあるので食べ応えも十分です。

先述の通り酸味が強めののワリサー・ブロートは肉料理やシチューなどとの相性が良く、食事の際に一緒に出されることも多いようです。チーズとの相性も良いので、野菜と一緒に挟んでサンドイッチにしても美味しいドイツパンです。

因みにワリサーというのはドイツ語でヴァレー州を指す言葉なのですが、このパンがヴァレー州生まれかどうかは定かでは無いようです。

シュヴァルツヴァルトブロート

シュヴァルツヴァルトブロートは、ドイツ南部にあるシュヴァルツヴァルト地方が発祥のドイツパンです。最近では日本でも見かけるようになり楕円形のものが多いのですが、本場ドイツでは楕円形に加えて円形のものも多いようです。

シュヴァルツヴァルトブロートという言葉には、単なる地名である以外にも黒い森といった意味があり、パンの表面の黒さを表現した名前となっています。この黒さは糖蜜によるものです。

重厚感のある見た目ですが、食べてみるとやはり見た目通り食べ応えがあり満足感のあるドイツパンです。ライ麦パンの様な食感なのですが原料に小麦粉を使用しており、分類上はヴァイツェンミッシュブロートの一種です。

焼かずにそのままの状態で食べる場合も多く、厚めにスライスしたのち食事と合わせたりクリームチーズを塗っても相性はピッタリです。フルーティな味わいのワインと一緒に頂くのもおすすめです。

シュトゥーテン

シュトゥーテンは、ヴァイツェンミッシュブロートの一つに分類されるドイツパンです。原料は小麦粉がメインなので見た目や食感は食パンによく似ています。ミルクやバターを使用しているので甘めの味わいが好きという方にもおすすめです。

シュトゥーテンと一口に言ってもいろいろな種類があり、色々な種類のドライフルーツを生地に練り合わせた「ヴォッヘンエンデシュトゥーテン」というものもあります。

アインバック

ドイツパンのアインバックには一つにまとめて焼くといった意味があり、その名の通り小さいパンをいくつも連結したような形が特徴です。日本で言うところのちぎりパンで、パーティーなどの際にはみんなでちぎって食べるというおもてなしに活用されるパンでもある様です。

最近では日本でもアインバックを自分で作るという方が増えているようですので、パーティなどの際に変わった料理を用意したいといった時にもおすすめです。

アインバックは砂糖やバター、卵黄を原料に使用しているためリッチな味わいが特徴です。全体的に柔らかくて食べやすいのですが裂け目の部分はとくにふわふわで甘みもあり、子供から大人まで広く愛されています。また、消化も良いので現地ドイツでは意外にも病院食としても食べられているようです。

ドイツパンの種類と特徴【ブロートヒェン】

ブロートヒェンは先ほどのブロートとは逆で、小さめサイズのドイツパンの事を指します。ブロートに比べて歯ごたえをしっかり感じることができるパンが多いというのが特徴です。

ラウゲンプレッツェル

ドイツパンであるラウゲンプレッツェルのラウゲンという言葉には、焼く前にパン生地を水酸化ナトリウム水溶液にくぐらせてから焼くスタイルといった意味があります。この工程を行う事によって、表面が綺麗な茶色に仕上がります。また、プレッツェルはラテン語で「腕」を表す言葉です。

プレッツェルはどのお店も小麦粉から作られているというのは共通のようですが、作る人によって食感や種類が異なってくるパンでもあります。表面がカリッと仕上がっているものや、中がもちっとした食感になっているものなど様々なので、それぞれのプレッツェルの中から自分のお気に入りのものを見つけてみるのも面白いのではないでしょうか?

クノーテン

ドイツパンのクノーテンには結び目という意味があり、その名の通りきゅっとした結び目のような形が可愛いドイツパンです。このパンも小麦粉から作られており、何も入れないプレーンからシナモン、レーズンを入れたものなど種類も実に様々です。

その中でも特に人気なのは生地にシナモンを入れて、砂糖をまぶして作るというシナモンクノーテンだそうです。砂糖の甘みと少しスパイシーなシナモンの香りがマッチして癖になってしまう味わいです

また、クノーテンも焼きたてよりも数時間経って味が馴染んだ物の方が美味しいとされています。最近では日本でも見かける機会が増えてきたので、見かけた際には一度試してみてはいかがでしょうか?

シュトロイゼルクーヘン

このシュトロイゼルクーヘンのクーヘンという言葉は、バウムクーヘンで聞いたことがある方も多いでしょう。これはドイツ語でケーキを指す言葉で、こちらのシュトロイゼルクーヘンもケーキの様なドイツパンなのです。

シュトロイゼルというのはそぼろを意味する言葉で、パンの上にはバターや小麦粉などを混ぜ、そぼろ状にしたものが書けられているのも特徴です。パンの甘さに加えてこのシュトロイゼルの食感も人気の理由でもあります。

ヌスシュネッケン

ヌスという言葉はドイツ語で木の実の事を指しており、ナッツペーストを生地に練りこんであるのがヌスシュネッケンの特徴の一つです。この生地をくるくると巻いてパンを作るので、見た目はシナモンロールとよく似ています。

このドイツパンにはデニッシュを使用することが多いので、サクサク食感も楽しめます。シナモンとバターを使用しているので風味も良く、ナッツペーストも使用されているので少しビターな味わいを感じることも出来ます。カフェラテなどの甘めのドリンクとの相性も抜群です

ドイツではとてもなじみ深いパンの一つで、朝食やデザートに食べる方が多いようです。もしこのヌスシュネッケンを今後食べる機会があるならば、その時は是非美味しいコーヒーなどと一緒に味わってみて下さい。

ちなみにシュネッケンというのはドイツ語でカタツムリを指す言葉であり、くるくると巻いた様子がカタツムリの形に見えたから付けられたと言われています。

ベルリーナ・プファンクーヘン

日本でも揚げパンは人気がありますが、実はドイツにも揚げパンはあります。このベルリーナ・プファンクーヘンは伝統あるドイツパンの一つで、アメリカのドーナツの原型ではないかとも言われています。

プファンというのは大きな鍋の事を指し、1756年に職人がこの鍋でパンを揚げて作ったのが始まりのようです。このベルリーナ・プファンクーヘンを作った職人は身体的な理由から兵士として国に貢献することが出来なかったので、食料面で貢献しようとこのドイツパンを考案したのだそうです。

このパンは小麦粉から作られており、生地を油で揚げて粗熱を取った後にラズベリージャムなどを注入します。仕上げに粉砂糖をたっぷりとかけて仕上げるので味わいはかなり甘めです。本場ドイツでは、生地にレーズンを練りこむことも多いです。

外はカリッと、中はふわっとしているので食感の違いを感じることもでき、先ほども紹介した通り甘めの味わいが特徴なのでおやつとして楽しむにもピッタリのドイツパンです。

フィンシュガウアー

フィンシュガウアーというのは、オーストリアとイタリアの国境に近いチロル地方の都市の名前だそうです。ライ麦の割合は50%以上で、水分量が多いので柔らかい食感に仕上がっているのが特徴のドイツパンです。生地に他の食材を練りこむことも多いようで、自分で作る際にはクローバーやキャラウェイシードを入れても美味しいです。

ドイツパンと相性のいい美味しい食べ方

ドイツパンの種類に続いてここからは美味しい食べ方を紹介いたします。是非ともドイツパンを食べる際の参考にしてみて下さい。そのまま食べても美味しいドイツパンですが、ひと手間加える事でまた違った味わいと成るでしょう。

スモークサーモン&クリームチーズサンド

  • スモークサーモン
  • クリームチーズ
  • クレソン
  • ディジョネーズ
  • ライ麦パン
  • バター
  • 黒胡椒
 
  1. まずライ麦パンに溶かしバターを塗ります。
  2. 1の上にクリームチーズを塗ったら、その上からスモークサーモン、ディジョネーズ、塩、黒胡椒、そしてたっぷりのクレソンを乗せます。
  3. 上から別のライ麦パンでサンドして、半分にカットすれば完成です。

ライ麦パンのきのこグラタン

  • ボール状のライ麦パン1個
  • しめじ1/4株
  • 舞茸1/2株
  • エリンギ1本
  • 玉ねぎ1/4個
  • バター大さじ1
  • 小麦粉大さじ1
  • 牛乳200ml
  • コンソメ小さじ1
  • 塩コショウ少々
  • パセリ少々
 
  1. まず玉ねぎは粗目のみじん切りにし、キノコは小房に分けておきましょう。
  2. ライ麦パンは包丁とスプーンなどを活用して、上部と中身をくりぬいておきます。
  3. フライパンにバターを入れたら、玉ねぎ、しめじ、舞茸、エリンギを入れて炒めます。小麦粉を加えたら更に炒めましょう。
  4. 1分くらい沸々させたら、一度火を止めて牛乳を少しずつ加えて混ぜていきます。
  5. 再び火をつけたら塩コショウ、コンソメを入れてとろみがつくまで煮詰めていきましょう。
  6. 2のパンに5を流し入れて、上からチーズを乗せます。
  7. オーブントースターに6を入れて焦げ目が付くまで焼いたら完成です。

かぼちゃのパンプディング

  • ライ麦パン1枚
  • カボチャ100g
  • 玄米ご飯30g
  • 水100ml
  • メープルシロップか蜂蜜大さじ1
  • シナモン小さじ1/2
 
  1. ライ麦パンを食べやすい大きさにカットしておきます。カボチャは皮をむいてざく切りにしたのち、茹でておきましょう。
  2. ライ麦パン以外の材料をすべてミキサーにかけます。
  3. パンを2に30分以上浸しておきましょう。
  4. 耐熱容器に入れたら、オーブントースターでそのまま10分ほど焼き上げて完成です。

ナッツとクリームチーズのスモーブロー

  • ライ麦パン1枚
  • クリームチーズ10g
  • ナッツ適量
  • バター適量
  • 蜂蜜適量
 
  1. まずライ麦パンを好きな硬さに焼いておきます。
  2. 1にバターを塗り、その上からクリームチーズも塗ります。
  3. 最後にナッツ類を乗せて、ハチミツを好きなだけかけたら完成です。

ドイツパンを食べて素晴らしさを知ろう!

今回の記事では、1500種類以上と種類豊富なドイツパンについて種類や特徴などを紹介してきました。ドイツパンと言うとライ麦を使用して酸味が強いもの、というイメージも強いですが小麦粉ベースで食べやすいものも多いです。

また、ドイツパンはサイズによってブロートとブロートヒェンとに分けられます。基本的には大型であるブロートの方が柔らかい仕上がりになっているはずですので、硬さで決めたい人は参考にしてみて下さい。そのまま食べる以外にも美味しい食べ方は色々とありますので、食べたことが無い人も是非一度ドイツパンを味わってみて下さい。

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