2019年07月04日公開
2024年09月21日更新
フランスの人気パン「フィセル」の作り方レシピ!フィセルの意味とは?
フィセルというパンを知っていますか?パンの本場で最も愛されるフランスパンのひとつですが、日本ではあまり名前が知られていません。そこで今回はフィセルについて特徴や名前の由来、基本の作り方やアレンジレシピまでたっぷりとお届けします。とある有名ファミリーレストランでも美味しいフィセルが食べられるので、ぜひ記事をチェックしてみてください。フランス人が愛してやまないフィセルの秘密を大公開します!
フィセルとは?
パン屋さんへ行くとさまざまな種類のフランスパンが並んでいます。太いものや細いもの、短いもの、長いものなどすべてひっくるめて同じだと思っていませんか?実はフランスパンは強力粉や水、塩、イーストなどベースの材料は同じでも分量の配合や成形方法の違いによって異なる名前がつけられ、たくさんの種類が存在します。
フィセルもそんなフランスパンの種類のひとつです。今回はフィセルがどんなパンで、どんな意味があるのか詳しく掘り下げて紹介していきます。基本的なレシピとアレンジレシピもそれぞれピックアップしていますので、パン好きさんはぜひご覧ください!
フランスパンの一種
フランスパンはその名前のとおりフランスで生まれたパンです。一般的なパンとは違い卵や乳製品、油脂などを使わずに作られるため硬くカリッとした口当たりが特徴です。材料も作り方もシンプルだけに、おいしいフランスパンを作るには高い技術が必要だといわれています。
フィセルのほかにもフランスパンにはさまざまな種類があります。フランスパンの中で最もポピュラーで目にすることも多いのがバケットです。フランス語で「杖」を意味し、生地が細長いことからパリッとした焼き上がりです。「パリっ子の」という意味をもつパリジャンは、クープが5~6本入りバゲットより太く細長い形をしています。
ほかにほかにクープが1本だけ入った太く短いクッペ、ボール状のフランスパンであるブールなどもフランスパンで、細長い形だけでないことがわかります。フィセルはバケットやパリジャンを細長くした形で、細い形に成形することで外側部分が多くなるためバリバリとした食感を感じられ食べ応えがあります。
フィセルの意味
フィセルはフランス語で「ひも」を意味します。バケットやパリジャンよりも細い形状からこの名前が付けられたといわれています。呼びやすい名前ということもあって、フランスでは多くの人に愛されているパンです。
フランスで人気の理由
日本ではふんわりとした食感の柔らかいパンが好まれる傾向がありますが、パンの本場フランスでは全くの逆でバリバリとした歯ごたえのパンが好まれます。フランスパンの中でも硬くバリバリの食感が際立ったフィセルは、フランスで特に人気となっています。
フランス人はカットせずに食べる事が多く、ホットドッグのように切れ目を入れてそこにハムなどを挟むのが一般的です。ガーリックバターやアンチョビをのせて食べたり、甘いクリームを乗せてコーヒーや紅茶と食べることもあるそうです。しょっぱい系も甘い系も受け止めてくれる懐の深さとバリバリの歯ごたえがフランスで人気の理由です。
サイゼリアのメニューにもある
リーズナブルで美味しいイタリア料理を提供しているファミリーレストラン、サイゼリアのメニューにもフィセルがあります。外はパリっと中はもちっとの食感で、小さめで食べやすいと人気です。テーブルには温めなおして提供してくれるのも嬉しい計らいです。
一緒に出てくるオリーブオイルに浸したりドリアのホワイトソースにつけて食べても美味しいので、自分流にアレンジしていただきましょう。値段は1本169円です。
サイゼリアのミニフィセルの口コミ
サイゼリアの夏季限定パスタを食べました。
— 浅香正和 (@Masakazu0801) September 14, 2014
【フレッシュトマトのスパゲッティ】
完全に【夏限定】の言葉に負けました。笑
トマトを丸ごと1個使用で食べ応えがあります。そして、フィセルをオリーブオイルで!夏の終わりを爽やかに・・・(^_^) pic.twitter.com/cP0CPk21Ef
サイゼリアでフィセルを食べた方の口コミを見てみると、「オリーブオイル食べると美味しい!」「サイゼリアのエスガルゴトエキストラバージンオイルで無限に食べられる。」「初めて食べたけどすごく美味しかった。今まで食べなかったのがもったいないわ」という意見もありました。
みなさんそれぞれの楽しんで美味しく食べているようです。値段もリーズナブルで頼みやすいので、サイゼリアに行ったら注文してみてください。
フィセルの基本の作り方
フィセルはお店で買ってもいいですが、焼きたての美味しさはひとしおです。パンが焼きあがる時の香ばしい香りもたまりません。より美味しくいただくために、自宅で手作りにチャレンジしてみませんか?ここではホームベーカリーを使った初心者でも作りやすいレシピを紹介します。
材料
- 準強力粉 200g
- 砂糖 5g
- 塩 3g
- 水 140g
- ドライイースト 2g
フィセルの材料はたった5つだけとシンプルです。準強力粉はハード系のパンやクロワッサンなどに使われることの多い粉で、皮がパリッと中はもちっとした食感に焼きあがります。実際多くおパン屋でもフランスパンを作る時は準強力粉が使われています。
レシピでもべとつきが少なく、初心者でも扱いやすいので初めて作る方は手に入れておくとよいでしょう。大手スーパーや製菓材料店やネットでも手に入ります。
作り方
- 材料をホームベーカリーに入れて捏ねます。
- 生地をボールに出して、一次発酵させます。
- 2倍に膨らんだら、途中で2回パンチをして3倍に発酵させます。
- 打ち粉をして4分割します。
- 生地の表面が張るように意識しながら、ふんわり楕円形に丸めなおします。
- ベンチタイム20分取ります。
- 手でやさしくガスを抜きながら、楕円形に広げます。
- 辺の長い方の両端を、真ん中に向かって折り込み中心で閉じます。
- 生地を2つ折りにして、生地の表面を張らせるように意識ながら合わせて閉じます。
- 生地をやさしく転がしたり両端を持って浮かせながら伸ばしたりして、細長く成形します。
- 粉をふりクープを入て、霧吹きをします。
- 230度で余熱したオーブンで15分焼成したら完成です。
フィセルはシンプルなレシピだけにパン作り初心者には難しいですが、こちらはホームベーカリーを使用するので失敗しにくくなっています。レシピのポイントは発酵の温度を一定に保つことです。夏場の暑すぎる室内では温度が高すぎるので、はじめ常温で発酵させた後冷蔵庫に移して低温発酵させましょう。
また成形の際は発酵で膨らんだ生地を通さないことをイメージしながら、折りたたんでください。閉じ口はキュッキュッと強めに抑えてOKです。手の平の親指の付け根の部分で優しく表面を張らせるように閉じると上手に成形できるので、頭に入れておいてください。
フィセルのアレンジレシピ
基本的なレシピを紹介しましたが、パン作りに慣れたらもう少しステップアップしたアレンジレシピに挑戦してみましょう。好みの材料を混ぜ込んだり、天然酵母を使った体に優しいパンを作れるようになればますます楽しくなります。おすすめのアレンジレシピを厳選したので、ぜひ試してみてください。
イカスミを使ったフィセル
- 準強力粉 200g
- 砂糖 5g
- 塩 3g
- イカ墨 4g
- 水 140g
- ドライイースト 2g
- セミドライトマト 30g
- チーズ 40g
- 黒胡麻 20g
- セミドライトマトはざっくり刻み、チーズは角にカットします。
- 材料をホームベーカリーに入れて捏ね、一次発酵します。
- 打ち粉をして生地を取出し、4分割し三つ折りにします。
- ベンチタイム20分とります。
- 手でやさしくガスを分散する感覚で、楕円形に広げドライトマトを散らします。
- 辺の長い方の両端を、真ん中に向かって折り込み中心で閉じチーズを散らします。
- 2つ折りにして、生地の表面を張らせるように意識ながら合わせて閉じます。
- 細長く成形し、霧を吹きマットに黒胡麻を広げ転がします。
- 布巾を被せ、二次発酵します。
- クープを入れ、霧吹きをして、230度に余熱したオーブンで15分焼成したら完成です。
天然酵母を使ったフィセル
- 準強力粉 200g
- 塩 4g
- レーズン酵母溶液 20g
- 水 126g
- 粉と塩をボウルに入れ、レーズン酵母溶液と水を加えて粉気がなくなるまでヘラで混ぜます。
- ラップをして常温に置き、20分たったら、パンチを入れます。
- へらで7~8回ボウルの底から混ぜるようにします。
- 20分置いてパンチし計3回パンチしたら、12時間ほど1時発酵させます。
- 気泡が見えてきたらボウルから生地を出し2分割して丸めて、ベンチタイム15分とります。
- 手のひらで生地を伸ばして、向こう側から2回巻いて細長く成形します。
- 布取りして、30分ほど二次発酵します。
- 粉を表面に振ってカミソリで1本クープを入れ、250℃のオーブンで20分焼いたら完成です。
フランスで人気のフィセルを作ってみよう!
今回はフランスで人気のパン、フィセルについて紹介してきました。バリバリの食感と香ばしい香りで、お食事パンとしてもクリームを乗せてティータイムにも楽しむことができます。
自宅で作りやすいレシピも紹介していますので、ぜひ手作りに挑戦してみてほしいと思います。焼き立ての美味しさは一度食べるとほかのパンは食べられらなくなるほど美味しいです!