2019年06月16日公開
2024年09月19日更新
ビネガーの意味と種類まとめ!ワイン・フルーツビネガーに合うレシピも
ビネガーは欧州地方での料理には欠かせない調味料です。酸味が利いた調味料で日本では米酢に該当します。魚料理や肉料理のソースやサラダのドレッシングなどに活用されています。ビネガーにはワインやフルーツ、モルトなどの種類がありそれぞれ原材料や製法、そして味わいに違いがあり料理によって使い分けます。ビネガーの種類と製造方法、種類について紹介します。ビネガーを使った料理レシピの作り方や、ビネガーがないときの代用品の工夫方法も紹介します。
目次
ビネガーはどのように使う?
ビネガーは酢で酸味があるのが特徴的な調味料です。日本の料理で酢をを使用するのと同じようにフランスやイタリアなどヨーロッパの家庭では頻繁に利用される調味料です。使い方はそのまま使うこともあれば火を通して使うこともできます。料理のアクセントとしておしゃれに使われます。
そんなビネガーの意味と種類について紹介します。ワインやフルーツやモルトなどの意味とおすすめのレシピも紹介します。
ビネガーの種類
一言でビネガーといってもその種類はたくさんあります。一般的に思い浮かべるのがワインですが、それ以外にもフルーツやモルトがあり、日本でもお馴染みのパルサミコ酸やリンゴ酢などがあります。料理に使ったりドレッシングにしたりそのまま飲用したり使い方も様々です。
ビネガーの意味
ビネガーという言葉は酸っぱいワインから由来しています。ワインを解放した状態で放置しておくと酸味を帯びて酸っぱくなりますが、その変質したワインは飲用としては利用できなくても料理のアクセントなどに利用できるということから誕生されたとされています。
そしてビネガーはアルコール分のある液体を酢酸発酵させて作ったものの総称として呼ばれるようになり、ヨーロッパではワインやフルーツなどが主流です。日本の酢もビネガーの一種となります。一般的に日本の酢よりも酸味成分が強いのが特徴です。
ワインビネガー
ビネガーといれば一般的なのがワインビネガーで、赤ワインや白ワインがあります。ブドウやワインを原材料としておりブドウの美味しさをそのまま料理に使うことができるのが特徴です。料理の隠し味だけでなくサラダのドレッシングなどに活用できます。
赤ワインビネガー
赤ワインビネガーは赤や黒ブドウを原材料としたビネガーで、ブドウを丸ごとアルコール発酵して作られ果肉だけでなく種や皮も利用します。赤ワインビネガーの特徴は深いコクと上品な味わいで、肉料理のソースやシチューやカレーの調味料として使うことがおすすめです。
料理として調理するだけでなく生のままでも使うことができ、ドレッシングに使うときれいな色合いが一層サラダを華やかにしてくれます。
白ワインビネガー
白ワインビネガーは白ワインを原材料として作られ、フルーティな味わいが特徴です。魚料理のソースや魚介類のスープの隠し味として使ったり、サラダのドレッシングやマリネなどにも活用されています。ブドウの果汁のみを熟成させているためすっきりとした味わいを楽しむことができます。
フルーツビネガー
フルーツビネガーには日本でもお馴染みのパルサミコ酸やリンゴ酢などがあります。フルーツをそのまま利用して作られるのが特徴で、健康のためにそのまま飲用したり料理に使用することもできます。
バルサミコ酢
バルサミコ酢の原材料はブドウです。ワインビネガーの原材料もブドウですが製造過程で両者に違いがあります。バルサミコ酢は自然の発酵力を利用した製造方法であるのが特徴で、ブドウの果汁を樽に詰めて熟成させた酢で酵母を使って強制的に発酵させたビネガーとは根本的に異なります。
加熱すると甘みが出るのがバルサミコ酢の特徴で料理のソースには欠かせない存在であるとともに、サラダのドレッシングなどそのまま利用することもできます。
リンゴ酢
酢にリンゴを漬け込んで作ったものがリンゴ酢です。リンゴと角砂糖と酢を使って簡単に作れるのがリンゴ酢で家庭でも作れるのが特徴です。リンゴ酢は健康維持のためにそのまま飲んだりピクルスにしたり日本でも人気の酢です。いろいろな料理に合わせることができるのがリンゴ酢の特徴でドレッシングにもおすすめです。
モルトビネガー
モルトビネガーは大麦を原料とした麦芽酢で、イギリスを代表的な食べ物であるフィッシュアンドチップスの付け物にもなっています。イギリスでは家庭料理でもモルトビネガーを頻繁に使用し揚げ物にかけて食べる使い方が一般的です。
日本で一般的な米酢と比較して強烈な酸っぱさを感じる強い酸味が特徴です。酸味が強い中にも甘みがあり揚げ物の美味しさを一層引き立ててくれます。
ワインビネガーを使ったおすすめレシピ
酸味と風味を料理のアクセントとしてプラスするのにぴったりのがワインビネガーを使用したレシピです。ワインビネガーの濃厚で深いコクが料理の味の幅を広げてくれます。サラダのドレッシングをオリーブオイルと絡めて作ったりマリネなどの魚料理、肉料理にも最適です。
白ワインビネガーとオリーブオイルのドレッシング
- オリーブオイル大さじ2杯
- 白ワインビネガー大さじ1杯
- クレイジーソルト小さじ1杯
- 黒コショウ少々
- ピンクペッパー少々
- ボウルにオリーブオイルと白ワインビネガー、クレイジーソルトを入れてよくかき混ぜます。
- 黒コショウとピンクペッパーを振りかければ完成です。
オリーブオイルが際立ちコショウの香りがほのかに香るドレッシングです。サラダに味わいとアクセントをプラスすることができるドレッシングです。ポイントはよく混ぜることです。分離してしまうと美味しさが半減してしまいます。ドレッシングの作り方はとても簡単ですが、使うときに使う分量だけで作るのがコツです。
白ワインビネガーのきのこマリネ
- きのこ(しめじ、しいたけ、エリンギ、えのき茸等)250g
- にんにく1片
- 鷹の爪少々
- オリーブオイル小さじ2杯
- 白ワインビネガー大さじ2杯
- 塩小さじ1.5杯
- パセリ少々
- コショウ少々
- ピンクペッパー少々
- きのこ類は食べやすい大きさにカットします。
- にんにくとパセリはみじん切りにします。
- 鷹の爪は輪切りにカットします。
- オリーブオイルを敷いたフライパンに弱火でにんにくと鷹の爪を炒めます。
- にんにくが色づいた頃にきのこ類を強火で炒めます。
- 塩と白ワインビネガーを加えます。
- 汁気がなくなるまで煮詰めてパセリとコショウ、ピンクペッパーを振れば完成です。
豊かなきのこの美味しいマリネのレシピで作り方も簡単です。きのこの種類は多ければ多いほど鮮やかなマリネになります。辛さは鷹の爪の分量を変更することで調整でき、ご飯のおかずとしてだけでなくお酒のおつまみとしても最適なレシピです。
鰯と赤玉ねぎの白ワインビネガーマリネ
- 鰯のフィレ12枚
- 塩小さじ2杯
- 小麦粉適量
- ひまわり油適量
- ディル適量適量
- 赤玉ねぎ1個
- 白ワインビネガー100cc
- 白ワイン100cc
- 塩小さじ1杯
- 砂糖大さじ1杯
- 赤玉ねぎは皮を剥いて3mm幅にスライスカットしておきます。
- 鍋に白ワインビネガーと白ワインと塩、砂糖を加えて弱火で水分がほとんどなくなるまで煮詰めます。
- バットに塩を振りその上に鰯のフィレを並べます。
- 上からも塩をまんべんなく振り5分ほど常温で置いておきます。
- 表面に水分が浮いてくるのでキッチンペーパーで拭き取っておきます。
- 鰯の両面に小麦粉をまぶしフライパンに1cm程度の油を入れ180度に熱します。
- 鰯がきつね色になるまで揚げます。
- 冷ましてから鰯を皿に盛り付け赤玉ねぎを置きソースをかけます。
- 1時間程度冷蔵庫で寝かせれば完成です。
鰯と赤玉ねぎの絶妙な味のバランスが美味しいマリネのレシピです。ソースが鰯や赤玉ねぎの味を引き立てます。赤玉ねぎを使用することで見た目も華やかになり食欲を引き立ててくれます。作り方もとても簡単なのでホームパーティなどの一品としていかがですか?
鶏のワインビネガー風味
- 手羽元2本
- 塩少々
- 黒コショウ少々
- オリーブオイル適量
- ニンニクチューブ1cm
- 白ワインビネガー15ml
- 白ワイン50ml
- ケチャップ大さじ2杯
- トマト水煮1/2缶
- 生クリーム50ml
- ローリエ1枚
- 米1/2合
- バター20g
- 手羽元に塩と黒コショウをまぶします。
- 米は炊飯器で炊いておきます。
- 鍋にオリーブオイルとニンニクを入れて弱火で加熱します。
- 手羽元を加えてこんがりとするまで焼きます。
- 中火に火力アップして白ワインビネガーを加えます。
- 煮詰まった段階で白ワインも加えトマトケチャップとトマト水煮缶と生クリームを入れて弱火にします。
- ローリエを入れて肉に火が通るまで15分程度煮込み続けます。
- 炊き上がったご飯はフライパンでバターで軽く炒めます。
- ライスと一緒に盛り付ければ完成です。
美味しいフランス料理を家庭で簡単に作るレシピです。手羽元にしっかりと味がしみた絶品レシピです。ご飯は炊きたてより冷蔵庫や冷凍庫で保管したものを使うと程よく水分がなくなっているため一層美味しく仕上げることができます。作り方のコツは焦げやすいため火力に注意しながら調理するのがポイントです。
フルーツビネガーを使ったおすすめレシピ
フルーツビネガーは甘さと酸味が強いのが特徴で、ピクルスやマリネなどシンプルな素材に酸味を加えてインパクトを出す料理に最適です。フルーツが原材料であるため健康にも良くそのまま飲用することもおすすめですが、アレンジすると一層飲みやすくなります。
りんご酢のピクルス
- リンゴ酢200cc
- 白ワイン50cc
- 水100cc
- 砂糖大さじ1杯
- 塩小さじ1杯
- ローリエ1枚
- コショウ少々
- きゅうり1本
- 大根10cm
- パブリカ1個
- ミニトマト数個
- ニンジン1/2本
- 野菜はスティック状にカットします。
- リンゴ酢と白ワインと水にローリエと砂糖と塩とコショウを入れて煮立たせます。
- 野菜を瓶に入れてタレにつけ込みます。
- 冷蔵庫に約1時間つければ完成です。
リンゴ酢につけ込んだ栄養たっぷりの野菜のピクルスで、つけ込むだけの簡単な作り方です。リンゴ酢の種類によって甘さなどが異なるため、味を確認しながら砂糖の量を調整するのが作り方のポイントです。
リンゴ酢のイカマリネサラダ
- ボイルイカ150g
- 玉ねぎ1/2個
- にんじん1/2本
- セロリ1本
- ラディッシュ5個
- リンゴ酢大さじ2杯
- オリーブオイル大さじ2杯
- レモン汁大さじ1杯
- 塩少々
- コショウ少々
- 乾燥バジル少々
- 醤油小さじ1杯
- 砂糖1つまみ
- イカは食べやすい大きさにカットします。
- にんじんとセロリと玉ねぎは千切りにカットし、玉ねぎは水にひたしておきます。
- ラディッシュは薄くスライスします。
- 野菜とイカをボウルに入れてリンゴ酢とオリーブオイルとレモン汁と塩コショウ、バジルであえます。
- 醤油と砂糖で味付けすれば完成です。
リンゴ酢を入れることでさっぱりとした味に仕上がるマリネのレシピです。つけ込むだけの簡単な作り方なのでお酒のおつまみやご飯のおかずをもう一品増やしたいときに便利です。マイルドな味が特徴で野菜のバリエーションを増やしたり、きのこ類をいれても美味しく仕上がります。
リンゴ酢ドリンク
- りんご酢大さじ1杯
- オリゴ糖大さじ2杯
- 炭酸水グラス一1杯
- グラスにリンゴ酢とオリゴ糖を入れます。
- 炭酸水をグラスいっぱいに注げば完成です。
健康のためにリンゴ酢をそのまま飲むことがおすすめですが、味が濃いと感じる場合やそのまま飲用することに抵抗がある人におすすめのリンゴ酢ドリンクです。リンゴ酢が疲れた体を癒やしてくれ夏バテ気味の時などに最適です。すぐにでも作れる簡単な作り方が魅力です。
モルトビネガーを使ったおすすめレシピ
酸味が強いのが特徴のモルトビネガーは大人の味のレシピを実現できるのが特徴で揚げ物や野菜などにぴったりです。普段作っている料理レシピに加えるだけでなく、手の込んだ料理の隠し味にも使える幅広い用途が特徴です。
手羽元のモルトビネガー煮込み
- 手羽元6本
- 玉ねぎ1/2個
- にんにく1片
- トマトジュース100ml
- モルトビネガー60ml
- 鶏がらスープ200ml
- 塩コショウ適量
- オリーブ油適量
- 玉ねぎとにんにくをみじん切りにカットします。
- 手羽元に塩コショウをしフライパンで炒めます。
- にんにくと玉ねぎを炒め、トマトジュースとモルトビネガーを加え煮込みます。
- 鶏がらスープと塩で味付けすれば完成です。
手羽元に酸味を利かせたレシピで、シチューのように味わうことができる料理です。マッシュポテトやグラッセを付け合わせると一層美味しく食べることができます。作り方も簡単でピリッとした辛さと酸味が病みつきになる美味しさです。
本場イギリスのフィッシュアンドチップス
- 生タラ4切
- じゃがいも4個
- 小麦粉100g
- 片栗粉80g
- ベーキングパウダー小さじ1/2杯
- 塩小さじ1/4杯
- 炭酸水200cc
- 塩コショウ少々
- タルタルソース適量
- モルトビネガーお好み
- タラは食べやすい大きさにカットします。
- 小麦粉と片栗粉とベーキングパウダーに塩と炭酸水を入れ混ぜタラを浸し油で揚げます。
- じゃがいもは適当な大きさにカットし素揚げします。
- モルトビネガーとタルタルソースをかければ完成です。
サクッとした食感が特徴のフィッシュアンドチップスに酸味の利いたモルトビネガーで味付けした大人のレシピです。イギリスの家庭では日常的に食卓に登場するのがフィッシュアンドチップスで、作り方を覚えておくと便利です。
粒マスタードのコールスロー
- キャベツ1/4個
- 粒マスタード大さじ1杯
- 塩コショウ小さじ1杯
- はちみつ大さじ1杯
- モルトビネガー大さじ3杯
- キャベツは千切りし塩もみしておきます。
- 粒マスタードとはちみつに塩こしょうとモルトビネガーをあわせれば完成です。
シンプルな作り方ながら奥深い味わいが特徴の粒マスタードのコールスローのレシピです。キャベツに酸味が加わりとても美味しいおかずです。お酒のおつまみとしても最高の一品です。
ビネガーは代用できる?
レシピを参考に料理を作るときにビネガーを準備しなければならないケースもあります。しかし一般家庭に揃っているケースはあまり多くありません。レシピのためだけに購入するのはあまり経済的ではありません。そんな時は代用することをおすすめします。調味料を組み合わせることで似たような味を実現できます。
5つの味の組み合わせで代用できる
料理を構成しているのは甘味・塩味・酸味・苦味・うま味の5つの味です。製造工程の中で同じ原材料が使われているケースは少なくなく、これを上手に利用すると代用品を作り出すことができます。砂糖や塩や醤油や米酢などどこの家庭にもある調味料を組み合わせ代用するのが経済的で賢い調理方法です。
ビネガーの代用品
ビネガーのベースは酢であるため一般的な家庭に常備されている米酢を利用すれば代用品を簡単に作ることができます。代用となる食材も家庭にある食品でまかなうことが可能です。
白ワインビネガー
白ワインビネガーは白ワインと米酢を混ぜ合わせることで代用することが可能です。米酢に対して少量の白ワインを加えることで白ワインビネガーと同じような味を実現することができます。ソースや料理の隠し味に使用するのであれば代用で十分対応できます。
バルサミコ酢
バルサミコ酢も代用品でカバーすることが可能で、ウスターソースと米酢を組み合わせることで再現できます。ウスターソースと米酢を50%ずつの比率で混ぜるのがポイントです。ウスターソースは果実を加えて作られているため、パルサミコ酸の果実の甘みや深みを出すのには最適です。
ビネガーの特徴を知って料理に活用しよう
ビネガーは日本でお馴染みの米酢の西洋版の調味料で、ワインやフルーツモルトなど種類が豊富なのが特徴です。酸味が強いですが甘みもあり料理の味を引き立てます。レシピに加えるだけでアクセントにできるため特徴を知っていると料理のレシピの幅が広がります。ビネガーを家庭料理に活用してみませんか?