2019年05月24日公開
2024年09月16日更新
デーツは栄養価が高い人気フルーツ!美容・健康の優れた効能を解説
デーツというフルーツを知っていますか?近年、スーパーフードとして知られているデーツは、栄養価も高く、体にうれしい効果や効能が豊富に含まれています。今回は、注目のスーパーフードであるデーツの栄養や、成分、カロリーなどについて調査していきます。日本ではあまりメジャーではないデーツの魅力について紹介していきます。おすすめの食べ方や歴史など、デーツに関する知識も解説します。
デーツとは?
デーツとはナツメヤシの実のことで、近年注目されているスーパーフードのひとつです。日本では今一つなじみのないデーツですが、中東をはじめ、海外では日常的に食されている食材です。デーツは栄養価も高く、果実に含まれている成分は体にいい効能が豊富に含まれていると言われています。
はるか昔から食べられていたというナツメヤシの実ことデーツについて、歴史や主に食べられている地域などを紹介していきましょう。また、デーツがフーパ―フードたる所以についても詳しく解説します。
紀元前から栽培されていたデーツ
デーツ栽培の歴史ははるか紀元前までさかのぼります。紀元前4000~紀元前400年代の古代メソポタミア文明のウル遺跡からナツメヤシ(デーツ)の実が出土されています。また、古代遺跡の王宮には、ナツメヤシを栽培している人々の様子のレリーフがあったとされています。
このことから、デーツは紀元前6000年頃から古代エジプトなどで人々の手によって栽培されていたそうです。含まれている豊富な栄養価はこの頃から人々の生活を支えていました。
中近東では日常的に食べられている
デーツは中近東をはじめ、多くの地域で食べられています。生産地域はイランやUAE、オマーンや北アフリカなどが挙げられます。
イスラム教のコーランでは、デーツは非常に栄養価が高く、人々からは「神の与えた食物」と言われており、断食明けに最初に食する食べ物だと言われています。また、砂漠を何日も旅をするキャラバンは、デーツとラクダの乳で栄養を補給していたそうです。
近年注目のスーパーフード
デーツは近年、日本でも注目されているスーパーフードのひとつです。デーツに含まれる成分の効能が注目され、最近では輸入食材店だけでなく、スーパーやコンビニなどでも手に入るようになりました。では、デーツの栄養成分にはどのようなものがあるのでしょうか?具体的に見ていきましょう!
デーツの栄養成分
近年、スーパーフードとして注目をされているデーツですが、その栄養成分にはどのようなものがあるのでしょうか?デーツに含まれる栄養価と、その栄養成分が体にどのような効能があるのかを一つずつ見ていきましょう。
ミネラル
さまざまな栄養成分が含まれているデーツですが、その代表的な栄養成分がミネラルです。デーツには、マグネシウム、亜鉛、リンなどのミネラルが豊富に含まれています。ミネラルは五大栄養素のひとつで、人間の体内では作り出すことができない栄養素だとされています。
体の機能を維持するために重要な栄養素であるミネラルがデーツには豊富に含まれています。キリスト教の旧約聖書における「生命の樹」はデーツの実ナツメヤシの木とされていることから、生きるために欠かせない栄養価がある果実として、古代より人々の間で食べられてきました。
ビタミン
五大栄養素のひとつビタミンもデーツには豊富に含まれています。デーツには豊富なビタミン類が含まれており。ビタミンEやビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB6、さらにはナイアシンに葉酸など、体にいい栄養が豊富に含まれています。
中でも、デーツは妊娠中の女性は積極的に摂取した方が良いと海外などでは言われています。デーツには女性をはじめ人々の体に有益な成分が豊富に含まれている栄養価の高いスーパーフードです。
食物繊維
デーツに含まれる食物繊維の量は100gあたり約8gです。これは、食物繊維が豊富に含まれている代表的な食材であるゴボウの約1.4倍だと言われています。デーツは3粒食べるだけでバナナ1本分の食物繊維があると言われており、整腸作用のあるマグネシウムも豊富に含まれています。
デーツの気になるカロリー
栄養満点のスーパーフードであるデーツですが、やはり日常的に摂取するとなると気になるのがカロリーです。デーツのカロリーは、100gあたり332kcalです。1粒当たりのカロリーは50kcalほどあります。
そのため、大量にデーツを食べ過ぎてしまうとカロリーの過剰摂取になってしまうため注意が必要です。デーツの1日当たりの摂取量は、3~4粒程度に抑えたほうがいいでしょう。カロリーの目安でいうと、1日200kcal程度が望ましいです。
また、デーツに含まれる栄養成分の中には過剰に摂取するとデメリットがあるものもあります。効果的に栄養効果を期待する場合には適度な量を食べるように心がけましょう。
デーツの栄養と美容・健康への効果効能
体にいいとされている注目のスーパーフードであるデーツですが、美容や健康などにどのような効果効能がある栄養価があるのでしょうか?デーツに含まれる栄養成分が体に働きかける効能についてひとつづつ見ていきましょう。
便秘解消
便秘気味の人にデーツはおすすめの食材です。デーツには食物繊維が豊富に含まれており、体の中の老廃物を体外に排出される効能が期待できます。また、デーツにはマグネシウムが含まれており、このマグネシウムは整腸作用があるため、宿便の解消などに効果があります。
便秘の解消のためにおすすめの食べ方が、朝起きた時に白湯を飲みながら数粒のデーツを食べることです。白湯の効果で胃腸をゆっくりと目覚めさせ、食物繊維とマグネシウム豊富なデーツを食べることによって消化が促されます。
むくみ改善
多くの女性が悩んでいるむくみの解消にもデーツがおすすめです。デーツに含まれているカリウムは、利尿効果があることから、体の中の老廃物や水分を体外に排出する働きがあります。そのため、むくみを解消する効能が期待できます。
デーツには100gあたり、およそ500mgのカリウムが含まれています。そのため、むくみが気になる女性は、1日に数粒のデーツを食べるとむくみの解消につながる効能があるとされています。
貧血予防
貧血の改善にもデーツは効果があると言われています。デーツに豊富に含まれている鉄分と葉酸の働きによって、貧血が改善されます。特に鉄分は、血中のヘモグロビンを増やす働きがあり、月経で貧血に悩む女性は積極的に摂取することをおすすめします。
また、デーツに含まれている葉酸は、妊娠中の女性は積極的に摂った方が良いとされる栄養素です。中近東では古くより、妊娠中の女性は1日に3粒のデーツを食べると健康な子が生まれると言われています。
動脈硬化の予防
デーツに含まれている栄養成分は動脈硬化にも効果があると言われています。デーツに豊富に含まれているカリウムは、アテローム性動脈硬化をリスクを軽くする効能があります。アテローム性動脈硬化というのは、いわゆるドロドロの血液や血栓が発生するリスクの事を指します。
また、カリウムにはナトリウムの過剰摂取による血圧の上昇を抑える効能が期待できます。デーツを続けて摂取することによって、血液をサラサラして動脈硬化の予防に効果があるとされています。
肝臓機能のサポート
肝臓は人体で重要な臓器ですが、お酒の飲みすぎや生活習慣病によって肝硬変や脂肪肝など、さまざまなリスクを抱えています。デーツは、近年の研究の結果により、肝臓の機能のサポートをする効能があるということが分かりました。その効果のカギを握る栄養が、デーツに含まれるナイアシンです。
ナイアシンは、肝臓の機能を妨げるアセドアルデヒドを分解する効能があるとされています。そのため、肝臓機能をサポートする食材として、ナイアシンが豊富に含まれた栄養価の高いデーツはおすすめの食材だといえます。
エネルギー補給
勉強やスポーツなどでエネルギーをすぐに補給したいときにもデーツがおすすめです。デーツに含まれているのはぶどう糖と果糖です。この2つの糖は、すぐにエネルギーとして変換されます。
エネルギーを効率的に摂取するには、ナッツと一緒に摂取するのがおすすめです。デーツに含まれる糖分と、ナッツに含まれる油分は持久力のあるエネルギーとして体に摂取されるため、スポーツや登山などする人におすすめです。
ただし、いくらすぐにエネルギーとして変換されるとはいえ、食べ過ぎてしまうとカロリー過多になってしまうため注意が必要です。
デーツの効果的な食べ方
体に良いとされているデーツですが、より効率的に摂取するにはどのようにして食べたらいいのでしょうか?1日に必要な摂取カロリーの目安や、ダイエット中などの食べ方、さらにはおすすめの食べ方や食べ合わせなどを調べました。
1日の摂取量目安
デーツの1日あたりの摂取量の目安は5~6粒程度がおすすめです。カロリーで換算すると200~250kcal程が摂取の目安になります。1回に食べる量は2粒程度にして、1日に数回に分けて食べるのが望ましいです。
たくさん食べ過ぎてしまうと、カロリーの過剰摂取になってしまいます。デーツの1粒当たりのカロリーも50kcalほどあるため、一度に大量に食べるのは避けた方がいいでしょう。デーツは甘みが強いため、チョコレートなどの菓子類が食べたくなった時などの代用にもおすすめです。
ダイエット中は早めの時間に
ダイエット中に食べる食品としてデーツは適した食材だといえますが、1粒当たりのカロリーが約50kcalと高めです。そのため、ダイエット中に食べる場合は朝などの早い時間に食べる方がいいでしょう。
摂取する時間は朝がおすすめです。特に整腸効果を期待する場合などは、白湯などと一緒に数粒のデーツを食べると、体にいい栄養が効率的に摂取できます。
ヨーグルトやスムージーに
甘みの強いデーツはそのまま食べても美味しいのですが、ねっとりとした強い甘みが苦手だという人もいます。そうした場合は、ヨーグルトやスムージーなどに入れて摂取するといいでしょう。
ヨーグルトと一緒に食べる場合は、刻んでグラノーラやコーンフレークなどを合わせると美味しく食べられます。また、独特の甘みが苦手な人はスムージーなどに入れるのがおすすめです。
また、デーツは甘みが強いため、その特性を活かしてお菓子やカレーの隠し味に入れても美味しいです。しかし、チョコレートをかけたり、バターやクリームなどがたっぷり入ったお菓子などに合わせるとダイエット効果が薄れてしまうので避けた方がいいでしょう。
柑橘類と一緒に
柑橘類とデーツを一緒に食べると、栄養価が高くおすすめです。柑橘類もデーツと同じくビタミンCや葉酸など、健康効果の高い栄養成分が豊富に含まれています。特に、妊娠中の女性におすすめの葉酸を効率的に摂取するためには、デーツと柑橘類を一緒に食べるのがいいでしょう。
デーツの注意点
体によいとされているデーツですが、食べる際にはいくつかの注意点があります。過剰に摂取しすぎると健康を害してしまう恐れがあるので、食べる際には適度な量を心がけましょう。
デーツを食べる際の注意点と、気を付ける点を調査したので、食べる際の参考にしてみましょう。
食べ過ぎはお腹がゆるくなる原因に
整腸作用や便秘の解消に効果があるとされているデーツですが、過剰に摂取してしまうとその効果が裏目に出てしまいます。過剰に食べ過ぎてしまうと、消化作用が過剰に作用してしまい、お腹がゆるくなってしまい、下痢などを引き起こしてしまいます。
デーツに含まれているマグネシウムも、小児用のなどの消化促進剤の主な成分になっています。そのため、過剰に摂取しすぎると下痢や消化不良になってしまうため、食べ過ぎには注意が必要です。
食べ過ぎると高カロリーに
1粒が小ぶりで食べやすいデーツですが、食べ過ぎは控えた方がいいでしょう。1粒当たりのカロリーは50kcalほどあり、10粒食べてしまうと成人女性の1日に必要なカロリーの1/3相当になってしまします。
デーツはエネルギーになりやすい糖分が多く含まれていますが、過剰に摂取した場合にはカロリー過多となり、エネルギーとして消化されなくなってしまいます。余剰分のカロリーは体内に脂肪として蓄積されてしまうため、肥満の原因にもなります。
適度な量を心がけて食べれば、デーツはダイエット中には非常に有効な食材です。そのため、食べ過ぎ注意して、1日あたり200kcalを目安に食べると、健康にもダイエットにも丁度よい量だといえます。
栄養価が高いデーツを食生活に取り入れよう
中近東で日常的に食べられているデーツには体にいい豊富な栄養成分が含まれています。むくみの解消や整腸効果など、特に妊婦をはじめ女性の体にうれしい効果が期待できます。
近年はスーパーフードとして日本でも注目を集めているデーツですが、子どもからお年寄りまで食べることのできる健康効果の高いドライフルーツです。ぜひ、毎日の食生活に取り入れて、健康的な体作りに役立ててみましょう。