飴の賞味期限は?賞味期限切れはいつまで食べられる?注意点など紹介
飴の賞味期限を知っていますか?ちょっと疲れたときや口寂しいときに、手軽に持ち歩けて食べられる飴はとても身近なお菓子です。しかし、鞄やポケットにいつのまにやら覚えのない飴が入っていることがあった人も少なくはないはずです。いつのものかわからない飴、食べてしまっても大丈夫か悩むことがあると思います。今回は飴の賞味期限について、賞味期限切れになったら食べないほうがいいのか、保存状態によってはどうなのか、賞味期限切れの飴を食べたときのリスクと注意点について紹介します。
目次
飴に賞味期限はある?
ちょっと小腹が空いたとき、勉強や仕事で頭が疲れたとき、そんなときのためにカバンやポケットに飴を忍ばせている人は多いのではないでしょうか?しかし、気がつくといつのものかわからない飴がひょこっと出てくることがしばしばあります。
いつのものかわからない飴は食べますか?それとも捨てますか?そもそも、飴の賞味期限はどれくらいなのでしょう?小さなものであるとはいえ、飴も食品です。賞味期限切れなど、注意すべきことももちろんあります。今回は飴の賞味期限や、賞味期限切れの飴の注意点について紹介します。
飴の賞味期限《種類別》
一口に飴といっても、様々な飴があります。一般的に販売されている飴から、水飴、のど飴、りんご飴、はたまた手作りの飴まで、それぞれの飴の賞味期限はどのくらいなのでしょう?まず、種類別の飴の賞味期限について紹介します。
一般的な飴の賞味期限
飴の主成分は砂糖です。砂糖は糖分濃度が高く、水分が少ないという特徴があります。この特徴は菌が繁殖しにくい環境であるため、砂糖は腐敗・劣化する可能性が低い食材です。海外では昔から冬に備え果物を砂糖漬にする習慣がありますが、これは砂糖の特徴をもって果物を長期保存するために行われています。
保存食である砂糖を主成分として使用している飴は当然、賞味期限は長くなります。多くの飴の製造会社は一般的な飴の賞味期限をおおよそ1年としています。長いようですが、保存食と考えると短い賞味期限です。なぜ、1年という賞味期限になるのでしょう?
飴には砂糖のほかにも、様々な成分が含まれています。香料やエキスなどを使い、いちご味や練乳風味など様々な味を作り出しています。それらの成分は賞味期限切れになると、たとえ砂糖を使っていても劣化してしまう可能性があるのです。こうした成分の賞味期限を加味し、一般的な飴の賞味期限は約1年と設定されています。
水飴の賞味期限
香川県のぎょうせん飴や石川県のじろ飴など、日本各地には様々なご当地水飴が存在します。お土産などでもらうことも多いでしょう。水飴の賞味期限はメーカーにより誤差はありますが1年です。水飴はデンプンを酸や糖化酵素で糖化して作られた粘液状の甘味料です。
たいていの水飴は糖でできているため、カビが生えたり変色することは非常に稀です。中には15年経っても見た目も味も変化がなく、賞味期限切れでも問題がなかったという例もあります。賞味期限切れでも、あまり神経質に考える必要はありません。
しかし、賞味期限切れの食品を食べるのはあくまで自己責任です。不安を感じる場合は迷わず破棄しましょう。
のど飴の賞味期限
風邪をひいたとき、喉の調子が悪いとき、重宝するのがのど飴です。のど飴には砂糖以外の成分が当然入っています。ほとんどのメーカーがのど飴の賞味期限を、製造年月日より1年~1年半として販売しています。
しかし砂糖以外の成分が多いため、きちんと保存しないと想定より早く劣化してしまう場合があります。直射日光・高温多湿の場所がとくに注意が必要です。風通しが良く、冷暗所の場所でしっかりと密閉して保存するように注意しましょう。
りんご飴の賞味期限
お祭りで必ずと言っていいほど見かけるりんご飴、意外とボリュームがあって食べきるのが難しい人も多いと思います。しかし、りんご飴は果物のりんごを飴でコーティングしているだけの飴です。
あまり長期保存に向いておらず、賞味期限も1~2日程度と考えるのが妥当です。食べかけならなおのこと、りんごが傷んでしまうことを考えるとその日のうちに食べるのが理想です。
手作りの飴の賞味期限
手作りの飴の賞味期限はどうでしょう?手作りの飴といっても何を作るのかによって変わってきます。自宅で簡単にできる手作りの飴といえばべっこう飴です。べっこう飴の原料は砂糖と水のみで、賞味期限は長くなると想像できます。
厳密に言えば、自宅で手作りしたものに賞味期限はありません。長期保存できるか否かという話になりますが、手作りのべっこう飴は非常に溶けやすいものですので、長期保存を考えるより早めに食べてしまった方がベストです。
では、フルーツを使った飴はどうでしょう?りんご飴と同じく、劣化しやすいモノですので作ったらすぐに食べてしまうことをおすすめします。すぐに食べきれないときは袋などで密閉して、冷蔵庫で保存するようにしましょう。なるべく2~3日以内に食べることをおすすめします。自宅で作るモノはより注意を払うべきです。
飴の賞味期限《保存方法別》
次に紹介するのは保存状態別の飴の賞味期限です。開封前と開封後で、賞味期限切れの飴に違いはどのくらいあるのでしょうか?飴の賞味期限について、保存方法別の場合を紹介します。
未開封の賞味期限
当然、一番賞味期限が長く保たれるのは未開封の状態です。なおかつ、未開封の飴を冷蔵庫で保管していたのであれば、1年~1年半の賞味期限が短くなることはほぼないでしょう。
しかしながら、未開封であったとしても、高温多湿で直射日光に当たる場所に飴を置いてしまっていたのであれば話は別です。たとえ未開封の状態で賞味期限内の飴だとしても、飴はベタつき、風味の劣化が現れている恐れがあります。未開封の状態でも保存場所には風通しの良い、直射日光が当たらない場所が適しています。
開封後の賞味期限
一般的に販売されている飴は個包装になっているものが多いです。開封後が外袋のみ開封した状態を指すのであれば、保存場所にさえ気をつけていれば飴の品質は未開封の場合と差があまりありません。
ただ、個包装の飴は賞味期限が外袋に書かれ、個包装部分には書かれてないことが多いです。のちのち賞味期限が確認できなくなる場合があるので、確認できるよう注意した方がよいでしょう。
個包装になっていない飴は開封状態で放置してしまうと、飴が水分を吸収してしまいベタベタの状態になることがあります。当然、賞味期限は表記されたモノよりも短くなります。開封した飴は、乾燥剤と一緒に袋にいれて保存するか、袋に入れて冷蔵庫に保存することをおすすめします。
冷蔵保存の賞味期限
未開封の飴でも、開封後の飴でも保存場所として的確なのが冷蔵庫です。冷蔵保存された飴は賞味期限を最長に保つことができます。
未開封の飴はそのままでも十分賞味期限が持ちますが、特に湿気が多く暑い夏の時期は未開封の飴でも冷蔵庫に保存したほうが良いです。ただ、一点だけ冷蔵保存の注意点があります。
常温に戻す時の注意点
冷蔵庫で保存していた飴を、長時間常温にだしてしまうのはあまりよくありません。冷蔵庫から出した飴は元の状態よりもべたつきやすく、割れやすくなることがあります。
なぜなら、冷えた冷蔵庫の空間から常温の部屋に戻すと結露が発生します。発生した結露が飴に水分を与え、飴を溶かしもろくしてしまうのです。冷蔵庫に保存した飴は食べる分だけとりだし、すぐに食べるようにしてください。
飴の賞味期限切れを食べる注意点とリスク
賞味期限切れの飴を食べてもほとんど問題ないように感じた人が多いのではないでしょうか?しかしながら、賞味期限切れの飴を食べた場合のリスクは多少なりともあります。最後に、賞味期限切れの飴について注意点とリスクを紹介します。
①賞味期限と消費期限の違い
食品には賞味期限と消費期限があります。賞味期限切れの飴でも食べても大丈夫なことが多い理由は、この2つの違いからも分かります。賞味期限とは、開封していない状態で表示されている保存方法を守って保存したときに、美味しく食べられる期限のことです。食品の品質が劣化しづらく、ある程度長い期間保存がきくものにつけられます。
消費期限とは、開封していない状態で表示されている保存方法を守って保存したときに、食べても安全な期限のことです。食品が劣化しやすく、長期保存ができないものにつけられます。
この説明の通り、賞味期限はあくまで美味しく食べられる期限です。しかし、あくまで未開封の状態で保存方法を守った場合の期限ですので、そうでない場合は当然賞味期限切れのリスクがあります。
②市販の飴は砂糖以外のものも入っている
前半で紹介したとおり、飴の原料は砂糖です。しかしながら、市販で売られている飴はさまざまな風味のものがあり、砂糖だけでできているのもはほとんどありません。
美味しい味付けのために、アミノ酸・香料など様々なものが入っています。 甘露煮風の飴であれば、醤油が使用されています。様々な原料が入っているのです。
そのため、原料の砂糖に問題がなくとも、他の成分が劣化してしまう可能性が十分あります。賞味期限切れの飴は、腐っているわけではないとしても、買った当初の風味は失われていることがあります。また、劣化した食品は風味以外にもリスクがあります。
③歯の詰め物が取れる危険がある
長年放置された飴がベタベタになり、袋から取り出せない経験をした人もいるのではないでしょうか?飴のベタベタさは歯の詰め物に影響を与えます。
歯は噛むためにあるので押す力は強いのですが、引っ張られる力には弱いです。ベタついた飴を口に入れれば、歯の詰め物があっさりと取れてしまう危険性が十分考えられます。ベタベタの飴でなくても、歯の詰め物がとれることは良くあります。
ベタベタになった賞味期限切れの飴は、歯の詰め物に悪い影響を与えます。また、賞味期限が切れていない飴でも、ベタベタした飴は同じ危険性があります。注意を払って食べるか、破棄してしまうのがベストです。
④体調が悪くなる危険がある
賞味期限切れの飴を食べても大丈夫という話は良く聞きます。そのため、賞味期限切れの飴を食べて健康上大きな問題になったケースはありません。
しかしながら、賞味期限切れの飴を食べたことで軽くお腹の調子を悪くしたり、気分が悪くなることはゼロではありません。あまりにも状態が酷い場合や、どうしても賞味期限切れの飴に不安を感じる場合は食べない方が良いでしょう。
⑤食べられる飴の見極め方
食べても確実に大丈夫な飴の目安は、個包装の小袋からすんなり取り出せる、見た目に異常がない、変なにおいがしない、ちょっとだけなめてみて違和感がない状態であることです。これらの状態に異常がある場合は、飴の成分が劣化しているサインです。
見た目に関しては、飴の表面が白っぽくなる場合がありますがこの状態は異常ではありません。白っぽくなるのは飴が周囲の水分を吸収し、糖化する現象によって起こります。飴の質・見た目・におい・味に違和感を感じなければ食べても大丈夫でしょう。ただし、あくまで賞味期限切れの飴を食べることは自己責任です。
賞味期限切れの飴はいつまで食べられる?
最後に、具体的に賞味期限切れの飴はいつまで食べられるでしょう?それぞれの期間別に紹介します。
①1ヶ月~2ヶ月後
賞味期限が切れて1ヶ月~2ヶ月後に飴の状態が悪くなっていることはほぼあありません。若干風味は劣りますが、十分食べられます。しかし、保存状態によっては悪くなっている場合もありますので、きちんと注意してください。
②半年後
賞味期限が切れて半年もたつと、風味の劣化が気になり始める人が多く出ます。買ったばかりの飴と比べるとツヤがなくなっていたり、風味があきらかに違っていたりします。それでも、保存状態によっては平気なことがあります。気にならないようでしたら食べても良いですが、少しでも気になったら廃棄したほうが良いです。
③1年後
賞味期限から1年が経過すると、飴の硬さが脆くなっていることがあります。しかし飴は糖度が高いため、腐ることはほぼありません。飴の状態に異常を感じず、もったいないと感じるようであれば、食べても大丈夫です。
④2年以上
多くの飴の賞味期限は1年前後の設定になっています。2年もたつと相当賞味期限が過ぎている状態です。しかし、災害用の飴などには保存期間が3~5年のものがあり、ものによっては十分食べられます。飴の状態をきちんと確認してどうするか判断してください。
飴の賞味期限切れを見極めればおいしく食べられる
飴は保存食としても使える賞味期限が長い食品です。災害の時にはその一粒によって救われることがある可能性があります。鞄に入っていた覚えのない飴、今後見つけたとしても正しい知識さえもてば安心して食べることができます。
飴の賞味期限について、頭の片隅に入れると役に立つときがいつかくるかもしれません。ぜひ、飴の賞味期限について知ってもらえたら幸いです。