人参は低カロリーだが高糖質?糖質制限中の食べ方と飲み方

人参をはじめ野菜は低カロリーなものが多いですが、実は人参は糖質が多い野菜のひとつです。最近は甘くて美味しい人参も出回るようになっていますが、野菜だからといってうっかり人参を食べ過ぎてしまうと、太る原因になる可能性があります。でも正しい食べ方を守れば、糖質制限をしていても人参を食べても大丈夫なのです。今回はそんな人参について、人参のカロリーと糖質を他の野菜と比較しながら、糖質制限中の食べ方や人参ジュースの飲み方などを紹介していきます。

人参は低カロリーだが高糖質?糖質制限中の食べ方と飲み方のイメージ

目次

  1. 1人参の低カロリーでも高糖質?
  2. 2人参のカロリー
  3. 3人参の糖質
  4. 4人参の糖質制限中の食べ方
  5. 5人参の糖質制限中にジュースにする飲み方
  6. 6人参のカロリーと糖質を他の野菜と比較
  7. 7人参のカロリーと糖質は食べ方を工夫すれば大丈夫!

人参の低カロリーでも高糖質?

人参は、昔から子供の嫌いな野菜としてランキング上位に入っていました。しかし最近では人参の独特なにおいや味が改良されて控えめになり、甘みがより増して食べやすい人参が出回るようになると、好きな野菜として数えられるようになってきています。

野菜は基本的に低カロリー・低糖質ですが、人参は低カロリーでも実は高糖質な野菜であることを知っているでしょうか?野菜だからと油断して食べてしまうと、うっかり糖質を摂り過ぎてしまうかもしれません。それでは人参のカロリーや糖質などについて詳しく見ていきましょう。

人参のカロリー

それではまず、人参のカロリーについて紹介します。生のままの人参や茹でた人参、油で炒めたりグラッセにしたりなど調理した人参などではどうカロリーが変わるのか、調べていきます。

生の人参(皮つき/皮むき)のカロリー

生の人参のカロリーは、皮つきの人参の場合100gあたり39kcal皮むきの人参の場合100gあたり37kcalになります。人参1個の重さは、だいたい200~250gなので、人参1本のカロリー約78~97kcalになります。生の人参を1日に1本食べるのはなかなか難しいので、カロリーはさほど気にしなくても良いでしょう。

野菜の平均カロリーは100gあたり36kcal、全食品の平均カロリーは212kcalなので、人参のカロリーは野菜の中で平均的で、全食品の中ではカロリーが低いといえます。

茹でた人参(皮つき/皮むき)のカロリー

茹でた人参のカロリーは、皮つきの茹でた人参の場合100gあたり36kcal皮むきの茹でた人参の場合100gあたり36kcalで、カロリーに差はありません。人参1本に換算すると、人参1本のカロリー約72~90kcalになります。生の人参のカロリーより若干少ないですが、カロリーにさほど変わりはないようです。

栄養面で見ると、皮にはカロテンが豊富に含まれているため、できるだけ皮を向かないで食べるのがおすすめです。またカロテンは加熱されると吸収率が高くなるので、茹でた人参のほうがカロテンを多く摂取することができます。しかし加熱されたことでビタミンCの量が半分になります。

油炒めのカロリー

人参を油で炒めた場合のカロリーは、100gあたり109kcalにもなります。人参を炒める料理には、野菜炒めやきんぴらごぼう、八宝菜などさまざまありますが、炒めると油を使用するためカロリーが大幅に増加してしまいます。

また炒めると生や茹でた場合よりも人参の旨みが増して食べやすくなり、ついたくさん食べてしまいがちになるので注意が必要です。

素揚げのカロリー

人参を素揚げした場合のカロリーは、100gあたり89kcalになります。素揚げは衣をつけないので比較的低カロリーな食べ方で、食材本来の旨みや味を引き出してくれます。また血糖値の上昇を示すGI値が低くなる食べ方でもあります。

しかし人参はもともと野菜の中でもカロリーが高く、素揚げすると油を吸ってカロリーが高くなってしまいます。人参を素揚げにして食べる場合は、少量に抑えるのがおすすめです。

グラッセのカロリー

人参をグラッセにした場合のカロリーは、100gあたり66kcalになります。小鉢1杯程度で人参60g、カロリーは36kcal程度です。バターまたはマーガリンに砂糖を加えて煮る人参のグラッセは、ハンバーグなどの付け合わせに食べることが多く、フライパンだけでなく電子レンジで手軽に作ることもできます。

甘くて美味しい人参のグラッセですが、バターを使うためカロリーが高めになります。付け合わせ程度にして食べ過ぎないよう気を付けることが大事です。

人参の糖質

人参は油を使わなければカロリーが低い野菜ですが、では糖質はどれくらい含まれているのでしょうか?生の人参と茹でた人参を皮つきと皮むきで比較し、油炒めや素揚げなどの人参の糖質を比較していきます。

生の人参(皮つき/皮むき)の糖質

生の皮つきの人参の糖質は、100gあたり6.5gです。人参の炭水化物量は9.3gなので、そこから食物繊維2.8gを引いた6.5gが人参の糖質量になります。生の人参の皮をむいた場合、100gあたりの糖質量は6.3gです。

皮つきと皮むきで比較すると、糖質量にほぼ差はないようです。生の人参を1度に100g食べることは難しいので、糖質量はさほど多いとはいえないでしょう。

野菜の平均糖質量は100gあたり3.6g、食品全体の平均糖質量は18.5gです。人参の糖質量はほかの野菜と比較すると多く、食品全体と比較すると少ないということがわかります。人参1個は200~250g程度の重さなので、人参1個の糖質量は13~16.3gくらいということがわかります。

茹でた人参(皮つき/皮むき)の糖質

皮つきの茹でた人参の糖質は、100gあたり5.4gになります。茹でた人参の皮をむいた場合、100gあたりの糖質量は5.7gです。茹でた人参の場合でも、皮つきと皮むきで比較した場合糖質量にさほど差はないようです。

人参を茹でると水分が増えるため、重さに対しての糖質量が減ります。生の人参と茹でた人参でカロリーにさほど差がないことから、人参は茹でたほうが摂取する糖質が少なくなるのでおすすめです。

油炒めの糖質

人参を油で炒めた場合、人参100gあたりの糖質量は7.5gになります。人参を油で炒めて加熱することで水分が抜けて、100gあたりの人参量が増えるので糖質量も増えます。

例えばきんぴらごぼうの場合、きんぴらごぼうの100gあたりのカロリーは130~150kcalと低めです。しかし味付けに使用するごま油や砂糖、みりんなど糖質が高いものが多く、ごぼうや人参も野菜の中では糖質が高いほうであり、きんぴらごぼうの糖質量は15~20gもあります。

人参と一緒に糖質の高い食材を使用することで、全体的な糖質量が高くなってしまうので、牛肉やこんにゃくなどヘルシーで低糖質な食材を加えたりするなど工夫をして糖質量を減らす食べ方をすると良いでしょう。

素揚げの糖質

人参を素揚げした場合、人参100gあたりの糖質量は8.2gになります。人参の素揚げは甘みが増して美味しくなり、料理のトッピングなどに利用され見た目にも鮮やかになりますが、油を吸収してカロリーが高くなるだけでなく糖質も高くなります

しょうゆやごま油などで味付けをすると、さらに糖質が高くなります。また人参と一緒に、糖質量の多いさつまいもやれんこんなどの根菜類を一緒に素揚げすると、さらに糖質を多く取ることになってしまうので注意が必要です。

グラッセの糖質

人参をグラッセにした場合、人参100gあたりの糖質量は9.4gになります。糖質の高い人参をバターで炒めてさらに砂糖を加えたグラッセは、人参の食べ方の中でかなり糖質量が多い調理法です。砂糖を少なめにしたり、量を少なくしたりなど工夫をして食べるようにするのがおすすめです。

人参はカロテンなどの栄養素が野菜の中でトップクラスなので、できるだけ摂取したい食品です。糖質量の少ない肉類などと一緒に炒めると、よりカロテンの吸収率も高まります。人参で糖質を取り過ぎてしまったときは、他の食材で糖質を控えめにするなど、バランスを考えて食事を取るように心がけることが大切です。

人参の糖質制限中の食べ方

人参は糖質が野菜の中でも高いほうで、食べ方によっては糖質を多くとってしまうこともあります。では糖質制限中には、どんな風に人参を食べたら良いでしょうか?糖質制限中の人参の食べ方について紹介します。

新鮮な人参を選ぼう

糖質制限中は、なるべく調味料などを控えて人参そのものの味を楽しむようにしましょう。より美味しい人参を食べるためには、新鮮な人参を選びます。果肉の色のオレンジが濃いほど新鮮な人参です。表面がなめらかでツヤがあり、傷やひび割れ、ひげが少ないものを選びましょう。

また品種にも寄りますが、先があまりほっそりしておらず丸みを帯びた形のほうが美味しい人参です。葉付きのものはより新鮮で、葉が付いている場合は葉先まで生き生きとしており、しおれていないものを選びます。

葉がついていない場合は、切り口が茶色くなっていないものが良いです。葉がついていた切り口の軸の部分が細いほど、新鮮で果肉が柔らかいといえます。切り口の軸が太いと、遅れて収穫されたものだったり、育ちすぎて芯の部分が固くなっているものが多いのでなるべく避けたほうが良さそうです。

皮を薄く剥こう

そもそも人参の皮は皮ではなく内鞘細胞という薄い膜で、この部分にはカロテンが最も多く含まれています。カロテンは抗酸化作用があり、免疫力を高めてくれるので美肌効果や動脈硬化の予防に効果のある有益な栄養素です。人参の皮をはじめ外側の部分に栄養素が多く含まれているので、皮を剥く場合はできるだけ薄く剥くようにしましょう

糖質を抑える調理法

人参の糖質をなるべく抑えるためには、油で炒めたりするよりなるべく生や茹でたりする調理法がおすすめです。油で炒めるとエネルギーが高くなり、糖質量も増えてしまいます。鶏むね肉や豚もも肉など、脂質の少ない食材を合わせるのがおすすめです。

また食物繊維を多く含んでいる野菜やキノコ類、海藻などを一緒に取り入れたり、血糖の上昇を緩やかにしてくれる低GI食品を一緒に食べるようにすると、血糖値の上昇を抑えられて糖質の吸収を控えめにしてくれます。

食べる順番を意識しよう

野菜やキノコ類、海藻などに含まれている食物繊維は、糖の吸収や消化を緩やかにする働きがあります。食事の最初に野菜などを食べてある程度お腹を満たしてから、肉や魚などのタンパク質、それからご飯やパン、人参などの糖質の多い食品と食べ進めるのがおすすめです。

血糖値の上昇を抑えて糖質の吸収を抑えられる上に、ある程度先に食べておけば糖質の多い人参や炭水化物などの食品を食べすぎるのを防ぐこともできます。

人参の糖質制限中にジュースにする飲み方

人参が苦手な方も、ジュースやスムージーにすれば飲みやすく、また豊富な栄養素をたっぷりと摂取することができます。糖質制限中でも美味しく飲める人参ジュースの飲み方を紹介します。

材料/作り方

シンプルですぐ作れる人参ジュースの材料は、人参、牛乳、砂糖またはハチミツのみです。人参を一口大くらいの大きさで耐熱容器に入れてラップをかけ、電子レンジで5分ほど加熱します。粗熱が取れたら、牛乳と砂糖またはハチミツを適量、ミキサーに入れてなめらかになるまで混ぜます。

最近の人参はクセがなく甘みのあって食べやすいですが、それでも苦手な方は人参を加熱することがポイントです。生の人参の臭みが和らいで、人参本来の甘さが引き出されます。牛乳と砂糖で口当たりよく美味しいジュースになりますが、砂糖やハチミツは入れすぎないよう注意しましょう。

飲むタイミング

人参ジュースには、カロテンや食物繊維が豊富に含まれています。飲むと腸内環境をすっきりとさせてくれて、便秘改善につながります。糖質も含まれているので朝食替わりにする食べ方もおすすめです。また寝る前に飲むと、食物繊維が夕食で食べたものを消化する効果が期待でき、空腹を抑えることもできます。

1度に飲む量

人参ジュースのカロリーは100mlあたり28kcal、糖質量は約6gです。コップ1杯200mlで換算すると、人参ジュースは56kcal、糖質量12gになります。

みかん1個の糖質量が6gであると考えると、人参ジュースコップ1杯はみかんよりも糖質量が多く、うっかり飲み過ぎてしまうと糖質の摂り過ぎになってしまいがちです。1日の糖質量のバランスを考えながら、1度に1杯程度、1日に1~2杯くらいにしておくのが良いでしょう。

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人参のカロリーと糖質を他の野菜と比較

人参は低カロリーで糖質が高い野菜として紹介してきましたが、他の野菜と比較するとどれくらい違いがあるのでしょうか?人参以外の野菜のカロリーと糖質について見ていきます。

じゃがいも

じゃがいもの100gあたりのカロリーは76kcal、糖質量は16.3gです。人参と比較すると、カロリー・糖質ともに高いですが、全食品と比較するとカロリーは低く、糖質は標準的です。じゃがいもはフライドポテトなど油で調理する料理が多いため、摂取するカロリーや糖質は高くなりがちです。

たまねぎ

たまねぎの100gあたりのカロリーは37kcal、糖質量は7.2gです。人参と比較すると、カロリー・糖質ともに人参と同じくらいで、野菜の中では糖質は高めです。人参と同様、一般的に良く調理に使用される頻度の高い野菜で、生や茹でて食べた場合でもカロリーに差はありません。

トマト

トマトの100gあたりのカロリーは19kcal、糖質量は3.7gです。人参と比較すると、カロリー・糖質ともにかなり低くなります。全食品の中でも低い値であり、トマト1個食べてもカロリーは19~28kcalであることからヘルシーな食材であるといえます。

ブロッコリー

ブロッコリーの100gあたりのカロリーは33kcal、糖質量は0.8gです。人参と比較すると、カロリーはさほど変わりませんが、糖質がかなり低い食品であるといえます。ブロッコリー1個で66~116kcal、1房では約5kcalとなり、食物繊維も豊富でとてもヘルシーな野菜です。

レタス

レタスの100gあたりのカロリーは12kcal、糖質量は1.7gです。人参と比較すると、カロリー・糖質ともに圧倒的に低く、全食品の中でもどちらも低い値であるといえます。レタス1玉では54kcal、カットレタス1袋では7.2kcalほどです。レタスの95%が水分でできているため、低カロリー・低糖質で糖質制限中の方にはぴったりの食材といえます。

人参のカロリーと糖質は食べ方を工夫すれば大丈夫!

人参はカロリーが低いですが糖質が高めな食品で、油炒めやグラッセなどで調理すると糖質が高くなりますが、調理方法や食べ方を工夫して他の食品とのバランスを取りながら食べれば、糖質制限中でも美味しく食べられる野菜です。

ぜひ今回紹介した美味しい人参を食べる食べ方やジュースにする飲み方などを参考にして、糖質制限中でも美味しく人参を食べて豊富な栄養素を取り入れましょう!

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