2019年04月19日公開
2024年09月12日更新
コブクロや豚トロの肉の部位はどこ?豚ホルモンの食べ方/焼き方を紹介
焼肉屋などで、肉と一緒に楽しまれているホルモンですが、コブクロや豚トロと聞いて、豚のどこの部位になるのか皆さんご存知でしょうか。肉にもたくさん部位はありますが、ホルモンにもコブクロ、豚トロ、カシラなど不思議な名前の部位がたくさんあります。また、一頭から少ししか取れない希少性のある部位もたくさんあります。ホルモンの部位によって栄養価や焼き方など違いがあり、豚ホルモンのおいしい食べ方を紹介します。
目次
コブクロや豚トロはどこの部位の肉か知ってる?
焼肉の楽しみはおいしいお肉ですが、ホルモンも人気があります。焼肉屋ではよく見かけるホルモンですが、ホルモンにもたくさんの種類があり、その中でもコブクロや豚トロはどこの部位になるのかご存知でしょうか。コブクロや豚トロを調べてみました。
コブクロの肉の部位の特徴
豚ホルモンで、コブクロと聞いたことがあるでしょうか?コブクロとは、どこ部位を指すのでしょうか?また、コブクロの特徴や栄養素など紹介していきます。
豚肉の子宮
焼肉屋で出されるコブクロは、ほとんどが豚の子宮です。コブクロの食感は、柔らかく弾力性があり、コリコリとした歯切れの良さがあります。また、コブクロの味は淡白ですが、噛むと独特の甘みがあります。
名前の由来
コブクロという名前の由来は、コブクロを漢字で書くと「子袋」「仔袋」なので子宮にあたる部位になります。
生後6カ月頃の雌の豚のコブクロが使われています。下茹でするときに千切りにカットされますが、焼くと丸く縮まります。
若い雌の豚がいい理由
豚のコブクロは、生後6カ月の若い雌のコブクロが使われます。なぜ若い雌のコブクロがいいのかというと、若い雌の豚のコブクロは、柔らかくてコブクロの中の管の中が大変綺麗な状態なのです。
しかし、高齢の親の雌の豚のコブクロになると、子どもを産んだ経験のある豚のコブクロは、コブクロの管の中にアンモニアのような匂いや汚れがあります。匂いや汚れのあるコブクロは、下処理をしなくてはいけません。コブクロの管を割いて下処理するのはかなり大変な作業になります。
若い雌の豚のコブクロの方が、下処理の手間がかからずおいしいので、スーパーや通販でも手に入れることができます。親の雌の豚のコブクロは、業務用として販売されることが多いのです。
豚トロの肉の部位の特徴
焼肉でも人気の豚トロは、ホルモンの中でも臭みもなく、美味しい脂がたっぷりなので、肉好きにはたまらない部位です。スーパーでも売られていることも多く、簡単に手に入ります。しかし、豚トロはどこの部位なのか?豚トロについて調べてみました。
どの部位?
豚トロはどこの部位になるかというと、豚の頬から方のネック(首)の部位の肉のことを指します。一頭の豚から取れる量が少く脂が多いため、かつては捨てられていたものでしたが、今では希少部位となっています。分類的には、もつ(内臓)の分類になります。ホルモンというよりは肉に近い感じです。
名前の由来
豚トロはとても脂が多く、マグロのトロのような味わいなので、豚のトロで豚トロといわれています。豚トロの他に、Pig、Porkの頭文字をとってピートロと呼ばれることもあります。
豚トロは、縦・横に脂が入っているので、赤みが少なくほぼ脂です。赤みと脂肪がきれいなピンク色で、霜降りがきれいに入っています。ダイエット中の方や、カロリーを気にする人にはお勧めできません。
希少部位だが厳密な規約はない
豚トロは、豚一頭から取れるのは300gから350gと少量しか取れないので、希少部位として食べられています。しかし、農林水産省が定めている食肉小売品質基準には、部位として含まれていないので、厳密に規約されているわけではありません。
コブクロや豚トロのカロリー・栄養
豚肉は、鶏肉に比べると全般的には脂質が多く高カロリーなのですが、部位によって大きな差があります。豚のホルモンであるコブクロや豚トロの栄養素やカロリーは、どのようになっているのでしょうか。
コブクロ
コブクロ100gの中で、脂肪は0.9gとかなり少なく、そのためカロリーも70㎉とヘルシーな部位となっています。低カロリーといわれているヒレ肉に比べても半分程度のカロリーになっています。
コブクロの栄養素は、たんぱく質が多く14.6g、炭水化物0g、ビタミンB12とナイアシンの栄養成分が高くなっています。
コブクロは、糖質の代謝を助けエネルギーを作り出し、疲労回復に役立つビタミンB1 や細胞の代謝を促進し、皮膚や粘膜の機能維持や成長に役立つビタミンB2、皮膚の粘膜の維持をサポートしたり脳神経を正常に働かせるナイアシンやビタミンB16、動脈硬化を予防し、ストレスを和らげる働きのパントテン酸も含まれています。
コブクロにはその他にも、貧血予防や細胞の生まれ変わり、新しい赤血球を作る葉酸、抗酸化ビタミンであるビタミンCやビタミンE 、骨や歯を構成するのに必要なミネラルであるカルシウムやリン、マグネシウム、疲労回復や利尿作用、高血圧予防のカリウムも含まれています。
豚トロ
豚トロのカロリーは、豚トロ100gに対して386kcalとほとんど脂なので、高くなっています。栄養素は、脂質35.97g、たんぱく質14.38gとカロリーの85%が脂質となっています。
豚トロは、疲労回復に役立つビタミンB1、体内の水分バランスや細胞外液の浸透圧を維持し、むくみや高血圧の予防に役立つナトリウム、カリウムが含まれています。
豚ホルモンの部位
コブクロや、豚トロ以外にも豚ホルモンにはおいしい部位がたくさんあります。コブクロや豚トロ以外には、どこの部位があるのか見ていきましょう。
タン
ホルモンの中でも一番メジャーなのがタンです。豚タンは豚の舌の部位になります。豚タンは、コリコリっした食感で柔らかくうまみがあり、牛タンよりあっさりしています。ビタミンやミネラルなど栄養をバランスよく含み、塩焼きや炒め物、シチュー、味噌漬けなどに利用されます。
豚タンは、疲労回復のビタミンB1、皮膚や粘膜の機能維持や成長に役立つビタミンB2、脳を正常に働かせるナイアシンやビタミンB6、動脈硬化予防、ストレスの軽減に役立つパントテン酸、などが含まれます。
カシラ
豚のカシラとは、こめかみから頬にかけての部位になります。よく動かす部位なので、筋肉が発達して脂身は少ないのですが、旨味は強くやや硬めの食感が特徴です。カシラという名前ですが、こめかみから頬を合わせた部位というのが変わっていますが、カシラをトウニクやカシラニクと呼ぶこともあります。
豚のカシラのカロリーは、豚のカシラ肉の串焼きが1本で107kcalです。豚バラの串焼きが1本135kcalなので、同じ豚肉の串焼きではカシラの方が、低カロリーになります。
カシラの栄養素は、たんぱく質、脂肪、ビタミンB1がおもな栄養素となっています。豚肉の脂肪に含まれる不飽和脂肪酸は、悪玉コレステロールの減少や動脈硬化の予防が期待できます。
ハツ
豚のハツがどこの部位かというと、豚の心臓になります。英語のhearts(heartの複数形)がなまったものが語源になっているといわれています。コリコリとした食感で、くせもなく淡白な味わいになっています。塩焼きや炒め物、煮物など様々な料理に利用されます。
ハツの栄養素は、疲労回復のビタミンB1をはじめ、良質なたんぱく質、ビタミンB2、ナイアシンやビタミンB6、パントテン酸、葉酸、ビタミンC、ビタミンE、カルシウム、リン、マグネシウム、カリウムを含んでいます。
テッポウ
テッポウがどこの部位かというと、豚の直腸になります。筒状の腸を開いた形がテッポウに似ていることから、テッポウと名づけられました。豚ホルモンの中ではあまり知られていないですが、肉厚で、弾力が強く、ジューシーで食べ応えがあり、味わいも濃厚です。大腸や小腸より取れる量が少ないので、希少部位となっています。
豚の腸の部位は、他のホルモンと比べてカロリーやコレステロールがやや高めですが、テッポウは、大腸や小腸に比べると脂肪分が少なく、ビタミンB群や鉄分、亜鉛といったミネラルを多く含んでいます。
チチカブ
チチカブ太は、豚の乳房とバラ肉の中間に位置する、乳腺の部位になります。希少性が高く脂身感が強いので、なかなかお目にかかれない部位になります。独特なクリーミー感があり、焼き方も表面を陰目が付くほどカリカリに焼くととてもおいしいです。
豚ホルモンの焼き方
コブクロや豚トロなどの豚ホルモンを食べる時、おいしく食べるためには焼き方が大切だといわれています。半生でも焼き過ぎてもおいしく食べられないので、ちょうどいいホルモンの焼き方を調べてみました。
焼き過ぎない
ホルモンを焼くにはコツがいります。焼き過ぎないのが一番ですが、なかなかわかりづらく焦がしてしまうことがよくあります。見極め方は、生のホルモンはトングでつかむと掴みにくいぐらいグニュグニュしていますが、焼くと張り感が出てきます。トングで張り具合を確認しながら焼くと、程よいタイミングがわかります。
炭焼きでの焼き方は、一番火の通る真ん中で焼きます。炎が上がったら網の端に移動させる、また真ん中に移動させるを繰り返します。炎で包まれるとススが付いて風味を損なうので、こまめに移動させるのがおいしく焼く焼き方のコツです。
ホルモンをひっくり返すタイミングもおいしく食べる焼き方があります。いじりすぎや放置しすぎは美味しさが半減してしまします。ひっくり返すタイミングは、片面に程よく火が通り、焼き縮みが起こる直前くらいがベストです。両面の焼け具合が同じくらいで、均等に火が通るように適度にひっくり返すのがポイントです。
なかなか難しいので少し修業が必要ですが、自分の好みに合う焼き方を身に付けられれば美味しいお肉とホルモンを味わうことができます。
茹でてから焼くのもおすすめ
ホルモンには独特の臭いがあります。ホルモンは好きだけれど、臭みが気になるという人も多いです。しかし、少し手間をかけて下処理することで、臭いも気にならなくなり、おいしくホルモンを食べることができます。
ボウルにホルモンを入れミスでざっと洗い流し、ホルモンについている白い脂の部分を取り除きます。大きめの鍋にたっぷりのお湯を沸かし、ホルモンを茹でます。ざるにあげ、ボウルに水がぬるま湯でもみながら洗います。もう一度お湯を沸かし茹で、ざるにあげてもみ洗いします。
少し手間ですが、焼き方にコツがあるように、下処理をすることでおいしくホルモンを食べることができるのです。
豚ホルモンの食べ方
豚ホルモンをおいしく食べるには、焼き方や調理の仕方も大切ですが、やはり味付けも大切です。塩やタレなどホルモンの旨味を引き出してくれる味付けは何でしょう。
塩胡椒で
豚ホルモンを食べるのにさっぱりと食べたいときには塩胡椒がおすすめです。ホルモンの甘みや肉自体の旨味を味わうのに最適です。
ホルモンの中どこの部位が塩コショウと相性がいいのかというと、カシラ・豚トロ・豚タンなどが相性抜群の部位になります。
コブクロやテッポウ、ハツなどは、甘口ダレや味噌ダレ、塩ダレなどにつけて食べるのがおすすめです。
タレに漬け込んで
タレ漬けのホルモンは、初めてホルモンを食べる人やホルモンが苦手な人でもおいしく食べられます。豚ホルモンは、独特の臭みやくせのある部位もあります。下処理をすれば臭みは気にならないくらいになりますが、もし気になるようでしたら、タレに漬け込んで食べてもおいしくいただけます。
タレ漬けのホルモンは、家庭でも料理に使いやすいので、野菜炒めに入れたり、焼きそばの具材や焼うどんなど様々な料理に使うことができます。
コブクロや豚トロの口コミ
コブクロの口コミでは、「コブクロは、うれしい低カロリー。」「コブクロの食感は、コリコリしてるのに歯切れもよく、噛むと独特の甘みがおいしい。」「コブクロって、ビールや日本酒によく合います。」といわれています。
豚トロは、「豚トロって脂がのって、ほんとにトロみたい。」「豚トロ、意外にさっぱり食べられる。」「豚トロって、ハイボールにもよく合います。」といった口コミがあります。
コブクロや豚トロの部位を知ればより価値がわかる!
コブクロや豚トロ、カシラや豚タンなど、様々な部位のホルモンがありますが、どこの部位かわかると栄養素やカロリー、どこの部位が希少性があるなど、ホルモンの価値がわかると食べる楽しみも変わってきます。
ホルモンは、低カロリーのものも多く、豚ホルモンの中でもコブクロは特にカロリーが低く、高たんぱくのホルモンです。しかし、豚トロは豚の部位の中でも群を抜いて高カロリーです。
豚は、肉・内臓ともに高たんぱくで、低糖質なので、積極的にに取りたいのですが、焼肉などでは、ビールやごはんが進むので、食べすぎには注意したいです。しかし、コラーゲンやビタミンも豊富なのでぜひバランスよくおいしく食べていただきたいです。