ウナギのゼリー寄せの味は?本当は美味しいイギリスの伝統料理を調査
『ウナギのゼリー寄せ』という料理を知っていますか?日本でうなぎと言えば蒲焼がメジャーですが、イギリスには『ウナギのゼリー寄せ』という料理があります。ウナギにゼリーなんて美味しいの?と思ってしまいますが『ウナギのゼリー寄せ』とは、果たしてどんな味なのでしょうか?
目次
ウナギのゼリー寄せって何?
『ウナギのゼリー寄せ』。一度名前を聞けば、どんな料理なのかとても気になってしまいます。ウナギということはおかずなのか、それともゼリーというくらいだからデザートとして食べられているのか。そもそも調理法はどのような物なのでしょうか?
イギリスの伝統料理、『ウナギのゼリー寄せ』とは一体どのような料理なのでしょうか?「うなぎとゼリーの組み合わせなんて、味の想像が付かないけど美味しくなさそう」と思っている方が大半でしょう。意外と美味しい?やっぱり美味しくない?早速調べてみましょう!
ウナギのゼリー寄せは、イギリスの伝統料理の一つ
ウナギのゼリー寄せは、18世紀に誕生したイギリス料理。ロンドン、イーストエンドの名物です。当時のテムズ川にはうなぎがたくさん生息しており、安価で栄養のあるうなぎは庶民のスタミナ源として重宝されていました。そして、産業革命の工業化により時間がとられ、簡単に出来る料理ばかり作られた背景とが合わさって出来た料理がこのウナギのゼリー寄せです。
ウナギのゼリー寄せの作り方は?
では、ウナギのゼリー寄せの早速作り方をチェックしてみましょう!「1.レモンとローリエと一緒に、うなぎを煮る2.冷やす」これだけです!うなぎを煮ることでコラーゲンなどのタンパク質が溶け出すので、冷やすことで自然とゼリー状となるのです。ゼラチンを足すレシピもあるようですが、煮て冷やすだけでこの見た目が出来上がるとは驚きです。
ぶつ切りにしたうなぎがなんともショッキングなビジュアルのウナギのゼリー寄せ。日本でうなぎの料理と言えば、うな重やうな丼が定番で捌き方は地方によって腹開きや背開きにします。ぶつ切りにしたうなぎには全く馴染みが無いので、食べるにはちょっと勇気が必要です。果たしてウナギのゼリー寄せの味はどうなのでしょうか?
ウナギのゼリー寄せは美味しいの?
実にシンプルな料理法ですが、味が気になるところです。ウナギのゼリー寄せは美味しいのか?はたまた見た目通り美味しくないのか?ツイッターで、実際にウナギのゼリー寄せを食べた人の感想をチェックしてみましょう。
イギリス伝説のクソマズ飯、ウナギのゼリー寄せ食べてきた…!すごいぞ、2度と食べたくないお味!!みんな複数人でチャレンジしてみて!
— もりた (@masakanomorita) December 3, 2017
お付き合いいただきありがとうございました! pic.twitter.com/A9NnUnDbOk
実際に食べた人からのウナギのゼリー寄せの評価は、どれも低い物でした。見た目も味も良くない伝統料理?何故この料理がイギリスに受け継がれてきたのが不思議に感じてしまいますが、イギリス料理について調べてみるとウナギのゼリー寄せが何故このような料理なのかが分かります。
ウナギのゼリー寄せが生まれたのはイギリス料理の歴史が原因?
イギリス料理とは、基本的に食材に味付けをしない料理です。それは食べる人が、個人個人で好みの味付けをする前提で料理を作っているからです。なのでウナギのゼリー寄せはほぼ味付けをされていません。臭み消しなどの工程も行われていないので、そのまま食べた人には『まずい』と言われるイギリス料理になってしまいました。もしウナギのゼリー寄せを食べる際には、お酢やチリビネガーをかけて挑戦してみましょう!
ウナギのゼリー寄せはデザート?
あの見た目からは想像が付きにくいですが、海外ではデザートとして食べている人もおり、先ほど書いたように、うなぎをぶつ切りにして煮ただけのシンプル料理なので口直しとしても食べられています。
美味しいイギリス料理は無いの?
イギリス料理の基本的な歴史やウナギのゼリー寄せについては分かりましたが、他にもイギリス料理はこういった料理ばかりなのでしょうか。ウナギのゼリーとは違う美味しいイギリス料理は無いのか、調べてみましょう!
ウナギのゼリー寄せが苦手な方にもおすすめ!本当は美味しいイギリス料理
もちろん、イギリス料理は美味しくないものばかりではありません!ウナギのゼリー寄せの見た目は衝撃的でしたが、日本でも馴染みのある人気メニューが実はイギリス発祥の料理であったりします。イギリス料理の名誉のためにも、いくつか代表的な料理を紹介しましょう。
シンプルだけど美味しい!『シェパードパイ』
まずは、シェパードパイを紹介します。『パイ』と名前に付いていますが、パイは使用されていません。牛肉か羊肉の挽肉の上に、マッシュポテトをかぶせて焼いたものです。『コテージパイ』とも呼ばれます。ウナギのゼリー寄せ同様シンプルなレシピですが、味の評判は良好。日本で食べられるお店もあるようなので、興味のある方は試してみてください。
すっかり有名なイギリス料理『フィッシュアンドチップス』
日本でも有名なので、これは知っている方も多いでしょう。イギリスでは、酢と塩をかけて食べられており『マッシィピー』と呼ばれるエンドウ豆を煮込んだものが付け合わせの定番です。客が自分で好みの味付けをする、というのは伝統のイギリス料理らしい特徴です。
実はイギリス発祥のローストビーフ
ホテルビュッフェなどでおなじみのローストビーフも、実はイギリス発祥の料理です。知っている通り、牛肉の塊を蒸し焼きにし、スライスしたものにグレービーソースをかけて頂きます。シンプルながらも素材の味を生かした料理。日本ではいつでも食べられますが、イギリスでは「サンデーロースト」と呼ばれ日曜日のランチに食べるものとなっており、肉の種類もラムやポークなどいろいろな種類があります。
見た目のインパクトはウナギのゼリー寄せ級?『スターゲイジーパイ』
続いては、ちょっと異色のスターゲイジーパイ。『星を見上げるパイ』と可愛い名前ですが、見た目のインパクトはウナギのゼリー寄せくらい大きいです。いくつかバリエーションがあるようですが、魚の頭をパイから突き出すように配置する点は共通。味は「生ぐさい」という意見もありますが、酒の肴にとても合うといいますので、興味のある方は是非試してみてください!
豪華な朝食『イングリッシュ・ブレックファースト』
地域が変われば名前も変わり、「フル・ブレックファースト」などとも呼ばれます。イギリスの典型的朝食で、「コールドミール、パン類、コーヒー類」などで構成される「コンチネンタル・ブレックファースト」にベーコンや卵料理などのホットミールが加わったもの。大変ボリュームがあるので『食べてみたいけど朝ごはんには』という方には、一日中イングリッシュブレックファーストを楽しめるお店もあるのでそちらがお勧めです。
見た目にも美味しいイギリスのお菓子
イギリスのお菓子についてもご紹介します!お菓子と共に紅茶を飲む習慣として知られているアフタヌーンティー。これもイギリス発祥です。アフタヌーンティーといえば、三段のティースタンドを思い浮かべる人も多いでしょう。まずはそのスタンドとセットとも言える、スコーンから紹介します。
ジャムやクロテッドクリームと共に楽しむスコーン
そのまま食べても美味しいスコーンですが、イギリスでは半分に切って間に苺ジャムと「クロテッドクリーム」を挟む食べ方が一般的。聞きなれないクロテッドクリームとは、生クリームとバターの中間のような物です。このようなスコーン、紅茶を一緒に楽しむスタイルは『クリームティー』と呼ばれ、それにサンドイッチなども付いたスタイルを『アフタヌーンティー』と呼びます。
バターの風味が美味しいショートブレッド
ショートブレッドの『ショート』とは、「短い」という意味ではなく「サクサクした」という意味。(ショートケーキのショートと同じです)小麦粉・砂糖・バター・塩のみで作られる、シンプルながらもバターの風味と程よい塩分が紅茶に合うお菓子です。今では紅茶のお供として親しまれていますが、昔はとても高価でお祝いの時などに食べる、特別なお菓子でした。
熟成して更に美味しいクリスマスプディング
最後にクリスマスプディングを紹介します。プディングと名に付きますが、ドライフルーツがたっぷり入ったケーキと言った方が近いです。伝統ではクリスマスの約5週間前に仕込むのが習わしで、クリスマスに食べるまで熟成させておきます。生地はみっちりしており、濃厚な味わいが特徴です。
『ウナギのゼリー寄せ』などが目立ってしまうけど
『ウナギのゼリー寄せ』などのインパクトの強い料理の方が話題になりがちですが、イギリス料理にも美味しい物はたくさんあります。普段好きで食べている料理が実はイギリスの物、なんていう事もあるかもしれません。日本でもイギリス料理が楽しめる店があるので、気になった方は一度試してみてはどうでしょうか。もしイギリスに行った際には、ウナギのゼリー寄せにはチリビネガーなどをかけて頂きましょう!