アフリカの食べ物/料理20選!タジン鍋やクスクスはアフリカグルメ?

アフリカは世界中の土地の20%という広大な大陸に、50以上の国があります。赤道直下の中央から地中海沿岸の北側、大西洋インド洋の間の南側、そこに広大な砂漠や古代文明を築いたナイル川などが流れるなど、土地としても地域ごとに食べ物の違いがあります。ルワンダコーヒーも有名ですが、ルワンンダは乾燥しやすい地帯で雑穀を使った質素な料理や、熱帯では果物、肥沃な土地では野菜を使ったり、野生動物の肉料理など幅広いものがあります。アフリカの歴史的背景と合わせて独自の食べ物文化が広がっています。

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目次

  1. 1アフリカの現地で有名な食べ物を大紹介!
  2. 2アフリカの食べ物/料理【肉料理】
  3. 3アフリカの食べ物/料理【野菜料理】
  4. 4アフリカの食べ物/料理【スープ・煮込み・鍋料理】
  5. 5アフリカの食べ物/料理【米・パン・雑穀】
  6. 6アフリカ料理の特徴について
  7. 7アフリカに行けば未知の食べ物に出会える!

アフリカの現地で有名な食べ物を大紹介!

アフリカというと、広大な大陸や野生動物、多様な民族と文化といったイメージがありますが、食べ物というと思いつくものは、あまり多くはありません。ですが、アフリカは、独自の食文化を持つ地域や植民地だった歴史から各国の食文化を受け入れている地域などさまざまな料理がみられます。そんなアフリカの有名な食べ物を紹介します。

アフリカの食べ物/料理【肉料理】

アフリカでは、沿岸部では魚も食べますが、内陸部では肉を食べることが多くあります。肉も牧畜しているものもありますが、野生の動物を食べる地域もあり、アフリカならではの肉料理があります。

ケバブ

「ケバブ」はイベントや行楽地などでキッチンカーで販売していることもあり、食べたことのある人の多い料理の一つです。四角にカットした肉を串に刺して焼いたものをケバブといいます。肉には、食欲をそそるような香りのスパイスをまぶしてあるので、肉の臭みを感じることなく味わうことができます。

ケバブは日本の焼き鳥のようにそのまま食べるよりも、パンのような生地に挟んだり、カットした野菜やヨーグルトソースと一緒に食べることが多いです。地域によっては、肉だけでなく、魚や野菜でも焼いたものの総称としてケバブが使われることもあります。

串刺しのものだけでなく、スパイスで味付けした肉を重ねて大きなかたまりにして、回転させながら焼いたドネルケバブもあります。
 

ハマムマッハシ

ナイル川の恵みにより古代文明が花開いたエジプトでは、イスラム教徒が多いので豚肉料理ではなく羊、牛、鶏肉を使ったものが多く、有名なものは「ハマムマッハシ」というハト料理です。ハトの肉をそのままグリルして、雑穀の上に乗せて食べるものもあれば、ハトのお腹にスパイスを混ぜたお米を詰めて蒸し焼きにする料理もあります。

スヤ

「スヤ」はナイジェリアのおつまみの定番と言える料理で、網焼きした羊肉を炒めたものです。臭みの気になる脂肪分は取り除いて、スパイスとあわせて炒めたものや、羊肉だけを痛めて、生の玉ねぎスライス、スパイスやピーナッツを砕いたもの、果物果汁などと和えたものなどがあります。

屋台でも食べることができ、お店や作る人によっては羊肉の代わりに牛肉やヤギの肉を使ったスヤもあります。

ゲームミート

ナミビアなどの南アフリカのサバンナ地帯などの野生動物の肉料理を総称して「ゲームミート」といいます。シマウマ、ダチョウ、インパラなど狩りをした野生動物の肉料理で、ステーキのようにシンプルな味つけをしています。肉の質感をストレートに感じられます。

どんな肉かは料理になっていると分かりませんが、動物も自然のものを食べているので臭みが少なく、柔らかいものもあります。スパイスなどを上手く合わせているので、ステーキ感覚で食べやすい料理です。

ミシュカキ

アフリカ中部の内陸国のルワンダでは肉を焼いたものを「ミシュカキ」といいます。フランス語では「ブロシェット」で、串焼きの肉はこちらを使うこともあります

ルワンダは香辛料をあまり使わずに、雑穀などを主食としていて、このミシュカキは牛肉やヤギなどの肉に塩、にんにく、カレー粉といった程度の味付けをして寝かせたものを串に刺して焼くだけです。食べる時に、唐辛子オイルなどを使うこともあります。

アフリカの食べ物/料理【野菜料理】

アフリカでは葉物野菜よりも、イモ類といった乾燥しやすい土地でも育ちやすいもの、トマト、オクラなど暑く標高の高い地域で育つものといった野菜が料理によく使われます。

イリオ

ケニアの人たちのソウルフードともいわれるのが「イリオ」です。グリーンピースなどの緑の豆と合わせたマッシュポテトやポテトサラダのことで、煮込み料理と合わせて食べられます。イリオそのものは、塩こしょう程度のシンプルな味付けなので、豆、野菜を煮込んだ濃い味のものと合わせています。

ブリック

チュニジアの料理「ブリック」はアフリカ風春巻きともいわれるもので、ジャガイモや玉子を包んだ揚げ春巻きのような食べ物です。春巻きは棒状のものが多いですが、ブリックは四角い皮の中央にジャガイモ、ツナ、卵といった具材をのせて、三角に折り畳んで揚げています。

ジャガイモにスパイスで味付けをしていたり、卵を一緒にいれることで、お皿の上で切ったときに、黄味がとろりとでてくるので、それをソースのようにして味わいます。揚げてあるので、手軽に屋台のような屋外でも食べられるスナック感覚のものも親しまれています

キャッサバ

アフリカのイモ類の一つに「キャッサバ」があります。タピオカの原料でもあり、米や麦などが育ちにくいアフリカで、栄養の少ない土でも育つことから主食として食べられることも多く、ルワンダではイモの部分は蒸して、葉っぱは長時間をかけて煮て調理したものを食べています

キャッサバの粉をお湯で練って作る餅のような食感のものは「ウガリ」といって、キャッサバの葉を使ったスープをつけて右腕だでは食べられています。ナイジェリアでは、同じキャッサバから作ったものを「フフ」といって、ルワンダよりも野菜や肉を数種類使ったスープにつけて食べます。
 

イフィリティ

アフリカの中でもルワンダで主食のようによく食べられているものが、ジャガイモです。その中でも「イフィリティ」という揚げたポテトは、そのままでも付け合わせでも良く食べられてています。「チップス」と言うこともあり、ルワンダのランチはビュッフェスタイルがほとんどで、そこには必ずといっていいほど、イフィリティがあります。

アロコ

アフリカでは果物としてバナナを食べるよりも、メイン料理になったり付け合わせとして焼いたり揚げたりして野菜のような扱いで食べています。その食用バナナをプランテンといって、揚げたものを「アロコ」といいます。コートジボワールではおやつとして食べられることもあれば、肉料理と合わせて食べられることもあります。

アフリカの食べ物/料理【スープ・煮込み・鍋料理】

アフリカ料理のメインの食べ物は焼くということの次に、煮込み料理が多いです。水分の多いスープよりも、野菜や豆類をたっぷりと具材として、少量の水分で煮込みとろみのあるものが目立ちます。

ワット

エチオピアの言葉で「ワット」は、野菜や肉、豆類などを辛く煮込んだ料理のことです。もとは「惣菜」という意味ですが、料理を指す時には、とろりとしたカレーやシチューのようなものです。インジェラというクレープのようなものがセットとして出されるので、それに包むようにして、子どもから大人まで食べています。

使う香辛料の違いなどで、辛いもの、そうでないものもあります。ラム肉を赤唐辛子と合わせて柔らかく煮込んだものを「イェベグ・ワット」、鶏肉を使ったものは「ドロ・ワット」、豆のものは「クック・ワット」と言います。
 

タジン

日本でも知られるようになった「タジン」ですが、北アフリカ地域の鍋料理のことです。山のような形をした陶製の独特の鍋を使って、肉と香辛料と合わせた野菜を少量の水と合わせて煮込み、鍋の独特な形状で蒸すようにすることで、貴重な栄養をしっかりととれて、大切な水も少量ですむために今でも広く作られています

マフェ

アフリカのシチューのような煮込み料理に「マフェ」があります。マフェの特徴はピーナッツをペーストにしているところで、ここにトマトを合わせてベースのソースを作り、スパイスなどで味付けをしています。

アフリカの西側のセネガルの料理で、お米にこのマフェをかけて食べるスタイルは、カレーライスのようでもあり、日本にも馴染みのある食材を使った食べ物なので、口にしやすい料理です。

ムアンバ

アフリカ南西部のアンゴラで良く食べられますが、南アフリカで食べやすく美味しい料理として有名なのが「ムアンバ」です。肉や魚と野菜を使ったシチューのことで、カレーを作るようなイメージで手軽に作ることができ、ピーナッツバターを使ってコクをだしたり、地域によってはレモンを加えてさっぱりと仕上げます

鶏肉を使ったチキンムアンバが定番で、おしゃれなレストランでは、雑穀入りの米を炊いたものと合わせることもありますがキャッサバを練ったウガリなどとも合わせて食べます。

ポイキ

南アフリカを代表するような家庭料理が「ポイキ」で、大きな鍋で野菜や肉などを煮込むシチューのような食べ物です。鍋で直接、肉を炒め、たくさんの野菜をいれてワインを注ぎ炒り得て、グツグツと煮込みます。魚や果物果汁を加えることもあります。

アフリカの食べ物/料理【米・パン・雑穀】

アフリカでは観光地となっているような地域では、パンや米も食べられますが、多くが雑穀といわれるものです。乾燥した土地でも育ちやすく、栄養成分も豊富な雑穀類は、蒸したり粉にしたりして食べられています。

コシャリ

エジプトでポピュラーな定番料理といえば「コシャリ」で、お米や雑穀、マカロニといったものに、レンズマメを混ぜて炊いたものに、トマトソースをかけて食べます。ニンニクや玉ねぎなどの野菜を混ぜるなど、作る店によって味や食感が異なりますが、「混ぜる」という意味の「コシャリ」はご飯のごちゃ混ぜりょるいということです。

コシャリは、トマトソースで味わい、その後に唐辛子ベースのソース、レモンベースのソースなどをかけて味を変えて味わうこともできて、日本でいうとラーメンのような存在でもあります。店ごとの味わいがあり、アフリカ、特にエジプトの人は好みのコシャリを出すお店を知っていて、そこに通っている人も多いです。
 

アギディ/カファ

「アギディ」は、ナイジェリアとその周辺地域に広まっている国民食ともいえる主食です。同じものを違う言語では「カファ」とも呼ばれますトウモロコシを粉にしたコーンスターチのようなでんぷん質から作った、プルプルとしたゼリーのようなものです。

辛めのソースをかけただけで食べることもありますが、食べ物としてはご飯に近く、シチューや煮込み料理などと合わせて食べることが多いです。白いふんわりとしたパンのようでもあり、食感はプリンのようでもある食べ物です。

インジェリ

「インジェラ」はワットというカレーのような煮込み料理を食べる時に、ちぎって包んで食べるクレープ生地のような主食です。エチオピア流のスチームブレッドで、テフおいう雑穀を粉にして、水で溶き発酵させて薄くして焼いているので、表面には発酵の小さな気泡があります。

インジェラだけを味わうと発酵の香りと酸味が感じられてあまり美味しいものではないですが、そこに辛味のあるワットなどを包んで食べると、辛みとインジェラの酸味がほどよく混じり、美味しく味わえます

マンダジ

ケニア風の揚げたパンを「マンダジ」といい、地域によっては「マハムリ」とも呼ばれます。砂糖が高価なケニアでは、砂糖を少しだけいれて塩も加えてることで甘さを引き立てています。コーヒーと合わせて、朝食にしたり、おやつとして食べたりします。

揚げることで外はサクッとして中はふんわりとしています。オーブンで焼くこともあり、その場合はクッキーのようになって、よりチャイと合う素朴なお菓子のような味わいがあります。

クスクス

アフリカだけでなくヨーロッパでも広く食べられている「クスクス」は、最少のパスタともいわれるもので、固い小麦を粉末にしたものを蒸したものです。発祥は北アフリカ地域とされていて、植民地時代を経てヨーロッパにも広まった料理です。

アフリカでは煮込み料理と合わせて主食としてだけでなく、果物や砂糖を合わせて甘いデザートのような食べ物のクスクスもあります。

 

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アフリカ料理の特徴について

アフリカの代表的な料理を紹介してきましたが、アフリカ全体からみたアフリカ料理の特徴をまとめます。地域ごとの特性や、歴史的背景、地理的や気候的な条件の基で、アフリカの中でも地域ごとの独特の料理文化がみえてきます。

アフリカの食文化は多彩

アフリカは大きな大陸であり、気候も赤道直下の熱帯雨林、砂漠気候、地中海性気候などエリアによって特徴が異なります

そうした自然条件の基で、古代ローマ帝国やイスラム文化の影響を受けたアフリカ大陸北部、アラブ商人が持ち込んだ文化の影響が強い東アフリカ、大航海時代や奴隷貿易の時代を経た西アフリカ、先住民の食文化に植民地化した白人文化が混じった南アフリカと、多彩な食文化があります

ルワンダやモロッコなど地域で特徴がある

東アフリカに位置するルワンダは、アフリカで最も人口密度の高い国で、牧畜民系の王が農耕民を支配していた時代から、植民地時代を経て独立しました。高地で栽培されているルワンダコーヒーが有名ですが、料理は雑穀を主としたシンプルなものが多く、気候から果物は育ち、バナナ、アボカド、マンゴーなどの果物で栄養を補っています。

アフリカ料理の中でも、日本でも目にする機会のある料理にモロッコ料理があります。モロッコのある地中海沿岸の北アフリカは、特に多種多様性の食文化地域です。同じ料理が地域で呼び名が違ったり、一つの料理名が国が変わると全く違う呼び名だったりします。その中でモロッコではじっくりと調理するなど、洗練した料理文化が育まれています

アフリカの食材で欠かせない雑穀

アフリカ料理で欠かせない食材に雑穀があります。これは乾燥しやすい地域でも栽培できるということと、雨が少ない年でも最低限の収穫量を確保できるために、農耕民族にとっての主食となっています。雑穀を粉にして茹でる、焼くなどして、お粥のようであったり、クレープ生地のようにしたりして、加熱した野菜や果物と合わせて食べる料理が多いです。

果物を加熱することも

アフリカ料理で雑穀と合わせて欠かせない食材に、「プランテン」もあります。プランテンは、糖分の少ない硬いバナナで、皮をむいてそのまま食べる果物としてのバナナよりも青いものです。

ルワンダなどの暑い地域では、このプランテンが主食となっている地域もあって、一年を通じて収穫できること、炭水化物に食物繊維、カリウムといったミネラルを含むことで、良質な栄養源となっています。

熟したプランテンは、バナナと同様に生食することもありますが、蒸す、炒めるといった調理法が多く、揚げてチップスやフライのようにする食べ方もあります。丈夫で大きな葉も、蒸し料理をするために包んだり皿として活用し、茎部分も料理に使うなど、果物というよりも野菜や穀類に近い扱いをしています。

アフリカに行けば未知の食べ物に出会える!

アフリカにはさまざまな食べ物があります。地域ごとに食文化が異なり、ルワンダのように質素だけれど、果物から栄養補給をしているところもあれば、植民地時代の影響を受けて、世界的にも有名な料理を作るところもあります。意外と日本人の口に合うものもあるので、アフリカならではの食べ物に出会ったら口にしてみてください。

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