2019年03月19日公開
2024年09月08日更新
菊芋(キクイモ)の食べ方と栄養!効能や下処理方法も紹介
菊芋(キクイモ)にはイヌリンという栄養成分が豊富に含まれています。そのイヌリンの効能は便秘、糖尿、ダイエットに悩んでいる人にも魅力的な食材です。その菊芋の食べ方や栄養について調べていきます。菊芋の下処理の方法と生で食べるのか?加熱して食べるのが美味しいのか?などの食べ方、菊芋の保存方法には冷蔵と冷凍のどの方法でより有効な使い方ができるかなどを調べてお話します。
菊芋の食べ方や栄養について知りたい!
菊芋はみためは生姜に似ているゴボウの香りのするキク科の植物です。菊芋にはとても重要な栄養成分であるイヌリンが含まれています。その効能には便秘解消などがあります。
菊芋の食べ方にも色々あり生で食べるのがいいのか?加熱して食べるのがいいのか?保存方法は冷蔵・冷凍のどちらが有効な使い方なのかなどを調べてお話していきます。
菊芋とは?
菊芋とは北アメリカ原産のキク科の植物です。菊芋の学名はヘリアンツス・ツベロススといいます。菊芋のヘリアンツスの意味は太陽の花でツベロススは塊茎状です。
菊芋の花は秋に美しい花を咲かせてから霜が降りるくらいの寒い時期に菊芋が大きくなっていきます。菊芋は太陽の花と言われるくらいなので太陽さえあればいいので少しくらい乾燥するという使い方でもなんら問題はありません。夏になると芽が伸びてくるので冷蔵保存がおすすめです。
菊芋の特徴
菊芋の特徴には栄養素が多く含まれています。その栄養素の多くはイヌリンです。菊芋にはイヌリンの他にポリフェノール、ビタミン、酵素、ミネラルも含まれているので栄養価の高い食物といえます。
菊芋の主成分であるイヌリンには水溶性食物繊維が多く含まれるので便秘で悩んでいる人にもうれしい作用があります。
どんな味?
菊芋の味はどんな味なのか?みためから考えると生姜なのかな?とか、匂いはゴボウに似ているので味も似ているといわれています。
菊芋の食感はサクサクしているので一番近い感じは蓮根の味に似ているようです。サクサクで味があまりしないのであれば酢の物・煮物・揚げ物にしても好きな食べ方で楽しんでいけます。
生でも加熱しても食べられる
菊芋は栄養成分のイヌリンを効率よく食べようとしないのであれば生でも食べることはできます。その場合、酢漬けや醤油漬けなどの食べ方が美味しいのでお勧めです。
漬物にする場合は菊芋の皮をむく必要がありません。菊芋は温めてもおいしく食べられます。加熱した菊芋の食べ方はポリフェノールが増えるため嬉しい効果が望めます。
菊芋の栄養と効能
菊芋の栄養成分にはイヌリンがあります。菊芋にはそのイヌリンが60%近く含まれています。
菊芋にはポリフェノール、ビタミン(βカロチン、ビタミンB1,ビタミンB2,ニコチン酸、ビオチン、アスコルビン酸)、プロテイン、ミネラル(カリウム、ナトリウム、マグネシウム、カルシウム、リン、鉄、マンガン、銅、亜鉛、セレン)など多くの身体に必要な栄養成分が含まれているので有効な使い方ができます。
イヌリンが豊富
菊芋に含まれるイヌリンは水溶性食物繊維です。イヌリンは果糖が30個ほどつながっている多糖類なので分解することで果糖となります。
イヌリンの分解に必要なのは乳酸菌、ビフィズス菌です。そのことから大腸まで届いた乳酸菌、ビフィズス菌がイヌリンと反応して増えることで便通を良くするという食べ方以外にも腸活という使い方もできます。
便秘改善効果
菊芋に含まれているイヌリンは食物繊維というのもあり腸の中で糖や脂肪を絡めた食べ方をすることでゆっくりと消化していきます。
そのイヌリンは大腸に入ることで乳酸菌やビフィズス菌などの腸内細菌を増やしていくことで便を柔らかくするので便秘症状を改善していきます。便秘が解消していくとデトックス作用の使い方により生活習慣病になりにくいという報告もあります。
血糖値の上昇を抑える
菊芋の栄養成分であるイヌリンで水溶性食物繊維を多く含んでいます。その水溶性食物繊維は便秘解消になるとともに血糖値の上昇を抑えるという効能があります。
食物繊維の働きには糖や脂肪を絡めてゆっくりと消化していくので食後の急激に血糖が上がるのを緩和していくと考えられるからです。血糖が上がりにくくなることは糖尿病の食事療法の際の使い方としても有効な菊芋の食べ方といえます。
糖尿病の予防に
菊芋に含まれているイヌリンは食物繊維なので糖や脂肪を絡める食べ方によりゆっくりと消化するので食後の急激な血糖上昇を抑えることができます。
菊芋を食べることで大腸の善玉菌が増えて小腸も膵臓も元気にしていきます。膵臓が元気になることで血糖値の変動が緩やかになって満腹中枢を刺激することもあり食べ過ぎを防止するだけではなく糖尿病の予防になる使い方があります。
ダイエット効果
菊芋に含まれているイヌリンの効能には血糖値を上がりにくくすることで糖尿病予防となります。水溶性食物繊維を含んでいるので便秘予防にもなります。
その2つの効能からもダイエット効果があることが分かります。菊芋の食べ方によっては血糖値の変動が穏やかになり空腹感がなくなります。空腹感がなくなる食べ方をすることで食べ過ぎ防止となり体重のコントロールも楽なものになります。
菊芋の下処理方法
菊芋は生姜のような芋です。みた感じは生姜に似ていますがゴボウの仲間です。生でたべてみると味もごぼうに似ています。
菊芋は生姜のように皮が非常に薄くて皮ごと食べることができます。菊芋の栄養成分を損なわないためにも冷蔵保存して取り出したものを下処理することをお勧めします。菊芋の下処理と皮の剥き方について調べていきます。
菊芋は下処理が必要?
菊芋は皮が薄くて皮ごと食べることができます。そのため菊芋の下処理は比較的簡単で菊芋についた泥を良く洗い落として芽や赤くなっているところを取り除くことで下処理が完了します。
菊芋には面倒な下処理は必要ないといえます。ただ下処理の際に長い時間水につけたりするとイヌリンの栄養成分が流れてしまうので注意が必要です。
菊芋の皮の剥き方
菊芋は皮が非常に薄いので皮ごと食べることが多いのですが煮物などでは加熱しても皮が口に残ってしまうこともあるため菊芋の皮をむくときがあります。菊芋の皮は亀たわしなどを使ってすり落としたり少し加熱するとじゃがいものように指で剥くこともできます。
菊芋の食べ方レシピ
菊芋の栄養成分であるイヌリンは水溶性食物繊維なので洗いすぎたりさらし過ぎたら栄養成分が減ってしまいます。そこで料理をするときは水気を十分に切ってから調理してください。
菊芋はそれ自身にあまり味はありませんがサクサクとしている食感もあったり、加熱することでホクホクした食感を楽しめたりします。菊芋の食べ方やレシピについてお話します。
菊芋チップス
- 菊芋
- 揚げ油
- 塩
- 菊芋を十分に洗ってから薄くスライスして軽く水にさらしてからキッチンペーパーなどで十分に水気をとります。(あらかじめ冷凍保存している菊芋も使用可)
- 170℃くらいに熱した油でカリカリになるくらいに揚げてから油を良く切ります。
- 揚げた菊芋を器に盛ってから塩を軽くふったら出来上がり。
菊芋ご飯
- 米
- 菊芋
- だしパック
- 酒
- 塩
- 米をといでからだしパックとともに30分以上水に浸けます。
- 良く洗ってタワシなどで皮をむいた菊芋を角切りします。
- 浸けているコメに酒、塩を入れて水かげんと整えて菊芋を入れて炊きます。
- 炊きあがった菊芋ご飯にお好みで刻み生姜を混ぜ込めば出来上がり。
菊芋のきんぴら
- 菊芋
- 蓮根
- ごま油
- つゆだし
- ごま
- 菊芋の下処理をしてから薄くスライスします。
- 蓮根の皮をむいてからスライスします。(変色防止のために少し酢水に浸けます)
- フライパンにごま油をしき菊芋と蓮根を入れてしっかりと炒めます。
- 菊芋と蓮根を加熱しつゆ出汁を入れて味を整えていきます。
- 器に盛ってから胡麻をふりかけたら出来上がり。
菊芋の保存方法
菊芋の保存方法にはいろいろあります。菊芋の栄養成分のイヌリンを保つために土をつけたまま冷蔵庫で保存するのがいいそうです。
長期保存していくためには菊芋の特性の土に埋めておくことで自然な状態で生き続けるので地面が凍らない状態の土に埋めるという保存方法もあります。その他に冷蔵・冷凍保存などの方法があるのでお話していきます。
生の菊芋は冷蔵保存で
長期保存が可能な菊芋ですが夏を超える場合などは土に埋めることでどうしても芽が出てきてしまうので皮をむいてから冷凍保存します。
菊芋についている土を落とさないで新聞紙などにつつんで冷蔵庫で保存すると長持ちします。常温で保存は可能ですがじゃがいものように目が出てしまうので注意が必要です。
キクイモチップスは冷凍可能
菊芋をスライスして乾燥させるとキクイモチップスになります。そのキクイモチップスは乾燥させているのもあり水溶性食物繊維・ビタミンB2・タンパク質などの栄養成分が増えます。
キクイモチップスの保存方法は冷凍保存することにより1年もの間摂取することが可能となります。キクイモチップスはおやつとして食べ方だけでなく、フライパンでいることで菊芋茶としても楽しめます。
菊芋の食べ方を学んで栄養を摂り入れよう!
菊芋には栄養成分としてイヌリンがたっぷりと含まれています。イヌリンには水溶性食物線維が含まれているので効能として便秘改善、糖尿病予防、ダイエット効果も期待されます。
水溶性食物繊維は水や酢に溶け出してしまいイヌリンの成分が減ってしまうので注意が必要です。乾燥した菊芋は冷凍保存も可能なので通年にて色々な食べ方を楽しむことができるので菊芋の栄養を十分に摂りこんで健康な生活を送っていきましょう。