ホタルイカの旬の時期・季節はいつ?名産地の富山や選び方も紹介!
ホタルイカは、全身が青白く幻想的に光る不思議な生き物です。名産地として富山県が有名で、旬の時期や季節にはたくさんの観光客が訪れます。今回は、ホタルイカについて徹底調査します。ホタルイカはどんなイカなのか?名前の由来や味わい、旬の時期や季節、漁の時期は?富山での旬の時期の刺身や、富山湾で夜のホタルイカ見学など名産地ならではの豆知識、ホタルイカの選び方や調理方法などを紹介します。
ホタルイカとは?
どんなイカ?
ホタルイカは、軟体動物類のホタルイカモドキ科ホタルイカ属に分類され、深海に生息しているイカです。ホタルイカの大きさは雄は4cmから5cm、雌は5cmから7cm、重さ10gと小型のイカです。日本海を中心に回遊しており、日中は沖合の水深200mから600mあたりで生息しており、夜になると水深の浅い30mから100mあたりに浮き上がってきます。
生息地や味
ホタルイカほ主な生息地は、日本海を中心に太平洋側の一部にも分布しています。ホタルイカの主な産地としては新潟県沖から山陰沖にかけてで、雄と雌は11月から2月に交接を済ませ、産卵のために3月から6月に群れをなして富山湾へ押し寄せてきます。
ホタルイカは味について紹介します。ホタルイカは一般的な食べ方は、丸ごと茹であげる釜あげでいただきます。ワタに含まれる丁度よい甘みと塩加減が抜群で、とても美味しい食材です。富山では、旬の時期の産卵期には丸々と太った雌のホタルイカの刺身が楽しめ、新鮮で歯応えのよい甘味のあるホタルイカを、生姜醤油でいただきます。
名前の由来
ホタルイカの名前の由来について紹介します。ホタルイカは以前、「コイカ」または「マツイカ」とも呼ばれていましたが、明治38年に東京大学教授の渡瀬庄三郎博士が「ホタルイカ」と命名しました。富山県に光を放つイカがいることを耳にした博士は、研究をはじめ、ホタルのように美しい光をみてホタルイカと命名されました。
ホタルイカの旬の時期
一年しか生きられないイカ
ホタルイカは、一年しか生きられない年魚です。ホタルイカだけでなく、イカの仲間は、ほとんどが一年で成長し死んでいきます。しかし、巨大になるダイオウイカなどは、冷たい深海に生息しており、生態がよくわからず、寿命が一年と確定されていません。
ホタルイカの雄は、11月から2月に交接をすると、ほとんど死んでしまいます。交接をすませた雌は3月から6月にかけ、産卵期になると夕方から夜中にかけて浅瀬へ浮上し産卵をします。夜が明けると、潮の満ち引きによって海に戻れなった、たくさんのホタルイカが浜辺に打ち上げられています。これを「ホタルイカの身投げ」と呼び、富山では春の季節によく見られる光景です。
旬の時期や季節
ホタルイカの旬の時期は産卵期の3月から6月頃といわれ、季節でいえば春から初夏にかけてです。産卵のため富山湾にやってくるのは、お腹に卵がある雌で、丸々と太っており、一年の中でも一番美味しいといわれる旬の時期です。
漁をする季節
ホタルイカの漁をする季節は、産卵期にあたる春から初夏にかけてです。富山県の場合、産卵のために富山湾内に入ってきたホタルイカを定置網で漁獲します。3月になるとホタルイカ漁が解禁され、一斉にホタルイカの定置網漁がはじまります。富山産のホタルイカが名産なのは、鮮度の良さと、特別天然記念物に指定されているホタルイカ群遊海面の美しさです。
ホタルイカの定置網漁が行われているのは富山県だけです。そのほかは、底引き網漁で漁獲されます。底引き網漁は、袋状の網を海に入れ船で引っ張り、網で魚を取る魚で、ズワイガニ、甘えび、アカガレイなどのほか、ホタルイカもたくさん漁獲されます。
ホタルイカの名産地や豆知識
富山での刺身とは?
ホタルイカの名産地・富山で刺身をいただけきましょう。ホタルイカは、獲れたてを食べることができません。ホタルイカには、旋尾線虫という寄生虫がいるものが多く、獲れたてを生で食べるとアニサキス症に似た症状を起こす危険があるためです。ですので、浜辺に打ち上げられたホタルイカを生で食べるのは大変危険です。
富山のお店などで出されるホタルイカの刺身は、冷凍して一定時間おいて旋尾線虫を死滅させたものが提供されています。旋尾線虫は、-30℃の低温で4日以上、または-40℃で40分以上の冷凍すると死滅するので、その処理を済ませた安全なホタルイカをいただくことができます。また、獲れたての場合は、内臓を取り除いて胴と足だけを刺身にしたものが提供されています。
富山湾で夜のホタルイカ見学
ホタルイカの旬の時期で産卵期にあたる3月から5月には、産地である富山湾で定置網漁が解禁され、浜は活気づきます。また、特別天然記念物に指定されているホタルイカ群遊海面という、有名産地富山湾ならではの風物詩が楽しめます。
ホタルイカ群遊海面は、旬の時期の産卵期の夜に見られる現象で、神秘的に青く光るホタルイカの姿を見ることができます。浜辺には打ち上げられたホタルイカが連なるように青く輝きます。また、ホタルイカ海上観光いうイベントが3月下旬から5月上旬まで開催され、ホタルイカ漁を観光船から見学することができます。夜明け前に出港し、幻想的に光るホタルイカや漁の様子を間近で見ることができます。
実は漁獲量一位の兵庫県
ホタルイカといえば富山県の名産ですが、実は漁獲量一位は兵庫県です。兵庫県のホタルイカ漁は、底引き網で漁をするため、一度に多くのホタルイカを漁獲することができます。中でも有名産地の浜坂港は、ホタルイカの漁獲量が全国トップクラスの水揚があり、浜ほたるという船内でパック詰めされた名産品もあります。
これに対し、富山県では産卵のために富山湾内に近づてきた旬の時期のホタルイカを定置網漁で漁獲します。解禁される時期も決まっており、ホタルイカを取り過ぎないようにしています。このように、漁法の違いにより、兵庫県の方が漁獲量が多くなっています。
ホタルイカの選び方
生の場合は透明で艶と張り
ホタルイカの選び方を紹介します。ホタルイカは旬の時期を問わず、通常は火を通して販売されているので、生で販売されているのは珍しいです。しかし、旬の時期になると、有名な産地では、少しですが生のホタルイカが出回ります。
生のホタルイカの選び方ですが、一番のポイントは身が透き通っていることです。内臓が透けて見えるくらい透き通っており、なおかつ艶と張りがあるものが新鮮なホタルイカです。目玉もきれいに澄んでいるものを選びましょう。選び方のポイントは、生ですので新鮮なものしか買わないことです。
生を避けるべき?
旬の時期を問わず、生のホタルイカには、旋尾線虫という寄生虫がいる可能性があるため、獲れたての生のまま食べることはできません。旋尾線虫は、-30℃の低温で4日以上、または-40℃で40分以上の冷凍すると死滅するので、冷凍することにより生で食べることができます。また、身や脚が白っぽく、発光部分が茶色いものは避けましょう。
釜揚げは大きく胴がふっくらしたものを
ホタルイカを釜揚げでいただく場合の選び方を紹介します。釜揚げする場合は、ホタルイカが大きく胴がふっくらしたものが選び方のポイントです。旬の時期のホタルイカには艶と張りがあり、身が丸々としているほどミソがよく詰まっているといわれており、選び方の重要ポイントです。
ホタルイカの調理方法
刺身
ホタルイカの調理方法を紹介します。まず、刺身でいただく調理方法ですが、ホタルイカを自分で釣ったり、捕まえたりすることはないと思いますので、スーパーなどで買ってきたホタルイカの調理方法を説明します。
ホタルイカの足を抜き、内臓、目、口を取り、胴の軟骨も取り除きます。さっと洗って水気を切り、器に盛り付ければできあがりです。生ホタルイカは腐敗が進みやすいので、購入したらすぐに調理してください。
ボイル
ホタルイカの調理方法・2つ目は、ボイルしていただく方法です。ボイル、つまりホタルイカを釜揚げする調理方法です。生のときに目玉を取り、鍋に湯を沸かし塩を入れます。湯が沸騰したら、ホタルイカを入れ、再沸騰したら湯を切ります。アツアツのホタルイカの釜揚げのできあがりです。一番簡単で、一番安心でき、ホタルイカの美味しさ堪能できるおすすめの調理方法です。
臭みの取り方
ホタルイカの臭みの取り方を紹介します。臭みの取り方・1つ目は、さっと湯がく方法で、さっと湯がくと臭いが取れることがあります。2つ目は、氷水にさらす方法で、水の中に生臭みの元が溶け出で、臭いが取れることがあります。3つ目は、お酒につける方法で、生臭い成分をお酒が蒸発させてくれます。
ホタルイカの鮮度抜群なものを富山で食べてみよう!
いかがでしたか?ホタルイカについて紹介しました。ホタルイカをいただくなら、やはり旬の時期に名産地の富山で味わうのがおすすめです。春の季節のホタルイカは産卵期にあたり、一年で一番美味しい旬の時期です。ホタルイカ海上観光で幻想的なホタルイカを見学し、鮮度抜群なホタルイカをいただきましょう。