ホタルイカのカロリー・糖質は高い？低い？太らない調理法はボイル？

お酒のつまみに最適なホタルイカは、富山湾の神秘とも呼ばれるイカです。日本でホタルイカが生息してるのは新潟県沖から山陰沖の日本海だけで回遊性の1年魚です。コイカやマツイカの別名を持つホタルイカは、体長が4センチから7センチ程度、重さが10g程度の小さいイカです。富山湾はホタルイカの産卵の場所です。回遊はしますが、一年に一回富山湾に集まり、産卵します。富山県独特の現象から富山湾の神秘なのです。

ホタルイカはその名の通り蛍のように発光するのが特徴です。全身に700～1000個ある発光器から青や緑の光が放たれます。外敵に対する威嚇、幻惑、仲間とのコミュニケーション、餌寄せなどの為に発光しますが、何万匹のホタルイカが発行する姿は幻想的です。

ホタルイカが富山湾に集まりますが、そこではホタルイカの珍しい現象がみられます。それはホタルイカの身投げと言われる行為です。ホタルイカは日中は水深200メートル以上の深い海にいます。しかし夕方になると浮上し夜中に産卵を行います。明け方には再び水深200メートルの深海へ戻っていきますが、未明の潮の満ち引きで沖に戻れなくなってしまったホタルイカが大量に毎日発生します。

沖に戻れなくなったホタルイカは、波打ち際に打ち寄せられます。これをホタルイカの身投げと呼んでいるのです。3月から6月にかけて富山湾だけでみられるホタルイカの春の風物詩でもあります。

ダイエットをしている人が気にする数値としてカロリーがあります。しかし最近では糖質制限ダイエットも話題になっていることもあり、カロリーだけでなく糖質を気にする人も増加しています。そもそも糖質とは、たんぱく質と脂質と合わせて三大栄養素に当たる炭水化物に含まれる栄養素です。炭水化物は食物繊維と糖質に区分されます。人間が消化して体内に吸収できるものを糖質と呼んで食物繊維と区別しています。

糖質は人間の体を構成するのにとても重要な栄養素です。そのため糖質制限ダイエットと言っても摂取しないことをよしとするものではありません。過剰摂取になりやすい糖質をコントロールして適正な糖質を摂取し続けることが糖質制限ダイエットです。

ホタルイカの糖質はとても低く100gあたり0.2gしか含まれていません。肉類や魚介類は糖質が少なく糖質制限ダイエットに向いている食材です。10杯食べても糖質0.2gの低糖質なのでホタルイカはダイエット中でも気にせず食べることができます。カロリーも100gあたり84kcalと低カロリーです。同じ魚類でもウナギなど脂ののった魚は100gあたり250kcalするものもある中、とても低カロリーのダイエット向きの食品です。

ホタルイカ自体のカロリーや糖質はとても低いのですが、生のまま食べるケースはあまり少なく、焼いてマヨネーズにつけたり、味噌ダレで煮込んだりして食べます。そのため、ホタルイカ単体のカロリーや糖質と比較して効果カロリーで多糖質なメニューとして食べることが多いのが特徴です。せっかくの低カロリー、低糖質を活かすのが難しい食材でもあるのです。

ホタルイカは様々な調理方法がありますが、調理方法によってカロリーの差が生じます。これは、調理方法によって体積や重さが変わり、原材料となるホタルイカの使用量が変化するためです。同じ100gでも茹でるとホタルイカの使用量は多くなります。体積が8割程度に縮むためです。茹でると脂質が少なくなり、逆にたんぱく質が多くなります。ホタルイカ100gのカロリーは生食84kcalに対して、茹でると104kcalになります。

太る痩せるの違いはカロリーだけで一概に比較することはできません。同じ100gのホタルイカでも茹でると杯数が多くなり、摂取できる栄養素も増加します。ボイルしたほうがカロリーは高いけど痩せる効果があります。また食べ方にも左右されます。ボイルでマヨネーズを付けるのと、生食で醤油をつけるのでは、ボイルしてマヨネーズの食べ方の方が太る可能性が高くなります。つまみにするなら生食がおすすめです。

ホタルイカは魚介類の中でも低カロリーな食材です。他の魚介類を参考に紹介すると、100gあたりアジが126kcal、いわしが161kcal、かつおが114kcal、鮭が138kcal、ひらめ126kcal、ぶり257kcal、まぐろ108kcalなどとなっています。軒並み100gあたり100kcalを超過する魚介類が多い中、ホタルイカは84kcalと魚介類の中でも低カロリーの優秀な魚介類です。

ホタルイカは生食で食べるのが一番低カロリーです。太る事を懸念している場合には、ホタルイカは生食する事をおすすめします。生食の場合、調理方法はタレにつけて食べるのに一般的ですが、つけダレのカロリーや糖質に注意を払うことが大事なポイントです。酢味噌やマヨネーズが定番ですが、どれも高カロリーで過剰にカロリーを摂取して太る要因になります。食べ方は醤油などを用いてカロリーを抑える工夫が必要です。

ホタルイカは、調理が面倒であるというデメリットもあります。イカを捌くにはある程度経験も必要であるため、つまみや献立には加工食品を利用する場合もあります。しかしホタルイカが低カロリーや低糖質でも加工食品はカロリーや糖質が高い場合もあるため太る要因になります。味をしみ込ませたり、タレは甘めのものは砂糖を使用しています。糖質が高くせっかくのホタルイカの低糖質の恩恵を受けられなくなります。

ホタルイカはビールなどお酒のつまみには最高です。つまみ用にホタルイカの塩辛も製品化されており、手に入りやすくなっています。しかしホタルイカの塩辛には添加物が多く含まれています。味をしっかりと整えたり、見た目を良くしたり、保存期間を長くするなど商品化するにあたって添加物が多く使用されるためです。ホタルイカの塩辛を選ぶ際には値が張りますが、できる限り無添加の塩辛を選ぶのがポイントです。

ホタルイカは海の幸です。多くの栄養成分も含まれています。ビタミンEは100gあたり4.3mg含まれています。ビタミンEは抗酸化作用がある栄養素です。余分な活性酸素を抑え、体の酸化予防に効果があります。老化予防や美肌効果があります。動脈硬化や心筋梗塞など生活習慣病の予防にも大きな効果をもたらします。

ホタルイカにはビタミンAとビタミンB12も多く含まれています。ビタミンAは視力低下の予防や目や皮膚を正常に保つ働きを持っています。肌を常に適正に保つことは美肌効果につながります。ビタミンB12は、全身に酸素を運ぶための赤血球を作るのに必要な栄養素です。酸素不足になると老化現象が進んだり、疲れやすくなります。全身に酸素を供給して美肌を保つためにもビタミンB12は必要な栄養素です。

ホタルイカにはタウリンも多く含まれています。タウリンは滋養強壮のドリンク剤などにも使われており、肝機能を高める効果を持っています。肝臓の働きを助けることで、体内の老廃物の除去を促します。体内の老廃物を排出するとダイエット効果につながります。必要な栄養素を摂取し、不必要な老廃物をためずに排出するバランスをコントロールすることで太ることを防止する効果もあります。

ホタルイカには鉄分の他に銅も多く含まれています。鉄と同じ金属の銅は鉄分と同じように貧血予防や動脈硬化予防に高い効果があります。ヘモグロビンと結びついて酸素を体内に届ける役割を持っています。銅はヘモグロビンの構成に必要不可欠です。銅も活性酸素を抑制する働きを持っており、動脈硬化や心筋梗塞などの生活習慣病から守る役目もあります。

ホタルイカは、低カロリー、低糖質のダイエットには嬉しい食品です。ボイルするより生食の方がカロリーが低くなっています。しかし、ホタルイカはカロリーが高いタレや味付けをすることが多いのも特徴です。食べ方に注意しないとカロリーの過剰摂取になってしまい太る要因になります。つまみとして食べる際には、ビールなど飲み物のカロリーにも気を付ける必要があります。

ダイエットに適したホタルイカの食べ方は、高いカロリーにならないように食べ方に工夫することが必要です。加工食品や塩辛なども美味しいホタルイカの食べ方ですが、生食でカロリーや糖質が低いタレを使用するのがおすすめです。春が旬の富山の神秘ホタルイカをカロリーに気を付けて味わってみませんか？