デラウェアの旬と出回る時期は?特徴・味や保存方法も紹介!
夏の人気ブドウ品種のデラウェア。巨峰とともに、食べやすいことから日本人に愛されている人気のブドウです。今回は、デラウェアについて徹底調査します。デラウェアの品種について、特徴や味わい、旬の時期や販売期間、作付面積が多い有名産地、美味しいデラウェアの見分け方(選び方)、常温、冷凍、冷蔵などの保存方法、シャーベットやゼリーなどの生でいただく以外のおすすめの食べ方などをレポートします。
デラウェアとは?特徴や旬の時期について
デラウェアの品種について
デラウェアというブドウの品種について説明します。デラウェアは、アメリカが原産の自然交雑種で、人工的に品種を選択し交配して作り出したものではなく、自然にあったブドウの品種の種や花粉がつき交配してできたブドウです。したがって、どの品種とどの品種の交配により生まれたのか解らない品種です。1855年にオハイオ州デラウェアで名付けられ、日本には明治時代の1872年に導入されたという歴史があります。
デラウェアという品種に見た目が似ている、キングデラという品種があります。一粒一粒がデラウェアよりもひと回り大きく、同じ色をしています。キングデラはデラウェアとは全く違う品種で、レッドパールとマスカット・オブ・アレキサンドリアという品種の交配種で、1985年、日本生まれのブドウの品種です。
デラウェアの旬と産地
デラウェアの旬の時期を紹介します。デラウェアの旬の時期は、出荷量が一番多い7月から8月といえます。デラウェアはハウス栽培も盛んに行われており、山梨県産のハウス物は早いものだと4月中旬頃から出荷が始まり、6月になるとハウス物の産地から多くのデラウェアが出荷され7月上旬まで続きます。路地物は7月中旬頃から始まり、大阪で8月中旬頃まで、山梨で8月下旬頃まで、山形では9月いっぱい位まで出荷が続きます。
デラウェアの産地について紹介します。デラウェアの産地で一番、作付面積が多いのは山形県です。山形県はデラウェア全体の作付面積の37%、次いで多いのが山梨県で23%で、この2県で全体のおよそ6割の面積を誇っています。3番目が大阪府で13%、4番目が島根県で6%、この上位4県でデラウェアの作付面積が全国8割を占めており有名な産地といえます。5番目以降は、石川県、北海道、長野県、愛知県と続きます。
デラウェアの特徴や味わい
デラウェアの特徴は、果皮が赤紫色で、1房100gから150gくらいでブドウの中でも小粒な品種なのが一番の特徴です。日本国内において、巨峰に次いで多く作られている品種で、巨峰やマスカットのどの品種と比べても、価格的に安く手頃なことから庶民に親しまれてきました。一般家庭に愛された理由一つに、皮を剥き易いという特徴があります。強くつまむと、実がツルっと出てきて食べやすいことも人気の秘密です。
デラウェアの味わいについて紹介します。デラウェアは果粒は小粒でも、甘味が強い品種で、酸味もしっかりとあり、ほのかな芳香が特徴です。食べやすいように、種が出来ないようにジベレリン処理によって加工され、ブドウ本来の甘酸っぱさを楽しめる人気の品種です。夏になると店頭でたくさん並ぶ人気品種で、白ワインの原料などにも利用されています。
ブドウに用いられるジベレリン処理について
ブドウに用いられるジベレリン処理について説明します。ジベレリンは、ブドウを種無しにしたり、ブドウの粒を大きくするときに使われる薬品です。ブドウの花が咲いた頃に、ブドウの花を一房ずつコップに注いだジベレリン溶液に浸します。そうすると、種のないブドウができあがり、この栽培方法をジベレリン処理といいます。ジベレリン処理は、昭和30年代初めに日本国内において開発された栽培技術です。
デラウェアの保存/選び方
デラウェアの見分け方(選び方)
デラウェアの見分け方(選び方)を説明します。デラウェアの見分け方(選び方)1つ目は、果皮です。果皮は赤紫色の色合いが濃く、皮に張りがあるものを選びましょう。果皮にシワがあるものは鮮度が下がっているので注意しましょう。デラウェアの見分け方(選び方)2つ目は、果実です。果実の粒の大きさが揃っているものを選びましょう。果実の表面に白い粉を付いているものが新鮮です。
デラウェアの見分け方(選び方)3つ目は、果軸です。果軸(ツル)ですが、緑色か黄緑色をしたものを選びましょう。収穫してから時間の経ったものは、果軸が茶色くなってきます。デラウェアの見分け方(選び方)4つ目は、味です。試食することができるなら、房の下の方を食べてみて、甘ければ全体的に美味しいブドウです。デラウェアの見分け方(選び方)5つ目は、持ち上げて果実が落ちるものは鮮度に落ちている証拠です。
デラウェアは乾燥をさけて野菜室で保存
デラウェアの保存方法を紹介します。早めに食べる場合は、常温保存ができます。直売所などで売られている方法で、あまり日持ちしません。乾燥しないようにラップ、ポリ袋、新聞紙などに包んで、直射日光は避けて冷暗所で保存します。常温保存の賞味期限は、2・3日程度です。また、水洗いしたデラウェアは傷みが早くなるので、おすすめできません。
デラウェアの保存方法は、乾燥をさけて野菜室で保存するのがおすすめです。最適温度は2度程度といわれていますので、冷蔵庫の野菜室がベストです。乾燥しないように、ラップやポリ袋、新聞紙などに一房ずつ別々に包んで冷蔵保存します。また、果実を一粒ずつ切り離し保存する場合は、果軸から千切らず、果軸を2・3mm残して切り離します。一房ずつですと3から5日程度、一粒ずつだと一週間くらい保存できます。
デラウェアは冷凍保存なら長持ち美味しい
デラウェアの冷凍保存方法を紹介します。冷凍保存する場合は、果実を一粒ずつ保存する方法をおすすめします。大きな冷凍庫ならば問題ありませんが、通常、冷凍庫はたくさんのものがはいっており、スペースをとる一房ずつより、果軸から切り離し一粒ずつのほうがおすすめです。
果実を一粒ずつ保存する場合は、冷蔵保存するときと同じように、果軸を2・3mm残し、果実に果軸をくっつけたまま切り離します。これは、果実の枝が付いていた部分に穴があき、果汁がにじみ出ると傷みが早くなるからです。切り離したらジップロックなど密封袋にいれ冷凍庫で保存します。食べる時は、食べる分だけ取り出し、少し水洗いをすれば美味しくいただけます。冷凍保存の賞味期限は、2・3週間くらいです。
デラウェアのおすすめの食べ方
デラウェアは冷凍してシャーベットに
デラウェアのおすすめの食べ方を紹介します。1つ目は、冷凍してシャリシャリのシャーベット状にする食べ方で、2・3時間ほど冷蔵庫で冷やしてから食べます。冷凍するとさらに皮がツルンと剥けやすくなり、常温でいただくより果肉が少し固く凍っているので食感が変わります。冷凍したデラウェアの果粒は、きれいな黄緑色でとても美味しい味がします。旬の時期の夏には、アイス代わりにもなり、子供のおやつに最適です。
デラウェアはジュースやジャムも絶品
デラウェアのおすすめの食べ方を紹介します。2つ目は、ジュースにいただく食べ方です。デラウェアをジュースにする場合は、果実を果軸から外して、傷んでるものを取り除き水洗いしをします。次に、水分を切らずに鍋に入れて強火で煮込み、10分過ぎたぐらいに中火にします。30分から40分位すぎると皮と中身が分離したら、火を止めて鍋をおろします。金ザルで濾し、ガーゼやようなもので濾すとジュースのできあがりです。
デラウェアのおすすめの食べ方を紹介します。3つ目は、ジャムにしていただく食べ方です。まずデラウェアを水洗いし、果実だけにします。次にブドウの果皮が付いたまま、デラウェアと砂糖を鍋で中火にかけます。砂糖の割合は20%くらいで、水を入れないほうが濃厚なジャムになります。15分ぐらいたつと果肉も崩れ、皮と実がすべて分かれています。加熱し続け20分から30分程度かき混ぜ続けると美味しいジャムができます。
デラウェアはゼリーにしておしゃれおやつに
デラウェアのおすすめの食べ方を紹介します。4つ目は、ゼリーにしていただく食べ方です。まずデラウェアの果実を皮からはずし果肉だけにしてレモン汁をかけます。鍋に白ワインと砂糖、水を合わせ火にかけ、砂糖が溶けたら火を止めてゼラチンを入れて溶かします。ゼラチンがよく溶けたら氷水をはったボウルにいれながらトロッとするまでかき混ぜます。
これにデラウェアの果肉をいれ全体を優しくかき混ぜます。お好みの器や容器に盛りつけ、温度が常温まで下がったら冷蔵庫にいれて1時間くらい冷やし固めます。取り出して皿の上に盛り付けたら、おしゃれなデラウェアゼリーのできあがりです。
デラウェアは小さいけれど甘みたっぷり食べやすい
いかがでしたか?夏が旬の時期、人気のブドウ品種・デラウェアについて紹介しました。夏になるとスーパーや直売所で人気のデラウェアですが、4月中旬から9月いっぱい楽しめる販売期間の長いフルーツです。旬の夏の時期にいただくのがおすすめで、路地物は甘酸っぱく抜群の美味しさです。冷凍すれば保存期間も1ヶ月ほどあり、シャーベットやゼリーなど色々な楽しみ方のできるブドウです。