青首大根の特徴と食べ方は?使い分けや保存方法も紹介!
青首大根とは、スーパーマーケットなどよく見かける、一般的に出回っている大根の品種です。ここでは、大根の種類や、青首大根の特徴、青首大根に含まれている栄養素、まるごと1本買った際の、大根の正しい保存方法から葉っぱや根の使い分けおすすめレシピなど、大根の部位ごとの味の特徴やおすすめの食べ方まで一挙に紹介していきます。1年中出回っている大根、実際の旬はいつなの?そんな疑問にも答えていきます。
青首大根とは?
「大根」と呼んでいるのは青首大根
八百屋やスーパーマーケットに並んでいる大根は、ほぼ「青首大根」です。青首大根は、3分の2が土の中で育つので真っ白、あとの葉に近い部分の3分の1が、大根の首にあたる場所、日光に当たり緑色になっているのが特徴で、名前の由来でもあります。青首大根の大きさは、大根の中でも大きい部類に入ります。
ここでは、大根の品種から、青首大根の栄養や1年中出回っている大根ですが、大根の旬の時期についてや保存方法、栄養満点の大根葉や上部・中央部・下部、部位別のおすすめの使い分けレシピや部位の味の特徴などを紹介していきます。
青首大根の特徴
大根(青首大根)は、アブラナ科ダイコン属の1年草で、日本人には古くから親しまれている野菜のひとつに上げられます。大根は、さまざまな品種、種類がありますが、市場に出回っている大根の大半がこの青首大根の品種です。生産量は大根全体の9割以上を占めており、1年を通して出荷されています。
青首大根の特徴は、青首宮重(あうくびみやしげ)群といわれる品種のもので、葉の付け根辺りが、日に辺り青くなっているのが特徴です。青首大根は、比較的大きいサイズの大根です。1本まるごと食べ切るまで、栄養や新鮮さを保つための保存方法や部位別のおすすめの使い分けレシピ、そして大根の品種や旬についても詳しくみていきましょう。
大根の色々な品種
大根には、色々な品種があります。青首大根に対して、東京の練馬を中心に栽培されている品種で、首まで白い練馬大根や神奈川県の三浦で生まれた品種で、大根の中央部分が太いのが特徴の白首大根、別名三浦大根、京都で生まれた伝統野菜のひとつ、聖護院大根は、今では京都以外でも作られている丸大根です。
他にも大阪の守口で生まれた守口大根や京都の桃山で生まれた主に漬け物用に使用される桃山大根、石川県の源助(げんすけ)大根、鹿児島県の桜島大根など、白い大根の品種だけでも多品種にのぼります。
白大根の他にも、サラダや酢の物、漬け物などに人気の赤大根は、神奈川県三浦のレディーサラダや紅化粧、紅甘味大根など、瑞々しく、甘みもある味が生でも食べやすいと、近年では、多く出回るようになりました。
青首大根の旬な時期
一年を通して広く出回っている青首大根ですが、全国には、その風土にあった地大根といわれる品種のものも多くあります。また、季節によって品種改良された、春には春にあった品種、夏に秋に冬にと、今では、それぞれの季節に合う大根が出回っています。
大根の本来の旬は、晩秋から冬の時期です。春から夏にかけての大根は、辛みが強く、秋から冬の時期のものは、瑞々しく甘みが増しているのが特徴です。辛い味が特徴の辛み大根の旬は、初夏から夏にかけてです。
青首大根の保存方法
青首大根の品種は、比較的大きなサイズが特徴の大根です。特に旬の時期の青首大根は、特に大きく、栄養豊富です。正しい保存方法で、部位ごとに使い分けてまるごと1本美味しいレシピで使い切りましょう。
まずは、青首大根を選ぶ時のポイントです。大根は色が白く、固くハリがある瑞々しい物を選ぶようにしましょう。葉が付いている場合は、葉がシャキッとしているもので、大根自体と持った時にずっしりと重いものを選びましょう。
青首大根の保存方法は、葉が付いてた大根の場合は、葉の部分に水分を取られてしまうので、付け根近くから葉を切り落として、根の部分と切り離して保存します。根の部分はラップに包むか、濡れた新聞紙に包んで、袋に入れて冷蔵庫で保存します。
青首大根の部位を使い分けよう
青首大根の甘い部位・おすすめ調理方法
青首大根は、部位によって使い分けすると、より美味しく、栄養的にもおすすめのレシピです。比較的大きめの品種の青首大根は、3つの部位に分けると、葉から一番近い部分が、3つに分けた部位の中で一番甘い部分です。サラダや大根おろしなど生食で食べるのがおすすめです。
青首大根の辛い部位・おすすめ調理方法
比較的大きめのサイズの品種、青首大根は、上、中央、下と3つに分けた使い分けが味、栄養的にもおすすめです。大根の先端の下の部位は、辛みが強く、繊維が多めで水分が少ない部分です。そんな先端の部分のおすすめレシピは、汁物や漬け物に向いています。冬が旬の大根とゆずの漬物は、香り豊かで美味しいです。
また、3つに分けた中央部分は、水分をたっぷり含んで辛みの少ない部分なので、煮物や炒め物などに向いています。
青首大根は季節によって甘さが変わる
青首大根の本来の旬は、晩秋から冬にかけて、この頃の大根は、水分も多く、味も甘い大根になります。旬ではない夏の時期の大根は冬と比べて味は辛めです。これは、大根に含まれている辛み成分の「イソチオシアネート」の働きによるものです。
夏場の大根には、イソチオシアネートが多く含まれています。冬の大根にもイソチオシアネートは含まれていますが、多くは皮に近い部分、外側に含まれています。煮物などの場合には、皮は厚めに、辛みが欲しいレシピには、皮は薄めにと調理によって使い分けするのがおすすめです。
青首大根の根と葉に含まれる栄養価
胃腸の働きを助けるジアスターゼ(アミラーゼ)
大根には、胃腸の働きを助ける酵素「ジアスターゼ(アミラーゼ)」が含まれています。ジアスターゼとは、デンプンの分解を促進する消化酵素です。胃もたれや胸やけのや、消化不良の防止が期待できます。ジアスターゼは熱に弱いため、生で食べるのが鉄則です。大根おろしが一番おすすめの摂り方です。
発がん物質を解毒するオキシターゼ
大根に含まれている「オキシターゼ」は、食物酵素のひとつで、発がん物質を分解する働きがあります。大根には、がん予防にも効果が期待できます。焼き魚の焦げにも発がん物質が含まれているので、オキシターゼが含まれる大根おろしが添えられている焼き魚には、がん抑制効果が期待出来ます。焼き魚に大根おろしが添えられているのは理にかなった食べ方なのです。
青首大根の辛みイソチオシアネートはダイエット効果あり
青首大根に含まれる酵素に「イソチオシアネート」があります。イソチオシアネートは、大根の辛み成分で、血液をサラサラにする効果や解毒作用、抗菌作用などがあるといわれています。辛み成分によって代謝も上がり、ダイエットにも効果があります。
食物繊維が腸の調子を整えて便秘解消!
大根には、食物繊維も豊富に含まれています。その量は、大根100g辺り1.4g、水溶性の食物繊維が0.5g、不溶性の食物繊維が0.9g、腸内の老廃物を排出する働きがあるので、便秘解消に効果的です。乾燥させた「切干大根」には、生の大根以上に豊富な食物繊維が含まれています。
青首大根の葉に含まれる栄養
青首大根の葉には、さまざまな栄養素が含まれています。ビタミンB1、B2、ビタミンCやβカロテンなどのビタミン類の他にも、カルシウム、ナトリウム、リン、鉄分といったミネラルや食物繊維も豊富です。
食べ方は、塩もみして漬け物や彩りにしたり、茹でてナムルにしたり、炒めてきんぴらにしたり、味噌汁の具にしたりと大根の葉は意外といろんな味付けで楽しむことができます。葉付きの青首大根を見かけたら是非、購入して葉っぱの栄養もまるごといただきましょう。
青首大根の部位別おすすめレシピ
甘い頭部は生のまま大根サラダ
簡単大根サラダのレシピを紹介します。材料は2人分です。レシピでは、大根はいちょう切りですが、好みの切り方でOKです。湯はかけずに生のままでも美味しいです。
- 大根150g
- A削り節2g
- A醤油大さじ1
- Aレモン汁大さじ1
- A酢小さじ1
- 大根は薄いいちょう切りにして、湯をさっとかけ、キッチンペーパーで水けを拭き取ります。
- ボウルに1の大根とAをすべて加えて混ぜ合わせればできあがりです。
頭部をすりおろしてみぞれ鍋(雪鍋)
さっぱり鶏のみぞれ鍋のレシピを紹介します。材料は2~3人分です。入れる具は好みのもので構いません。好きな具材を入れてオリジナルのみぞれ鍋にしましょう。
- 鶏モモ肉(鳥むね肉)2枚
- 大根おろし上部分、1本分
- 白菜1/4
- 青梗菜2株
- 水菜1束
- しいたけ5枚
- えのき1袋
- 人参1/2本
- 絹ごし豆腐1/2丁
- 鶏がらスープの素大さじ2
- 白だし適量
- 酒大さじ2
- みりん大さじ1
- 塩ひとつまみ
- 水適量
- 鶏肉は一口大に切り、野菜は食べやすい大きさに切っておきます。
- 大根をおろします。
- 土鍋の湯が沸いてきたら、鶏がらスープの素、人参、白菜の芯、白菜、青梗菜の順に入れます。
- 白菜が煮えてきたら、鶏肉と避けを加えて中火にします。鶏肉に火が通ったら、白だしとみりんを入れます。
- きのこ類を入れ弱火にし、大根おろしで蓋をするようにたっぷりといれます。
- 豆腐、水菜を入れてひと煮立ちさせたらできあがりです。
煮崩れしにくい中央部はぶり大根
- 大根400g
- ぶり2~3切れ
- A水100ml
- A酒大さじ2
- A砂糖大さじ2
- Aみりん大さじ1
- Aしょうがスライス1かけ分
- しょうゆ大さじ2
- 大根は皮を剥いて2センチ幅の半月またはいちょう切りにし、耐熱容器に入れてラップし、レンジで8分加熱します。
- ぶりは2~3等分に切ります。鍋にサラダ油を熱し、ぶりを片面3分ずつ中火で焼きます。
- Aを加えて煮立たせます。大根を加えて落とし蓋をして中火で10分ほど煮ます。
- 蓋を取ってしょうゆをまわしかけます。煮汁をかけながら汁気が少なくなって照りが出るまで煮詰めたらできあがりです。
色が白くてきれいな中央部のふろふき大根
- 大根、中央部分1本
- 白だし好みの量
- A味噌大さじ1
- A砂糖小さじ1~2
- A顆粒だし小さじ1/3
- A水適量
- Aゆず
- いりごま適量
- 大根を4~5センチに切り、皮を剥いて面取りをし、十時に隠し包丁をいれます。
- 鍋に大根が被るくらいの水と白だしを入れ、大根が柔らかくなるまで煮ます。
- Aの味噌、砂糖、顆粒だし、水を少し深めのお皿の中で混ぜて砂糖が溶けるようにレンジで温めます。たれのゆるさは水で調節します。
- 大根に味噌をかけて、胡麻を振りかければできあがりです。
- ゆずを加えればゆず味噌になります。
辛みの強い先端部はピリ辛中華炒め
- 大根7~8センチ
- 大根葉適量
- ごま油大さじ1
- A酒大さじ1
- A砂糖小さじ1
- A中華だしの素小さじ1
- A豆板醤小さじ1
- Aしょうゆ小さじ1
- いりごま適量
- 大根は洗って皮を剥きます。皮は千切りに、実は短冊切り、大根の葉もきれいに洗って、粗みじん切りにします。
- フライパンにごま油を熱し、皮と実を炒めます。実が透き通ってきたら、大根の葉とAを入れ、ざっと炒め合わせたらいりごまを振ってできあがりです。
青首大根の先端部と油揚げとほうれん草の味噌汁
- 大根20g
- 油揚げ1/2枚
- ほうれん草1把
- だし汁2カップ
- 味噌大さじ1と1/2
- 大根は拍子切り、油揚げは5ミリ幅に切ります。ほうれん草は3センチくらいに切っておきます。
- 小鍋にだし汁2カップを入れて、大根と油揚げを煮ます。
- 大根がやや透き通ってきたら火を弱めてほうれん草を入れ、味噌を溶き入れます。
- 再沸騰寸前で火を止めて、できあがりです。
青首大根を上手に使い分けよう!
青首大根について、いかがでしたか?大根の葉っぱ、上の部分、中央部分、下の部分と部位によって使い分けをすることで、さらに美味しさが増す青首大根の特徴や食べ方が分かりました。青首大根を、まるごと1本買って、部位ごとにおすすめの食べ方で、家計にも、体にも優しい大根料理を、あなたのお気に入りレシピに加えてみませんか?