ミミイカの美味しい食べ方は?釣り方や簡単レシピなど紹介!
皆さんはミミイカというイカを知っていますか?コウイカやスルメイカほどメジャーではありませんが、刺身などの食べ方で食べられているイカです。他にも、簡単でシンプルなレシピで美味しく食べることができます。また、釣ったミミイカは飼育されることもあるそうです。こちらの記事では、ミミイカの旬や食べ方・簡単レシピ、釣り方や飼育方法、また姿かたちがそっくりなダンゴイカとの違いを紹介します。
ミミイカは見た目も可愛い美味しいイカ
皆さんはイカと聞いて、どんなイカを思い浮かべますか?コウイカ、ヤリイカ、スルメイカ、ダイオウイカなど、身の回りや水族館などで見かけるイカの種類は多いですが、ミミイカというイカはご存知ですか?ミミイカは産地で消費されるため、見かけることのできる場所が限られており、一般的な知名度は低いようです。
ですが、ミミイカは刺身などの食べ方で美味しく食べることができる他、見た目が可愛いので飼育もされている非常に魅力的なイカです。こちらの記事では、ミミイカの生息地や旬の時期、刺身やその他の食べ方や簡単にミミイカを美味しく食べられるレシピ、飼育方法などを紹介して、ミミイカの魅力を最大限皆さんに知っていただきます。
ミミイカの見た目や味の特徴
ミミイカはサイズが小さく、3~4cmしかありません。その小ささから、別名「稚児イカ」とも呼ばれています。イカのヒレというと三角形のもの思い浮かべる方が多いかと思われますが、ミミイカのヒレは丸みをおびており、イヌやクマの耳のようです。そのヒレの形からミミイカと呼ばれています。
ミミイカはスーパーではほとんど見かけることがないかと思われますが、釣具屋さんに売られていることがあります。真鯛はイカが好きなので、ミミイカは真鯛を狙う釣り師には釣り餌として好まれています。ミミイカは小さく、釣り餌として使うのにわざわざ捌かなくて良いので手軽で人気です。また、各メーカーからミミイカの疑似餌も売られています。
ミミイカの身は柔らかく、食感はコリコリというよりもモチモチしています。ワタのにおいが強く、クセがあり好き嫌いが分かれますが、独特の味わいがあることからワタを好んで食べる人も多いそうです。あっさりした刺身のような食べ方を好む人もいれば、煮つけのようにワタの味を楽しめる食べ方を好む人もいます。
ミミイカの旬や産地
イカは種類によって旬の時期が異なります。たとえばミミイカと同じくらいのサイズのホタルイカは3月~6月頃が旬ですし、コウイカやヤリイカは冬から春先、スルメイカは通年取れますが夏が旬です。ミミイカの旬の時期はというと、春になります。ミミイカは初夏から夏にかけて産卵を行うので、産卵に向けて栄養を蓄えている春が一番味が良く、また活発に餌を求めるため漁獲量も多いようです。
ミミイカは北は北海道から南は九州までと広い範囲に生息していますが、西日本でしか食用として流通しておらず、瀬戸内海周辺でしか獲られていません。浅瀬から水深200mまでと近場を泳いでおり、底引き網で獲らえられます。国外では、台湾やフィリピンの沿岸に生息しています。
ミミイカとダンゴイカの違いは?
ミミイカは軟体動物門頭足綱鞘形亜綱コウイカ目ダンゴイカ科ダンゴイカ亜科ミミイカ属に分類されます。姿かたちの似たイカにダンゴイカと呼ばれるイカがいて、生息している場所も同じなので違いが分かりづらいです。それでは、ミミイカとダンゴイカはどのような違いがあるのでしょうか?
ミミイカとダンゴイカは一見同じに見えますが、いくつか違いがあります。まず、ミミイカは体長3~4cmなのに対し、ダンゴイカは2cm程度です。また、ミミイカは吸盤の配列が4列なのに対し、ダンゴイカは2列で構成されています。色にも違いが見られ、色素胞の密度がダンゴイカの方が薄いので、色が濃ければミミイカ、薄ければダンゴイカと判断して良いでしょう。
ミミイカかダンゴイカのどちらかを発見しても違いがわかればミミイカとダンゴイカを見分けることができます。ですが、ダンゴイカも毒はなく食用として一部地域で親しまれており、攻撃性が高いということもありませんので、ミミイカとダンゴイカを間違えても問題があるというわけではありません。どちらかはっきりさせたい時に、色や大きさ、吸盤配列などを確認してみてください。
ミミイカの美味しい食べ方と簡単レシピをチェック!
ミミイカは小さいからこそ捌く必要がなく簡単に調理でき、姿そのまま丸ごと食べるができます。あっさりした身や独特の味わいのワタの味が活きるような、シンプルで簡単なレシピで調理して食べるのがおすすめです。ここからは、ミミイカを簡単に美味しく食べられるレシピを紹介します!
その前に、新鮮なミミイカを見分ける方法を紹介します。ミミイカも他のイカと同じように、新鮮なうちは透明感があり、時間が経つほど白くなっていきます。ミミイカはもともと色が黒っぽいので、なるべく色の黒いものを選びましょう。ミミイカはホタルイカのように体が光るという特徴がありますが、体表の斑が光ったり暗くなったりしていると新鮮な状態といえます。
ミミイカは茹でてわさび醤油をつけるだけで美味しい!
ミミイカは素材の味が活きるシンプルな調理法、特に塩茹でがおすすめです。ただし、ミミイカは墨の量が多く、そのまま茹でてしまうと墨が出て身が真っ黒になってしまうので、塩茹でする際は面倒ですが墨袋を取り出しましょう。以下が2人分のレシピです。
- ミミイカ200g
- 水ボウル1.5杯分
- 塩小さじ1
- わさび醤油適量
- ミミイカに包丁を入れるなどして墨を取り、流水で軽く洗います。
- 鍋に水と塩を入れ、沸騰したらミミイカを1~2分茹でてザルにあけます。
- 熱いまま食べても美味しいですが、もし冷ます場合は、水にさらさず自然に冷まします。
- わさび醤油につけて食べます。
小さいミミイカはすぐに火が通り、茹ですぎると固くなるので、1~2分ほど茹でたらすぐに火からおろしましょう。塩茹でしたミミイカはわさび醤油の他にも、ショウガ醤油や酢味噌につけても美味しく食べられます。
ミミイカの煮付けはご飯がすすむ美味しさ
ミミイカは煮付けにすることで煮汁に墨が染み出し、煮魚とはまた違った美味しさを味わえます。こちらはミミイカを捌かずそのまま鍋に投入すれば良いので調理も簡単です。ミミイカ独特の味が楽しめる煮付けはお酒にも合いますが、ご飯にも合う一品です。以下が2人分のレシピです。
- ミミイカ200g
- チューブショウガ4cm
- 酒1カップ
- 醤油大さじ2
- 砂糖大さじ1.5
- みりん大さじ1
- キッチンペーパーなどでミミイカの水気を軽く吸い取ります。
- 鍋に酒とチューブショウガを入れ、沸騰したらミミイカを投入します。
- ミミイカの色が変わったら醤油、砂糖、みりんを入れ、中火で煮詰めます。
ミミイカはオリーブオイルで焼くのも美味しい!
ミミイカはオリーブオイルとニンニクを使ってソテーにするとスミのクセも気にならなくなります。下処理の必要がなく子どもでも食べやすいソテーはミミイカの定番の食べ方です。肝や墨のコクのある味わいがニンニクと合わさることでより深みを増します!以下が2人分のレシピです。
- ミミイカ200g
- ニンニク1片
- オリーブオイル大さじ1
- 醤油大さじ1
- キッチンペーパーなどでミミイカの水気をしっかり拭き取ります。
- 弱火で熱したフライパンにオリーブオイルとスライスしたニンニクを投入し、ニンニクの香りがするまで炒めます。
- ミミイカをフライパンに投入し、中火で3分ほど炒めます。
- 醤油を回し入れ、更にサッと炒めたら完成です。
ソテーはミミイカの味をいかしつつ色々な味つけが試せるので、より好みの味付けを見つけてみましょう。醤油ではなくシンプルに塩コショウで味付けしても美味しいですし、オリーブオイルの代わりにバターを使っても美味しいです。また、モヤシやレタスなど野菜を足して炒めるのもおすすめです。
ミミイカは刺身でそのまま食べても絶品!
新鮮なものでしたらそのまま刺身で食べるのもおすすめです。色などを見て、鮮度の良いミミイカを刺身に使いましょう。刺身のミミイカは柔らかく、一噛みごとに甘さが口の中に広がります。皮は付いたままでも美味しいですが、イカの皮が苦手な人がいる場合は手で剥きましょう。以下が2人分のレシピです。
- ミミイカ10杯
- ショウガ醤油適量
- ミミイカの胴に縦に包丁を入れて開き、胴とゲソに分けます。
- 胴からは内臓や墨、ゲソからは目や口を取り除きます。
- 胴についた皮を手で剥がします。皮が気にならなければ剥がさなくても構いません。
- ショウガ醤油につけて食べます。
ミミイカの釣り方や飼育方法は?
他のイカ同様食べて美味しいミミイカですが、最寄りのスーパーには売られていないという方が多いのではないでしょうか?ミミイカを食べる習慣のある現地に行かずにミミイカを入手する方法の一つに、自分で釣るという方法があります。ミミイカはどうすれば釣ることができるでしょうか?
ミミイカは夜間釣りがおすすめ
ミミイカを釣るなら、昼間よりも夜間をおすすめします。ミミイカは昼間は魚に狙われないよう、砂の中に潜っています。夜間になると餌を求めて海中を泳ぐので、夜間の方が釣りやすいです。また、ミミイカはホタルイカと同様発光器を持っているため夜になると光ります。その光を頼りにミミイカを釣れるというのも、夜間をすすめる理由の一つです。
ミミイカを釣るための代表的な釣り方がエギングと呼ばれる方法です。エギングとはイカを釣るために用いられる釣り方で、エギと呼ばれる沈むルアーを使います。エギングはエギを餌と間違えたイカが絡みついたタイミングで釣り上げるという釣り方ですので、ミミイカを傷つけることなく釣ることができます。
ミミイカを傷つけない釣り方なら刺身にしても見た目が綺麗ですし、飼育目的でミミイカが欲しい場合にも都合が良いです。エギを沈める時はなるべく音を立てず、ゆっくりと沈めましょう。また、ミミイカは群れを作らないので一気に釣れることはないようです。地道に一匹一匹釣れるのを待ちましょう。
ミミイカは愛嬌たっぷり観賞用としても人気
ミミイカは小さく、丸みを帯びていて耳のようなヒレを持っており、とても可愛いビジュアルをしています。ビジュアルだけでなく仕草も可愛くて、昼間は砂に潜り目だけをキョロキョロと動かしています。夜間は砂から出て、耳のようなヒレをパタパタと動かして浮遊しています。また、砂に潜る時もヒレを使って一生懸命砂を掘ったり自らの体に砂をかけたりします。
その愛嬌のあるビジュアルと仕草から、ミミイカの飼育を試みる人は多く、ペットショップでも売られていることがあります。ですが、ミミイカに限らず軟体動物は飼育が難しく、アクアリウムに慣れているベテランの人でも難航する人が多いです。
ミミイカを飼育するときは水温に注意しよう
ミミイカの寿命は1年と元々短いのですが、ミミイカは水質に非常にデリケートで、水温が適切でなかったり、水が濁っていたりするとすぐに死んでしまいます。水温は夏場で18~24℃、冬場で12~17℃が適切ですので、水温を調節できるよう、水槽にはクーラーやヒーターを設置してください。
ミミイカの飼育には、他に60センチくらいの水槽、底に敷く砂、ろ過装置、人工海水の素が必要です。近くに海があるのでしたら、海から水を汲んで使用することをおすすめします。また、水温や水質を適切に保てるよう、水温を小まめにチェックしたり小まめに水替えをしたりするよう心がけましょう。
ミミイカのエサは?
ミミイカは小さな体に対して沢山エサを食べます。また、基本的に生餌しか食べないので、エサの確保が面倒くさいのもミミイカの飼育の難しいところです。ミミイカは生きた海老やカニなどを食べます。また、ミミイカは自分の体の大きさくらいのエサなら食べることができます。
おすすめのエサは3、4cmほどの生きた海老やカニ、ザリガニ、小魚などです。これらはペットショップでも手に入れることができます。ミミイカは沢山エサを食べるので、入手しやすいエサをあげるようにしましょう。また、ミミイカを魚と一緒に飼育するとミミイカが魚のエサになってしまうおそれがあるので、ミミイカは単体で飼育しましょう。
ミミイカはくりくりの目と耳が可愛いく味も良い!
ミミイカは食べてもよし、飼ってもよしの、様々な方法で愛でることができる素晴らしいイカです。スーパーではなかなか見かけないミミイカですが、日本のほぼ全域の沿岸に生息しているので、旬や釣り方をおさえておけば入手も比較的簡単です。他のイカとの違いもおさえた上で、是非ミミイカを食べたり、飼育したりしてみてください!