アカニシ貝はサザエに代用できる?味・栄養やカロリーなど紹介!
アカニシ貝という貝を知っていますか?アカニシ貝とは、その名の通り赤い身をした巻き貝です。あまり知られていませんが、実はサザエの代用になるくらい味も良くコリコリした食感を持つ美味しい貝なのです。今回は、アカニシ貝について、アカニシ貝とはどんな貝なのか、味や栄養、カロリーはどうなのか、どんな食べ方や保存方法ができるのか、毒性はあるのか、などを説明します。また、気になる「アカニシ貝はサザエの代用になるのか?」についても書いていきますのでぜひ読んで下さい。アカニシ貝を食べてみたくなること請け合いです。
アカニシ貝とはどんな貝?
アカニシ貝(赤西貝)は、ニシ貝ともいうアッキガイ科の巻き貝です。殻の口の部分が赤色(オレンジ色)をしていることからその名前がついています。見た目もサザエに似ていますが、味も食感もサザエに似たとても美味しい貝です。そんなアカニシ貝について、味や栄養価、カロリーをはじめ、食べ方や保存方法、毒性、そしてサザエの代用になるのか、などなどを詳しく説明します。すぐにでもアカニシ貝を食べたくなるでしょう。
貝の口がオレンジ色の巻き貝
アカニシ貝は、貝の口がオレンジ色の巻き貝です。アカニシ貝の殻の外側は、鮮やかなオレンジ色の細長いものや黒、灰色、の縞模様でボリュームのあるものなど、何種類かの色や形があります。大きさは10~15cmほどです。北海道から九州まで生息していますが、三河湾や瀬戸内海、有明海などが主な産地です。漁師たちの間では「ニシ」という愛称で呼ばれているそうです。
アカニシ貝は内湾の浅瀬に生息していることが多いことから、潮干狩りも有名です。一見サザエと見分けがつかない場合もあるそうですが、アカニシ貝にはサザエのような角はありません。アカニシ貝は少し前まではあまり知られていませんでしたが、味もよくサザエより安価なこともあり、最近では回転寿司のメニューにも加わったりと人気が出てきています。ただし、後で説明しますが毒性があるので食べ方は少し気を付けて下さい。
アカニシ貝は肉食性
サザエの代用品になるといわれるアカニシ貝ですが、サザエは海藻などを食べる植物性の貝なのに対して、アカニシ貝はアサリや牡蠣などの二枚貝を食べる肉食性の貝です。そのため、アサリや牡蠣などの生産者の間ではアカニシ貝はあまり好ましく思われていないようです。
アカニシ貝の旬はいつ?
アカニシ貝の旬の時期は、3~5月といわれています。産卵期前の春の時期です。瀬戸内海や有明海などの産地では、サザエより身が柔らかいアカニシ貝はとても人気がありよく食べられています。特に旬の時期のアカニシ貝は、サザエよりも味がいいという人も多くいますので、ぜひ試してみたいものです。食べ方はいろいろありますが、一番のおすすめの食べ方は刺し身です。保存方法もあります。
アカニシ貝はサザエの代用品に可能か?
次に、気になる「アカニシ貝はサザエの代用品として可能か?」ということについて書いていきます。アカニシ貝は味も良く栄養もありサザエより安価です。カロリーも低いですし、保存もでき、食べ方もいろいろあります。そんなアカニシ貝がサザエの代用品になるというのは、なんだかお得な感じがします。味や食べ方、毒性、保存方法を比較していきます。
味や食感がサザエに似ている
まず、アカニシ貝の味と食感は本当にサザエに似ています。実際にサザエの代用品として使われているとのことで、実は、スーパーで売っているサザエやサザエの缶詰は、中身がアカニシ貝のことがあるようです。それほど味も食感も似ているということでしょう。アカニシ貝を食べたことのない人は、スーパーだけでなくネットでも購入できますので、ぜひ試してみて下さい。
アカニシ貝のさばき方
次に、アカニシ貝のさばき方です。アカニシ貝もサザエも同じ巻き貝ですので、さばき方は同じです。ただし、アカニシ貝には毒性がありますので、その点はサザエよりも注意が必要でしょう。動画を使って説明します。
まず、貝殻と身を引き離すために、結合部に穴をあけて空気をいれてから身を引き出します。内臓やひだなどを取りますが、アカニシの内臓はサザエと違いえぐみや渋みが強いのであまり美味しくありません。できれば食べない方がいいでしょう。次に、唾液腺は必ずとって捨てて下さい。唾液腺に毒性があり、これもサザエとの違いです。
しかし、毒性はありますが、きちんと取り除けば残りの部分は問題なく美味しく食べられます。さばいたアカニシ貝の身は、刺し身や煮物、酢の物、焼き物などさまざまな食べ方で楽しめ、味も抜群です。貝殻からうまく身をはずせない場合は、ハンマーなどで殻をわりましょう。
アカニシ貝は毒を持っている!?
ではアカニシ貝の毒性とはどんなものなのでしょうか。アカニシ貝の唾液線には、テトラミンといういくつかの巻き貝にみられる神経毒が含まれています。唾液腺をきちんととり除けば問題ありませんが、万が一食べてしまった時はすぐに適切な処置を受けて下さい。強い頭痛や吐き気、めまいを感じる可能性がある他、物が二重に見えるなどの視覚障害を引き起こす可能性があるといわれています。死にいたったという症例はないようです。
アカニシ貝の保存方法
次に、アカニシ貝を保存する方法です。保存方法はサザエと同じです。まず、タッパーかボウル、キッチンペーパーを用意します。タッパーかボウルにキッチンペーパーを厚めに敷き、アカニシ貝の身を下にして並べます。この状態で冷蔵庫の野菜室にいれて4~5日間保存が可能です。
アカニシ貝の栄養やカロリーは?
アカニシ貝を食べてみたくなりましたか?毒性さえ気をつければいろいろな食べ方で味わえる美味しい貝なので、ぜひ試してみて下さい。次に、アカニシ貝の栄養やカロリーはどうなのでしょうか?続いては、アカニシ貝の栄養とカロリーを紹介します。
赤血球を作る働きを助けるビタミンB12が豊富
アカニシ貝には、栄養素も豊富に含まれています。特に、ビタミンB12という赤血球を作る働きを助ける栄養素が多く含まれています。ビタミンB12は牡蠣レバーなどにも多く含まれる栄養素で、赤血球の生成を促すので貧血に効果的です。また、神経が正常に働くのを助けたり、細胞の修復にも役立つ栄養素です。アカニシ貝には、味の良さだけではなく身体に嬉しい効果も期待できるのです。
アカニシ貝は高たんぱくで低脂質
さらに、アカニシ貝は高たんぱくで低脂質、カロリーも低いという嬉しい食材でもあります。貧血に効果的でカロリーも低いので、女性には得に魅力的ではないでしょうか。アカニシ貝は味だけではなく、栄養とカロリーも大きな魅力の一つです。
アカニシ貝の美味しい食べ方
最後に、アカニシ貝のおすすめの食べ方をいくつか紹介します。アカニシ貝の一番美味しい食べ方といわれている刺し身、つまみにぴったりの煮物、そして出汁が美味しい炊き込みご飯です。味もよくカロリーも低いアカニシの嬉しいメニューをぜひ試してみて下さい。
「刺し身」で食感を楽しむ
アカニシ貝のおすすめの食べ方の一つ目は、刺し身です。一番美味しい食べ方と言われています。コリコリとした食感はサザエにも匹敵するほどで、実際アカニシ貝の方がサザエよりも美味しいという人も多くいます。旬の時期のアカニシ貝が手に入った際には、まず刺し身を試すといいでしょう。刺し身にする時は、苦みやえぐみの多い内臓部分と毒性のある唾液腺をしっかりと処理してから食べて下さい。
「煮物」にして旨味を味わう
アカニシ貝のおすすめの食べ方の二つ目は、煮物です。コリコリした食感と甘辛い味付けで、お酒好きの人におすすめの食べ方です。アカニシ貝の煮つけのレシピを紹介します。材料は4人分です。
- アカニシ貝 4個
- 塩 適量
- 酒 大さじ4
- 砂糖 大さじ2
- 醤油 大さじ4
- みりん 大さじ4
- アカニシ貝を水でよく洗います。鍋にたっぷりのお湯を沸かしてアカニシ貝を15分くらい茹でます。
- お湯を捨ててアカニシ貝を冷まします。冷めたら串などを使って身を取り出します。
- 内臓を取り除き、塩でもんでアク抜きをします。
- アカニシ貝の身をうすくスライスします。
- 鍋に酒を入れて沸騰させ、スライスしたアカニシ貝を入れます。
- 砂糖、醤油、みりんを入れて中火で7分くらい煮ます。
- 器にもってできあがりです。
出汁を凝縮した「炊き込みご飯」にする
アカニシ貝のおすすめの食べ方の三つ目は、炊き込みご飯です。アカニシ貝の出汁hが凝縮された炊き込みご飯は絶品です。漁業組合の人気レシピを紹介します。とても簡単で美味しいレシピです。材料は3~5人分です。
- アカニシ貝 3~5個
- 米 3合
- かつおの出汁 2カップ
- 薄口しょうゆ 大さじ1/2
- みりん 大さじ1/2
- アカニシ貝の身を取り出して、たわしなどでぬめりをよく洗います。
- 米を研いで炊飯器に入れ、出汁、薄口しょうゆ、みりんを入れます。
- アカニシ貝をスライスして2の上に並べます。
- 炊飯器に合わせて水を調節して炊きます。
- 器に盛って出来上がりです。
サザエに似ているアカニシ貝を食べてみよう!
いかがでしたか?サザエによく似ていて匹敵する美味しさのアカニシ貝、食べてみたくなったのではないでしょうか?栄養豊富でカロリーも低く味も抜群、食べ方もいろいろあるので、嬉しいものです。旬の時期に潮干狩りを楽しんでから好みの食べ方で食べるのも楽しいでしょう。そんなアカニシ貝を、ぜひ試してみて下さい。