ディルの効果と効能は?基本的な使い方や簡単レシピなど紹介!
ディルは、料理の仕上げや香りづけに使われるハーブです。おしゃれなレストランなどで見かけることの多いディルですが、実は身体に嬉しい効果や効能があるといわれています。ここでは、基本的な使い方や簡単なレシピなどを含め、ディルについて詳しく紹介します。ディルがどんなハーブかわからない方も、これを読めば積極的にディルを使いたくなるかもしれません。ぜひ、ディルを使いこなして心も身体も健康的な生活を目指しましょう。
目次
ディルは身体の中から健康になるハーブ
ディルは、レストランやカフェでもよく使われるハーブの1種です。自宅で使うことは少ないかもしれませんが、実はディルには身体に嬉しいいろんな効果があるといいます。ここでは、基本的な効果効能をはじめ、使い方や簡単なレシピを紹介します。ぜひ、ディルを生活に取り入れてみてはいかがでしょうか?
ディルとはどんなハーブなのか調査!
ディルの原産地は?
出典: https://horti.jp
ハーブとしてよく知られる「ディル」は、和名を「イノンド」といいます。西南アジアから中央アジアが原産地とされ、古くから世界各国で薬草として扱われてきました。中世の時代には、魔よけの効果効能があるされていたようです。ディルは成長すると40~60cmもの高さにまでなり、現代でも葉をはじめとし、茎、種などあらゆる部分が料理として使われています。
ディルはどんな香りがする?
ディルは爽やかな香りが特徴のハーブです。この香りの主成分はカルボンで、スペアミントなどにも含まれています。酸味や刺激臭もあり、料理のスパイスとして使われることも多いようです。葉だけでなく種にも強い味と香りがあるため、料理に刺激が欲しいときにもディルが使われます。
ディルは北欧では魚料理に使われる
世界各国で使われているディルですが、北欧ではディルを魚料理に多く用います。サーモンとの相性も抜群で、スモークサーモンの上にのったハーブというとイメージがわくかもしれません。鮮やかな緑色をしているので、料理の彩りとして用いる使い方も頻繁にされます。
北欧では、魚を蒸したりオーブンで焼くときの香りづけにも利用することが多く、ディルの効果でさっぱりとした後味を楽しむことができるようです。マリネに入れると料理の味をワンランクアップさせることも可能です。クリーム系の料理とも相性がよく、野菜やサーモンが入ったホワイトシチューの仕上げに使うと香り豊かな味わいが楽しめます。
ディルの効果と効能を見てみよう!
気持ちが落ち着く鎮静効果がある
ここからは、ディルの基本的な効果効能について紹介していましょう。ディルには、イライラをおさえてくれる鎮静効果が期待できます。気持ちを落ち着けることで、リラックスして穏やかに過ごせる効能があるとされているのです。そのため、子供をなだめるときにも使われることがあり、興奮している気持ちをなだめてくれる作用が期待されます。
デトックス効果で体内の毒素をなくす!
かつては、煮たディルを服用すると内臓の腫れや痛みを改善させるといわれていたようです。実際に、ディルには胃の調子を整えたり利尿作用など、デトックス効果効能が期待できます。体内の毒素を排出することで心も身体も健康的になり、より一層気持ちもリフレッシュさせることができるでしょう。
腸内を整えて便秘解消の効果
さらにディルには、腸内のガスを排出する効果や効能もあるといわれています。体に悪いものを出すことで、便秘や下痢を解消してくれる整腸作用も期待できます。これらの悩みがある方は、積極的にディルを使った料理を食べるとよいかもしれません。
しゃっくり止めの効果
意外なことに、古代ギリシャではディルにしゃっくりを止める効果効能があるとされていたようです。現在でもディルの香りをかぐと、しゃっくりが止まるといわれています。これには、前述した鎮静効果が期待できるという考えからきているようです。
ママに嬉しい母乳の出がよくなる効果
また、ディルには母乳の出をよくする効能も期待できます。また、生理痛や生理不順の時にも効果があるといわれていることから、女性にとって悩みを解消してくれる便利なハーブだといえるでしょう。
ディルの基本の使い方を覚えよう!
ディルは小さくちぎって使うと香りが良い
ここからは、ディルの基本的な使い方を紹介していきます。ディルを使いこなすと料理の幅もぐっと広げることができます。具体的な使い方がわからない方も、ぜひディルのメリットを活かした使い方をマスターしましょう。ディルの葉は、小さくちぎって料理に加えると爽やかな香りを活かすことができます。魚を蒸す前にディルをのせると程よい香りをつけることができ、油で揚げた魚に合わせるとお店で食べるような高級感を出すことも可能です。
若い葉はドレッシングに混ぜてサラダに
ディルのやわらかい葉の部分は、細かく刻んでドレッシングにするとよいでしょう。みじん切りにした玉ねぎと合わせてオリーブ油、ワインビネガー、塩こしょうと合わせると香り豊かなドレッシングが簡単に作れます。また、タルタルソースに刻んだディルを加えれば、揚げ物にもぴったりな爽やかなソースを作ることも可能です。いつものサラダもディルを使いこなして、料理をワンランクアップさせましょう。
花はサラダに使って爽やかに
驚くことに、可愛らしいディルの花も料理に使えるといいます。使い方としてはシソの花をイメージするとわかりやすいかもしれません。ディルの花だけを食べると、ミントのような爽快感を感じることができます。ポテトサラダに加えたりちらし寿司の上に添えたりと、綺麗な黄色を活かして料理するのもおすすめです。育てている場合を除くと、なかなか出会えるものではないので、見かけた際はぜひ購入してみるとよいでしょう。
種は酢やオイルに漬けてピクルスに
魚料理の臭み取りや香りづけに利用することの多いディルですが、種にも葉と同じように強い香りや味があります。そのため、ディルの種は酢やオイルにつけて野菜のピクルスにするのがおすすめです。作り方も非常に簡単で、酢、白ワイン、塩、ディルの種で作ったピクルス液に、きゅうりなどを漬け込むだけで作れます。
カレーやソースなどにスパイスとして
新鮮なディルが手に入らない場合は、パウダー状のものを使用しても美味しく料理が作れます。魚料理のほか、カレーやソースに加えると香り高いスパイシーな味わいが楽しめます。いつものカレーにプラスするだけと使い方も簡単なので、チリパウダーやガラムマサラなどと一緒にそろえて本格的なカレー作りに挑戦するのもよいでしょう。パンやケーキ作りのアクセントにも使用できるので、幅広い料理に活用することをおすすめします。
ディルを保存するときは水分を!
ディルの葉はやわらかく、保存が難しいハーブといわれています。自宅で保存する場合、乾燥させると香りが飛んでしまうため、いかに水分を保持して保存するかが重要となってきます。ディルの葉や茎を冷蔵庫で保存する場合は、水で湿らせたキッチンペーパーに包み野菜室へ入れると1週間は保存が可能です。もしくは蓋つきの容器にディルの茎がつかるほどの水を少量入れ、蓋をして縦向きに保存しても新鮮な状態が保てるようです。
ディルは冷凍も可能なため、長期で保存したいのであれば冷凍保存がおすすめです。使いやすい大きさにカットしたディルを、空気に触れないようジッパー付き保存袋に入れるだけでOKです。花も同じように保存できるので、最後まで美味しく食べられるよう工夫して保存しましょう。また、オイルにつけたディルを冷凍保存することも可能です。種は乾燥させて保存し、料理のスパイスとして活用しましょう。
ディルを使った簡単レシピで料理の腕を上げよう!
相性バッチリ簡単に作れる「サーモンとディルのマリネ」
魚と相性のよいディルですが、特にサーモンはどんな料理にしても抜群に合うといわれています。紹介するマリネの作り方はサーモンの刺身の柵を使った簡単なレシピなので、自宅でも気軽に挑戦することができるでしょう。基本のマリネ液やソース作りをマスターすれば、他の白身魚に合わせることも可能です。マリネしたあとに、しっかり冷蔵庫でなじませるのが美味しく作るポイントです。サーモン300gを使ったレシピは下記の通りです。
- 刺身用サーモンの柵300g
- 砂糖50g
- 塩25g
- ディル少々
- A粒マスタード10g
- Aフレンチマスタード10g
- Aサラダ油20g
- A酢10g
- Aグラニュー糖20g
- ディルは香りが出るように刻みます。ボウルに砂糖、塩を入れ、刻んだディルの一部を一緒に加えて混ぜ合わせます。
- バットに1で作ったボウルの半量を敷き、その上にサーモンの柵をのせます。さらに上からボウルの残りの調味料をふりましょう。バットにラップをかぶせて軽く重しをし、冷蔵庫で6時間冷やします。
- ボウルにAを入れて混ぜ合わせ、刻んだディルを加えてマスタードソースを作ります。2のサーモンをスライスして皿に盛り、ソースをかけたらマリネの完成です。
ディルが香る絶品メニュー「チキンのハニーマスタード焼き」
噛むとほんのり甘みのあるディルシード(種)は、肉料理とも非常によく合います。マスタードを使ったソースにディルシードを合わせると、ピリッとした辛みをプラスすることができます。ディルを使った基本の料理をマスターしたら、こちらのレシピにも挑戦してみるとよいでしょう。鶏もも肉がさっぱり美味しく食べられる作り方ですが、よりあっさり食べたいのであれば鶏むね肉を使っても構いません。2人分の簡単なレシピは下記の通りです。
- 鶏もも肉2枚
- ディルシード(種)少々
- 練り辛子小さじ1
- はちみつ大さじ1と1/2
- サラダ油小さじ2
- 塩小さじ1/2
- 鶏もも肉は余分な脂肪を取り除き、皮目にフォークで穴をあけます。身の分厚い部分は開いて火が通りやすくしておきます。下ごしらえができたら全体に塩をふりましょう。
- ボウルにディルシード、練り辛子、はちみつを混ぜ合わせ、ソースを作ります。ラップを広げソースの1/4を塗り広げます。鶏肉を置き、さらに上から1/4を塗りましょう。ラップで密封して10分程置いておきます。
- フライパンにサラダ油を熱し、鶏肉の皮目から焼いていきます。両面を焼き火が通ったら、余分な油をキッチンペーパーで拭き取ります。残りのソースを加えて絡めたらハニーマスタード焼きの完成です。
香りがアクセント「ひよこ豆&ディルのガーリックマヨサラダ」
ディルの香りがアクセントになった、ひよこ豆のサラダの作り方を紹介します。基本的にディルはマヨネーズとも相性がよいといわれます。にんにくのコクにディルの爽やかな風味が加わったサラダは、淡白なひよこ豆をさらに美味しく仕上げてくれるでしょう。レシピでは乾燥豆を使用していますが、茹でた豆を使って簡単に作ってもOKです。基本はどんな豆でも合うので種類を変えて作ってもよいでしょう。2人分のレシピは下記の通りです。
- ひよこ豆(乾燥)1/2カップ
- ディル2~3枝
- にんにくのすりおろし小さじ1
- マヨネーズ大さじ3
- 塩少々
- ひよこ豆は調理前日の晩から水400ccにつけて戻してから、やわらかくなるまで煮ます。圧力鍋を使う場合は、高圧10分で調理します。
- ディルは、トッピング用に1枝残し、残りはみじん切りにします。ボウルに入れ、にんにく、マヨネーズと一緒に混ぜ合わせます。
- 豆が煮えたら冷まし、水気をしっかり切って2のソースとよく混ぜます。塩で味をととのえて皿に盛り、ディルの枝をトッピングしたらレシピの完成です。
ディルの香りが爽やか「かぼちゃのスパイスソテー」
ディル使ったかぼちゃのスパイスソテーの作り方を紹介します。いつもの煮物とはひと味違うかぼちゃ料理が食べたい、という時に特におすすめのレシピです。煮物より火が通りやすく、簡単に作れるのもポイントです。ディルを刻んで最後にのせるだけで、レストランで食べるような風味豊かな仕上がりになります。4人分のレシピは下記の通りです。
- かぼちゃ500g
- ディル適量
- にんにく2片
- オリーブ油大さじ2
- 塩小さじ1/2
- かぼちゃは種とワタを取り、縦半分にカットしてから1cm幅のくし切りにします。にんにくは薄くスライス、ディルは刻んでおきましょう。
- フライパンにオリーブ油、にんにくを入れて弱火で炒め、にんにくがカリっとしたら別皿に取り出します。続いてフライパンにかぼちゃを並べ、中火にして焼いていきます。3分ほど焼き、綺麗な焼き色がついたらひっくり返して蓋をします。
- さらに3分加熱しかぼちゃに火が通ればさらに盛りつけます。上ににんにく、ディルを散らせばレシピの完成です。
ディルの基本的な使い方といえばコレ!「ディルピクルス」
ディルの基本的なレシピというと、やはりディルピクルスは欠かせません。ここで紹介する簡単な作り方は、海外でよく食べるような甘くないタイプのピクルスです。煮沸消毒した密閉容器を使えば約1年は保存ができるので、多めに作っておいてもよいでしょう。ディルはあれば葉や花を使うのがおすすめですが、なければディルシードを使っても構いません。ピクルス液600ccを使ったレシピは下記の通りです。
- ディル(葉か花、なければ種をつぶす)小さじ1~
- 酢400cc
- 水200cc
- 白ワイン大さじ2
- 塩大さじ1
- 好みのスパイス(ブラックペッパー、鷹の爪など)小さじ1~
- きゅうり(好みの野菜でも可)適量
- 保存瓶は煮沸消毒します。きゅうりは水洗いし、適当な大きさにカットして瓶に詰めます。煮沸に使った鍋の中に瓶を戻し、お湯が入らない程度の高さまでつけておきます。
- 別の鍋に、酢、水、スパイス、塩を入れて沸騰させピクルス液を作ります。1の瓶にギリギリまで注ぎ、蓋を軽く閉めます。30分ほどたったところでゴム手袋をしてギュッと蓋を閉め、瓶を逆さにした状態で10分煮沸します。鍋に入れたまま冷まし、2日たてば完成です。
ディルを使って体にも嬉しい美味しい料理を作ろう
ディルは、心にも体にも優しいハーブです。料理の仕上げやハーブティーに使ったりと、使い方次第でいろんな料理に活用することができます。使い方も簡単なので、基本的な料理を覚えたらアレンジレシピに挑戦してもよいでしょう。いろんなディルの食べ方を楽しみながら、美味しく健康的な生活を心がけましょう。