ヨーグルトは手作り出来る?簡単で失敗しない作り方を詳しく解説!

ヨーグルトは手作りできるということを知っていますか?実はヨーグルトは自宅でも簡単に作ることができます。そんな手作りヨーグルトですが、知ってはいるけど作ったことがない、作ってみたけどうまくできなかったという人もいるのではないでしょうか?ヨーグルトを手作りする時に失敗してしまった場合はいくつかの原因が考えられます。ヨーグルトを失敗せずに簡単に作るコツやポイント、ヨーグルトを作るとどんなメリットがあってどんなデメリットがあるのか?など手作りヨーグルトを自宅で手作りするための色々な情報を紹介します。

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目次

  1. 1ヨーグルトを手作りで作りたい!
  2. 2手作りヨーグルトの作り方
  3. 3手作りヨーグルトを失敗せずに作るコツ
  4. 4ヨーグルトを手作りするメリット・デメリット
  5. 5ヨーグルトを手作りで作ってみよう!

ヨーグルトを手作りで作りたい!

ヨーグルトはトルコ語で牛乳などに乳酸菌や酵母を混ぜて発酵させた発酵食品で、乳製品の分類では「はっ酵乳」として販売されています。使用する乳は牛乳だけでなく、水牛、ヤギなどの乳や豆乳を使っても簡単に作ることができます。

ヨーグルトはスーパーなどでたくさん販売されています。毎日食べると健康に良いと聞くと毎日食べたいとは思うのですが、実際小分けパックになると割高で毎日続けるには少しコストがかかります。しかし牛乳ならヨーグルト3パック分より少し高いだけでヨーグルトの分量よりもはるかに多い量が購入できます。手作りヨーグルトは牛乳を使って作ります。もし自宅で簡単に作れたならとてもお得にヨーグルトを毎日食べることができます。

ヨーグルトはとても簡単に作ることができますが、失敗せず簡単に安全でおいしいヨーグルトを作るための重要なポイントがあります。それは各レシピサイトでも共通してコツやポイントとして紹介されています。それらをしっかりと理解してお得に、簡単でおいしいヨーグルトの作り方を紹介していきます。

手作りヨーグルトの作り方

ヨーグルト作りに必要な材料

ヨーグルトを作るためにはまず元になる牛乳などの乳類または豆乳が必要です。そして次に必要なものがヨーグルトとしてそれらを発酵させる乳酸菌や酵母などの種菌と呼ばれるものです。種菌はヨーグルトの味や特徴になるものなので、自分が作りたいヨーグルトがあればその種菌を用意します。

ヨーグルトを作るのに必要な色々な種菌

ヨーグルトの種菌には膨大な種類が存在します。ヨーグルトを作るために必要な乳酸菌には同じ種類でもそれぞれに属性があり、さらに種があり、さらに同じ種のなかにも色々な株があります。例えばよく聞く乳酸菌に「ラクトバチルス(属)ガセリ菌(種)」があります。このガセリ菌には雪印メグミルクが研究し人の腸から培養した乳酸菌で「ガセリ菌SP(株)」(SP=スノープロバイオテクスでスノーは雪印から)と命名されています。

このガセリ菌SP株には胃酸に強く生きて腸まで届き、腸管に定住し整腸作用や内臓脂肪を低減させる作用などの健康効果が研究され科学的な根拠が発表されています。ガセリ菌SP株を使用して作ったのが雪印メグミルクから販売されているヨーグルト「ナチュレ恵」シリーズです。このガセリ菌SP株は内臓脂肪を低減させる効果で2018年には特定保健用食品となり注目されました。

雪印メグミルクの「ナチュレ恵」シリーズには整腸作用でも有名なビフィズス菌を加えさらに機能性をアップした商品も販売されていますが、このビフィズス菌もまた「ビフィズス菌SP株」というものでガセリ菌SP株とは別の菌になります。これらの乳酸菌は腸で働く乳酸菌として注目されています。(ビフィズス菌はビフィドバクテリウム属で腸内環境を整える菌として有名)

さらに最近スーパーやドラッグストアでも販売されている明治乳業の「LG21株」(LGはラクトバチルスガセリ、21は21世紀に向けた新しいヨーグルトの提案のメッセージとして考案した造語)もまたガセリ菌に属する乳酸菌の一つで、この菌は食べ続けることで日本人の多くが持っているピロリ菌を抑制させたり、胃カメラなどでは発見されない胃痛など胃の様々な症状を軽減させる効果などが報告されている注目の菌です。

このLG21株を含む製品は明治乳業の「LG21」(乳酸菌の名前そのままの製品名)シリーズが有名で、食べる固形タイプのヨーグルトとドリンクタイプのヨーグルトが販売されています。LG21乳酸菌は胃で働く乳酸菌として注目されています。

乳酸菌ラクトバチルス属だけではありません。有名な「明治ブルガリアヨーグルト」で使用されているのはストレプトコッカス属のサーモフィラス菌(LB81乳酸菌)で81はブルガリア菌2038株の末尾の8とサーモフィラス菌1131株の末尾の1を合わせて命名されたもので、2つの菌を含んでいます。LB81乳酸菌は便秘に効果があり、毎日100g食べ続けることで悪玉菌の現象や便秘の改善、それによる肌トラブルの軽減が確認されています。

ほかにも有名なカスピ海ヨーグルトというのを聞いたことはありませんか?このカスピ海ヨーグルトは、ヨーロッパでも屈指の長寿地域として有名なコーカサス地方から日本に持ち帰って広まったヨーグルトで、このヨーグルトはラクトコッカス属クレモリス菌FC株とアセトバクター菌の2つの菌から作られています。カスピ海ヨーグルトの特徴である粘りは、乳酸菌が発酵中に生成させるEPSという物質が大きく関係しています。

種菌と同じ成分のヨーグルトにはなっていない?

これまでに紹介した数々の乳酸菌ですが、実は種菌として購入した菌を使わずに、すでにヨーグルトあるいはドリンクタイプのヨーグルトとして販売されているヨーグルトを種菌として使用して作る手作りヨーグルトではそれらの特徴となる働きが大きく減少することが知られています。それは各メーカーが製造する過程でそれぞれの菌が最大限生きる製法で作られているためです。しかし家庭で同じような環境で作ることはできません。

ただしメーカーによっては全く同じ成分量にはならないとしたものの不可能であるとは書かれていないため、多少は近い成分(効果)があるようですので、コスパを考えて毎日続けるのが難しい機能性ヨーグルトを少しでも同成分で摂取したいのであれば、それらのヨーグルトを種菌にして手作りすることには意味がありそうです。

種菌を使わずにヨーグルトを作る「玄米豆乳ヨーグルトとは?」

ヨーグルトを作るには、牛乳にヨーグルトとして発酵させるための乳酸菌などの種菌が必要になります。例えば手作りヨーグルトを作るために販売されている種菌そのものであったり、市販されているヨーグルトを使用してヨーグルトを作る方法です。ところが牛乳も種菌も使わずにヨーグルトを作ることができます。使用するのは無調整豆乳と無農薬玄米です。

乳として使用するのは豆乳(無調整豆乳)とそれに加えるのは洗わない無農薬玄米です。しかしやはりヨーグルトとして発酵させるには必要な乳酸菌が必要です。ではなぜ玄米でヨーグルトができるか?というと、実は玄米のヌカ部分に植物性乳酸菌がついていると言われています。そしてその乳酸菌が発酵してヨーグルトになるわけです。

ただし、この玄米にある乳酸菌から作られるヨーグルトについては安全性を疑問視する声が多く、ヌカについた雑菌までも繁殖している可能性があると言う記述も多くあります。そこで今回手作りするヨーグルトは、牛乳または豆乳を使い種菌を使用した安全が確認された方法で手作りすることをおすすめします。豆乳玄米ヨーグルトに興味のある人は自己責任で作るようにしてください。

手作りヨーグルトの作り方

手作りヨーグルトを失敗せず簡単に、安全に作るために必要なものは牛乳と種菌、それから消毒です。種菌として販売されているものを使わずに、市販のヨーグルトを種菌として使用する際は牛乳の口やヨーグルトの容器のフタは使用する直前に開封するようにし、できるだけ空気中の雑菌が入らないように注意してください。また使用する器具はすべて消毒してから使用します。

基本的なヨーグルトの作り方は、牛乳を一度沸騰させ40℃まで冷ましたところからはじめます。40℃前後という温度が乳酸菌が一番活発に働く温度だからです。ただし種菌によってはカスピ海ヨーグルトのように発酵するための温度が低め(20℃~30℃)のものがありますので種菌を取り扱う前に説明をしっかり読んでください。

市販のヨーグルトを種菌にする場合は牛乳1リットルに対してプレーンヨーグルト100gを加えます。消毒した容器に種菌のヨーグルトを入れておき、一旦沸騰させた牛乳を40℃まで冷ましたものを少しずつ混ぜながら加えていきます。すべて混ざったら30℃~40℃に保温した状態のまま5~6時間置いておき、揺すった時に固まっていれば完成となります。完成したらすぐ冷蔵庫へ入れ5日以内に食べきるようにしてください。

種菌にできないヨーグルトもある?

市販されているヨーグルトを使ったのに失敗してしまった人もいるのではないでしょうか?実は市販されているヨーグルトの中には種菌として使用できる菌と使用できない菌があります。原因はいくつかありますが、まず使用している菌が酸素に触れると死んでしまうものがあることです。よく聞くビフィズス菌も実は空気に触れると死んでしまいます。

ただしビフィズス菌の場合、ヨーグルトにならないわけではなくヨーグルトにはなっています。ただし、このヨーグルトにはビフィズス菌は含まれていません。ヨーグルトになったのはビフィズス菌と一緒に使用されている乳酸菌のおかげです。実はヨーグルトは1つの乳酸菌では作ることができません。いくつかの乳酸菌が一緒に配合され働くことで失敗せずおいしいヨーグルトが作られたのです。

豆乳ヨーグルトにも挑戦してみよう

牛乳を使った手作りヨーグルトが簡単に作れることがわかったら、今度は栄養成分からも注目されている豆乳を使ったヨーグルトにも挑戦してみましょう。豆乳を使ったヨーグルトも牛乳と同じように簡単に作ることができます。豆乳ヨーグルトは豆乳に含まれるイソフラボンがコレステロールの上昇を抑えます。豆乳は牛乳に比べカロリーが低く、脂肪分が少ないため特にダイエット中の人には豆乳ヨーグルトがおすすめです。

豆乳ヨーグルトの作り方は牛乳から作るヨーグルトに比べると失敗したという人も多いのですが、豆乳ヨーグルトを作る際に失敗せずに作るためには徹底した温度管理が重要なポイントになります。消毒した容器に市販のヨーグルトを入れ、豆乳を入れて混ぜます。常温で固まるのを待ちます。動物性の牛乳と違い植物性の豆乳で作るヨーグルトは常温で十分発酵するのです。

豆乳には独特の大豆の風味がありますので豆乳ヨーグルトを美味しく作るためには豆乳に合った乳酸菌を選びます。豆乳に合う乳酸菌の一つはラクトバチルス・プランタラム(KS-1株)です。これは豆乳専用の種菌として太田胃散から販売されている「ソイヨーグル」があります。ソイヨーグルの種菌は京都の伝統的な漬物「すぐき漬け」から採取された日本製の植物性乳酸菌です。気になる人は購入してみてください。

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手作りヨーグルトを失敗せずに作るコツ

温度管理に気をつける

ヨーグルトを失敗せずに作るためにもっとも重要なポイントは温度管理です。ヨーグルトを作るために必要な乳酸菌は60℃で約30分、100℃だと数秒で死んでしまいます。一般的にヨーグルトが発酵するために良い温度は40℃ですので、この温度をキープできるように注意しなくてはいけません。百円ショッップなどで手に入る発泡スチロールの箱や湯たんぽなどをうまく使い、温度計もセットして時間との戦いになります。

ヨーグルトが固まらなくて失敗した人の理由としては温度が高すぎた、さらに使用した種菌の適温が40℃ではなかったなど温度の管理で失敗してしまったという例が多く見られますので、手作りヨーグルトには温度管理がいかに重要であるかがわかります。

事前に消毒をして衛生管理を徹底する

手作りヨーグルトを作るには種菌を使う場合も、市販のヨーグルトを使う場合もとにかく使用する器具の消毒です。なぜなら雑菌が入ってしまうと安全にヨーグルトが作れなくなる可能性があるからです。消毒の方法は、入れる容器や混ぜるのに使用するスプーンなどがすっぽり入るほどの量のお湯を沸かしてキッチンペーパーなどの上で自然乾燥させます。電子レンジ対応容器であれば電子レンジでの消毒も可能です。

写真のようにピンクや黒など色に異常を感じたり、臭いがおかしいと感じた場合は口にせず廃棄してください。このような場合に考えられるのは消毒の不足です。赤いものは赤カビで、特にカスピ海ヨーグルトの種菌の使い回しで発生が多く確認されています。一度作ったヨーグルトを種菌として使用したい場合は、出来上がったすぐのものを消毒した容器に消毒したスプーンで素早く移しできるだけ外気に触れないようにします。

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ヨーグルトを手作りするメリット・デメリット

ヨーグルトを手作りするメリット

健康やお通じにもよいヨーグルトですが、毎日家族全員で食べるとなるとかなりのコストがかかります。特に小分けで容器に入っているものだと割高で、大きい容器のものを買っても結局1日でなくなっていまいます。そんな時手作りヨーグルトなら同じ料金ほどで牛乳1リットルをすべてヨーグルトにすることも可能になりコスパの面からも毎日続けて食べやすくなります。

ヨーグルトを手作りするデメリット

手作りヨーグルトを作るためのデメリットがあるとすれば、使用する容器の徹底した消毒が面倒であることと、温度管理が大変であることです。特に冬場はしっかりと保温できる状態でないとあっという間に温度が下がってしまい、なかなか固まらない上に長時間放置すればするほど雑菌が混入する危険な状態になります。反対に暑い夏場は発酵があっという間に進み酸味が増したヨーグルトになってしまいます。

面倒な温度管理はヨーグルトメーカーにおまかせ!

そんな多少手間のかかる手作りヨーグルトですが、実は便利なキッチン家電があります。知っている人もいると思いますが、それこそがヨーグルトメーカーです。このヨーグルトメーカーを使えば、種菌に合った温度が自動で保てるため面倒な温度管理が不要なうえ紙パックがそのまま容器になるものであれば、面倒な容器の煮沸消毒が不要になります。ただし使用するスプーンは必ず消毒してください。

ヨーグルトメーカーはAmazonなどのネットショップや家電量販店でも販売されています。価格も2,000円~3,000円ほどのお手頃な価格で、中には甘酒まで作れる多機能なものも販売されています。毎日ヨーグルトを作るのであれば大変便利ですのでぜひ検討しみてください。

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ヨーグルトを手作りで作ってみよう!

ここまで説明したように手作りヨーグルトは消毒や温度管理を正しくすれば、簡単に自宅でヨーグルトを作ることができます。ヨーグルトは整腸作用や美容、育ち盛りの子供たちのカルシウムの補給などとても健康に良い食品です。毎日食べたかったけどコストがかかるなどの理由であきらめていたのなら是非一度挑戦してみてください。

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