リコリス菓子とは?世界一不味いとも言われる欧米で人気の味を調査
世界一不味いと言われているお菓子・『リコリス菓子』。テレビなどで取り上げられてもリコリス菓子は「不味い…」と紹介されていますが、欧米ではとても人気な伝統菓子でもあります。そんなリコリス菓子とは一体どんな菓子なのか、今回は徹底調査してみました!
目次
リコリス菓子って知ってる…?
日本のお菓子も勿論おいしいですが、海外輸入ショップなどに行くとついつい購入してしまうのが海外のお菓子。日本のお菓子とはやはり味も見た目も大きく異なるものも多く、見ているだけでも楽しませてくれるのが海外のお菓子です。そんなお菓子の中でも特に話題を集めている『リコリス菓子』をあなたは知っていますか?
世界一不味い…?リコリス菓子とは?
海外のお菓子が好きな方や海外旅行によく行かれる方なら『リコリス菓子』をご存知かもしれませんが、話題を集めているとはいえ、まだまだ日本国内ではあまりメジャーな海外のお菓子として認識されていません。そんなリコリス菓子が一体なぜ、話題を集めているのかというと、なんと世界一不味いと言われていることからなんです。
世界一不味いと言われながらも欧米では人気なリコリス菓子!
世界一不味いなんて言われると「いったいどんなお菓子…?」「そんなに不味いと言われているなら好んで食べる人なんかいないんじゃ…?」と、様々な疑問が頭の中には浮かび上がってしまうでしょう。しかし、リコリス菓子は世界一不味いと言われながらも、欧米では人気な有名菓子なんです!
リコリス菓子ってどんな味?匂いは?
世界一不味いと言われながらも欧米では人気だというリコリス菓子とは一体どんな味なのでしょうか…?また、匂いはどんなもの…?お目にかかったことがない方にとっては一体どんなものなのか想像がつかないでしょうから、まずは、リコリス菓子がどんな味・匂いであるお菓子なのかについて調査してみましょう!
リコリス菓子の味・匂い
リコリス菓子とは、スペインカンゾウ(リコリス、甘草の一種)の根およびアニスオイルで味付けされた菓子のことです。日本語では、英語名の『リコリス』または『リコリッシュ』と呼ばれますが、スウェーデン語 (lakrits) やデンマーク語 (lakrids) などから『ラクリッツ』とも呼ばれています。
一度見ると忘れることができないインパクトの強い黒い色は食品着色料のカーボンブラック(炭素)で着色されています。リコリス菓子はキャンディータイプが基本で、グミのような食感に近い歯ごたえが特徴です。そんなリコリス菓子は、ぐるぐるとした渦巻き状のものから小さな粒状のキャンディー、紐やチューブのように長い製品があるのですが、欧米では紐状・チューブ状のタイプのリコリス菓子が多いようです。
キャンディータイプのリコリスはオランダが発祥の地とも言われており、リコリスの世界最大消費国なんだとか。オランダの政府観光局によると、年間3200万キロものリコリスが消費されるという人気っぷりです。また、欧米ではイチゴやチェリーなどのフレーバーが添加されたレッドヴァインズ(Red Vines)のような赤いリコリス菓子もあります。
さて、欧米では人気なお菓子でありながらも「世界一不味い」とも言われているリコリス菓子の気になるお味についてですが…、「漢方薬のような味がする…」「タイヤのゴムみたい…」という口コミが最も多いようです。さらに匂いは、アンモニア臭がするといったなんとも強烈な特徴…。
リコリス菓子に含まれる『リコリス』が持つ効果や効能とは?
リコリス菓子の原料となっている『リコリス』とは、スペインカンゾウという多年草の根の部分を指します。『リコリス』は甘草の一種で、ヨーロッパや北欧では古くから健康に良いハーブとして親しまれていました。また、リコリスの根に含まれる糖分は砂糖の50倍もの甘さだという点も特徴です。
リコリスに含まれている『グリチルリチン』が腸内で『グリチルリチン酸』に変化し、ホルモンの一種である『コルチゾール』(抗炎症作用・抗アレルギー作用などのあるホルモン)の働きを邪魔する物質を抑制してくれるので、抗炎症作用・抗ウィルス作用・抗アレルギー作用に期待ができ、関節痛や気管支炎・アレルギー症状の緩和などに効果があると言われています。
また、リコリスはイソフラボノイド・フラボノイド系成分を多く含んでいるため、強い抗酸化作用・チロシナーゼ阻害作用があるともされています。このことから、甘味料・スパイス・ハーブ・薬用・化粧品添加物などに使われています。欧米ではサルミアッキ等のリコリス菓子はもちろんのこと、ルートビアの甘味料としても多用されています。
世界一不味い?欧米で人気のリコリス菓子をチェック!
世界一不味いと言われていながらも欧米では人気のリコリス菓子。そんなリコリス菓子の原料ともなる『リコリス』には多くの効能があることがわかりましたが、やっぱり日本人にとっては独特な味を受け入れることは難しいのでしょうか…?
また、日本でも購入できる有名なリコリス菓子って一体どんな商品が挙げられるのでしょうか?お次は、欧米では人気菓子として愛されていながらも日本人たちからは世界一不味いと言われているリコリス菓子をチェックしてみましょう!
欧米で人気のリコリス菓子①サルミアッキ
人気バラエティ番組『探偵ナイトスクープ』でも過去に「世界一不味い飴」として取り上げられたことがある『サルミアッキ』。サルミアッキは塩化アンモニウムとリコリスによる菓子です。サルミアッキのキャンディは北欧周辺地域では伝統的に食べられており、北欧5ヶ国ではその国を代表するお菓子と言っても良いほど、老若男女問わずに食べられています。
そんな『サルミアッキ』の意味は、ラテン語で『塩化アンモニウム』のことなんだとか。そのため、サルミアッキは塩化アンモニウムによる強い塩味とアンモニア臭が日本人にとってはかなり強烈な印象を与えるそうです…。強い塩味とアンモニア臭がするサルミアッキは通常のリコリス菓子とは違った特徴でもあります。
フィンランドには、サルミアッキを製造する有名な製菓会社が何社もあるのですが、中でも有名なのが『Fazer(ファッツェル)』社です。こちらの会社は老舗のチョコレートメーカーとして有名なのですが、実はサルミアッキ部門にも1938年にいち早く着手していたそうです。
サルミアッキの食感は、ゴムを連想させるような弾力の強さがあります。そこからツンとくるアンモニア臭、そして強い塩気と薬草っぽさという味に多くの日本人は噛んだ瞬間にアウト…という方も多いようです。そもそもサルミアッキは『アンモニア』という強烈すぎる印象から「本当に食べても良いもんなのか…?」と、体が拒絶してしまうのもあるようです…。
欧米で人気のリコリス菓子②シュネッケン
日本の方でリコリス菓子を食べたことがあるという方の多くが、『サルミアッキ』の次に多く食べていると言われているのが、90年以上の歴史を持つグミキャンディのパイオニアにして世界最大のメーカー・『ハリボー』の『シュネッケン』です。ハリボーは数多くの種類のグミを販売しているのですが、そんな中でも「衝撃的な不味さ…」と言われているのがこちらのリコリス菓子です。
『シュネッケン』とは、ドイツ語で『かたつむり』の意味なんだとか。そのため、こちらのリコリス菓子はくるくると渦巻いているルックスなのです。また、タイヤのような見た目にも見えることからハリボーのシュネッケンは、「タイヤのようなグミ」と話題を集めていました。そんな話題からか、商品パッケージでは少年が自転車のタイヤとして使用しているという斬新なデザインです。
ハリボーのシュネッケンは、口に入れた一瞬は「普通のグミ…?」と錯覚するようですが、数秒後には「苦っ!」「まずっ!」と言った感想を思わず漏らしてしまう方が多い様です。水あめなども入っており、甘さのあるため甘さと苦さが混ざっていることから日本人たちにはあまり受け入れられない様です…。とはいえ、ドイツや欧米ではやっぱり人気なんです。
世界一不味いと言われるリコリス菓子は欧米で人気だった!
世界一不味い・リコリス菓子のご紹介まとめはどうでしたか?一度食べるとその強烈さから忘れられない、リコリス菓子。そんなリコリス菓子は世界一不味いと言われていますが欧米ではとても人気で、老若男女問わず、子供の頃から食べているお菓子です。
そんなリコリス菓子は日本人にとっては受け入れがたい味・香りであることや、食感がタイヤやゴムなどに例えられ、「おいしい」という方が海外と比べるとやはり圧倒的に少ないようです。しかし、「怖いもの見たさにチャレンジしたい!」という日本人の方は多いようです。
今回ご紹介したリコリス菓子は、日本でも海外食品輸入ショップなどで販売されているので、ぜひ気になった方は一度試してみてはいかがですか?意外と病みつきになるかもしれませんよ…?