わけぎの栽培方法と育て方のコツは?球根の取り方から収穫方法まで!
とても万能野菜のなわけぎは、野菜炒めに入れたり、うどんなどのやくみにしたり、ぬたにしたりと、食べるにもいろどりを添そえるにも本当に使い勝手もよく、おいしい野菜ですよね。今回はそんなわけぎの栽培方法や育て方のコツを掘り下げていきたいと思います。わけぎの球根の取り方や収穫方法、育て方のコツや翌年もうまく栽培できる方法など、わかりやすく、誰でも簡単に栽培できるような情報を細かくお伝えしていきます。
目次
万能な野菜のわけぎを自宅で栽培したい
わけぎはなんにでも使える万能な野菜
”わげぎ”は、ぬたのレシピや炒め物、ちょっとしたいろどりに添えるなど、やくみとしても大活躍しますよね。そしてわけぎは野菜の栽培が初めての人にでも比較的栽培しやすい野菜なんです。あまり害虫もつかず、そしてそんなに寒暖にも左右されないので手間もかかりません。
プランターでも簡単に栽培できるので、今回は「簡単な家庭栽培を始めたい」「わけぎの自宅での育て方を知りたい」という人たちへ、栽培方法や育て方のコツ、翌年にも栽培できるよう球根の取り方、収穫時期など詳しく紹介していきます。ぜひ、わけぎの栽培をしてみましょう!
わけぎの種類
”わけぎ”といっても、およそ30種類もの品種があります。中でも有名なのは”二十日わけぎ”ではないでしょうか。名前のとおり植え付け後20日から30日で収穫できます。また、”わけぎ12号”や”わけぎ13号”という品種は早生種よりももっと育ちが早くて、3週間くらいから収穫が可能です。
早生種は”寒知らず”や”木原早生”などがあります。種球は小さく丸みをおび、外皮は黄色っぽいです。晩成種は”長崎大玉”や”木原晩生1号”などがあります。種球は細長く、外皮は紫色を帯びています。早生種と比べると発芽が遅く、初期成育も遅れますが、育てやすいのが特徴です。
わけぎ栽培の種まき(球根の植え付け)と収穫の時期
早生種の場合
わけぎの種まき(球根の植え付け)は、早生種だと7月から10月から始まります。主な収穫時期は1月から4月です。二十日わけぎは2月中旬から5月下旬に種まき、7月下旬から10月中旬で収穫時期です。
晩成種の場合
晩成種の植え付けは9月から10月くらいからはじまり、収穫は3月から4月くらいにおこないます。ちなみにわけぎはネギとエシャロットの交雑種だそうです。なのでエシャロットやネギ類はこのくらいの時期からが種まきの始まりです。
わけぎの種の寿命は非常に短く、室内に放置しておくと1年でダメになってしまうので注意しましょう。種まき後は、芽が出てくるまでは土を乾かさないように、水やりをすることがポイントです。
わけぎ栽培の土などの環境はどうしたらいい?
生育適温やベストな栽培環境は?
わけぎの生育適温は15℃から20℃です。栽培は日当たりの良い場所、風通しの良い環境、排水のよい場所が好ましく、よく育ちます。土は肥えているものがベストですが、わけぎの育て方のコツは、比較的球根の種まきさえしっかりしていれば、土質や気温などそんなに神経質に気にする必要はありません。土の乾燥だけは注意をし、マメに水やりをしていきましょう。
地植えの場合
わけぎの種まき(球根を植え付ける)をする2週間ほど前に、1平方メートルあたり100グラムから150グラムの苦土石灰を加えて、よく耕しておきます。苦土石灰は両手ですくって一杯くらいが目安です。あとは1週間前に、堆肥を3割ほどと、緩効性化成肥料を混ぜ込んで、さらに寝かせてから畝作りをスタートしていきましょう。
プランターの場合
わけぎの種まきをプランターにする場合は、赤玉土7:腐葉土3(堆肥でもよい)の割合で混ぜた用土に有機質肥料ひとつまみを入れ、よく混ぜます。市販の野菜用培養土でも問題ありません。プランターでの育て方のコツは、底に鉢底石を入れておくと水のとおりがよくなり、その上に自分でブレンドした土、または培養土を8分目ほど入れます。
わけぎの種まきから栽培の始まり
病害虫のついていない球根を選び植え付ける
わけぎの球根は初夏から出回るようになります。病害虫が付いていない、病気でない、茶色の皮が鮮やかでしわやよごれがないものを選びましょう。7月から8月になると球根の芽が伸び始めるので、少し伸び始めた頃が植え時です。外側の枯れた皮は球根を傷付けないように丁寧に取り除きます。
球根がたくさんくっついた状態の株の取り方は、2、3球ずつに手で分け、10センチから15センチ間隔で、球根の先端の葉先が土の上に少し出るくらいの深さに植え付けていきます。植えこむ深さの目安は約5センチから6センチです。
出典: https://horti.jp
深すぎると球根が腐ることがあり、浅すぎると株がぐらついてまっすぐ葉が伸びずに倒れやすくなります。また、。プランターへの植え付け方も基本的には同じです。65cmプランターに4、5球が植え付けの目安です。15センチくらいの深さがあれば小さめのものでも大丈夫です。
わけぎ栽培の育て方とちょっとしたコツ
水やりのポイント
わけぎは植え付け後2、3週間すると芽が出てきます。そして、土が乾燥をすると育ちが悪くなってしまいます。地植えは「土の乾燥が激しいな」と感じたら水やりをしましょう。プランターは、「土の表面が乾いてきたな」と感じたらたっぷりと水やりをしてあげましょう。特に注意したいのは、夏場などの気温が上がって乾燥しやすい時期は、土の状態をマメにチェックしていきましょう。
出典: https://horti.jp
肥料の与えかたとタイミング
わけぎの球根の植え付け後、葉が10cm程度の長さになったら、20日おきに野菜いちばん等の化成肥料の追肥し、軽く土寄せをしてあげると、倒れにくく、そして分球が促進されます。ネギ類の根は酸素もほしがります。水も空気もとおりをよくしておくことが栽培のコツです。
プランターや鉢の場合、液体肥料を週1回程度与えるといいでしょう。雨風で倒れないよう土寄せは半月に1回ほどおこなうようにして、完熟した堆肥と長くじっくり効く有機質肥料を1週間に1回与えるようにすると育ちがよくなります。
わけぎ栽培の害虫と病気の予防
つきやすい害虫
黒色で2mm程度の大きさの害虫のアブラムシ類に注意をしましょう。6月ごろに多く発生します。多発すると株全体を覆い、わけぎを枯死させてしまいます。 ウイルス病を媒介するので、あらかじめ植え付け時に殺虫剤の粒剤をまくのが効果的です。
かかりやすい病気
春や秋の比較的低温の時期に雨が続いてしまうと、黄色い斑点となって発生します。なので、あらかじめ水はけ、風通しのいい場所で栽培しましょう。広がってしまうと葉がすべて黄色くなってしまうので、殺菌剤を予防的に使うのも効果的です。発生してしまったらそれ以上被害が広がらないように、すみやかに殺菌剤を散布しましょう。
わけぎ栽培の収穫時期の目安と収穫方法
草丈が25センチから30センチくらいに伸びたら収穫の時期です。取り方のコツは株元から地上3センチから5センチくらい残し、葉を切り落としていきます。株の葉をまとめてつかみ、園芸用のハサミやナイフで水平に切り落とすと比較的簡単に収穫できます。また、株ごと堀とっても大丈夫です。
そのあと液肥を与えると、3日から4日で小葉が伸び始めます。15センチ以上伸びたら再び収穫しましょう。繰り返しておこなうと、時期には多いと5回くらい収穫できます。
わけぎの栽培の球根の取り方
わけぎの球根は保存をして、次のシーズンも栽培を楽しむことができます。球根の取り方としては、早めに掘り上げず、放置してしまうと害虫がつきやすくなります。球根種の保存はとても簡単なので、シーズンに連続での栽培もおすすめです。まず、種球根にする株は収穫は少な目にして、葉を成長させていきます。1、2回収穫した後に種球根にするものと収穫する株をわかるように分けておくといいです。
ポイントとしては、5月頃になると球根が大きくなり葉が倒れきて、そして黄色く枯れてきます。その時が堀りあげるべストなタイミングです。球根を堀るタイミングが早いと充分に育っていないので、乾燥させた時に腐ったり、干からびたりしてしまうので気を付けましょう。ほりあげた株は土をよく落として、束ねて風通しの良い日陰でよく乾かし貯蔵しましょう。
わけぎの栽培の番外編
スーパーで購入したわけぎには根がついています。そちらを使っても栽培ができます。根から数cmの白い部分を残し、紙コップを2つ重ねて片方に穴をあけ、もう片方に水を入れ水につけます。1,2ミリ程度水面から出しておくことがポイントです。何日かすると切り取った部分から発芽してきます。この方法でも2回くらいは収穫でき、このプチ栽培はお手軽、季節も問わずにできるのでこの方法もおすすめです。
意外と簡単!わけぎ栽培にチャレンジ
わけぎの栽培は他の野菜と比べると比較的簡単にできます。栽培の手間がかからないうえ、野菜の病気や害虫の被害を受けにくいので楽チンです。わけぎの栽培はビギナーさんの野菜栽培デビューにおすすめです。ストレスなく、毎日楽しくお世話ができると思います。
しかも、球根の取り方のちょっとしたコツで、保存をすると翌年も栽培できるなんていうところもうれしいポイントです。お料理にも万能な野菜ですが、栽培も万能といいますか、お得なエコな野菜です。
出典: https://horti.jp