玉ねぎを食べ過ぎるとどうなる?影響する量と臭いの変化について

玉ねぎを食べると血液がサラサラになり血管系統の病気に良いのは誰もが知っていることでしょう。身体に良くて、年中安価でストック野菜の定番の玉ねぎです。私たち日本人にとって欠かせない存在になっている玉ねぎも食べ過ぎると悪影響がある驚きの事実とは?を調べるとともに、食べ過ぎによる症状を予防する方法や、食べ過ぎによる症状の原因と対処方法、また生玉ねぎと加熱した玉ねぎでの効果や影響の違い、玉ねぎの他に食べ過ぎてはいけない食べ物なども一緒に紹介したいと思います。

玉ねぎを食べ過ぎるとどうなる?影響する量と臭いの変化についてのイメージ

目次

  1. 1玉ねぎについて
  2. 2玉ねぎが日本に定着したきっかけ
  3. 3玉ねぎの旬や種類
  4. 4玉ねぎの効果・効能
  5. 5玉ねぎを食べ過ぎると?
  6. 6玉ねぎを食べ過ぎた時に出る症状
  7. 7何でも食べ過ぎは良くない
  8. 8玉ねぎの食べ過ぎの量は?
  9. 9玉ねぎによる臭いに影響する量は?
  10. 10健康効果のある玉ねぎを上手に食べよう

玉ねぎについて

カレーに肉じゃが、生姜焼き、八宝菜、酢豚、シチューと和洋折衷で様々な料理に重宝する野菜が玉ねぎです。年間を通して比較的安価で安定した値段の玉ねぎ、保存もきき必ずストックしている野菜のうちの一つでしょう。そんな身近な野菜、玉ねぎについて意外と知らない情報を紹介します。

玉ねぎの歴史

日本で主に栽培されている玉ねぎは、春まきと秋まきのものが多いです。イランを中心とした西アジアが原産とされていますが、玉ねぎの歴史は古いようです。紀元前27~25世紀にはエジプトで栽培されていたという記録が残っています。ピラミッドの建設に従事した労働者に、ニンニク・大根・玉ねぎが配給されていたそうです。

日本に玉ねぎが伝わったのは江戸時代で、南蛮船によって長崎に観賞用として広まったそうです。栽培用として広まったのは北海道の開拓の時で、寒さに強い玉ねぎが北海道の気候に合っていたからです。玉ねぎ独特の臭いがあるので、人によっては嫌いな人もいますが料理や調味料の原材料など欠かせないものとなりました。

玉ねぎが日本に定着したきっかけ

明治初期に流行したコレラという感染症で致死率が非常に高い病気に玉ねぎが効くという噂が広まったことにより、玉ねぎが爆発的に売れたそうです。それまで玉ねぎの強い臭いによって敬遠されていたのですが、食べてみると甘味がありネギと似ていることから日本に定着していったようです。

玉ねぎの旬や種類

玉ねぎの旬

玉ねぎは日本全国で栽培されていますし、輸入もしているので一年中出回っていますが、秋まきのものを早どりしたのが新玉ねぎと呼ばれ、3~4月に出荷されます。通常は5~9月ごろに収穫されます。春まきの玉ねぎは、9割が北海道で栽培されたもので9月~翌年の4月まで出荷されます。

玉ねぎの種類

日本全国で栽培されている玉ねぎの種類には、紹介しきれないほど沢山の種類がありますが、大別すると黄玉ねぎと赤玉ねぎと白玉ねぎとなります。黄玉ねぎは、私たちがよく使う一般的な玉ねぎで辛みが強いのが特徴です。

赤玉ねぎは、紫玉ねぎともレッドオニオンとも呼ばれ、一般的な玉ねぎに比べて辛みも弱く、玉ねぎ特有の臭いも少なく甘いのが特徴です。白玉ねぎは、いわゆる新玉ねぎのことで、黄玉ねぎを早採りしたものです。

玉ねぎの生産量で最も多いのが北海道です。全体の約5割の量が生産されています。次いで生産量が多いのが、佐賀県、兵庫県(淡路島)、愛知県、長崎県、静岡県、大阪府(泉州)となっています。

Thumb玉ねぎを飴色にするコツと作り方は?レンジを使った時短レシピも! | お食事ウェブマガジン「グルメノート」

玉ねぎの効果・効能

玉ねぎには血圧を下げる効果があります。マウスでの実験では玉ねぎを与えてから4週間後から血圧が下がり始めたという結果があります。玉ねぎのイソアリインというイオウ化合物とアリナーゼとうい酵素が、玉ねぎを切った時に空気にふれることで混ざり合いチオスルフィネートという物質になるそうです。

チオスルフィネートは発がんを抑制する作用があり、また喘息発作を抑え、鎮静作用があり、血糖値を下げるなど多くの効果が確認されています。他にも血小板の凝集を抑制するので血液中の血栓を予防し脳卒中や心臓病の予防につながります。

チオスルフィネートは水にさらすと流れてしまいますし、玉ねぎを切ってから20分以上置かないとできない物質ですので、切ってから20分放置し水にさらさずに食べると効果が得られます。

また、玉ねぎの抗酸化物質ケルセチンがガンや老化を予防したり、グルタオチンが肝機能を助けたり白内障の予防に効果があります。その他、糖尿病の予防や気管支喘息の改善、骨粗鬆症の予防などに効果があります。予防には1日50gおおよそ4分の1個食べるのが目安です。では、それ以上食べると何か問題があるのかを調べてみました。

Thumb玉ねぎの保存方法は?長持ちさせるための冷蔵・常温・冷凍など裏技も紹介 | お食事ウェブマガジン「グルメノート」

玉ねぎを食べ過ぎると?

玉ねぎを食べ過ぎると体臭が強くなる

玉ねぎの硫化アリルという成分が酸化すると臭いを発する硫黄酸化物となります。この硫黄酸化物が血液を通して体中に運ばれ汗となって出る際に臭いも一緒に発生してしまうのです。また、おならの臭いが臭くなったり食べた後の息の臭いも気になるところです。

身体に良いからと玉ねぎを食べ過ぎると、身体に臭いが染みつく原因となります。玉ねぎの硫化アリルによる臭いの影響は約16時間と言われていますが、完全に消えるまでには48時間かかるそうです。1日に1個程度食べるのであれば問題はないと言われていますが、実際にどのくらい玉ねぎを食べると臭いに影響するのでしょか?

つい食べ過ぎて臭いが気になる時の対処法として、牛乳やウーロン茶やリンゴなどが臭いを防いでくれます。それ以外に水分を多めに取って、尿として臭いの元を体外に排出するのも一つの手段です。緑茶を飲むのも臭いを消すのに一役かいます。緑茶のカテキンやフラボノイドの強い殺菌効果や消臭効果とカフェインによる利尿作用とで効果倍増です。

また、レモンや酢などクエン酸を多く含む食品を一緒にとることで、協力な消臭効果が期待できます。それと共に、唾液の分泌量を促進したり口内の細菌の繁殖を抑制して口内からの臭いも防いでくれます。

玉ねぎを食べ過ぎた時に出る症状

玉ねぎを食べ過ぎると吐き気がする

身体にいいイメージしかない玉ねぎに驚きの事実ですが、食べ過ぎると吐き気や頭痛を起こすことがあります。玉ねぎの刺激成分であるアリシンが吐き気の原因なのです。アリシンは少量なら食欲を増進したりと良い働きをしてくれるのですが、食べ過ぎると胃に刺激を与えて吐き気が起こってしまうのです。

玉ねぎの食べ過ぎで吐き気や頭痛を起こした時の対処法としては、まず玉ねぎを食べることを止めます。それから胃薬や鎮痛剤を飲んで対処しましょう。

玉ねぎを食べ過ぎると腹痛が起こる

これもまた驚く玉ねぎの食べ過ぎによる腹痛の原因ですが、玉ねぎの硫化アリルの刺激が胃腸の粘膜を刺激しすぎて起こるのです。また玉ねぎのアレルギーによる症状の場合もありますが、玉ねぎアレルギーは稀なケースです。

玉ねぎの食べ過ぎで腹痛が起きてしまった時の対策として、水分を多くとりましょう。ぬるめのお湯の方が効果があります。それは食道から胃の粘膜についた玉ねぎの成分を洗い流すからです。そして安静にして症状が治まるまで待ちます。

食べ過ぎによる吐き気・腹痛を防ぐ方法

玉ねぎの食べ過ぎによる吐き気や腹痛に対する対処法は前述しましたが、未然に防ぐことはできるのでしょうか?食べ過ぎによる吐き気と腹痛の対策として加熱したり切った玉ねぎを良く洗うということがありますが、加熱や切った玉ねぎを洗うことによって肝心な玉ねぎの栄養成分が水溶性なので溶けだしてしまいます。

加熱時間や洗う時間や水にさらす時間を短くするのも手段の一つですが、玉ねぎの栄養を逃さない調理の方法はスープにして溶けだした栄養素も全部食べることです。スープに限らず他の調理方法でも栄養素の溶けだした汁ごと食べられるように工夫をすれば、食べ過ぎによる吐き気や腹痛を防ぎながら、玉ねぎの成分も無駄なく取り入れることが出来ます。

玉ねぎの食べ過ぎによる吐き気は胃の粘膜への刺激を防げば対策となるので、生の玉ねぎを食べる30分くらい前にコップ1杯の牛乳をのんで胃に膜を作っておきましょう。

それから玉ねぎの食べ過ぎによる吐き気に影響する成分のアリシンは、しっかり熱を通すと胃腸への刺激を減らし吐き気を起こしにくくすることが出来ます。空気に20分くらいさらすとアリシンは加熱しても失われにくく胃腸への刺激を弱めアリシンの効果も得られますので、加熱前に玉ねぎを切ってから20分放置して加熱調理しましょう。

また、玉ねぎの食べ過ぎによる腹痛の原因もアリシンにあります。とくに腹痛の原因の場合、アリシンの強い抗菌作用にあります。アリシンが腸内の悪玉菌と善玉菌を排除する働きによって腸内菌のバランスが崩れて腹痛や下痢まで起こしてしまいます。

玉ねぎの食べ過ぎによる腹痛の対策としては、同じ抗菌作用を持つニンニクやニラやネギを一緒に食べる時は量を調整しましょう。また、腸内環境を整えるヨーグルトなど発酵食品を食事に取り入れることも対策となるでしょう。オニオンサラダにヨーグルトを使ったドレッシングをかけて食べるのも良いアイデアと言えるでしょう。

要注意!食べ過ぎは逆効果

玉ねぎがどんなに効果があっても、どんなに好きでも量が多すぎると吐き気や腹痛、ひどければ下痢を起こして体調を崩してしまいますので、食べる量には気をつけなければいけません。では、いったい玉ねぎはどれくらいなら食べても大丈夫なのでしょう?食べ過ぎとされる量がどのくらいなのか調べてみました。

Thumb玉ねぎの切り方特集!涙が出ない・辛くない切り方は繊維にある! | お食事ウェブマガジン「グルメノート」

何でも食べ過ぎは良くない

食べ過ぎてはいけない食品

食べ過ぎると良くない食品の中に納豆があります。納豆も健康食品のイメージが強い食品のひとつですが、納豆のセレンという成分が食べ過ぎると吐き気や嘔吐、肝機能不全といった中毒症状を誘発することがあります。またプリン体が多いことと、高たんぱくなので腎臓にも負担がかかります。

最近、良質な油が身体にいいという情報からえごま油やアマニ油を積極的に摂るようになっていますが、この様な油も食べ過ぎると血管内に油が付着して動脈硬化や脳梗塞、心筋梗塞を引き起こします。青魚も同様に脂肪が多く含まれるので食べ過ぎには注意が必要です。油も青魚も週に一回くらいが良いようです。

玉ねぎの食べ過ぎの量は?

玉ねぎの食べ過ぎによる中毒があり、過剰に摂取すると障害がおこります。少量なら起こらないとされていますが、少量とはどのくらいの量なのか?食べ過ぎがどのくらいの量なのか?あまり考えたことがないでしょう。玉ねぎの適量を紹介する前に、玉ねぎのアレルギーについて説明します。

生の玉ねぎの食べ過ぎによるアレルギー

生の玉ねぎを食べ過ぎて起きるアレルギーは、硫化アリルという成分が原因で特に、硫化プロピルという生玉ねぎと長ネギの白いところにだけ含まれる辛味成分のことです。症状としては頭痛、腹痛、吐き気、下痢、嘔吐、発熱、めまい、発熱、湿疹、などです。数時間でおさまる場合と、数日間寝込む場合もあります。ひどいと呼吸が苦しくなることもあります。

硫化プロピルは、気化しやすいので生の玉ねぎを切っている時に成分を吸うことで体内に吸収されます。しかし酸化しやすい特性がありトリスルヒィドという成分に変化してアレルギーは起こしにくくなります。

加熱した玉ねぎの食べ過ぎによるアレルギー

加熱した玉ねぎでは、加熱の時間が長いほどアレルギーの可能性は減少しますが、それでもアレルギー症状が起きることが稀にあります。これは玉ねぎのジアリルスルフィドによるアレルギーの可能性があります。ジアリルジスルフィドは赤血球を破壊する成分で、ヘモグロビンを酸化させハインツ小体という物質を作り、赤血球が溶けだし溶血性貧血を引き起こします。

本来、人はジアリルジスルフィドの消化酵素を持っているので、通常量ではアレルギーを起こしませんが、何らかの理由により消化酵素に異変が生じアレルギー反応を引き起こすとされています。犬や猫に玉ねぎやネギ類を食べさせてはいけないのは、この消化酵素を持っていないからです。

玉ねぎの適量

生の玉ねぎの摂取量に関しては、1日50gおおよそ中くらいの大きさで4分の1個が目安のようです。では食べ過ぎの量はどのくらいなのでしょう?アレルギーに関して食べ過ぎの量というのは、どれだけ食べてもそもそもアレルギー反応を起こさない人もいれば、少量でもアレルギー反応を起こす人がいるので、はっきりとした量は言えないのが実情です。

Thumb玉ねぎを丸ごと使ったレシピ11選!人気のスープやレンジで簡単メニューなど! | お食事ウェブマガジン「グルメノート」

玉ねぎによる臭いに影響する量は?

玉ねぎが体臭に影響すると聞くと、どれだけ多くの効果があっても食べる量がどれくらなら臭いがしなのか気になるところでしょう。健康に効果がある食べ方の紹介では殆どの人が一日50gを朝晩2回に分けて食べるのが効果的と書いています。1日に1個食べましょうと勧めている人もいます。

では身体の臭いに影響する量についてですが、これも人それぞれの体質や食事の内容、健康状態でまちまちなのではっきりとは言えませんが、毎日1個の玉ねぎを食べ続けることは難しいのではないでしょうか?朝ごはんと晩御飯のサラダに少量のスライスした玉ねぎを混ぜて食べてもせいぜい2分の1個の量にいくかいかないかでしょう。

毎日1個以上食べ続ければ、硫化アリルの効果が効きすぎて臭いや吐き気など様々な悪影響が出るかもしれません。しかし、1日に4分の1個から2分の1個程度の量の摂取であれば、硫化アリルの毛細血管を拡張し胃腸を活発にする作用によって、腸内に臭いの成分が溜まらずアンモニアの発生も抑えられます。よって体臭も抑制することができるでしょう。

生玉ねぎなら毎日無理なく続けられる程度の量、つまり4分の1個から2分の1個くらいまでなら臭いに影響しないでしょう。気になるようなら2分の1個程度にとどめておくと安心でしょう。加熱した玉ねぎの場合、加熱によって硫化アリルが違う成分に変化するので臭いの原因とはなりません。

この様に、どんな食べ物でも身体に良いからといって食べ過ぎたり、その食物ばかりを食べるのは逆効果なのです。玉ねぎも毎日少しずつ食べることで良い効果が得られます。また他の食材もバランス良く取り入れることが健康な身体を保つのに重要なことなのです。

健康効果のある玉ねぎを上手に食べよう

結局のところ、臭いに影響のある玉ねぎの量は明確ではありませんが生なら4分の1個程度で加熱した玉ねぎならあまり量を気にせず食べても大丈夫のようです。他の食材が食べられなくなるほど玉ねぎでお腹を満たすのは良くないというのは明確なことです。一日の食事のどこかで生の玉ねぎを4分の1個分サラダなどで食べるのを習慣にするとよいでしょう。

関連するまとめ

新着一覧

最近公開されたまとめ