大根に含まれている栄養素は?効果的な食べ方や選び方・保存方法も紹介

大根には、栄養を摂るために効果的な食べ方があることをご存知でしょうか。この記事では、大根に含まれる栄養について解説するとともに、効果的な食べ方とおいしい大根の選び方、大根の下ごしらえや保存について紹介します。この記事を参考に大根を食卓に取り入れましょう。

大根に含まれている栄養素は?効果的な食べ方や選び方・保存方法も紹介のイメージ

目次

  1. 1大根とはどういう野菜?
  2. 1大根の栄養素と効果
  3. 1大根の効果的な食べ方
  4. 1おいしい大根の選び方
  5. 1大根の下ごしらえの方法
  6. 1大根の保存方法
  7. 1栄養価の高い大根をおいしく食べましょう

「大根って、サラダや漬物で食べるのと、煮物やみそ汁で食べるのとどっちがいいのかな」
「大根って、辛い部分と甘い部分があるのかな」
「大根の栄養や効能ってどういうものがあるのかな」
日常の食卓に欠かせない大根ですが、意外と大根について知らないことも多いようです。


この記事では、大根の種類や産地、旬の時期について紹介します。


また、大根の栄養素や効果についての解説や、大根の効果的な食べ方についても解説するとともに、おいしい大根の選び方や大根の下ごしらえの方法も詳しく紹介しています。


大根についてより詳しく知りたい方、大根をおいしく食べる方法について知りたい方は、ぜひこの記事をチェックして、大根を買う時や調理する時の参考にしてください。

大根とはどういう野菜?

大根はアブラナ科ダイコン属に分類される野菜で、地中海地方や中央アジアが原産地とされていますが、詳しいことがよくわかっていません。


中国から日本に伝わり「日本書紀」にも大根についての記載がありました。一般に広まったのは室町時代とされています。


かつては全国にさまざまな種類の大根がありましたが、1970年頃に登場した青首大根が人気となりました。ここでは、大根の種類や産地、旬の時期について詳しく紹介していきましょう。

大根の種類とは

大根といえば、スーパーなどで販売されている細長い大根を思い浮かべる方が多いかもしれません。青首大根は、大根の流通量の大半を占めているためです。


実は青首大根以外にも、白首大根、赤大根やラディッシュ、聖護院大根といった、皮の部分の色が赤いものや、形が丸いものといった種類があり、地方の大根を含めれば、100種類を超えるとされています。

大根の産地・旬の時期とは

大根の主な産地には、千葉県や北海道、青森といった地域があります。東京では神奈川県や茨城県といった産地のものも多く流通します。


大根は年中流通していますが、煮物やサラダなどに向く、甘みがあり水分が多い大根は晩秋から冬が旬です。一方で、大根おろしに向く辛味大根は、初夏から夏が旬となります。

大根の栄養素と効果

大根は他の野菜に比べて栄養価が低い、といわれることがありますが、果たしてそうでしょうか。大根は淡色野菜として認識され、緑黄色野菜に含まれているβカロテンなどが含まれないからと考えられているためです。


しかしながら、大根の葉の部分は緑黄色野菜であり、葉まで活用すれば栄養を摂取できそうです。また、根の部分もビタミンCやカリウムなどの栄養と食物繊維が豊富です。大根に含まれる栄養素について、詳細に見ていきましょう。


出典:大根 | カロリーSlism
参照:https://calorie.slism.jp/106134/


出典:大根菜 (大根の葉)|カロリーSlism
参照:https://www.tyojyu.or.jp/net/kenkou-tyoju/eiyouso/vitamin-a.html

大根に含まれる栄養素含有量
ビタミン類(C・A・K)205mg、660μg、540μg
消化酵素
カリウム2070mg
カルシウム207mg
イソチオシアネート

ビタミン類(C・A・K)

大根に含まれるビタミン類としては、ビタミンC、ビタミンA、ビタミンKがあります。ビタミンCは、骨や腱などのコラーゲンを作り出すのに必須の栄養で、不足すると壊血病となってしまう可能性があります。


ビタミンAが不足すると、夜など暗いところで眼が見えなくなる夜盲症につながります。ビタミンKは血液凝固に関わる栄養で、不足すると血が固まりにくくなるでしょう。いずれも必須の栄養素を摂取するのに、大根はいい食材といえます。


出典:ビタミンAの働きと1日の摂取量|健康長寿ネット
参照:https://www.tyojyu.or.jp/net/kenkou-tyoju/eiyouso/vitamin-a.html


出典:ビタミンCの働きと1日の摂取量|健康長寿ネット
参照:https://calorie.slism.jp/106130/


出典:ビタミンKの働きと1日の摂取量|健康長寿ネット
参照:https://www.tyojyu.or.jp/net/kenkou-tyoju/eiyouso/vitamin-k.html

消化酵素

大根に含まれる栄養素の一つが、食べたものの消化を助ける消化酵素です。でんぷんを分解する酵素であるアミラーゼなどを含むため、胃の働きを健康に維持するためにも大根を食べると良いでしょう。


出典:酵素の働きと健康効果|健康長寿ネット
参照:https://www.tyojyu.or.jp/net/kenkou-tyoju/eiyouso/koso-kenko.html

カリウム

カリウムは塩分の過剰摂取を調整するのに必要となる、ナトリウムを排出するミネラルの一つです。


人体における細胞内液の浸透圧を調整、一定に保ってくれます。さらに体液のpHバランスを保つのにも必要です。カリウムの不足は脱力感や食欲不振、不整脈につながりますから、大根で摂れる栄養素の一つとして意識しておくといいでしょう。


出典:カリウム | 厚生労働省
参照:https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/food/ye-005.html

カルシウム

カルシウムは、骨や歯を作ることから、人体に多く含まれるミネラル分です。カルシウムは骨を構成するのに重要な栄養素のため、不足すると骨粗しょう症のリスクが高くなります。


カルシウムは、特に大根の葉の部分に多く含まれるため、意識して摂取するようにすると良いでしょう。


出典:カルシウム(かるしうむ)|厚生労働省
参照:https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/food/ye-042.html

イソチオシアネート

大根に含まれる辛み成分がイソチオシアネートで、抗菌作用があり、血栓防止などに役立つとされます。大根の先端にいくほど含有量が多くなる栄養分で、高い抗酸化作用があり、発がんを抑える効果も期待できるため、積極的に摂取したいものです。


出典:イソチオシアネート | 麻布医院
参照:https://www.azabu-iin.com/expedia/74978.html

大根の効果的な食べ方

ここまで、大根の栄養素と効果を確認しましたが、ビタミン類やミネラルを多く含むことがわかりました。さらに根の部分のみでなく、緑黄色野菜に区分されるほどの栄養を含む葉の部分を摂取することで、体調不良の改善や健康増進の効果が期待できるでしょう。


ここからは、大根の効果的な食べ方について、大根の部位と調理方法を具体的に紹介していきましょう。

すりおろす

大根に含まれる酵素を効果的に摂取するには、大根をすりおろして大根おろしにすると良いでしょう。


大根は、葉元なのか先端なのかで、水分量や辛味に違いがあります。葉元は甘めで水分量が多く、先端部を使うと水分が少なく、辛味がある大根おろしとなるでしょう。


すりおろして時間が経過すると、ビタミンCなどの栄養が損なわれる可能性があります。なるべく食べる前にすりおろした方が良いでしょう。

葉の部分は油で炒める

大根の葉の部分は、生のままでも食べられますが、茹でたり、炒めたりといったアレンジもできます。特に栄養を考えた場合、大根の葉に含まれる脂溶性のビタミンAを摂取するためには、油で炒めると良いでしょう。


大根の葉は塩茹でし、水気を絞ったものをごま油で炒めて、しょうゆやみりんで味付けし、ご飯に混ぜるのがおすすめです。

甘い上部・根の部分は生で食べる

大根の上部の根の部分は、甘くてみずみずしいため、生のまま食べるといいでしょう。生で食べる方法としてはサラダがありますが、他にも人参との組み合わせて伝統料理の「なます」も簡単に作ることができます。


大根には加熱によって失われる栄養もあるため、生で食べることができるなますは、栄養の面からも作る価値がありそうです。

中央部分は煮物にする

大根の中央部分は、辛味と甘みのバランスが取れていることと、柔らかいのが特徴です。大根ならではの味わいや食感を楽しむとともに、大根の太さが揃っていることから、おでんやふろふき大根など、煮物にするとよいでしょう。

辛みのある部分は汁物にする

大根の下部で辛味のある部分は、汁物にするのがいいでしょう。水分が少ない部分のため、味がしみこみやすいのがメリットです。


みそ汁やスープなどに入れるには、固くて繊維が多く形も不揃いとなる部分でも、小さく切ることで、気にならなくなるでしょう。

おいしい大根の選び方

おいしい大根を選ぶポイントとしては、大根の葉が付いているものでは、葉の色が鮮やかなものを選ぶといいでしょう。そして大根の表面が乾いているものではなく、みずみずしいものを選ぶといいでしょう。


大根の表面が乾燥しているものは、収穫から日数が経っている可能性があります。その他のポイントとして、大根の色や形、ひげ根について解説していきましょう。

色が白くてきれいなもの

新鮮な大根は、色が白くてみずみずしいのが特徴です。細胞に含まれる水分の量が多いため、ツヤがある見た目をしています。


逆に大根の根の上の方が黒ずんでいる場合は、みずみずしさがなく、なかにすが入っている可能性があるため、よく確認しましょう。

変形していないもの

ふかふかに耕され、栄養が豊富な畑の土で育てられた大根は、まっすぐ下に根が伸びていきますから、まっすぐ変形していないものとなります。水分や栄養分が、大根に均等に行きわたっている証拠です。


一方、固い土の畑で育てられた大根は、曲がってしまったり、太い大根になってしまったりと、変形する傾向にあります。

ひげ根がまっすぐなもの

大根に水分や養分を取り込むために生えているのがひげ根ですが、土の状態が良い畑で育てられた場合は、まっすぐにひげ根が並ぶ傾向にあります。


その結果、大根に水分や養分が寄り込まれやすいため、甘い大根となるでしょう。ひげ根が不揃いの大根は、生育の環境によるもので、辛味が強い大根となってしまいます。

大根の下ごしらえの方法

大根の下ごしらえには、さまざまなコツがあります。例えば、大根の皮むきですが、厚めにむくと良いでしょう。薄く皮をむくようにすると、風味や食感に影響するようなスジが残ってしまう場合があります。


さらに面取りや隠し包丁、下茹でといった大根の下ごしらえのコツについて、詳しく紹介していきましょう。

面取りのコツ

おでんなどの煮物に大根を使う場合は、面取りが必要です。面取りとは、野菜などの具材の角をごく薄く切り取るもので、煮崩れを防ぐために行います。


面取りは片方の面のみではなく、両面行うようにしましょう。おでんなどにする時の大根のサイズに切った後、大根を回しながら角を包丁で面取りします。包丁が難しく感じるようなら、ピーラーでも良いでしょう。

隠し包丁のコツ

隠し包丁は大根のみならず、ナスやこんにゃくにも使われる下ごしらえの方法で、具材に包丁入れることで、味を浸み込みやすくするものです。


大根をおでんなどの煮物に使うとして、5cm程度の厚みに切ります。その場合、隠し包丁としては2cmから3cmの深さに、十字に切れ込みを入れると良いでしょう。包丁を深く入れすぎると煮崩れやすくなるため注意しましょう。

下茹でのコツ

大根の下茹では、大根を煮込み料理に使う時、味を浸みこみやすくするために必要な下ごしらえの一つです。鍋にたっぷりの水を入れ、大根とともに大さじ1杯から2杯のお米を入れます。


水から加熱していって、沸騰したら弱火にして15分程度加熱することで、大根を軟らかくできます。お米をいれることで、大根のアクを和らげるとともに、白く仕上げることができます。

大根の保存方法

大根の保存方法は、1本丸ごとか、切られている状態かによって異なります。切られている状態の大根は、冷蔵保存で1週間程度が保存の目安です。


丸ごとの保存の場合は、より長く保存する方法があります。丸ごと保存の方法と大根おろしの保存の方法について詳しく紹介しましょう。

丸ごと保存する

大根を丸ごと保存する場合のポイントは、葉を切り落とすことです。葉が付いている場合は、葉の部分から乾燥してしまいます。


夏以外の季節なら、常温で保存が可能で、新聞紙でくるんで涼しい場所に立てて保存すると良いでしょう。1カ月程度保存が可能です。ただ、大根の表面が乾燥してきたら早めに使い切るようにする必要があります。

大根おろしを保存する

大根おろしは、冷凍して保存ができます。冷凍する時は、1回使う分量に小分けをし、水分を軽く切ってからラップに包んで、冷凍用の保存袋に入れましょう。


冷凍したものは使う時に自然解凍か、流水で解凍します。大根おろしは冷凍しても食感が変わらないまま保存できるのがメリットです。保存期間は2週間程度ですので、早めに使うようにしましょう。

栄養価の高い大根をおいしく食べましょう

大根にはビタミン類や消化酵素、カリウムやカルシウムなどを含む栄養豊富な野菜です。緑黄色野菜に含まれる葉の部分も食べることで、よりしっかり大根の栄養を摂取できます。


大根の加熱によって流出する栄養をしっかり摂取するには、スープ類やみそ汁にすると良いでしょう。今回お伝えした大根の効果的な食べ方の知識を参考に、ぜひ日々の食卓に大根を取り入れてください。

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