辛味大根の栄養や大根との違いとは?辛さが癖になるレシピを紹介!
「辛味大根」という種類の大根を知っているでしょうか?辛味大根は、サイズが小ぶりで大根おろしにすると非常に辛いのが特徴です。ここでは、辛味大根と普通の大根の違いや美味しい食べ方について詳しく調査しました。辛味大根にはダイエットやアンチエイジングに効果的な栄養素もたくさん含まれているようです。からみを活かしたおすすめレシピも紹介しているので、気になる方は是非チェックしてみてください。
辛味大根とは?
辛味大根の特徴
「辛味大根」は、その名の通り「からみ」が強いのが特徴です。辛味大根と一言で言っても種類はさまざまで、一般的に辛い大根の総称として使われています。辛味大根は、からみ成分の特徴を活かし、大根おろしとして多く利用されています。水分が少ないため、ソバやうどんなどの漬けダレに使用するという食べ方も少なくありません。一方、普通の大根とは違い煮物にすることはあまりないようです。
旬の時期
辛味大根は種類によって旬の時期が違います。一般的な辛味大根は10月下旬から2月が旬と言われており、そのころになるとピリリと辛い辛味大根を存分に楽しむことができます。
普通の大根との違いは?
一般的にスーパーで売られている大根は正式名称を「青根大根」と言い、名前の通り首が青いのが特徴です。辛味大根と青根大根の違いは、大きさと水分量、そしてからみの強さにあります。辛味大根は青根大根に比べてサイズが小ぶりで、水分量が少なくからみが強いと言われています。
辛味大根の種類
からいね大根
ここからは、辛味大根と呼ばれる大根の種類について見ていきましょう。まず紹介するのが「からいね大根」という辛味大根です。からいね大根は赤色と白色の2種類があり、いずれも手のひらにすっぽり収まるほど小さく、からみが非常に強いのが特徴です。強烈に辛い大根ともいわれており、大根おろしにしてソバやうどんに添えるほか、ワサビの代わりに刺身に使うこともあります。
ねずみ大根
辛味大根の種類の中には「ねずみ大根」と呼ばれるものもあります。ねずみ大根は、ぽってりと下ぶくれした先端部分に尻尾のような根っこが生えているのが特徴で、ねずみに見えることからその名がついたと言われています。
ねずみ大根は信州の伝統野菜の1つで、そのままかじると甘味とからみを感じることができます。しかし大根おろしにすると辛さが際立つため、薬味などの薬味にする食べ方をされることが多いようです。地元では漬物や「おしぼりうどん」と呼ばれる郷土料理に利用されています。
辛丸大根
「辛丸大根」は「サカタのタネ」が交配した辛味大根の品種で、他の種類の大根とは違い丸みが強くカブのような見た目をしています。詰まった肉質に水分が少ないのが特徴で、大根おろしにすると非常に辛いおろしが作れると人気があります。辛味大根の愛好家に向けて作った品種というだけあり、あとを引く美味しさが味わえます。
辛味大根の栄養
辛味大根の栄養価
辛味大根は、食物繊維やビタミン、鉄、ナトリウムなどの栄養素がたっぷり詰まった栄養価の高い野菜です。辛いのは「イソチオシアネート」というからみ成分によるもので、この栄養素は大根おろしにして酸素に触れることで精製されます。辛味大根には普通の大根よりもイソチオシアネートが多く含まれており、熱に弱いため大根おろしにする食べ方が最適だと言われています。
アンチエイジング効果
大根おろしの辛い成分「イソチオシアネート」には、体内の老化やサビを予防する抗酸化作用があります。ストレスなどで増加する活性酸素を抑制してくれるため、肌を健康に保つアンチエイジング効果も期待できます。イソチオシアネートは大根をそのまま食べても、なかなか栄養成分を摂取することはできません。大根おろしにして繊維を壊し、吸収率を高めることで、初めて効果的に栄養を摂り入れられるようになります。
ビタミンCで美肌効果
辛味大根には美肌効果のある「ビタミンC」も含まれています。ビタミンCには紫外線によるメラニン生成を抑制し、シミやそばかすを防ぐ効果が期待できます。美白成分としても有名なビタミンCですが、イソチオシアネートと同様に抗酸化作用もあります。健康な肌を保つと同時にアンチエイジングの効果も得られると言えるでしょう。
ダイエット効果
辛味大根のダイエットに効果的な栄養素は、からみ成分の「イソチオシアネート」と消化酵素の「アミラーゼ」です。イソチオシアネートには代謝を活性化させる働きがあり、エネルギーの燃焼作用を高めることができます。またアミラーゼには消化を促進させ、便秘を改善することでダイエットへの効果が期待できます。辛味大根の食物繊維もダイエットに一役買っていると言えるでしょう。
胃腸の調子を整える
辛味大根の「ジアスターゼ」は、消化を助け、胃腸の調子を整える働きがあります。胃が荒れているときや二日酔いに効果があり、胸やけなどの症状にも効くと言われています。ジアスターゼも熱に弱い成分なので、大根おろしにする食べ方で効果的に栄養を摂取するのがおすすめです。不足すると血液の流れが滞ると言われているので、日頃から積極的に摂取を心がけると良いでしょう。
辛味大根の食べ方やおすすめレシピ
大根おろしがおすすめ
辛味大根のイソチオシアネートやジアスターゼ、ビタミンCは熱に弱いため、大根おろしにする食べ方が向いています。また大根おろしにするのは、単に辛くて美味しいからという理由だけではありません。刺身に添えると食中毒予防になったり、ジアスターゼの効果で食欲を促進させることも可能です。
皮ごと食べるとより辛い?
普通の大根よりからみが強い辛味大根ですが、実は皮ごと大根おろしにすると、より一層辛さが増すと言われています。大根の皮にはビタミンCがたくさん含まれているので、皮ごとおろす食べ方は栄養的にもおすすめの方法です。また力強くおろすと繊維が壊れ、からみの強い大根おろしが作れます。
15分置くと辛みが抜ける
中には大根おろしの辛さが苦手な方もいるでしょう。そんなときは大根おろしをすってから15分置くと、からみを抜くことができます。大根おろしをゆっくりするのも辛さを抑えるコツです。ただし15分放置してからみが抜けると、イソチオシアネートなどの栄養成分が半減してしまうというデメリットもあります。マヨネーズを入れると辛さがなくなるので、食べ方を工夫するのもおすすめです。
つまみにもぴったり「からみ餅」
切り餅に辛味大根の大根おろしをたっぷりのせた「からみ餅」を紹介します。辛さの強い辛味大根は、お餅をさっぱり食べたいときにもおすすめです。水分が少ないため、味が薄まらずに最後まで美味しくいただけるでしょう。お酒のおつまみにもぴったりなレシピです。栄養を効果的に摂取するため、食べる直前に大根をおろすようにしてください。2人分のレシピの材料、作り方は下記の通りです。
- 切り餅4個
- 辛味大根300g
- 醤油大さじ1
- みりん小さじ1/2
- 切り餅を横半分に切り、さっと水で濡らして耐熱皿にのせます。ラップをかけずに600Wの電子レンジで2分~2分半加熱しましょう。柔らかくなったら別の皿に盛りつけます。
- 大根は皮を剥かずにおろし器ですりおろします。ボウルに入れて醤油、みりんを合わせ、1の餅の上にかけたらレシピの完成です。
ご飯にぴったり「辛味大根のきんぴら」
辛味大根は「きんぴら」に調理しても美味しくいただけます。栄養成分は生で食べるときに比べて少なくなりますが、辛さが苦手な方にはおすすめのレシピです。少ない調味料で作れるので、時短レシピとしても活用することができます。辛味大根も人参も、皮を剥かずに調理すると、栄養成分の損失が減らせるでしょう。仕上げに醤油を少量垂らして風味豊かに仕上げるのもおすすめです。2人分のレシピの材料、作り方は下記の通りです。
- 辛味大根小1本
- 人参1本
- すりゴマ大さじ1
- 顆粒だしの素小さじ2
- みりん小さじ2
- ゴマ油適量
- 辛味大根、人参はスライサーなどで太めの千切りにします。
- フライパンにゴマ油を熱し、大根と人参を炒めます。大根が透き通ってきたら顆粒だしの素とみりんを入れ、さらに炒め合わせます。仕上げにすりごまを入れて全体を混ぜたらレシピの完成です。
辛味大根を美味しく食べよう!
出典: https://fytte.jp
辛味大根は普通の大根と違い、からみが強いのが特徴です。辛い大根おろしが好みの方にはぴったりな種類のため、食べたことのない方は一度試してみると良いでしょう。ソバやうどんに添えたり刺身の薬味に使ったりと、辛さを活かしたさまざまな食べ方にチャレンジするのも面白いかもしれません。辛味大根を食べて、アンチエイジングやダイエットなどにも是非役立ててください。