手作り味噌にカビが生える原因と防止法は?種類や取り除き方も解説

自然素材で作る手作り味噌は美味しいですよね。自宅で自家製手作り味噌に挑戦される方も多いのではないでしょうか。初めて作った手作り味噌にカビが生えていると、失敗したのかと不安になる方もいらっしゃるでしょう。この記事ではカビが生えた時の対処法を解説しています。

手作り味噌にカビが生える原因と防止法は?種類や取り除き方も解説のイメージ

目次

  1. 1手作り味噌にカビが生える原因や防止法を解説
  2. 2手作り味噌に生えるカビの種類
  3. 3手作り味噌にカビが生えやすい原因と防止法
  4. 4手作り味噌にカビが生えたらどうする?
  5. 5手作り味噌の白いカビは除去すれば食べられる可能性が高い

味噌は日本の食卓には欠かせない調味料ですよね。市販の味噌も十分美味しいのですが、自分で作って自宅でじっくり熟成させた自家製の手作り味噌もまた格別でしょう。


作り方も簡単で、材料も大豆、麹、塩の三つだけと、いたってシンプルです。ならばと、自家製手作り味噌を作ってみようと挑戦してみたら、


「あれれ~カビが生えてるよ」
「これってもう食べられない?」
「せっかく作ったのに捨てないとだめ?」
失敗したのかと不安になることも。


でも大丈夫です。
カビは生えるのが当たり前で、プロの方が作ってもカビは生えます。
失敗したわけではないので安心して下さい。正しく対処すれば食べられます。


この記事では、手作り味噌に生えたカビの説明や対処方法などを解説したいと思います。

手作り味噌にカビが生える原因や防止法を解説

手作り味噌は、大豆、塩、麹を使った発酵食品です。発酵にはある程度の温度や湿度が必要で、熟成するためには長い時間がかかります。


カビは高温、多湿を好むため、熟成保存している間にカビが生えてしまうのです。


手作り味噌に、カビが生えても食べられなくなる事はないのですが、できればカビが生えないほうがいいですよね。


保管場所や保管方法などを工夫する事でカビの発生を防止する事ができるようになります。

手作り味噌に生えるカビの種類

味噌に生えるカビですが、主に白色、緑がかった青色、黒色の三種類の色が見られると思います。


ここでは、この三種類について解説します。

種類①白いカビ


手作り味噌の表面に発生する白色のカビは産膜酵母と呼ばれる酵母で、味噌の発酵や熟成に必要なカビです。


食べても人体には問題は無いのですが、放置しておくとにおいがついて風味が落ちるので、熟成が終わったら除去しましょう。

種類②青いカビ


手作り味噌の表面に発生する青色のカビはアオカビです。


比較的毒性は低く、健康な人なら食べてもあまり問題は無いかもしれませんが、毒であることには違いないので、大量に発生しているようなら早急に除去した方が良いでしょう。


味噌の表面に生えている部分を取り除けば大丈夫です。

表面が黒くなるのはカビではない


手作り味噌の表面が黒くなっているのはカビではなく、味噌の表面が空気に触れて酸化してアミノ酸が増えた為です。


旨味が増えておいしくなった証拠なのですが、見た目が良くないと思われる方は熟成期間が終わったら除去してもよいでしょう。


ただ稀に、手作り味噌を保管している場所が高温多湿となっておりカビの繁殖力が強くなっていると、白いカビの上で黒カビが発生する事もあるので注意が必要です。

手作り味噌にカビが生えたときのデメリット


手作り味噌にカビが生えても大丈夫といっても、やはりデメリットはあります。


カビの部分を除去する時に、その下の味噌も多少ですが一緒に捨てる事になるので、せっかく作った手作り味噌の量が減ってしまいます。


気づかずに放置しているとにおいが移って風味も悪くなります。また、見た目もあまり良くないものなので、カビを見ると食欲もなくなりますよね。


出来るものなら、カビの発生を防止したいと思われるでしょう。

手作り味噌にカビが生えやすい原因と防止法

手作り味噌にカビが生える原因は色々とありますが、それぞれに対して正しく対処する事でカビの発生を防止する事が出来ます。


ここでは、それぞれの原因に対しての解決方法を具体的に解説したいと思います。

原因①水


カビも生き物なので生存するためには水が必要です。
手作り味噌の熟成が進んでくると味噌の表面に水が溜まってきます。この時上がってきた水がたまりと呼ばれるもので、たいへん美味しい調味料になります。


少量ならば味噌のなかに混ぜ込んであげれば良いのですが、大量に出ていると表面の塩分濃度が薄くなり、カビの発生につながる恐れがあります。


様子を見て、多いようであればスプーンなどですくって捨ててしまいましょう。

原因②空気


カビは空気に触れているところで発生するので、手作り味噌を仕込んだ表面をラップなどで蓋をするように覆い、密閉してあげると良いでしょう。


この時、隙間が出来て空気が入ってしまうと、そこからカビが発生してしまう原因になってしまいます。


また、味噌の表面にまんべんなく塩をまくのもカビを抑える効果があります。塩をまいた味噌を蓋の替わりとして使うのです。ただ表面の塩分が濃くなってしまうので、出来上がった後に表面を1センチ程度取り除く必要があります。

原因③栄養

手作り味噌の材料である大豆は、栄養が豊富な穀物です。


それを蒸したり煮たりして使用しているのでカビにとっては栄養満点な培養液みたいなものです。


塩を加えることで、腐敗やカビの発生を抑えているのですが、結露やたまりの水分で表面の塩分濃度が下がってしまうとカビが発生しやすくなってしまうのです。

原因④温度


カビは高温多湿の環境を好みます。


手作り味噌は熟成させるために長期間保存しなければいけません。


カビの発生を考えると冷蔵庫で保存すれば良いのでは思ってしまいますが、発酵させるためには27度位が最適だと言われていて、15度以下だと発酵しづらくなってしまうので冷蔵庫では温度が低すぎるのです。


手作り味噌を発酵保存する時には高温多湿になる場所を避けて、日の当たらない風通しの良い場所を選ぶと良いでしょう。

防止法①味噌を作るときは塩の分量を調節する

手作り味噌を作る時に塩を入れるのですが、その時の塩分濃度は11~12パーセントが良いと言われています。


塩の殺菌効果を利用して腐敗などを防いでいるのですが、塩分濃度が10パーセント以下だとカビが生えやすくなってしまいます。


減塩したくて塩の量を減らす場合、カビが発生する可能性が高くなるので、定期的に撹拌してあげる必要があるので注意しましょう。

防止法②定期的に味噌を撹拌する


手作り味噌を作るときに、カビが生えるのは表面だけなので、定期的に撹拌する事でカビの発生を抑えることができます。


特に、減塩して塩分濃度が低い場合はこまめに撹拌した方が良いでしょう。


また、撹拌する事で出来上がった味噌も美味しくなります。

手作り味噌にカビが生えたらどうする?

手作り味噌を作る場合に、カビが発生するのを完全に防ぐことは出来ません。カビが生えても失敗したわけではないので心配しないで下さい。


正しく対処すれば食べる事が出来ます。


ここでは、手作り味噌にカビ生えたときの対処の仕方を解説しますので参考にして下さい。

カビが生えた部分を除去すれば食べられる


手作り味噌にカビが発生しても、表面のカビの部分だけ除去すれば食べる事が出来ます。


発酵している間はそのまま放置していても大丈夫なので、出来上がってから除去すると良いでしょう。


ですが、アオカビが大量に発生しているようでしたら、発酵中でも除去した方が良いでしょう。

カビの除去方法


手作り味噌に生えたカビを除去するのに大きめのスプーンを用意してください。


カビは菌糸類なので小さな根を張っているため、カビの生えてる部分の味噌ごとすくって取り除きます。


この時ごっそりとすくってしまうと、せっかく作った手作り味噌の量が減ってしまうので2~3ミリ程度の深さですくうようにしましょう。

カビを除去した後にすること


カビをすくい取った後は、表面を平にならして、消毒の為にカビがあった部分に塩を振りかけます。


塩の代わりにお酒などのアルコールがあれば霧吹きで吹きかけるのも良いでしょう。
その後、手作り味噌全体をかき混ぜて撹拌し、新しいラップで表面を覆い空気が入らないように密閉します。


最後に、ラップの上に粉ワサビを練った物を置いておくと良いでしょう。ワサビの抗菌効果を利用してカビの発生を抑えてくれます。

手作り味噌の白いカビは除去すれば食べられる可能性が高い


手作り味噌を作る上でカビが発生するのは当たり前と考えて下さい。
失敗したわけではないので捨てる必要はありません。


カビが生えた時の対処法を覚えて、正しく対処する事でカビの生えた手作り味噌も食べる事が出来るようになります。


この記事を参考にして、美味しい手作り味噌を食べて下さい。

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