ミニトマトの育て方のコツ!初心者でも簡単なプランター栽培の方法は?
ミニトマトは、色の種類も豊富で料理の飾りつけとしても重宝するだけでなく、食べやすくて甘い品種も多い使い勝手の良い野菜です。栄養価も高く、ビタミンCやカロテンを多く含みます。そんなミニトマトは育て方も簡単で、初心者でもプランターで楽に栽培できます。美味しくて彩りの良いミニトマトを、あなたもプランターで栽培してみませんか?水やりのコツなどを始め、初心者でも簡単にできる、プランターでの美味しいミニトマトの育て方を紹介します。
目次
ミニトマトは家庭菜園初心者にも人気
ミニトマトは別名プチトマトとも呼ばれる、サラダを始めとした料理の彩りに人気の野菜です。園芸初心者でも比較的育てやすく、畑のような土地がなくてもプランターや鉢でも育てられるため、マンション暮らしでもベランダ菜園で栽培できる野菜です。
ミニトマトの育て方が比較的簡単とはいえ、初心者が栽培する際には注意したい点も数多くあります。せっかく自分で栽培してみるのであれば、美味しいミニトマトを収穫したいものです。マンションのベランダでのプランター菜園でも、家庭菜園初心者でミニトマト栽培の経験がない人でも、美味しいミニトマトを収穫できる育て方を紹介します。
ミニトマトの育て方を選ぶ
庭や畑のある家庭ならミニトマトを直に植えることもできますが、マンションや庭も最低限しかないような家の場合は、鉢やプランターで栽培することになります。ミニトマトは、プランターに植えても天候に合わせて場所を移動できるなど、初心者が初めて栽培する際には状況に合わせた育て方をしやすくなるため、直植えよりも水やりなどの管理がしやすくなるためおすすめです。
ミニトマトの育て方に合わせた道具選び
ミニトマトに限らず、花や野菜を育てるには植える場所やプランターのほかにも、さまざまな道具が必要になります。ミニトマトを栽培するときにも、土地があってもなくても肥料や水やりの道具が必要になります。そんなミニトマトの栽培に必要な道具を、用途別にそれぞれまとめてみました。
ミニトマトの育て方に適した土の選び方
ミニトマトを始め、トマトの仲間は南アメリカのアンデス高地が原産地です。そのため原産地の環境に、より近い育て方をしたほうが美味しくなります。これはミニトマトに限らず、花や野菜、果樹でもいえることです。ミニトマトの原産地であるアンデス高地は、そこまで肥沃な土地ではありません。そのため市販の野菜栽培用の土でも大丈夫ですが、肥料はすぐには与えないようにしましょう。
ミニトマトの育て方に適したプランターの選び方
ミニトマトは本来、適切な環境下で適切な育て方をすれば、延々成長を続け花を咲かせ実もつける多年草です。そのため、高さも150cm~200cmにもなる大きな植物です。育て方によって高さを調節できるとはいえ、ミニトマトを植えるプランターは、なるべく30cm以上の深さがあるもののほうが望ましいです。
ミニトマトは大きくなるとはいえ、自分自身の力でまっすぐ立っていられない植物です。実をつければなおのこと、重さに耐えられず倒れてしまいます。倒れたミニトマトには害虫が寄ってくるので、支柱を立てて支えてあげる必要があります。そのため、植えつけるプランターには支柱ホルダーが付いているタイプを選ぶと、後々大きくなったときにミニトマトの根を傷めることなく支柱を足せるのでおすすめです。
ミニトマトを支える支柱の選び方
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ミニトマトが自立できない植物であるため、ミニトマトを健康に育てるためにも管理をしやすくするためにも、支柱は欠かせない大切な道具です。支柱の長さは、ミニトマトをどのくらいの高さまで育てるかを考えて選ぶと良いでしょう。ミニトマトの成長速度に合わせて、茎と支柱を麻紐などで結んで支えます。近頃はやわらかいチューブ状の結束ゴムや、茎を留める専用クリップも売られているので、使いやすくておすすめです。
ミニトマトの育て方の大きなポイントとなる良い苗の選び方
ミニトマトの収穫量に大きく関わる、最も重要な作業が苗選びです。初心者にとってはどの苗を選んだらいいのか、苗の見た目だけではさっぱりわかりません。ミニトマトの苗を選ぶ上で一番重要な点は、品種はその人の好みで良いのですが、「接ぎ木苗(つぎきなえ)」を選ぶということです。ミニトマトの苗には、「接ぎ木苗」と「実生苗(みしょうなえ)」の2種類の苗があるのです。
ミニトマトの苗でも、「実生苗」は種から育てた苗のことをいいます。値段も安く、せいぜい100円前後で買うことができます。それに対し「接ぎ木苗」は、野生種などの丈夫な品種に栽培品種をくっつけた苗です。値段は実生苗と比べて高く、300円前後になります。そのため、初心者は安い実生苗に手が伸びがちですが、わざわざ手間をかけてまで高い接ぎ木苗を作るのには、ちゃんとした理由があります。
ミニトマトは連作に向かない野菜です。同じ場所で作り続けると、病気にかかりやすくなる性質を持っています。実生苗は種から育てた苗のため、病気にかかりやすい性質を持っているだけでなく、実の量も少ないデメリットがあります。そんな実生苗に対して、丈夫な品種にくっつけて作る接ぎ木苗は、丈夫で病気にかかりにくいだけでなく実つきも良いメリットがあるため、値段も高くなっているのです。
ミニトマトを初めて育てる場合は接ぎ木苗一択です。接ぎ木苗のミニトマトは、丈夫で病気にも強く実もたくさんつけるため、育てやすいだけでなく収穫の楽しみも多く、値段以上の価値があります。育てている最中に枯れてしまうこともまれなので、初心者でも育て方が簡単で最後まで楽しめるのが、接ぎ木苗の一番の長所です。売っているミニトマトが、接ぎ木苗か実生苗かわからないときは、店の人に確認してから買いましょう。
ミニトマトの苗のチェックポイント
ミニトマトの接ぎ木苗でも、良い苗と悪い苗があります。良い苗は、茎の太さが鉛筆以上で葉に厚みがあり、緑の濃いものを選びましょう。さらに苗の根元に、ミニトマト独特のギザギザした葉とは違う、細身の子葉がついているものは接ぎ木苗の証でもあるので、育て方も簡単なおすすめの苗です。
さらにポットの底から白い根が出ている苗は、根はりが良く元気な証拠でおすすめです。他にも病害虫の被害にあっていないか、苗を手にとって全体をよく確認しましょう。葉の厚さを確認する際にもいえますが、苗を直に触ると傷める原因にもなるので、苗を見る高さを変えながら葉の裏まで見渡すようにしましょう。
ミニトマトの苗を見分ける際に、一番大切なポイントは花芽が付いていることです。特に最初の花がすでに咲き始めている苗が、一番育て方が簡単で確実です。ミニトマトに限らずトマトの苗は、花芽をつけずにただ育ち続けるだけの場合があります。「つるボケ」と呼ばれる現象で、肥料が多すぎることが原因で起こります。そのため、4月上旬に出てくるまだ小さい苗や、花芽のついていない苗は避けましょう。
ミニトマトの苗を選ぶのに、4月上旬を避ける理由はもう1つあります。4月上旬はまだ急に寒くなることも多いため、せっかく花が咲いても受精に失敗する確率が上がり、実にならない場合があります。これもつるボケを引き起こす原因になるのです。ミニトマトの最初に咲く一番花が、気温が安定してから咲いてきちんと受精することが、その後の実つきを良くする育て方の重要ポイントなのです。
ミニトマトの育て方に関わる植え付けと支柱立てのコツ
ミニトマトを育てるのに必要な道具が揃ったら、早速苗を植えつけましょう。気温的にも時間のとりやすさでも、ゴールデンウィークのころが一番良いでしょう。ミニトマトの苗は、植えつける前に多めに水を入れたバケツにポットのまま入れて、しっかりと水を吸わせておきましょう。プランターの底には、水はけを良くするために、底が見えなくなるまで鉢底土を敷いてから土を入れます。
プランターに鉢底土を敷いたら、プランターのふちから2cm~3cm低いところまで土を入れ、ポットが納まるくらいの穴を開けます。ミニトマトの苗を、ポットから根元の土を崩さないように取り出し穴に入れ、土を被せたら根元を軽く押さえつつ、根回りの土を崩さないように気をつけて植えつけます。
このとき意識したいのは、ミニトマトは常に同じ向きに実をつけるので、収穫しやすい方向に花が向くように植えつけましょう。ミニトマトの実のつく方向が一定になれば、この後の手入れもしやすくなるので育て方も楽になります。苗の植え付けが終わったら、苗の根元から1cm~2cm離れたところに支柱を立てて、風で倒れることがないように、この先育って太くなっていくことも考えて、緩めに支柱に苗をくくりつけます。
ミニトマトの苗の植え付け後の水やりと育て方
ミニトマトの苗の根が、新しい土になじむまでにはしばらくかかります。その間、根が乾いて枯れてしまわないように、一週間ほど毎日プランターの底から水があふれるまで、しっかりと水やりをするようにしましょう。水やりが足らないと育つ勢いも落ちてしまうため、実がつき始めるまでは水やりを忘れて乾いてしまわないように注意しましょう。
植え付け直後の育て方として、まだ1日の寒暖の差が大きい時期だけに、プランターに寒冷紗と呼ばれるネットをかけてあげると良いでしょう。寒さ除けだけでなく、害虫がつくのを防いでくれる効果もあります。まだミニトマトの苗が小さく、力も弱りやすい植え替え直後には、農薬も使わずに害虫を防げるおすすめの育て方です。
なるべく農薬を使わずに害虫の被害を抑える育て方のコツは、花芽のときから薄めた木酢液を撒いて、害虫が寄り付くのを防ぐようにすることです。葉にも栄養を与えることができ、苗が元気に育ちます。アリがアブラムシを運んでくることもあるので、アリ除けの薬を周りに置いておくのもおすすめです。テントウムシはアブラムシを食べてくれるので、追い払う必要はありません。
ミニトマトの育て方で間違えやすいプランターの置き場所
ミニトマトをプランターで育てるときに、初心者が失敗しやすい育て方の1つが、プランターを置く場所の決め方です。ミニトマトも日当たりの良い場所を好むので、特にマンションなどの場合は、1日で1番長く日の当たる場所に置くようにしましょう。夏場は日が高くなり、マンションのベランダなどは日の当たる場所が限られます。日がきちんと当たっているかを確認しながら、位置を調節して日当たりを確保するのが良い育て方です。
もう1つミニトマトの育て方で大切なことは、風通しの良さです。風通しの悪いところに苗を置くと、苗が腐ったり病害虫の被害にあいやすくなります。だからといってエアコンの室外機の前には絶対においてはいけません。強くて熱い風が吹き出すのでミニトマトには熱すぎるだけでなく、きちんと水やりをしていても土が乾いたり、風で折れたりして苗が枯れてしまいます。
ミニトマトの育て方のコツとなるわき芽かき
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ミニトマトを育てていると、時々主枝と葉の付け根の間から、新しい芽が出ていることがあります。これがわき芽と呼ばれるものです。ミニトマトのわき芽の成長は早く、3日もすると初心者では主枝とわき芽の見分けが付かなくなるくらい、一気に伸びていくこともあります。このわき芽にも花が咲いて実がつくので、本によっては放置しても育て方としては問題ないと書いているものもあります。
ミニトマトをプランターのように限られた土で栽培する場合、ミニトマトが伸びたいように放置したままにしていると、実つきが悪くなったり実が大きくならなかったりします。そのため、なるべくなら残す芽は選んで、余分な芽は芽かきをして取り除くようにしましょう。そうすることで、葉が密集して日当たりや風通しが悪くなったり、病害虫の被害にもあいにくくすることができます。
ミニトマトの芽かきは、なるべくよく晴れた日の午前中に行うようにしましょう。天気の悪い日にわき芽かきを行うと、わき芽をかいた傷口から雑菌が入りやすく、病気にかかるリスクが増すことになります。また、すでに病気の疑いのある苗は、わき芽をかくよりも前に処分してしまうほうが、病気の拡散を防ぐことができます。病気が広がらないようにするのも、育て方のポイントです。
ミニトマトの芽かきをするときに、間違って主枝を取ってしまうこともあります。そのときは、勢いの一番強いわき芽を育てて新しい主枝にすれば、問題なく育てることができます。ミニトマトのかき芽は、主枝とわき芽の見分けが付かなくなる前にこまめに行うようにし、2,3日に一度は病害虫の確認も含めミニトマト全体をチェックすると初心者でも間違えにくくなるのでおすすめです。
ミニトマトの育て方で間違えやすい肥料と水やり
ミニトマトを育てるとき、始めから肥料を多く上げすぎると、つるボケを起こしやすくなります。そのため追肥は、最初の実がしっかり膨らみはじめてからあげるのが育て方のコツです。有機肥料でも化学肥料でも問題ありませんが、根元から離れた場所に3週間にいっぺん10gほどあげれば十分です。化学物質にアレルギーがある人の場合は、有機肥料での育て方にこだわったほうが安全です。
ミニトマトの実つきを良くするには、肥料の選び方も育て方のポイントになります。肥料の袋に書いてある、N・P・Kはそれぞれ栄養素を意味します。実つきを良くするには、Pのリンサンを多く含む肥料を選ぶのが育て方のコツです。有機肥料の場合は、発酵油粕の粒状タイプにリンサンの多いバッドグアノ・骨粉・魚粉のどれか1つを、足したものをあげると良いでしょう。
ミニトマトの育て方のポイントとなる水やり
ミニトマトの原産地であるアンデス高地は、雨が少ないため水やりを控えたほうが甘くなるといわれます。ですが初心者の場合は、基本を守った育て方をしたほうが間違いがないのでおすすめです。水やりを控えると実つきも悪くなるので、収穫の楽しみも減ってしまいます。
ミニトマトの水やりのコツは、根元にあげるようにすることです。水を全体にかけてしまうと、元々乾燥地帯の植物のため、腐ったり病気にかかりやすくなります。多少水切れを起こしても大丈夫ですが、葉や茎に上から水がかかるのには弱いので、水やりは必ず根元にあげるのが育て方のコツです。
ミニトマトの実に栄養を送る育て方
ミニトマトの花芽は、房状についていきます。4つ目の花房がつくか、支柱の先端近くまで苗が成長したら、その上の葉を2,3枚残して先を切り落とします。この摘心と呼ばれる作業を行うことで、実に栄養を集中させることができます。実の味を良くする育て方のコツでもあります。先端を切り落とすときは、かき芽のときと同じく、晴れた日の朝に消毒したはさみで切り落とすようにしましょう。
ミニトマトの収穫とその後の管理
ミニトマトの実が、完熟したらいよいよ収穫です。全体が赤く色づき、ヘタが反り返って先端が実の上でくっつくくらいになったら収穫時です。完熟した実は、力を入れなくても簡単に取れますが、なるべくヘタの上をはさみで切って収穫します。一房全てを収穫し終わったら、房を根元から切り取って余分な栄養が行かないようにしましょう。
収穫し終わった房の下の葉は、全て取ってしまって風通しを良くしましょう。実に栄養を送っているのは、実の上下3枚の葉だけなので、枯れた葉も含め取ってしまっても問題ありません。収穫が進むにつれて寂しい見た目になりますが、余分な葉を残しておいても、実に行く栄養までとられてしまうこともあるため、芽かき同様とってしまいましょう。
ミニトマトをプランターで育ててみよう
ミニトマトは、コツさえつかめば初心者でも簡単に育てられる野菜です。育てているときには花が、そして熟してきた実も目を楽しませてくれます。そして収穫後には、家族みんなの食卓も彩り、楽しいものに変えてくれるでしょう。さっそくこの夏、あなたもプランターでミニトマトを育ててみませんか?きっと育てて良かったと思えるはずです。