2022年06月07日公開
2024年06月10日更新
無塩バターの代用品には何がある?有塩・発酵バターとの違いも解説!
無塩バターの代用品について解説します。マーガリンやオリーブオイル、サラダ油など、無塩バターのおすすめの代用品をピックアップ!無塩バターの使い道や、有塩バターや発酵バターとの違いも説明します。簡単なパンなど、代用品を使ったレシピも紹介します。
無塩バターの代用品を徹底解説!
お菓子やパンなどのレシピを見ると、材料に無塩バターが使われていることがあります。家に無塩バターが無い場合は、他の材料で代用できるのでしょうか?
本記事では、無塩バターの代わりに使える、おすすめの代用品を紹介します。代用品を使ったレシピも紹介しているため、ぜひ参考にしてください。
無塩バターとは?
製法と使い道
無塩バターは、牛乳を遠心分離機にかけて作られます。分離したクリームを取り出し、90℃で60秒加熱殺菌した後、すぐに5℃まで下げます。8〜12時間熟成させてから10℃以下で撹拌し、脂肪球を凝集させれば完成です。
無塩バターは、パンやお菓子作りによく使われます。パンやお菓子は普通の料理よりバターの使用量が多く、有塩バターを使うと、しょっぱくなってしまいます。そのため、塩が含まれていない、無塩バターを使うことが多いのです。
また、無塩バターでお菓子などを作ると、小麦粉の粘りが出にくいというメリットもあります。食塩は小麦粉の粘りのもとである、グルテンの力を強める性質があります。そのため、有塩バターを使ってしまうと、食感が悪くなってしまうのです。
このように、パンやお菓子作りに使われやすい無塩バターですが、普通の料理にも使えます。ただ、食塩が入っていない分、調味料で味の調整をすることが必要です。
有塩バターとの違い
有塩バターとの違いは、塩が入っているかどうかです。無塩バターは、脂肪球を凝集させたところで完成ですが、有塩バターはその後に塩を加えます。塩分が入っている分味がととのいやすく、普段の料理に活躍します。
賞味期限は、塩分が入った有塩バターの方が長いです。また、有塩バターの方が、カロリーがやや低いという違いもあります。価格の違いを見ると、一般的には無塩バターの方が高値で売られています。
無塩バターは有塩バターよりも需要が少なく、生産量も多くありません。それに加えて日持ちもしにくいため、どうしても高値になってしまうようです。
発酵バターとの違い
発酵バターとは、原料のクリームを乳酸菌で発酵させたバターです。独特の強い風味が特徴で、主にヨーロッパで使われています。甘味の中にも爽やかな酸味を感じるバターで、パンやパンケーキに塗るのもおすすめです。
お菓子作りにも使えますが、無塩バターの代用には向かないこともあります。代用品として使う場合は、塩分量などに注意しましょう。
無塩バターが無いときのおすすめ代用品
マーガリン
マーガリンは、植物や動物の油脂を使った加工品です。パンに塗ることが多いですが、無塩バターの代用として使うことができます。ただ、原材料がバターと異なるため、香りや風味、コクは少なくなります。
代用品として使う場合は、バターの風味に近いマーガリンがおすすめです。また、マーガリンには食塩が含まれており、そのまま使うと、しょっぱくなることもあります。味付けの調整が難しい場合は、無塩のマーガリンを使うと良いでしょう。
ショートニング
ショートニングとは、植物油や動物油を原料とした固形油脂です。白い色をしたクリーム状の食材で、においや味はありません。油としての役割だけであれば、無塩バターの代用として使えます。
ただ、脂質量が多いため、バターの80%程度の量を目安に使うと良いでしょう。どのような料理にも使うことができますが、香りや味をプラスすることはできません。バターの代用として使った場合、風味がまったくなくなることを、頭に入れておきましょう。
オリーブオイル
オリーブオイルは、オリーブの実を絞って作られる植物油です。無塩バターの代用として使えますが、形状が違うため注意が必要です。水分量が多いため、レシピ通りの量は使わないようにしましょう。本来のバターの量の、50〜80%程度で十分です。
バターのようなコクは出ませんが、オリーブのフレッシュな風味を楽しめます。ただ、オリーブオイルは独特の風味が強いため、相性が悪い食材もあります。甘いお菓子よりは、キッシュやケーキサクレなどの料理に使うのがおすすめです。
サラダ油
サラダ油は大豆やアブラナ、ごまなどを利用した、日本製の植物油です。オリーブオイルのような独特の風味が無いため、どのような材料にも使えます。
しかし、オリーブオイルと同じく、代用するときの量は調整するようにしましょう。バターのような可塑性が無いため、パイやクロワッサン作りには不向きです。
ココナッツオイル
ココナッツオイルは、ココヤシの実から採れる植物油です。芳ばしく甘い香りが特徴で、お菓子作りにもよく利用されます。
無塩バターの代用として使いやすく、特にクッキーやスコーンなどにおすすめです。脂肪燃焼効果があるため、ダイエット中のバター代わりに利用するのも良いでしょう。
有塩バターは代用を控えた方が良い
有塩バターでも代用することはできますが、味の調整が必要となります。しかし、大量に無塩バターを使用するレシピでは、調整が追いつかなくなってしまいます。
そのため、無塩バターを多く使う料理では、有塩バターでの代用はやめた方が良いでしょう。バターの量が少ないレシピであれば、味を見ながら代用することは可能です。
無塩バターの代用品を使用したおすすめレシピ
ココナッツオイルでザクザククッキー
【材料】(12〜15枚)
- 薄力粉 150g
- ココナッツオイル 50g
- 砂糖 40g
- 牛乳 大さじ2
- ドライフルーツ 30g
- ミックスナッツ 30g
【作り方】
- 薄力粉は振るっておきます。
- ミックスナッツは適当な大きさに砕きます。
- ボウルにココナッツオイルと砂糖を入れてすり混ぜます。
- 3に1、2、ドライフルーツを加え、ざっくり混ぜます。
- 牛乳を加えてひとまとめにします。
- 5を麺棒で5mmの厚さに伸ばし、型で抜きます。
- クッキングシートを敷いた天板に6を並べ、180℃に予熱したオーブンで20分焼きます。
- 粗熱を取ったら完成です。
無塩バターの代わりにココナッツオイルを使った、風味豊かなクッキーのレシピです。バターを使うよりも、ザクザクとした食感に仕上がります。
卵を使っていないため、卵アレルギーの人でも安心して食べられます。ナッツやフルーツだけでなく、チョコチップなどお好みの具材で楽しみましょう。
マーガリンを使った手作りパン
マーガリンがあれば、無塩バターがなくても簡単にパンが作れます。とてもシンプルなレシピであるため、アレンジも自由自在です。冷えて固くなった場合は、レンジで20秒ほど加熱するのがおすすめです。
無塩バターの代用品は幅が広い!
無塩バターの代用品には、マーガリンやサラダ油など、さまざまな物があります。家に常備してある物で代用できるため、わざわざ買いに行く必要もありません。
ただ、どの代用品を使っても、味や風味は変わってしまいます。そのことを頭に入れた上で、作る料理に合った代用品を利用するようにしましょう。