大豆粉に危険性はある?危険といわれる理由や安全な食べ方を解説

大豆粉の危険性について解説します。アレルギーや遺伝子組み換え大豆の問題など、大豆粉が危険だといわれる理由についてまとめています。植物毒によって起こる症状も詳しく説明!安全な食べ方も紹介しているため、食べる前にチェックしておきましょう。

大豆粉に危険性はある?危険といわれる理由や安全な食べ方を解説のイメージ

目次

  1. 1大豆粉が危険といわれる理由とは?
  2. 2大豆粉とは?
  3. 3大豆粉が危険といわれる理由
  4. 4大豆粉の危険性がない安全な食べ方
  5. 5大豆粉は摂り過ぎなければ危険性は少ない

大豆粉が危険といわれる理由とは?

大豆と大豆粉

大豆は栄養が豊富で、健康や美容にも役立つ食材です。大豆を粉砕した大豆粉は、ダイエットにも良いと注目を浴びています。しかし、大豆粉は危険だという声もあり、使用をためらうこともあるでしょう。

本記事では、大豆粉の危険性について解説します。危険を減らす安全な食べ方も紹介しているため、ぜひ参考にしてください。

大豆粉とは?

大豆粉は大豆をそのまま粉にしたもの

器に入った大豆粉

大豆を粉砕して作られた粉が、大豆粉と呼ばれるものです。きな粉に似ていますが、製法が少し異なります。きな粉は炒った大豆を粉砕しますが、大豆粉は生の大豆をそのまま砕いて作る食材です。

大豆粉は粉砕したあとの工程で、さらに生大豆粉と失活大豆粉に分けられます。生大豆粉は、粉砕後に加工されることはありません。一方の失活大豆粉は、粉砕したあとに焙煎して、酵素の働きを抑えています。

生大豆粉は酵素が生きているため、独特のくさみがあります。失活大豆粉はにおいが少なく、そのまま料理に使えることが特徴です。

大豆粉は小麦粉の代わりに使用できる

大豆粉とスプーン

大豆粉は風味が異なりますが、小麦粉の代わりとして使うこともできます。小麦粉に比べて糖質が少ないため、ダイエット食に利用するのもおすすめです

また、タンパク質が豊富で、少ない量でも腹持ちが良くなります。ただ、カロリーが低いわけではないため、ダイエット中は食べ過ぎに注意しましょう。

大豆粉ときな粉・おからパウダーの栄養成分を比較

器に入った大豆粉

大豆粉ときな粉とおからパウダーの中で、最も高カロリーな食材はきな粉です。しかし、カロリー以外の栄養成分は、大豆粉ときな粉で大きな違いはありません

おからパウダーは、豆乳の搾りカスを粉にした食材で、食物繊維が豊富です。タンパク質は少ないですが、カロリーが低くヘルシーです。

100g当たりの栄養成分
  大豆粉 きな粉 おからパウダー
カロリー 372kcal 451kcal 333kcal
タンパク質 33.8g 36.7g 23.1g
炭水化物 29.5g 28.5g 52.3g
食物繊維 21.5g 18.1g 43.6g
糖質 8.0g 10.4g 8.7g
脂質 19.7g 25.7g 13.6g

大豆粉の効果効能

器に入った大豆粉

大豆粉にはミネラルやカルシウム、鉄分などの栄養素が豊富です。他にも、ビタミンEや大豆レシチン、イソフラボンなどが含まれています。ビタミンEは抗酸化作用があり、老化防止に効果的です。

大豆レシチンやイソフラボンには、女性に嬉しい美肌効果があります。レシチンは脳神経を構成する成分のため、認知症の予防も期待できます。また、オリゴ糖も多く含まれており、便秘解消にも役立つ食材です。

大豆粉が危険といわれる理由

理由①植物毒を含んでいるため

大豆粉

大豆などの豆類には、身を守るために植物毒が備わっています。植物毒には、抗栄養素物質と反栄養素物質の2種類があります。大豆に含まれている抗栄養素物質は、レクチンとサポニンです。

レクチンを大量に摂取すると、下痢などの症状が起きやすくなります。サポニンには赤血球の膜を溶かす溶血作用がありますが、大豆サポニンの毒性は弱いといわれています。一方の反栄養素物質は、フィチン酸塩やゴイドロゲンなどです。

これらは亜鉛やカルシウムなどの吸収を阻害するとともに、甲状腺腫を誘発させる恐れがあります。浸水したり加熱することで、植物毒の量は減ります。

生大豆粉は生の大豆をそのまま利用しているため、含まれている植物毒の量も多いです。必ず加熱してから、使うようにしましょう。

大豆食品の加工方法による栄養素の違いと安全性 | だいずデイズ

理由②遺伝子組み換え大豆の問題

ザルに入った大豆

遺伝子組み換え大豆を食べると、体に悪い影響を及ぼす可能性があります。どのような影響があるかは、定かでありません。ただ、安全性が確立されていないことも事実です。そのため、遺伝子組み換え大豆が使われているかどうか、チェックすることが大事です。

しかし、遺伝子組み換え大豆の混入率が5%以下の商品には、表記義務はありません。そのため、商品に遺伝子組み換え大豆が使われているかどうかは、厳密にわからないのが現状です。

遺伝子組み換えというのは、簡単に言うとほうれん草の遺伝子を豚に組み込んだり、サソリの遺伝子をキャベツに組み込むこともできるということ。組み込む遺伝子自体に危険性がなくても、遺伝子組換え技術自体が不安定なものなのです。危険なものが偶発的に生まれてしまう可能性があるため、避ける人が多いのです。

「遺伝子組み換え」の食品表示|バイテク情報普及会

理由③ホルモンバランスを崩す可能性がある

大豆粉

大豆粉には、イソフラボンが多く含まれています。イソフラボンは美容にも役立ちますが、大量に摂取するとホルモンバランスが崩れます。これは、女性ホルモンであるエストロゲンと、イソフラボンの働きが似ているためです。

イソフラボンを摂取しすぎると、月経異常や子宮内膜症などを起こす可能性があります。これらの症状を起こさないためにも、イソフラボンの摂取量は、1日70〜75mgを目安にしましょう。

理由④太りやすい

器に入った大豆粉

大豆はヘルシーなイメージがありますが、大豆粉は意外と高カロリーな食材です。危険というほどではありませんが、食べすぎると太ってしまうこともあります

特に、パンや焼き菓子などの、小麦粉代わりに使うときは要注意です。一度に食べる量を減らすなどして、カロリーを計算しながら食べましょう。

理由⑤アレルギー発症の恐れがある

大豆粉

大豆をそのまま使った大豆粉には、アレルギー症状を起こす危険性があります。アレルギー症状には発疹など軽いものから、呼吸困難のような重いものまであります。また、アレルギー症状は、食べてからすぐに発症するとは限りません。

2〜3日してから、体調不良が起こることもあります。大豆粉を食べ続けることで体調が悪くなる場合は、大豆によるアレルギーを疑ってみましょう。

大豆粉の危険性がない安全な食べ方

食べ方①加熱して食べる

大豆粉

植物毒が多い大豆は、生のまま食べると危険です。しかし、加熱処理をすることで、植物毒に当たる危険が少なくなります。また、加熱することで、えぐみや青くささもなくなります。しっかりと加熱調理をしてから、食べるようにしましょう。

食べ方②適量を食べる

スプーンに乗った大豆粉

大豆粉を食べすぎると、ホルモンバランスが崩れる危険性があります。大豆粉100g当たりのイソフラボンは、約200mgです。イソフラボンの1日の摂取目安量を70gとすると、大豆粉の使用量は1日に35gが限度です。

ただ、他にも大豆製品を食べる場合は、量を減らす必要があります。ホルモンバランスを崩さないためにも、食べ過ぎには注意しましょう

また、食べ過ぎることでカロリー過多になり、太る原因になることもあります。ダイエット中はカロリー計算をしながら、適量を食べるようにしましょう。

食べ方③国産大豆か確かめる

大豆

遺伝子組み換え大豆は海外産の大豆に多く、日本では商業的に生産していません。そのため、国産大豆を使用した商品を選ぶことで、遺伝子組み換え大豆を摂取する危険性を減らせます

商品を選ぶときは、原料に「国産大豆」と書かれているか、チェックしてから購入しましょう。

大豆粉は摂り過ぎなければ危険性は少ない

大豆と大豆粉

大豆粉にはいくつかの危険性がありますが、食べ方に気をつければ安全に食べられます。加熱をしたり適量を食べるなどの、いくつかのポイントをおさえることが大事です。

食べ過ぎなければ健康やダイエットにも役立つため、上手に普段の食事に取り入れてみましょう。

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